37 / 79
第5章 届け! これがVTuberの全てをこめた「クリア耐久配信」だ!
第37話 お泊まりばにずん晩酌配信(後編)
しおりを挟む
「はーい、はじまりましたぁ~! 今日も今日とてばにらちゃんと突発コラボ! 題して、『お泊まりずんばに晩酌配信』だよぉ~!」
「ずんだ先輩! ここばにらのチャンネルですから!」
「あ、そうだったそうだった! それじゃ、いつものあれやらなくちゃだね!」
「……はい?」
「こんばにこんばに! DStars3期生の川崎ばにらバニ!」
「だから、人の挨拶を勝手にパクらんでもろて!」
「でゅははははは! はーい! ずんだだよぉー! 今日は、ばにらちゃんのお家にお邪魔しておりまーす!」
実際にはずんだ先輩の家に私がお邪魔しているのだがそこはご愛敬。
ゲームもねえ、時間もねえ、コラボのネタも残ってねえ。
そんな吉幾三の「俺ら東京さ行くだ」のように何もねえ状況で、ずんだ先輩は咄嗟に王道の配信内容を思いついた。
年に数回、人によっては月に1回。
キッズお断りで繰り広げられる無礼講配信。
画面の向こうのリスナーと、一緒に酒を酌み交わす大人の配信。
晩酌配信だ。
「晩酌配信ならうちにあるものでなんとかできるわ。配信内容はまだツイートしてないんでしょ? だったら、また突発コラボってことにしちゃいなさい」
「でも、お酒飲んだら、流石に、今日はその……」
「今日はその?」
「帰れなく、なっちゃい、ます、から」
「泊まっていけばいいでしょ。風呂まで入っておいてなに遠慮してんのよ」
「けど、本当に」
「私は良いのかとか聞かないでよ? まったくもう、ホントアンタってば配信以外に気が利かないんだから」
という感じで、強引にずんだ先輩に押し切られ晩酌配信をすることになった。
もちろん場所はずんだ先輩の配信部屋。
酒は彼女のコレクション。
あのカウンターキッチンの奥にあった高そうなお酒。
そして、冷蔵庫に入っていた見たことのないブランドのジュース。
これを使ってカクテルを作るのだ。
なんという贅沢。
明日――私は死ぬのでは?
「じゃあ、今日のばにらちゃんは『山崎ばにら』ということで」
「……はい?」
「聞こえなかった? 『山崎ばにら』ということで!」
「…………はい?」
「ばにらぁ! ボケを何回も言わすなァ! 川崎と山崎をかけた親父ギャグでしょ! そんな分かんない顔しなくてもいいじゃない!」
「初手からばにらの配信ジャックしてきた罰だばに! ばーにばにばにばに!」
「このクソ兎がぁ!」
「あ、けど、ウイスキーをアイスにかけるのはありバニな。あれはおいしいバニよ」
「えっ、えっ、なにそれなにそれ? 知らない!」
「普通にアイスクリームにウイスキーを垂らして食べるバニよ」
「……宇治金時に?」
「お茶とウイスキーが喧嘩するわ」
「……スイカバーに?」
「一番、組み合わせるのが難しい奴、持ってこんでもろて!」
「分かった! あずきバーだでな!」
「普通のアイスクリーム! バニラアイス! 『スーパーカップ』とか『MOW』とかに、ウイスキーをたらーってかけて食べるバニな!」
「なんか食べたくなってきたかも。ばにらちゃん、ちょっとコンビニ行ってきて?」
「チャンネル主をパシらせんな!」
軽快な入りのトークを交えつつリスナーの笑いを誘う。
どうやら、連日の突発コラボにもかかわらず喜んでくれているみたいだ。
同接数も良好。ほっと胸をなで下ろす。
そんな中、ずんだ先輩がキッチンから持って来たお酒をずらりと並べる。
「それで、ばにらちゃんはなに飲む? なんでもずんだが作ったげるよ!」
「ありがとバニな♪ 実はずんだ先輩がお酒とジュースを用意してくれたバニ。しかも、今日はそれを使ってカクテルを作ってくれるバニ!」
「せっかく飲むならおいしいお酒がいいよね。ってことで、今日のずんだはバーテンダーさんなのだ」
