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王妃奪還作戦【4】
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「従属したばかりの奴隷か、今すぐ人間爆弾の生産が始まる。お前も加われ」
「はーい、わかりま、したなんて言う訳ないでしょ! 天誅!!!」
契約の紙持って来た兵士を気絶させてから、どうしようとフラフラしてたら貴族っぽい男が私を奴隷と間違えて、顔がコケまくった護衛達つれて不用意に来たので、突っ込みとともにそのお付きを気絶させたあとに、豚みたいだからぶー太郎と名付けた貴族の男にたっぷりと、人間爆弾のことを聞いた。勿論王妃様のことも。
「兵士ィィィ、であぇぇぇぇ!!!」
「唾飛んだ汚い。いいから速く言ってよ右左どっち? 右?」
「馬鹿か無礼もの、そっちは左だ」
「アンタが五月蠅いから間違えたのよ! わかってるよ」
首を締め上げながら運んで居るが減らず口……とぶー太郎の名に恥じない野太いもっさりとした声と、汗の臭いにげんなりする。デキュナスちゃんやアダムスのお兄さんが強かったのに、出てくるのは貴族以外色々よれよれの方々ばかりで……私の生き死にの覚悟とかが微妙に黒歴史になりそうだ。デキュナスちゃんやアダムスのお兄さんレベルの人達がうようよいると思って居たからこその悩みなのだから……。
「皆ヘロヘロで弱っちい。ご飯くらいちゃんと食べさせてあげてよ」
「っはん! 奴隷に貴重な飯をやる訳ないだろう、そんなこともわからぬのか」
「何で私の取る人質ってデブ王しかり、ぶー太郎しかり妙に偉っそーなのさ!!! 人質だかんね一応!?」
「ぶー太郎とはこの私の事か!?」
「他に誰がいるのよ肥えた豚ァ……」
私の緊張感を返して欲しい。ギャスギャス人質であるはずのぶー太郎と言い合いながら兵士を退け人間爆弾の製造という物騒なワードの研究が行われている所に直行する。王妃様も心配だけれど、私よりしっかりした三人が居るから多少の寄り道は致し方ないと、ぶー太郎の案内の中で、子供達の泣き叫ぶ声が遠くに聞こえる。馬鹿でもわかる近づいている感覚に身が強ばる。
「そういや、城でかいけど……アダムスって元はどんな国だったの」
「そんなこともしらんのか、鶏ガラの娘よ」
「豚の抵抗に鶏を持って来たか……じゃない。速く教えて」
ぶー太郎が高貴なご身分のお口で舌打ちをした後にツラツラ説明し始めた……私が兵士を退けて色々身体をぶん回されながらも休まずに……。この世界のデブは適応力高いのかと突っ込みを入れたくなったが、話しは気になるので黙ったまま兵士を退ける。
アダムスというのは知識の国と名高く、それはそれは優秀な研究者を輩出する国であった。純粋なアダムスの国民の髪の色は黒髪と黒の瞳、何者にも犯されない尊い黒色こそが我が国アダムスの代表するべき色である。何者にも混ざらないという確固たるプライドから、鎖国を貫いていたが、我が国の平均学力が上がるにつれて国内での出生率は著しく下がり。
外の世界を夢に見た物達が国を捨てて逃げるという事態にもなった。それではいけないと、純粋なアダムスの髪と目を持つ物を苦肉の策で、上へ引き上げ、その分の下を奴隷と攫った冒険者で埋め合わせる形で国を存続させていた。悪魔族の国やドワーフ国やペルマネンテなど、昔は他の国のバックアップがあったが今ではそれもなく、国の終焉がどうしようもない域に達した頃に……ラブマルージュという幹部が、我々の国と対等な取引を持ちかけた。
(え、どういうこと?)
