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雑用と仕事を好む変わり者国王

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 眠い……身体がふわふわと浮く感じがする。その感覚がとても愛おしくて離したくなくて再度意識を手放すために船を漕ぐと。

「あらぁおっかしーわね。ちゃんとスリープを解いたのに起きないわぁん♪ これはアレが必要ね……目覚めのちゅううううううううううううううううううう!!!」

「ぎゃあああああああ!!! 起きるから近寄るないやあああああああああ!!!!あれ……」

 眼を覚ますと、黒錦の髪と形容したくなるような腰まで続く美しいまっすぐな髪と、年齢をわからなくするような幼いともつかない凛とした紫の眼に私が作ったワンピースよりも品のいい艶のある黒色と上から下にかける紫のグラデーション。靴はローファーの用な艶のある靴の少女をあのオカマが肩を掛けて微笑んでいる……それが鏡に映った自分だと気づくのに、暫く時間がかかった。

 周りを見るとまさに城の部屋と言わんばかりに絢爛な壁、床、壺、椅子、ドア、机、寝落ちて急激に光景が変わったために世話しなく首を振りあたりを見回す。異世界で夢見た美人メイドさん二人が扉を挟むように前に立ってこちらを見ていた。

「さぁ、王様のとこ行くわよ。アタシの次にカワイイくなっちゃってーんんぅー私の治癒部隊に入らないかしらぁーいつでも歓迎するわぁん。」

「私に色々説明しろー」

「今居るのは来客用の化粧室で扉開けると廊下♪ 左手に曲がるとすぐ第一飾り庭で全部王様の手作りよーあそこの狼の形の木も王様作ったのよー。  王様ー先に彼女連れて行ってるわん。早く来てねー!」


「おー!わかったぞい。先に行っててくれーい」


 色々情報量が多い。なんで王様が軍手しながら汗水垂らしてそこら辺の庭師か大工のおっさんみたいなナリで仕事してんだよ!あと説明は説明でも場所と案内じゃなくて、なんで私は魔法使われて寝かせられてたのか教えて欲しいところだが、言っても器用にスルーされて手を引かれるので、早々に諦めた。

 やがて、ある扉の前に来ると、どこか息苦しいような飲み込めないナニカが無理矢理入れられるような重苦しく重圧感のある感覚が身体を襲う。ラブマルージュが軽く入るわよーっと三回ノックしてから扉を開けると長机の両脇にいかにも幹部ですって主張してくる存在感の人間が両脇に控えていた。一番奥のいかにも王が座ると言わんばかりの大きな椅子は空席で、その空席と向かい合うように二つの椅子があり、左側にはすでにグラスが右側の本当の子供用の小さな椅子に私は座らされた。


左奥から手前に、髭を蓄えた髪の毛も服も真っ白な仙人みたいなおじいさんは王国法管理最高裁判官 ロイエ・ペッカート

金髪の金色の瞳の見た目は気さくでどこか素朴さを感じる女性は……機密情報管理のトップ エピク・ランティッド

その次座るのは言わずともあのオカマ

小麦色の短髪に、少し洒落てるけどボロボロの茶色の帽子をしている 騎士団長 スパーダス

比較的赤よりマゼンタ肩くらいの長髪の騎士団副長 リアン

右は、いかにも魔術しですって見た目の黒髪と、心配したくなるような真っ白な肌と目の隈の 魔術部隊団長ディザ 

猫娘!っと言いたくなるような丸く顔の輪郭にそるような短髪の茶髪とその上には茶色の猫耳と、尻尾は桜色のピンクでゆらゆら机の下で揺れている 異種族間の交友管理と魔物発生管理及び研究をしている メリナ

緑色の髪で寝息を立てている黒いマントを着たセミロングの男 宮廷錬金術師 モルゲン

といかにも聖職者ですっていわんばかりの男、真っ白の重そうな服と丸い感じのおかっぱ茶髪の聖騎士団団長 セシル・ルフレ

と…………紙に「今日は首をおとしてきちゃって首が無い状態で申し訳ないです。ボクの名前は エピオス・べゼナ一といいます」って首のない白衣を着た身体がそれを掲げて居た。医師団団長で知識のあるアンデットだけど国が気に入り居座り着いた知性のある魔物らしい。

 その他空席がいくつかあるが、皆忙しい中でここまで集まれるのは珍しいそうだ。


「そう、ここまで集まってくれてみな申し訳ないのう……」

 扉が開くと、数名の執事とメイドを連れたあの国王がちゃんとした国王らしいお召し物を着て登場した。優雅で威厳のある足取りで一番豪華絢爛で大きな王の椅子に座り気の良い笑顔で二パっ!っとこちらに向けて笑った。

「申し遅れたのわしの名はアルハイル・リチェルリットであるぞい。気さくに王でもアルハイルでもおじいちゃんでも好きなように呼ぶがよい!」

 豪快に笑う王様に頭を垂れるそれぞれの役職のトップ達とグラス……自分も周りに合せてする。さてさて、一体この先にどのような話が待ち受けているのやら。そして、どうやって一対一の対話に持って行こうか、それだけを考えて居た。




 
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