「ずんだ先輩、こう見えてお酒に詳しいらしいバニ」
「まぁね。DStarsのお酒博士と呼んでくれてもいいかもね」
「かもねってなんすか。自信あるのかないのか、どっちなんですバニ」
「あるある! あるよー! あるに決まってるじゃん!」
さっそくずんだ先輩がカクテルを作りはじめる。
水でグラスの口を湿らせると、塩が敷かれたお皿にその口をつける。
グラスの口にうっすらと塩がついたら、氷と透明のお酒、グレープフルーツジュースを注ぎ込む。
「ばにらちゃんが迷ってるようなので、先にずんだから作っちゃうでなー」
できあがったお酒をスマホで撮影する。
しっかり自分たちの顔が映り込んでいないのを確認して、ずんだ先輩は自作のカクテルを配信画面に表示させた。
「じゃーん、ソルティ・ドッグだよ! 犬のずんだにはぴったりのお酒だね!」
「ソルティ・ドッグ? どういう意味なんですバニ?」
「塩をかぶった犬?」
「そのままですやん!」
「だってどんな意味って言われても、ずんだも分からないよ!」
「お酒博士どうしたバニか!」
「いいから! ずんだのソルティ・ドッグはいいから! それよりばにらちゃんは何が飲みたいん? なんでも言って! ほら、早く言って!」
「そう言われても、ばにら普段からあまりお酒飲まないから、分かんないバニ。強いて言うなら、梅酒みたいなの作って欲しいばに」
「ばにらちゃん、梅酒はカクテルじゃないでな? せっかくずんだがバーテンダーしてあげてるんだから、カクテル頼もうよ?」
「……はい。じゃあもう、おまかせで!」
「あらよー! おまかせあれー!」
事前の打ち合わせ通りずんだ先輩にまかせる。
ワイングラスに注がれたのはスパークリングワインと前に飲んだオレンジジュース。氷はなし。マドラーでかき混ぜれば細かい飛沫を上げて炭酸が抜ける。
さきほどと同じチェック工程を経て、彼女はそれを配信画面に乗せた。
「はい! 『ミモザ』だよぉ~! やさしい味で、いくらでも飲めちゃう!」
「知ってる! ゴスペラーズの歌バニな!」
「ばにらちゃん? 『ミモザ』は花の名前だでな?」
「分かってるバニよ! ボケただけバニ!」
「……ほんとに?」
「……え? ばにらって、そんな真顔で返されるほどバカっぽいバニ?」
「……そうかもしれないバニ」
「否定して!」
トークでしっかり温まった所で乾杯。
私たちはお互いのグラスをマイクの前で打ち合わせる。
コメント欄にも「乾杯」のメッセージや、ビールやカクテルのアイコンが流れた。どうやら、画面の向こうのリスナーたちもよろしくやっているらしい。
さて、せっかく用意してもらったはいいが――。
「やっぱり、炭酸は苦手?」
「……ですね」
ミモザのグラスを手に私は少し固まる。
炭酸が飲めない私にこのカクテルは刺激が強いかもしれない。
オレンジジュースで割ったはずなのに、今も泡が昇り立っている。
ただ、ずんだ先輩がせっかく作ってくれたカクテルだ。
「……ひとくちだけ」
私はグラスに口をつけた。
口の中に広がるオレンジジュースの味わい。
それに混ざって、弾けるスパークリングワインの炭酸とアルコール。
今まで飲んだどんな炭酸より、それはやさしく甘かった。
「……これ、飲めるかもしれないです」
「そう、よかったわ」
ずんだ先輩の作り方がうまいのか。
それとも、素材に使ったオレンジジュースとスパークリングワインがいいのか。
はたまた私がちょっぴり大人になったのか。
いや、きっと酒の肴がいいのだろう。
「「ぷはぁーっ! おつかれさまでしたぁー!」」
こちらをやさしい眼差しで見つめるずんだ先輩を眺めながら、私はなんだっていくらだって飲める気がした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
VTuberで一番てえてえのは「お泊まり晩酌配信」! 異論は認める!