我々が望む戦力と国民の補充の奴隷を出来るように人身売買組織のトップへの取引のパイプと、リチェルリット王妃の亡命保護を取引で受け入れ、人身売買組織のエリニュスは、王妃の【代償】というスキルを薬開発の為に求める代わりに奴隷を幾らでも卸すとの取引が行われた。王妃は喜んでそれを受けたのだ「我が国に住まう悪魔の呪縛を解くためでしたら、いくらでも」とな。
「今思えば、ラブマルージュという男と人身売買組織の癒着に違和感に我々は気づくべきだった。気づいて人身売買組織の手を振り払った頃には……何もかもが遅かったのだ。我らは、もう何でも良いから抵抗するまでよ。王妃の亡命を受けた時点で、アダムスは悪逆の国として……滅んでゆくことが決定していたのだからな。知略に優れる物は全て逃げおおせてしまった……残るのはアダムスの中でも愚かな者だけ、こうなるのは必然かの」
「偉そうな態度取ってたのは……責めて反感でも買って首を即刻跳ねて楽になる為?」
「そうだ……先々代が悪魔の手をとり禁忌を犯したことから終わったのかもしれんな。すでに……」
「悪魔禁忌?」
「それも知らぬのか……我々の血が通う少女よ。いや、国を捨てた者の子やもしれんな……まぁよい。この際最後まで説明してやろうではないか。その剣で首を跳ねられたら一瞬で済みそうだからな」
「殺さないよ。自殺に人を使わないで」
「手厳しい鶏ガラだ」
鶏ガラ……。という言葉にむっとしてしまうがなんとか抑えて話しに耳を傾ける。先ほどからぱったりと兵士の気配もくる様子もなく。けれども子供達の鳴く声は近づいている。好都合だとは思うけれど一種の気持ち悪さを感じる状況であるが有り難いのは確かだ。一度立ち止まって、ぶー太郎の締め上げていた首元を喋りやすいように緩めた。
「悪魔は受肉するこ……」
「受肉する為に人を虐殺したりとか、別の強い悪魔の反感かったとかそんなところでしょ」
「わかっておるなら聞くでない」
「わかんないよ。その単語で今考えて察したんだから」
「やはり、我々の血を継いでおるということか……なら大人しく聞け」
聞けと言われたのでそのまま大人しく聞こうと思って口を閉じた。それに満足したような顔をしてぶー太郎は語り始めた。
悪魔と天使は受肉を果たすことで、存在に依存した存在からの脱却を果たすことができる。悪魔や天使とは言え永遠の命ではなく、人々の記憶から抜け落ちるという形で必ず死んでしまう。存在が衰え始めれば、力は失われ、姿は薄れ、叫ぼうと暴れようとも物質に影響を与えられぬままに、同族にすら存在を認識されなくなり消えてゆく。
悪魔や天使の死は人の死よりも遥かに恐ろしい。一度存在が手遅れになるまで薄れてしまえば戻ることはない。同族にも誰にも認識されないままに何百年と時間を掛けて死んでゆくのだ。孤独なままにな。自殺も出来ずに逃げ場のない状態で時間を掛けて死にゆく感覚など……考えたくもない。
それを防ぐ手段が受肉だ。存在に依存する天使は悪魔は受肉することによって、速やかな自殺を選ぶことが出来る。受肉している間の悪魔や天使は殺すことが出来る……それでも、受肉の肉体が死ぬ瞬間に、肉体を離れてしまえば回避されてしまうし。ただでさえ、悪魔と天使という種族だ……殺せるとわかっていても不老不死と変わらないほどの強さだ……知るものは少ないだろう。悪魔族からも天使族からも他種族に知られていい情報ではないからの……ラブマルージュはその情報を知りたがっていたが。
何故教えなかった? 教えるわけがなかろう……、国を利用するために国王を騙した者になどな。話しを戻すぞ。
