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必然
頭足徒話(1/2)
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「高遠さーん、お待たせしました」
「私もいま終わったところ、滅菌器壊れちゃってもー」
「ボンッて?」
「んん、ぷしゅーって、そうそう、教室にもち米あったから」
大学地下の食堂、千晶は立ち上がり、歩きながら同期の直田に、ひらひらと水とお米の入ったポリ袋を振ってみせる。これをどうするかというと。
「これなんですよ、神岡のお義父さんが朝持ってきてくださって」
「あー、釼先イカですかね…いかめし……私が言ってたのはタコめしの話でね、まぁいいか」
「これじゃできませんか?」
「もち米の膨張率とイカの収縮率と――、ちょっと聞いてみますね」
大学から徒歩5分、春に結婚した直田――学内では旧姓使用――の新居。浴室に置かれた発泡スチロールの箱を開けると白に薄茶色の物体が氷に浸かっていた。30ー40センチが1、2、…7杯。
今日は祝日、義父は夜釣りの成果を息子夫婦に渡すとお茶も飲まずに早朝ゴルフへ出掛けていった。
「元気だねー」
「朝は動いてたの、お風呂に移そうとしたら反対されちゃって」
「それは私もちょっと。配管も痛むし、大体塩どんだけ。浴槽200リットルとして3.5パーセントで7㎏、シンク…じゃ浅すぎるか、あれ、イカって飛ぶんじゃなかった?」
千晶がこの1LDKの新婚家庭へ足を踏み入れたのは三度目、どことなく気恥ずかしい――気分はバスタブに泳ぐイカを想像して吹っ飛んだ。
「透明できれいだったのに、でも飼育は難しいんだって」
「透明かぁ…美味しいんでしょうね」
「え?」
「生は寄生虫も心配だし、冷凍して――ここってゴミはいつでも出せるの?」
「うん、24時間。でもね、いつでも出せるってのは――」
会話は微妙に食い違い反れまくりながら、下ごしらえと調理をしていく。今回はお刺身ではなくお米を入れたのと足を揚げたもの。もったいない気もするが直田夫のリクエスト、居酒屋メニューがお好みなよう。
「タコも同じように詰めればいいの?」
「ううん、普通は釜めしみたいな炊き込みごはんだよ」
もち米をイカの胴に詰めながら、千晶はいかめしとたこめしの違いを説明する。いかめしは(安価で)小ぶりなスルメイカの胴にもち米を詰めて炊いたもの、北海道の駅弁でおなじみ。たこめしはぶつ切りのタコの足(腕)をうるち米と炊いたもの、明石名物。千晶が作ってみたいのは、いかめし風のたこ(の胴にもち米を詰めた)めし。
「よかった、大きなタコの頭だときもち悪いですもん」
「……、ところで、揚げ物って本気? イカは跳ねるよ、熱いよー」
「うん、頑張る」
初めての揚げ物のネタが生イカとはハードルが高すぎやしないか。千晶は大げさなアクションを交え考えなおすように言ったが、直田は千晶がついていれば大丈夫だと無駄に前向き。
(ああ、こういうとこだよ、私の足りないとこ)
直田たちが長く関係を維持できているのは愛情と思いやりだ。イカ下足の天ぷらはスーパーで売ってるし、いかめしだって駅や空港で売っている。それでも彼女は、いずれは自分も忙しくなる、だから時間のある今はやれるだけのことをしたい。簡単な煮物や炒め物に文句を言う夫ではない、それでも好物を作って喜んでもらいたいのだ。
とりあえず手つかずで冷凍庫を圧迫していた宅配食材の冷凍エビフライとおくらでウォーミングアップ。イカゲソはネットと人脈を頼りに念入りに下ごしらえをした。長袖に眼鏡にスカーフで完全武装した。あとは。
「直ちゃんえらいなぁ。幸運を祈りましょ」
「うん、うふふ」
*
「娘が手を離れる寂しさ、家族三人でうまくいってたからバランス壊された感じ? 自分以外医者ってのも私ならきついかなー、」
「あー、そっちもですね、母同士も合わない感じですし。あ、」
