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一章 発端
六.嵐の前の静けさ
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深川の別宅に戻ると、ちょうどお鈴が戻ってきたところであった。
三味線や礼儀作法の師匠をしている、時雨のところからの帰りであろう。
青菜や魚が山盛りの桶を抱えている。
「お帰りなさいませ、総二郎様」
「おう、それはどうしたのだ?」
「お師匠様から頂いたんです。食べきれないからって。お師匠様、総二郎様にお会いしたがっておりましたよ」
時雨は深川にあった岡場所上がりで、総二郎の気に入りの女であった。
正式な身請けではないが、遊女から足を洗う手助けをしたのも総二郎である。
二人の関係はお鈴は元より、教えを受けている少女たちには秘密である。
会えば体を重ねる間柄であったが、最近はとんとご無沙汰であった。
「そうか、久しく会うておらぬからな。折を見て顔を出すことにしよう」
「それがよろしいかと思います。早速夕餉の支度をいたしますので、しばらくお待ちくださいませ」
竈に火を炊き始めたお鈴に背を向け、総二郎は座敷へと上がった。
お鈴が一生懸命煮炊きをしている音を聞きながら、太刀を脇に置き、腕組みをしてあぐらをかく。
すると、庭先から女の声が聞こえてきた。
「総二郎様……」
声の主は、甲賀衆のくノ一、葉月である。
まだ見習いではあるが、雪の薫陶を受けて日々修行に励んでいる。
町の小娘と変わらぬ格好をし、家を空けることが多い総二郎の代わりにお鈴の護衛役も務めていた。
「葉月か、御苦労」
葉月は一礼し、縁側から座敷に上がる。
総二郎付きになって三年、葉月は十八歳となった。
気の強さが現れたきつめの顔立ちで、髪は前髪を残した稚児髷に結い上げている。
目立たぬ色の小袖を身に纏った姿は、まだ少女の面影を色濃く残してはいるが、もう女と言える年頃である。
「お志津様より、例の浪人どもについてのご報告です。本所のあたりにたむろしている、金さえ積めば何でもやるといった無頼の輩であったそうです」
「うむ、まあそんなところであろうな。奴らをけしかけた者については?」
「はい、奉行所での取り調べでは、はっきりしたことは……。裕福な商人のような出で立ちだったそうですが、正体は不明です。明日は本所、浅草あたりで聞き込みに回るとのことでした」
二人が密談しているところへ、お鈴が膳を抱えて入ってきた。
「ご飯ができましたよー」
葉月が来ることを心得ており、お鈴は三人分の膳を用意していた。
焼き魚と青菜のおひたし、味噌汁に漬物という取り合わせである。
お櫃から飯を盛り、お鈴は笑顔で手渡していく。
「腹が減っては戦はできぬと申しますからね。しっかり食べて、明日に備えましょう」
天真爛漫なお鈴の笑顔に、総二郎と葉月は顔を見合わせて微笑んだ。
総二郎や葉月に裏の顔があることは、お鈴も何となく察していた。
ただ、それを問うことはなく、総二郎のために深川の別宅を守ることが自分の役目と思っているのだ。
その後、葉月は再び総二郎の指図で別宅を離れた。
総二郎が縁側で酌をしていると、お膳を片付けたお鈴が、控えめに顔を覗かせる。
「あの、総二郎様、お風呂が沸きました」
「おっ、そうか」
内湯に向かう総二郎の後から、着替えを持ったお鈴がちょこちょことついていく。
「えっと、総二郎様、お背中を……」
「朝やってもらったから、もういいぞ。たまには一人で入れ」
「うぅ……鈴は……総二郎様と、一緒に入りたいのです」
しょんぼりと項垂れるお鈴を見れば、総二郎もそれ以上強くは言えない。
「お前も年頃なのだから、男の前でみだりに肌をさらしてはいけないのだぞ」
「総二郎様は特別なのです。だから……」
「分かった分かった。仕方のないやつだ」
諦めて着物を脱ぐ総二郎の横で、お鈴は満面の笑顔で帯を緩めた。
別宅の内湯は、小判形の檜風呂である。
床には竹の簀子が敷かれて水はけが良く、換気のための格子戸からは満天の星空を眺めることができる、贅沢な造りであった。
釜に薪を焚べて燃やし、その熱風が鉄の筒を通して湯を温める構造となっている。
風呂桶に通っている鉄の筒に肌が触れることがないよう、木製の柵で囲われていた。
この時代、内湯があるのは武家屋敷や大きな商家くらいであったが、ここは総二郎がお鈴のために作らせたものである。
当時は幼かったお鈴に、湯屋通いは難しいだろうからという思いからであった。
だが、お鈴はお年頃になっても構わずに総二郎との入浴を望んでいる。