「これが見たかった!」と思った方は、どうか評価お願いいたします。m(__)m
あと、次回で最終回です! m(__)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
先行連載しているカクヨムにて本日最終話更新しております。
もし続きが今すぐ気になる……という方は、よろしくお願いします。m(__)m
https://kakuyomu.jp/works/16817330649719403871
「ずんだ先輩! ここばにらのチャンネルですから!」
「あ、そうだったそうだった! それじゃ、いつものあれやらなくちゃだね!」
「……はい?」
「こんばにこんばに! DStars3期生の川崎ばにらバニ!」
「だから、人の挨拶を勝手にパクらんでもろて!」
「でゅははははは! はーい! ずんだだよぉー! 今日は、ばにらちゃんのお家にお邪魔しておりまーす!」
実際にはずんだ先輩の家に私がお邪魔しているのだがそこはご愛敬。
ゲームもねえ、時間もねえ、コラボのネタも残ってねえ。
そんな吉幾三の「俺ら東京さ行くだ」のように何もねえ状況で、ずんだ先輩は咄嗟に王道の配信内容を思いついた。
年に数回、人によっては月に1回。
キッズお断りで繰り広げられる無礼講配信。
画面の向こうのリスナーと、一緒に酒を酌み交わす大人の配信。
晩酌配信だ。
「晩酌配信ならうちにあるものでなんとかできるわ。配信内容はまだツイートしてないんでしょ? だったら、また突発コラボってことにしちゃいなさい」
「でも、お酒飲んだら、流石に、今日はその……」
「今日はその?」
「帰れなく、なっちゃい、ます、から」
「泊まっていけばいいでしょ。風呂まで入っておいてなに遠慮してんのよ」
「けど、本当に」
「私は良いのかとか聞かないでよ? まったくもう、ホントアンタってば配信以外に気が利かないんだから」
という感じで、強引にずんだ先輩に押し切られ晩酌配信をすることになった。
もちろん場所はずんだ先輩の配信部屋。
酒は彼女のコレクション。
あのカウンターキッチンの奥にあった高そうなお酒。
そして、冷蔵庫に入っていた見たことのないブランドのジュース。
これを使ってカクテルを作るのだ。
なんという贅沢。
明日――私は死ぬのでは?