大学附属病院の駐輪場横、連絡通路の下で待つこと数分、通用口に人影が見えると直田の顔がぱぁっとほころぶ。
(ほんと、こういうところなんだろうな)千晶がどこかに置いてきた純粋さが夜目に眩しい。
直田夫は多忙な一年目研修医、今日は当直ではなく雑用で残っているのでちょっと抜けるくらいは可能だろう。――千晶がからかい半分に出来立てを持って行ってみる? とそそのかした結果。背中がかゆい。
二人の邪魔をしないように少し遅れて近づく。
「どうも、お世話様、沙也子が悪かったね」
「お疲れ様です。こちらこそお留守にサーセン(居たら上がらないけど)」
早口で愛想もなにもない神岡は典型的なお医者さんタイプ。ほんわか柔らかい直田とは対照的だ。それでも神岡のほうが直田を好きなのが伝わってくるのはどうしてだろう。
仲良き事はいいもの、おすそ分けのお礼も含めてごちそうさま、と千晶が礼を言ってさっさと帰ろうとすると、後ろからにゅっと手が伸びてきた。
「でーたーねー」
「きゃ」っと可愛い声をあげたのは千晶ではなく、直田。
目隠しという古典的いたずらに、千晶はすっと腰を落として抜け、振り向きざまに蹴り――はしなかった。寸止め。脚が出たのは、両手が荷物で塞がっていたから。
それなのに、「うっ」っと下半身を抱え大げさに苦しんでみせたのは、
「なーんだ、海坊主かと思ったら。まだ人だった(棒)」
誠仁だ。髪はしっかりある。久しぶりに見たその顔色は思ったほど悪くないが、わかっててやっただろ、潰す気かと言っている声にキレがない。
髪も2か月は切ってないような無造作っぷり、だぼだぼ術衣に、左手の薬指にはまだくすみのないコンビネーションリング。千晶兄と色違いで思わず変な笑いがこみ上げる。組み合わせは多々あれど、なぜそれにした。千晶の虫除けと同じラインにしちゃおうかな、お好きにとは言ったが、なんたる偶然。いや、運命か。
「うう、僕お腹空いて死にそう」
「いかめしならありますよ、食べますか」
「いかめし?」
「ファルス? イカの胴にお米を詰めたやつです。せんせ、タコに――」
ここでまたタコめしを振ってみるが、タコは弾力がありすぎて向いてないだろうと冷静に返される。
「タコなら僕は油でガーリックと合わせたのが好き、エスカベッシュね、アヒージョ嫌い」
「はいはい南蛮漬けですねー」
(センセ、邪魔しないの)
(二人じゃアレだから呼んだんだよ、気が利かないなぁ)
引き留めるように後ろから肩におぶさられ、千晶は心の中で首をかしげる。口は気安いし距離も近いが身体に触れてくる男ではなかった。改めて周囲に気を配ると、どことなく視線を感じる。
そのまま押されるように移動する。
「ずいぶんな荷物だね、車使いなよ? 今日はちっちゃいの、二気筒だから。三島君いたでしょ、彼の知り合いが降りるっていうからさ。街中には最高だね、でも乗る時間がなくてさー」
「(それってほんとに車? 高速乗れんの? 何十年前の新車?)お気遣いありがとうございます、お気持ちだけで」
「あーー、ちあきちゃんもトラクターとか言っちゃう? 楽しいよ3ペダルだからさ――」
「センセも好きですねー」
ここも類友か。そもそもこの人に免許を持ってると言った覚えは、…どうでもいい。
「先輩どうぞ」
「いただき」
植栽の脇で包みを広げ、まだ温かいイカのから揚げをほおばる男二人。ほかにも片手で食べられるよう詰めてきた。いかめしは帰ってからのお楽しみ。
「ん、」
「うま、初めてなの? 外はカリッとして中は適度な弾力、味もイカの風味を引き立て――、神岡は幸せモンだね」
「よかったねー」
直田が少し照れたように微笑むと、神岡が軽く頷く。
「高遠さんがいてくれてからなんです、ほんとありがとう」
「いいってことよ、茶色いのならちあきにおまかせっ」
お前が言うなと誠仁の肩をどつくと軽い笑いに包まれる。誠仁と千晶が直田をほめ、直田と神岡が千晶たちに礼を言う謎の流れに、千晶は背中のむずむずが収まらず、荷物を置いてその場を離れた。