昔は総二郎が湯を沸かして、お鈴は一人で入らせていた。
孤児であったお鈴は、始めのうちはなかなか心を開かなかったのだ。
徐々に親密になっていくにつれて、お鈴は総二郎に甘えるようになっていった。
一度根負けして二人で入って以来、ほぼ毎日一緒に入るようになってしまう。
この湯も、昼間に一生懸命に井戸から水を運び、お鈴が自ら釜を焚いて準備したものだ。
総二郎としては誠に困り果てる事態ではあるが、そんなお鈴が可愛らしく思うところもあった。
「ふぅ……」
総二郎の胸板に背を預けながら、お鈴は艶めかしい吐息を漏らす。
二人で入浴するには少々手狭であり、総二郎の膝の間にお鈴が腰掛けるような形での入浴だ。
「今日は色々あったようですね。昼間にお志津さんが走り回ってるのを見かけましたし、先ほども葉月ちゃんと何かお話を……」
「うむ、またぞろ騒がしくなりそうだ。間もなく桜も咲こうというのにな」
「桜見物、今年は上野のほうに足を伸ばしてみませんか?」
「おお、それは良いな。寛永寺の桜は見ものであるからなあ」
「はい! 去年は浅草寺に行きましたね。ほんと、総二郎様に拾われてから、幸せな思い出がいっぱいです」
ちゃぷんと湯音を立て、お鈴は総二郎にもたれかかった。
素肌を触れ合わせ、共に入浴をする。
年頃の娘として、褒められた行為でないことは、お鈴とて理解していた。
総二郎の邪魔になってはいけない。そう思いながらも、燃え上がる恋心は抑えきれない。
この別宅を守り、こうしてささやかながらも肌を合わせることで、お鈴は我慢しているのだ。
「なあ、お鈴。いい加減、八丁堀の役宅に移るつもりはないか? あそこなら信兵衛や雪がいるから安心なのだが……」
「いいえ、鈴はここに住みたいのです。総二郎様のお側にいたいのです」
お鈴はぷいっとそっぽを向いて、唇を尖らせる。
信兵衛や雪のことが嫌いというわけではなく、むしろ大いに慕っている。
総二郎の言うことは何でも聞くお鈴だが、これに関しては頑なであった。
「そうは言うがな。俺としてはそのほうが何かと安心なのだがなあ」
「もう……分かっている癖に……意地悪な総二郎様……」
口元まで湯に浸かって呟くお鈴の言葉を、総二郎は聞こえない振りをする。
直接言われなくとも、共に暮らしていれば嫌でも分かることであった。
お鈴の想いにどう応えるべきか、いまだ結論は出せてはいない。
大きな手でお鈴の頭を撫でながら、総二郎もまた、悩ましい気持ちを抱えていた。
三味線や礼儀作法の師匠をしている、時雨のところからの帰りであろう。
青菜や魚が山盛りの桶を抱えている。
「お帰りなさいませ、総二郎様」
「おう、それはどうしたのだ?」
「お師匠様から頂いたんです。食べきれないからって。お師匠様、総二郎様にお会いしたがっておりましたよ」
時雨は深川にあった岡場所上がりで、総二郎の気に入りの女であった。
正式な身請けではないが、遊女から足を洗う手助けをしたのも総二郎である。
二人の関係はお鈴は元より、教えを受けている少女たちには秘密である。
会えば体を重ねる間柄であったが、最近はとんとご無沙汰であった。
「そうか、久しく会うておらぬからな。折を見て顔を出すことにしよう」
「それがよろしいかと思います。早速夕餉の支度をいたしますので、しばらくお待ちくださいませ」
竈に火を炊き始めたお鈴に背を向け、総二郎は座敷へと上がった。
お鈴が一生懸命煮炊きをしている音を聞きながら、太刀を脇に置き、腕組みをしてあぐらをかく。
すると、庭先から女の声が聞こえてきた。
「総二郎様……」
声の主は、甲賀衆のくノ一、葉月である。
まだ見習いではあるが、雪の薫陶を受けて日々修行に励んでいる。
町の小娘と変わらぬ格好をし、家を空けることが多い総二郎の代わりにお鈴の護衛役も務めていた。
「葉月か、御苦労」
葉月は一礼し、縁側から座敷に上がる。
総二郎付きになって三年、葉月は十八歳となった。
気の強さが現れたきつめの顔立ちで、髪は前髪を残した稚児髷に結い上げている。
目立たぬ色の小袖を身に纏った姿は、まだ少女の面影を色濃く残してはいるが、もう女と言える年頃である。
「お志津様より、例の浪人どもについてのご報告です。本所のあたりにたむろしている、金さえ積めば何でもやるといった無頼の輩であったそうです」
「うむ、まあそんなところであろうな。奴らをけしかけた者については?」
「はい、奉行所での取り調べでは、はっきりしたことは……。裕福な商人のような出で立ちだったそうですが、正体は不明です。明日は本所、浅草あたりで聞き込みに回るとのことでした」
二人が密談しているところへ、お鈴が膳を抱えて入ってきた。
「ご飯ができましたよー」
葉月が来ることを心得ており、お鈴は三人分の膳を用意していた。
焼き魚と青菜のおひたし、味噌汁に漬物という取り合わせである。
お櫃から飯を盛り、お鈴は笑顔で手渡していく。
「腹が減っては戦はできぬと申しますからね。しっかり食べて、明日に備えましょう」
天真爛漫なお鈴の笑顔に、総二郎と葉月は顔を見合わせて微笑んだ。
総二郎や葉月に裏の顔があることは、お鈴も何となく察していた。
ただ、それを問うことはなく、総二郎のために深川の別宅を守ることが自分の役目と思っているのだ。
その後、葉月は再び総二郎の指図で別宅を離れた。
総二郎が縁側で酌をしていると、お膳を片付けたお鈴が、控えめに顔を覗かせる。
「あの、総二郎様、お風呂が沸きました」
「おっ、そうか」
内湯に向かう総二郎の後から、着替えを持ったお鈴がちょこちょことついていく。
「えっと、総二郎様、お背中を……」
「朝やってもらったから、もういいぞ。たまには一人で入れ」
「うぅ……鈴は……総二郎様と、一緒に入りたいのです」
しょんぼりと項垂れるお鈴を見れば、総二郎もそれ以上強くは言えない。
「お前も年頃なのだから、男の前でみだりに肌をさらしてはいけないのだぞ」
「総二郎様は特別なのです。だから……」
「分かった分かった。仕方のないやつだ」
諦めて着物を脱ぐ総二郎の横で、お鈴は満面の笑顔で帯を緩めた。
別宅の内湯は、小判形の檜風呂である。
床には竹の簀子が敷かれて水はけが良く、換気のための格子戸からは満天の星空を眺めることができる、贅沢な造りであった。
釜に薪を焚べて燃やし、その熱風が鉄の筒を通して湯を温める構造となっている。
風呂桶に通っている鉄の筒に肌が触れることがないよう、木製の柵で囲われていた。
この時代、内湯があるのは武家屋敷や大きな商家くらいであったが、ここは総二郎がお鈴のために作らせたものである。
当時は幼かったお鈴に、湯屋通いは難しいだろうからという思いからであった。
だが、お鈴はお年頃になっても構わずに総二郎との入浴を望んでいる。
昔は総二郎が湯を沸かして、お鈴は一人で入らせていた。
孤児であったお鈴は、始めのうちはなかなか心を開かなかったのだ。
徐々に親密になっていくにつれて、お鈴は総二郎に甘えるようになっていった。
一度根負けして二人で入って以来、ほぼ毎日一緒に入るようになってしまう。
この湯も、昼間に一生懸命に井戸から水を運び、お鈴が自ら釜を焚いて準備したものだ。
総二郎としては誠に困り果てる事態ではあるが、そんなお鈴が可愛らしく思うところもあった。
「ふぅ……」
総二郎の胸板に背を預けながら、お鈴は艶めかしい吐息を漏らす。
二人で入浴するには少々手狭であり、総二郎の膝の間にお鈴が腰掛けるような形での入浴だ。
「今日は色々あったようですね。昼間にお志津さんが走り回ってるのを見かけましたし、先ほども葉月ちゃんと何かお話を……」
「うむ、またぞろ騒がしくなりそうだ。間もなく桜も咲こうというのにな」
「桜見物、今年は上野のほうに足を伸ばしてみませんか?」
「おお、それは良いな。寛永寺の桜は見ものであるからなあ」
「はい! 去年は浅草寺に行きましたね。ほんと、総二郎様に拾われてから、幸せな思い出がいっぱいです」
ちゃぷんと湯音を立て、お鈴は総二郎にもたれかかった。
素肌を触れ合わせ、共に入浴をする。
年頃の娘として、褒められた行為でないことは、お鈴とて理解していた。
総二郎の邪魔になってはいけない。そう思いながらも、燃え上がる恋心は抑えきれない。
この別宅を守り、こうしてささやかながらも肌を合わせることで、お鈴は我慢しているのだ。
「なあ、お鈴。いい加減、八丁堀の役宅に移るつもりはないか? あそこなら信兵衛や雪がいるから安心なのだが……」
「いいえ、鈴はここに住みたいのです。総二郎様のお側にいたいのです」
お鈴はぷいっとそっぽを向いて、唇を尖らせる。
信兵衛や雪のことが嫌いというわけではなく、むしろ大いに慕っている。
総二郎の言うことは何でも聞くお鈴だが、これに関しては頑なであった。
「そうは言うがな。俺としてはそのほうが何かと安心なのだがなあ」
「もう……分かっている癖に……意地悪な総二郎様……」
口元まで湯に浸かって呟くお鈴の言葉を、総二郎は聞こえない振りをする。
直接言われなくとも、共に暮らしていれば嫌でも分かることであった。
お鈴の想いにどう応えるべきか、いまだ結論は出せてはいない。
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