そんな中で……アダムスは受肉を、人の身体……例えば人形などで代用できないかと当時の1から10まで居た魔王の内8人の魔王に研究を依頼されていた。それが達成されれば多額の報奨金や食糧供給など魅力的な褒美が待っていた国王は……国から逃げた科学者や国民をあらゆる手を使って回収しては、無理矢理研究を重ねていた。
人体の構造を調べる上で、様々な医療も発達した。魔力循環不良、手足の不良、呼吸不良……。調子という波にツキがたまたま乗ってしまった為に、医療の発展と共に出生率もあがり、平均寿命もあがり……国力も上がってついには知識の国アダムスと呼ばれるようになった。
そんな幸せなど続くはずはなかった。作れなかったのだ、いつまで経っても受肉の代わりになる人形が。当時の魔王達は痺れを切らして怒った。勿論、アダムスは悪魔族の国の魔王なんて敵に回したくはなかった……。当時の苦肉の策……今の悲劇の元凶……人柱を立てることとなった。
アダムスの中の人間で、魔王の受肉に耐えうる肉体を持っている人間を数人提供した……その中に、魔王の一人の愛し人が居たのだ。
愛し人の受肉候補者は最後まで抵抗した、その愛すべき魔王が来るまで。
その魔王がその受肉場所にたどり着いた時に、その愛し人はその愛している魔王に最後まで手を向けて助けと抵抗をしたのだが……。魔王は自分の受肉の人柱を奪われて堪るかと、目の前で受肉を開始され……ついには受肉を目の前で成功させてしまったのだ。
愛し人の喪失に怒り狂い、全てを呪った魔王は……受肉した全員の魔王を食い殺した。アダムスは……永遠の恨みと必ず迎える魔王の復讐の言葉に犯されるように……。国は衰退した。
「これが悪魔の禁忌だ」
「ありがと……」
ウィーンママ……。ストンと私の頭に浮かんだ考えがピースにはまった、怒り狂いだしたのは多分……ウィーンママだろう。だから、あのとき……出発の時に悲しい目をしていたのだろう。若干心を沈ませながら子供達の鳴き声が聞こえる方角へ足を進める。
「……」
五月蠅いほどに偉そうだった男の沈黙が重くのしかかった身体で、子供達の鳴き声が聞こえる扉のドアノブに手を掛けて……開けた。
「はーい、わかりま、したなんて言う訳ないでしょ! 天誅!!!」
契約の紙持って来た兵士を気絶させてから、どうしようとフラフラしてたら貴族っぽい男が私を奴隷と間違えて、顔がコケまくった護衛達つれて不用意に来たので、突っ込みとともにそのお付きを気絶させたあとに、豚みたいだからぶー太郎と名付けた貴族の男にたっぷりと、人間爆弾のことを聞いた。勿論王妃様のことも。
「兵士ィィィ、であぇぇぇぇ!!!」
「唾飛んだ汚い。いいから速く言ってよ右左どっち? 右?」
「馬鹿か無礼もの、そっちは左だ」
「アンタが五月蠅いから間違えたのよ! わかってるよ」
首を締め上げながら運んで居るが減らず口……とぶー太郎の名に恥じない野太いもっさりとした声と、汗の臭いにげんなりする。デキュナスちゃんやアダムスのお兄さんが強かったのに、出てくるのは貴族以外色々よれよれの方々ばかりで……私の生き死にの覚悟とかが微妙に黒歴史になりそうだ。デキュナスちゃんやアダムスのお兄さんレベルの人達がうようよいると思って居たからこその悩みなのだから……。
「皆ヘロヘロで弱っちい。ご飯くらいちゃんと食べさせてあげてよ」
「っはん! 奴隷に貴重な飯をやる訳ないだろう、そんなこともわからぬのか」
「何で私の取る人質ってデブ王しかり、ぶー太郎しかり妙に偉っそーなのさ!!! 人質だかんね一応!?」
「ぶー太郎とはこの私の事か!?」
「他に誰がいるのよ肥えた豚ァ……」
私の緊張感を返して欲しい。ギャスギャス人質であるはずのぶー太郎と言い合いながら兵士を退け人間爆弾の製造という物騒なワードの研究が行われている所に直行する。王妃様も心配だけれど、私よりしっかりした三人が居るから多少の寄り道は致し方ないと、ぶー太郎の案内の中で、子供達の泣き叫ぶ声が遠くに聞こえる。馬鹿でもわかる近づいている感覚に身が強ばる。
「そういや、城でかいけど……アダムスって元はどんな国だったの」
「そんなこともしらんのか、鶏ガラの娘よ」
「豚の抵抗に鶏を持って来たか……じゃない。速く教えて」
ぶー太郎が高貴なご身分のお口で舌打ちをした後にツラツラ説明し始めた……私が兵士を退けて色々身体をぶん回されながらも休まずに……。この世界のデブは適応力高いのかと突っ込みを入れたくなったが、話しは気になるので黙ったまま兵士を退ける。
アダムスというのは知識の国と名高く、それはそれは優秀な研究者を輩出する国であった。純粋なアダムスの国民の髪の色は黒髪と黒の瞳、何者にも犯されない尊い黒色こそが我が国アダムスの代表するべき色である。何者にも混ざらないという確固たるプライドから、鎖国を貫いていたが、我が国の平均学力が上がるにつれて国内での出生率は著しく下がり。
外の世界を夢に見た物達が国を捨てて逃げるという事態にもなった。それではいけないと、純粋なアダムスの髪と目を持つ物を苦肉の策で、上へ引き上げ、その分の下を奴隷と攫った冒険者で埋め合わせる形で国を存続させていた。悪魔族の国やドワーフ国やペルマネンテなど、昔は他の国のバックアップがあったが今ではそれもなく、国の終焉がどうしようもない域に達した頃に……ラブマルージュという幹部が、我々の国と対等な取引を持ちかけた。
(え、どういうこと?)
我々が望む戦力と国民の補充の奴隷を出来るように人身売買組織のトップへの取引のパイプと、リチェルリット王妃の亡命保護を取引で受け入れ、人身売買組織のエリニュスは、王妃の【代償】というスキルを薬開発の為に求める代わりに奴隷を幾らでも卸すとの取引が行われた。王妃は喜んでそれを受けたのだ「我が国に住まう悪魔の呪縛を解くためでしたら、いくらでも」とな。
「今思えば、ラブマルージュという男と人身売買組織の癒着に違和感に我々は気づくべきだった。気づいて人身売買組織の手を振り払った頃には……何もかもが遅かったのだ。我らは、もう何でも良いから抵抗するまでよ。王妃の亡命を受けた時点で、アダムスは悪逆の国として……滅んでゆくことが決定していたのだからな。知略に優れる物は全て逃げおおせてしまった……残るのはアダムスの中でも愚かな者だけ、こうなるのは必然かの」
「偉そうな態度取ってたのは……責めて反感でも買って首を即刻跳ねて楽になる為?」
「そうだ……先々代が悪魔の手をとり禁忌を犯したことから終わったのかもしれんな。すでに……」
「悪魔禁忌?」
「それも知らぬのか……我々の血が通う少女よ。いや、国を捨てた者の子やもしれんな……まぁよい。この際最後まで説明してやろうではないか。その剣で首を跳ねられたら一瞬で済みそうだからな」
「殺さないよ。自殺に人を使わないで」
「手厳しい鶏ガラだ」
鶏ガラ……。という言葉にむっとしてしまうがなんとか抑えて話しに耳を傾ける。先ほどからぱったりと兵士の気配もくる様子もなく。けれども子供達の鳴く声は近づいている。好都合だとは思うけれど一種の気持ち悪さを感じる状況であるが有り難いのは確かだ。一度立ち止まって、ぶー太郎の締め上げていた首元を喋りやすいように緩めた。
「悪魔は受肉するこ……」
「受肉する為に人を虐殺したりとか、別の強い悪魔の反感かったとかそんなところでしょ」
「わかっておるなら聞くでない」
「わかんないよ。その単語で今考えて察したんだから」
「やはり、我々の血を継いでおるということか……なら大人しく聞け」
聞けと言われたのでそのまま大人しく聞こうと思って口を閉じた。それに満足したような顔をしてぶー太郎は語り始めた。
悪魔と天使は受肉を果たすことで、存在に依存した存在からの脱却を果たすことができる。悪魔や天使とは言え永遠の命ではなく、人々の記憶から抜け落ちるという形で必ず死んでしまう。存在が衰え始めれば、力は失われ、姿は薄れ、叫ぼうと暴れようとも物質に影響を与えられぬままに、同族にすら存在を認識されなくなり消えてゆく。
悪魔や天使の死は人の死よりも遥かに恐ろしい。一度存在が手遅れになるまで薄れてしまえば戻ることはない。同族にも誰にも認識されないままに何百年と時間を掛けて死んでゆくのだ。孤独なままにな。自殺も出来ずに逃げ場のない状態で時間を掛けて死にゆく感覚など……考えたくもない。
それを防ぐ手段が受肉だ。存在に依存する天使は悪魔は受肉することによって、速やかな自殺を選ぶことが出来る。受肉している間の悪魔や天使は殺すことが出来る……それでも、受肉の肉体が死ぬ瞬間に、肉体を離れてしまえば回避されてしまうし。ただでさえ、悪魔と天使という種族だ……殺せるとわかっていても不老不死と変わらないほどの強さだ……知るものは少ないだろう。悪魔族からも天使族からも他種族に知られていい情報ではないからの……ラブマルージュはその情報を知りたがっていたが。
何故教えなかった? 教えるわけがなかろう……、国を利用するために国王を騙した者になどな。話しを戻すぞ。
そんな中で……アダムスは受肉を、人の身体……例えば人形などで代用できないかと当時の1から10まで居た魔王の内8人の魔王に研究を依頼されていた。それが達成されれば多額の報奨金や食糧供給など魅力的な褒美が待っていた国王は……国から逃げた科学者や国民をあらゆる手を使って回収しては、無理矢理研究を重ねていた。
人体の構造を調べる上で、様々な医療も発達した。魔力循環不良、手足の不良、呼吸不良……。調子という波にツキがたまたま乗ってしまった為に、医療の発展と共に出生率もあがり、平均寿命もあがり……国力も上がってついには知識の国アダムスと呼ばれるようになった。
そんな幸せなど続くはずはなかった。作れなかったのだ、いつまで経っても受肉の代わりになる人形が。当時の魔王達は痺れを切らして怒った。勿論、アダムスは悪魔族の国の魔王なんて敵に回したくはなかった……。当時の苦肉の策……今の悲劇の元凶……人柱を立てることとなった。
アダムスの中の人間で、魔王の受肉に耐えうる肉体を持っている人間を数人提供した……その中に、魔王の一人の愛し人が居たのだ。
愛し人の受肉候補者は最後まで抵抗した、その愛すべき魔王が来るまで。
その魔王がその受肉場所にたどり着いた時に、その愛し人はその愛している魔王に最後まで手を向けて助けと抵抗をしたのだが……。魔王は自分の受肉の人柱を奪われて堪るかと、目の前で受肉を開始され……ついには受肉を目の前で成功させてしまったのだ。
愛し人の喪失に怒り狂い、全てを呪った魔王は……受肉した全員の魔王を食い殺した。アダムスは……永遠の恨みと必ず迎える魔王の復讐の言葉に犯されるように……。国は衰退した。
「これが悪魔の禁忌だ」
「ありがと……」
ウィーンママ……。ストンと私の頭に浮かんだ考えがピースにはまった、怒り狂いだしたのは多分……ウィーンママだろう。だから、あのとき……出発の時に悲しい目をしていたのだろう。若干心を沈ませながら子供達の鳴き声が聞こえる方角へ足を進める。
「……」
五月蠅いほどに偉そうだった男の沈黙が重くのしかかった身体で、子供達の鳴き声が聞こえる扉のドアノブに手を掛けて……開けた。
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