2002年中国のSARSウイルスはアメリカがばら撒いただった!じゃ最近大流行のウイルスは?(漫画化したいです、ご応援お願いします^^)

中国から来たりんりんだよ

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第1章

最近の大流行のウイルスで世界が変わって行く、その経由と行方は?

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「ちょっちょっと何やってんすか葛宮さん!?」

 葛宮の行動が理解不能なのはいつものことだが、今日は一段とタガが外れていた。
 俺たちは車に乗り込み汐見の様子を見ていたのだが……。
 汐見と水川がマンションに入っていくや否や、葛宮はどこかに電話をかけた。

「……僕だ。ちょっと聞きたいことがあって……あぁ、水川弓月だよ…………3002だね、ありがとう」

 俺と晴瀬は顔を見合わせる。

「上の階を押さえてくれないか?うん……指紋は登録してある僕のもので構わない。……頼むよ」

 そう言うと葛宮は電話を切り、車を降りた。

「さぁ、行こう!」
「どこへ!?」
「水川弓月の部屋の上の部屋だ」
「何者だよあんた!?!?」

 このマンションは父の管理物件でね……等とのたまいやがる。
 葛宮の家が超絶金持ちであることは知っていたが、こんな高級タワマンを管理してるって一体どんな家だよ!?
 俺は話のついていけなさで思わず呟いた。


「……ボンボンはやることが違うよ」
「犯罪に走らずに済んだことを君は喜ぶべきじゃないか?」

 確かに、葛宮のコネがなければおそらく法に触れるやり方でこのタワマンに侵入する羽目になっていただろう。
 喜んでいいのか悲しんでいいのか、少なくともこの金持ちに少々イラっとはする。

「へ~俺タワマンなんか入るの初めてだわ。オーナー、俺にも融通効かせてここ入れてよ」
「君は部屋汚すからダメ」

 晴瀬が軽口を叩く一方、葛宮は自身の指紋で難なく入り口のオートロックを開けた。
 俺たち三人は、タワマンの中に正面堂々潜入したのだった。
 エントランスではコンシェルジュが葛宮にそっと耳打ちする。

「あぁ、助かるよ」

 葛宮はそれだけ返した。その時は意味がわからなかったが、部屋に入った瞬間その意味を知ることになる。
 だだっ広い部屋、高級そうなインテリア、高級家具も既に置かれていて、

「盗聴機ぃ~!?」

 部屋のテーブルには盗聴機のスピーカーが置かれていた。

「ってことはなんですか?さっきのコンシェルジュが勝手にスペアキーを使って水川の部屋に忍び込んで、盗聴機を仕掛けたってことですか?」
「相変わらずイカれてんな~」
「結局犯罪じゃないですか!!!」
「汐見くんの一大事だ、手段は選んでられないだろう?」

 嘘つけ!!内心楽しんでる癖に!
 満面の笑みの葛宮が機械の電源をつけると、汐見と水川の口論、水川の過去、そしてあられもない汐見の嬌声が鮮明に聞こえてきた。

「あーらら、やべえなこりゃ」
「相変わらずいいね……生きてるって感じの感情の乗った素晴らしい声だ……」

 能天気な晴瀬と変態発動してる葛宮に、俺はもうなにも考えるまいと思った。葛宮のやりたいようにやらせよう。

『俺の幸せの中に……あんたはいない……!』

 スピーカーから汐見の信じられないほどの悲痛な叫びが響いた瞬間、葛宮の目の色が変わった。

「……乗り込むよ」
「え?」

 葛宮は俺の腕を無理やり掴んで、ベランダから下の階に飛び降りたのだった。


ガッシャーーーン!!
バリーーーーン!!

 ぎゃあああああ死ぬうううう!!
 運良くなのか計算なのか、葛宮の脚が窓ガラスを割り砕き、俺と葛宮の身体は部屋の中にするんと入り込んだ。

「よいしょっと」

 そのあとに続いて、晴瀬は極めて慎重にベランダから下に飛び降り、呑気に水川の部屋に入った。




「そこまでだ!!!」
 
 葛宮が高らかに叫ぶ。

「なんなんだ!?……というかお前ら葬儀屋の……!」

 ベッドの上で水川は怒りを滲ませながら喚いた。
 その水川の下では汐見が息を荒げながら、両股をもじもじと擦りあわせている。

「何だかんだと聞かれたら」
「答えてあげるが世の情け」
「それ以上はアウトですよ!!」

 打合せしたかのようにロ○ット団になる葛宮と晴瀬を俺は必死に止める。

「うちの大事な従業員を傷つける人間は、兄であろうが許しては置けないねえ!」
「よく言うよ、自分が満足するまで鑑賞しておいて、堪能しきってから助けに来たくせに」

 俺の言葉に晴瀬もうんうんうなずいている。
 早く助ければ良かったものの、汐見が焦らしプレイで追い込まれるまで食い入るように鑑賞していたのは葛宮だ。

「俺たち家族の問題に、首を突っ込むな……」
「何言ってるんですか!家族なら、そんなレイプ紛いなことしないでしょう!?万が一恋愛関係にあったとしても、そんな酷いことするな!!」
 
 俺は思わず叫んでいた。この好き勝手している男に汐見が傷つけられるのは無性に腹が立つ。

「俺たちは血の繋がった、唯一の家族だ。他の家族は死んだ、剣が見殺しにした。だから、俺には剣を好きにする権利がある、剣を幸せにするのも不幸にするのも、許すのも許さないのも、飼うのも、自由にするのも、全て俺だ」
「………………」
「だから、俺だけが…ブフォオウッ!!」

 水川弓月が喋り終える前に、俺はこのクソムカつく成金俺様バカ男の顔面に飛び蹴りを食らわした。
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