「じゃあ、今日のばにらちゃんは『山崎ばにら』ということで」
「……はい?」
「聞こえなかった? 『山崎ばにら』ということで!」
「…………はい?」
「ばにらぁ! ボケを何回も言わすなァ! 川崎と山崎をかけた親父ギャグでしょ! そんな分かんない顔しなくてもいいじゃない!」
「初手からばにらの配信ジャックしてきた罰だばに! ばーにばにばにばに!」
「このクソ兎がぁ!」
「あ、けど、ウイスキーをアイスにかけるのはありバニな。あれはおいしいバニよ」
「えっ、えっ、なにそれなにそれ? 知らない!」
「普通にアイスクリームにウイスキーを垂らして食べるバニよ」
「……宇治金時に?」
「お茶とウイスキーが喧嘩するわ」
「……スイカバーに?」
「一番、組み合わせるのが難しい奴、持ってこんでもろて!」
「分かった! あずきバーだでな!」
「普通のアイスクリーム! バニラアイス! 『スーパーカップ』とか『MOW』とかに、ウイスキーをたらーってかけて食べるバニな!」
「なんか食べたくなってきたかも。ばにらちゃん、ちょっとコンビニ行ってきて?」
「チャンネル主をパシらせんな!」
軽快な入りのトークを交えつつリスナーの笑いを誘う。
どうやら、連日の突発コラボにもかかわらず喜んでくれているみたいだ。
同接数も良好。ほっと胸をなで下ろす。
そんな中、ずんだ先輩がキッチンから持って来たお酒をずらりと並べる。
「それで、ばにらちゃんはなに飲む? なんでもずんだが作ったげるよ!」
「ありがとバニな♪ 実はずんだ先輩がお酒とジュースを用意してくれたバニ。しかも、今日はそれを使ってカクテルを作ってくれるバニ!」
「せっかく飲むならおいしいお酒がいいよね。ってことで、今日のずんだはバーテンダーさんなのだ」
「ずんだ先輩、こう見えてお酒に詳しいらしいバニ」
「まぁね。DStarsのお酒博士と呼んでくれてもいいかもね」
「かもねってなんすか。自信あるのかないのか、どっちなんですバニ」
「あるある! あるよー! あるに決まってるじゃん!」
さっそくずんだ先輩がカクテルを作りはじめる。
水でグラスの口を湿らせると、塩が敷かれたお皿にその口をつける。
グラスの口にうっすらと塩がついたら、氷と透明のお酒、グレープフルーツジュースを注ぎ込む。
「ばにらちゃんが迷ってるようなので、先にずんだから作っちゃうでなー」
できあがったお酒をスマホで撮影する。
しっかり自分たちの顔が映り込んでいないのを確認して、ずんだ先輩は自作のカクテルを配信画面に表示させた。
「じゃーん、ソルティ・ドッグだよ! 犬のずんだにはぴったりのお酒だね!」
「ソルティ・ドッグ? どういう意味なんですバニ?」
「塩をかぶった犬?」
「そのままですやん!」
「だってどんな意味って言われても、ずんだも分からないよ!」
「お酒博士どうしたバニか!」
「いいから! ずんだのソルティ・ドッグはいいから! それよりばにらちゃんは何が飲みたいん? なんでも言って! ほら、早く言って!」
「そう言われても、ばにら普段からあまりお酒飲まないから、分かんないバニ。強いて言うなら、梅酒みたいなの作って欲しいばに」
「ばにらちゃん、梅酒はカクテルじゃないでな? せっかくずんだがバーテンダーしてあげてるんだから、カクテル頼もうよ?」
「……はい。じゃあもう、おまかせで!」
「あらよー! おまかせあれー!」
事前の打ち合わせ通りずんだ先輩にまかせる。
ワイングラスに注がれたのはスパークリングワインと前に飲んだオレンジジュース。氷はなし。マドラーでかき混ぜれば細かい飛沫を上げて炭酸が抜ける。
さきほどと同じチェック工程を経て、彼女はそれを配信画面に乗せた。
「はい! 『ミモザ』だよぉ~! やさしい味で、いくらでも飲めちゃう!」
「知ってる! ゴスペラーズの歌バニな!」
「ばにらちゃん? 『ミモザ』は花の名前だでな?」
「分かってるバニよ! ボケただけバニ!」
「……ほんとに?」
「……え? ばにらって、そんな真顔で返されるほどバカっぽいバニ?」
「……そうかもしれないバニ」
「否定して!」
トークでしっかり温まった所で乾杯。
私たちはお互いのグラスをマイクの前で打ち合わせる。
コメント欄にも「乾杯」のメッセージや、ビールやカクテルのアイコンが流れた。どうやら、画面の向こうのリスナーたちもよろしくやっているらしい。
さて、せっかく用意してもらったはいいが――。
「やっぱり、炭酸は苦手?」
「……ですね」
ミモザのグラスを手に私は少し固まる。
炭酸が飲めない私にこのカクテルは刺激が強いかもしれない。
オレンジジュースで割ったはずなのに、今も泡が昇り立っている。
ただ、ずんだ先輩がせっかく作ってくれたカクテルだ。
「……ひとくちだけ」
私はグラスに口をつけた。
口の中に広がるオレンジジュースの味わい。
それに混ざって、弾けるスパークリングワインの炭酸とアルコール。
今まで飲んだどんな炭酸より、それはやさしく甘かった。
「……これ、飲めるかもしれないです」
「そう、よかったわ」
ずんだ先輩の作り方がうまいのか。
それとも、素材に使ったオレンジジュースとスパークリングワインがいいのか。
はたまた私がちょっぴり大人になったのか。
いや、きっと酒の肴がいいのだろう。
「「ぷはぁーっ! おつかれさまでしたぁー!」」
こちらをやさしい眼差しで見つめるずんだ先輩を眺めながら、私はなんだっていくらだって飲める気がした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
VTuberで一番てえてえのは「お泊まり晩酌配信」! 異論は認める!