「私もいま終わったところ、滅菌器壊れちゃってもー」
「ボンッて?」
「んん、ぷしゅーって、そうそう、教室にもち米あったから」
大学地下の食堂、千晶は立ち上がり、歩きながら同期の直田に、ひらひらと水とお米の入ったポリ袋を振ってみせる。これをどうするかというと。
「これなんですよ、神岡のお義父さんが朝持ってきてくださって」
「あー、釼先イカですかね…いかめし……私が言ってたのはタコめしの話でね、まぁいいか」
「これじゃできませんか?」
「もち米の膨張率とイカの収縮率と――、ちょっと聞いてみますね」
大学から徒歩5分、春に結婚した直田――学内では旧姓使用――の新居。浴室に置かれた発泡スチロールの箱を開けると白に薄茶色の物体が氷に浸かっていた。30ー40センチが1、2、…7杯。
今日は祝日、義父は夜釣りの成果を息子夫婦に渡すとお茶も飲まずに早朝ゴルフへ出掛けていった。
「元気だねー」
「朝は動いてたの、お風呂に移そうとしたら反対されちゃって」
「それは私もちょっと。配管も痛むし、大体塩どんだけ。浴槽200リットルとして3.5パーセントで7㎏、シンク…じゃ浅すぎるか、あれ、イカって飛ぶんじゃなかった?」
千晶がこの1LDKの新婚家庭へ足を踏み入れたのは三度目、どことなく気恥ずかしい――気分はバスタブに泳ぐイカを想像して吹っ飛んだ。
「透明できれいだったのに、でも飼育は難しいんだって」
「透明かぁ…美味しいんでしょうね」
「え?」
「生は寄生虫も心配だし、冷凍して――ここってゴミはいつでも出せるの?」
「うん、24時間。でもね、いつでも出せるってのは――」
会話は微妙に食い違い反れまくりながら、下ごしらえと調理をしていく。今回はお刺身ではなくお米を入れたのと足を揚げたもの。もったいない気もするが直田夫のリクエスト、居酒屋メニューがお好みなよう。
「タコも同じように詰めればいいの?」
「ううん、普通は釜めしみたいな炊き込みごはんだよ」
もち米をイカの胴に詰めながら、千晶はいかめしとたこめしの違いを説明する。いかめしは(安価で)小ぶりなスルメイカの胴にもち米を詰めて炊いたもの、北海道の駅弁でおなじみ。たこめしはぶつ切りのタコの足(腕)をうるち米と炊いたもの、明石名物。千晶が作ってみたいのは、いかめし風のたこ(の胴にもち米を詰めた)めし。
「よかった、大きなタコの頭だときもち悪いですもん」
「……、ところで、揚げ物って本気? イカは跳ねるよ、熱いよー」
「うん、頑張る」
初めての揚げ物のネタが生イカとはハードルが高すぎやしないか。千晶は大げさなアクションを交え考えなおすように言ったが、直田は千晶がついていれば大丈夫だと無駄に前向き。
(ああ、こういうとこだよ、私の足りないとこ)
直田たちが長く関係を維持できているのは愛情と思いやりだ。イカ下足の天ぷらはスーパーで売ってるし、いかめしだって駅や空港で売っている。それでも彼女は、いずれは自分も忙しくなる、だから時間のある今はやれるだけのことをしたい。簡単な煮物や炒め物に文句を言う夫ではない、それでも好物を作って喜んでもらいたいのだ。
とりあえず手つかずで冷凍庫を圧迫していた宅配食材の冷凍エビフライとおくらでウォーミングアップ。イカゲソはネットと人脈を頼りに念入りに下ごしらえをした。長袖に眼鏡にスカーフで完全武装した。あとは。
「直ちゃんえらいなぁ。幸運を祈りましょ」
「うん、うふふ」
*
「娘が手を離れる寂しさ、家族三人でうまくいってたからバランス壊された感じ? 自分以外医者ってのも私ならきついかなー、」
「あー、そっちもですね、母同士も合わない感じですし。あ、」
大学附属病院の駐輪場横、連絡通路の下で待つこと数分、通用口に人影が見えると直田の顔がぱぁっとほころぶ。
(ほんと、こういうところなんだろうな)千晶がどこかに置いてきた純粋さが夜目に眩しい。
直田夫は多忙な一年目研修医、今日は当直ではなく雑用で残っているのでちょっと抜けるくらいは可能だろう。――千晶がからかい半分に出来立てを持って行ってみる? とそそのかした結果。背中がかゆい。
二人の邪魔をしないように少し遅れて近づく。
「どうも、お世話様、沙也子が悪かったね」
「お疲れ様です。こちらこそお留守にサーセン(居たら上がらないけど)」
早口で愛想もなにもない神岡は典型的なお医者さんタイプ。ほんわか柔らかい直田とは対照的だ。それでも神岡のほうが直田を好きなのが伝わってくるのはどうしてだろう。
仲良き事はいいもの、おすそ分けのお礼も含めてごちそうさま、と千晶が礼を言ってさっさと帰ろうとすると、後ろからにゅっと手が伸びてきた。
「でーたーねー」
「きゃ」っと可愛い声をあげたのは千晶ではなく、直田。
目隠しという古典的いたずらに、千晶はすっと腰を落として抜け、振り向きざまに蹴り――はしなかった。寸止め。脚が出たのは、両手が荷物で塞がっていたから。
それなのに、「うっ」っと下半身を抱え大げさに苦しんでみせたのは、
「なーんだ、海坊主かと思ったら。まだ人だった(棒)」
誠仁だ。髪はしっかりある。久しぶりに見たその顔色は思ったほど悪くないが、わかっててやっただろ、潰す気かと言っている声にキレがない。
髪も2か月は切ってないような無造作っぷり、だぼだぼ術衣に、左手の薬指にはまだくすみのないコンビネーションリング。千晶兄と色違いで思わず変な笑いがこみ上げる。組み合わせは多々あれど、なぜそれにした。千晶の虫除けと同じラインにしちゃおうかな、お好きにとは言ったが、なんたる偶然。いや、運命か。
「うう、僕お腹空いて死にそう」
「いかめしならありますよ、食べますか」
「いかめし?」
「ファルス? イカの胴にお米を詰めたやつです。せんせ、タコに――」
ここでまたタコめしを振ってみるが、タコは弾力がありすぎて向いてないだろうと冷静に返される。
「タコなら僕は油でガーリックと合わせたのが好き、エスカベッシュね、アヒージョ嫌い」
「はいはい南蛮漬けですねー」
(センセ、邪魔しないの)
(二人じゃアレだから呼んだんだよ、気が利かないなぁ)
引き留めるように後ろから肩におぶさられ、千晶は心の中で首をかしげる。口は気安いし距離も近いが身体に触れてくる男ではなかった。改めて周囲に気を配ると、どことなく視線を感じる。
そのまま押されるように移動する。
「ずいぶんな荷物だね、車使いなよ? 今日はちっちゃいの、二気筒だから。三島君いたでしょ、彼の知り合いが降りるっていうからさ。街中には最高だね、でも乗る時間がなくてさー」
「(それってほんとに車? 高速乗れんの? 何十年前の新車?)お気遣いありがとうございます、お気持ちだけで」
「あーー、ちあきちゃんもトラクターとか言っちゃう? 楽しいよ3ペダルだからさ――」
「センセも好きですねー」
ここも類友か。そもそもこの人に免許を持ってると言った覚えは、…どうでもいい。
「先輩どうぞ」
「いただき」
植栽の脇で包みを広げ、まだ温かいイカのから揚げをほおばる男二人。ほかにも片手で食べられるよう詰めてきた。いかめしは帰ってからのお楽しみ。
「ん、」
「うま、初めてなの? 外はカリッとして中は適度な弾力、味もイカの風味を引き立て――、神岡は幸せモンだね」
「よかったねー」
直田が少し照れたように微笑むと、神岡が軽く頷く。
「高遠さんがいてくれてからなんです、ほんとありがとう」
「いいってことよ、茶色いのならちあきにおまかせっ」
お前が言うなと誠仁の肩をどつくと軽い笑いに包まれる。誠仁と千晶が直田をほめ、直田と神岡が千晶たちに礼を言う謎の流れに、千晶は背中のむずむずが収まらず、荷物を置いてその場を離れた。
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