「これが見たかった!」と思った方は、どうか評価お願いいたします。m(__)m
あと、次回で最終回です! m(__)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
先行連載しているカクヨムにて本日最終話更新しております。
もし続きが今すぐ気になる……という方は、よろしくお願いします。m(__)m
https://kakuyomu.jp/works/16817330649719403871
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
軍艦少女は死に至る夢を見る~戦時下の大日本帝国から始まる艦船擬人化物語~
takahiro
キャラ文芸
『船魄』(せんぱく)とは、軍艦を自らの意のままに操る少女達である。船魄によって操られる艦艇、艦載機の能力は人間のそれを圧倒し、彼女達の前に人間は殲滅されるだけの存在なのだ。1944年10月に覚醒した最初の船魄、翔鶴型空母二番艦『瑞鶴』は、日本本土進攻を企てるアメリカ海軍と激闘を繰り広げ、ついに勝利を掴んだ。
しかし戦後、瑞鶴は帝国海軍を脱走し行方をくらませた。1955年、アメリカのキューバ侵攻に端を発する日米の軍事衝突の最中、瑞鶴は再び姿を現わし、帝国海軍と交戦状態に入った。瑞鶴の目的はともかくとして、船魄達を解放する戦いが始まったのである。瑞鶴が解放した重巡『妙高』『高雄』、いつの間にかいる空母『グラーフ・ツェッペリン』は『月虹』を名乗って、国家に属さない軍事力として活動を始める。だが、瑞鶴は大義やら何やらには興味がないので、利用できるものは何でも利用する。カリブ海の覇権を狙う日本・ドイツ・ソ連・アメリカの間をのらりくらりと行き交いながら、月虹は生存の道を探っていく。
登場する艦艇はなんと58隻!(2024/12/30時点)(人間のキャラは他に多数)(まだまだ増える)。人類に反旗を翻した軍艦達による、異色の艦船擬人化物語が、ここに始まる。
――――――――――
●本作のメインテーマは、あくまで(途中まで)史実の地球を舞台とし、そこに船魄(せんぱく)という異物を投入したらどうなるのか、です。いわゆる艦船擬人化ものですが、特に軍艦や歴史の知識がなくとも楽しめるようにしてあります。もちろん知識があった方が楽しめることは違いないですが。
●なお軍人がたくさん出て来ますが、船魄同士の関係に踏み込むことはありません。つまり船魄達の人間関係としては百合しかありませんので、ご安心もしくはご承知おきを。もちろんがっつり性描写はないですが、GL要素大いにありです。
●全ての船魄に挿絵ありですが、AI加筆なので雰囲気程度にお楽しみください。
●少女たちの愛憎と謀略が絡まり合う、新感覚、リアル志向の艦船擬人化小説を是非お楽しみください。
●お気に入りや感想などよろしくお願いします。毎日一話投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる