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39.おいら娼館のオーナーになるんだっ!中編
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面接とは採用するにあたり、直接対面して人柄やら人当たりやらをみる、試験のようなものだ。
「全員採用するんだろ?なんで面接なんかするんだよ」
ジョンの仰ることは正論で、面接する理由はない。
と思うだろ?
実はあるんだよんっ。
風俗の面接なんだよ、つまり、そういうことなのさ。
くっ、へへへへ。
これぞ男の夢だろう?
風俗店オーナーが面接と称した、クソエロい面を接するだけの、時間なんてよお!
とりあえず俺は、娼館の一階に設えられている奥まった部屋へと入った。
新品、というか造りたての家なんて初めてでドキドキしていた。
……もしかしたら別のドキドキかもしれない。
もはやどっちでもいい。
俺の息子もドッキドキだぜ。
「おーい、運んじゃってー!」
「はいよっ!てめえら行くぞっ!傷つけたらただじゃ済まねえからな!」
棟梁は少ないながらも机と椅子も持って来ていたらしい。
俺が使うかもしれないと、上等な椅子と机を用意してくれていたのだ。
めっちゃ気が利くやん。
ええやん?
素敵やん。
「棟梁、お名前を聞いてもいいかな?」
「うっす。ゲリヤスでございやす」
……………………!?
ゲ、ゲリヤス?
「ゲリヤスさん?」
「ええ、ゲリヤスでございやす」
がっしりとした腕、程よい胸元に短髪に刈り込んだサッパリガテン系女子のゲリヤスだって!?
嘘だろおい。
チチ◯スならまだしも、ゲリ?
「それでは失礼しやす」
呆けている間に、ゲリヤスは去っていった。
まさかそんな名前だったなんてよお。
まさか俺がこんなに動揺するなんてよお。
「ジロー……ジロー?」
「んああ、悪い。終わったか?」
「ああ、体も洗ったし治癒もしといたから、すぐにでも働けるよ。それよりもどうした?ゲリヤスが何か粗相でもしたのか?」
「粗相だなんて言うんじゃあないっ!親から貰った大事な名前を、そんなふうに茶化したらダメだぞジョンッ!」
「……いや、茶化してはいないけど。なんかごめん」
「……俺こそごめん。ちょっとばかり動揺してるだけだ」
気を落ち着けるため、椅子に腰掛け、机の上で両手を重ねた。
ゲリヤス作の椅子と机。
「連れてきてくれ」
「……うん」
どうにも落ち着かない。
館も何もかも、すべてがゲリヤス作。
忘れたくとも忘れられない、爽やかな汗と笑顔。切符のいい返事や、へつらうことのない喋り口。
どれもこれも素晴らしいのに、ゲリヤスだなんて。
全部忘れたくて、さっさと奴隷がくることを神へと祈ったのは、ここだけの話だ。
――コンコン。
待ちに待ったノックに応えると、奴隷たちが入ってきた。
随分と身綺麗になり、顔面のクオリティに目を向けられるようになった。
うむ、そこまで酷くはない。
そして見事にタイプがバラバラなのも、ハナマルだ。
細身で綺麗系、ぽっちゃりかわいい系、熟女にブスまで、粒ぞろいにも程がある。
野郎どもは、よく分からん。
まあ美形だとは思うが、正直何の感情も湧いてこない。
ショタやら細マッチョやら、ガチムチやら、まあいいんじゃねえの?
「お前はエルフ?」
「はいご主人様」
ご主人様と呼ばれた件はスルーしようじゃないか。
間違っちゃあいないんだから、咎めるつもりはない。でもなんでだろう、ちょっと恥ずいわ。
「ドワーフとかいねえの?」
「ええ?ドワーフが趣味なのか?」
何故かめっちゃ引くジョン。
え?そんなヤバいの?
ドワーフっていやあ、エルフと仲悪い有名な種族、だろ?たぶん。
俺の好みってわけじゃないが、ちんまい体に興奮する変態だっていてもおかしくない。
俺は多様な需要に応えるために尋ねただけなのに、そんな引かれるかね。
「趣味っていうか、見たこともないから、なんともな」
「ああ、そうか。ジローは知らないのか。ドワーフはね――」
毛深い、臭い、女も男みたいな奴が多い。
だそうだ。
毛なんか剃りゃいいし、香水振りかければいいし?男みたいな奴が多いってんなら、数少ない女らしい女を探せばいい。
まったくビビらせるなよと安堵したのも束の間、最後に爆弾が落とされた。
「握力がとても強くて、同じドワーフか魔族じゃないと皮膚が千切れるらしいよ」
それっておめえ、息子まで引き抜かれるってことじゃねえの?
ヒヤリと冷たくなった下半身に、俺は頷いてやった。
ドワーフはよしておこう。
そして獣人について聞くのも止めておこう。
「オーケー。それじゃあ男はどっか行け。女はエルフ以外、廊下で待機だ」
パンパンと手拍子をすると、奴隷たちは命令通りに動いてくれた。
「男は俺が見ようか?」
するとジョンは、またもや爆弾を投下しやがった。
「は?」
「面接、俺がやろうか?」
まさかここまでお膳立てしてくれたのに、俺の真の目的を知らない訳ないよな?
長い付き合いだし、性癖だって分かってる。それに最近ヌケてないのだって知ってるってのに。
お前ってば、もしかして……
「野郎とヤロうってのか!?」
「ヤラないよ。どういう仕事をするのか、そういうのをキチンと説明しておいたほうが良いだろう?いくら奴隷だからって、いきなり本番は大変だろうからさ」
「あーーー、そういうことね。了解任せたぜ!」
両刀使いの本気を垣間見たかと焦ったが、なーんだそういうことかいジョン君よ。
ならば任せようじゃないか。
我が兄弟にならば、あれこれ指示を出さずとも信頼して頼めるってもんだ。
――バタンッ。
さあてさて、目の前にいるのはボロい布を纏っただけの女の子。
そして俺。
静けさの漂う密室で、男女2人が見つめ合う。ドクドクと高鳴る心臓が、初心なあの頃を思い出させる。
「緊張してる?」
「いいえご主人様」
「そっかあ慣れてるんだね?じゃあ生年月日と年齢聞いてもいいかな?」
「1077年7月7日の177歳です」
「へえ、七夕生まれなんだね」
「七夕とはなんでしょうかご主人様」
「気にしなくていいよ。それじゃあスリーサイズ聞いてもいいかな?」
「スリーサイズ?とは何でしょうかご主人様」
「……この質問は飛ばそうね。うーんとねえ、じゃあどんな体位が好きかな?」
「奴隷になってからは、基本的に立位をとっています。座位をとることは稀で、睡眠のときに仰臥位をとる事ができます」
「…………そ、そっか。えーーと、1日にどれくらい一人でするのかな?」
「何をでしょうかご主人様」
「もういいです。AVの導入部分ぽいやり取りで楽しみたかったけど、もういいですっ!」
「AVとは何でしょうかご主人様」
仰臥位をとる事ができますだあ?仰臥位って初めて聞いたわ!
仰臥位な、仰臥位!要するに仰向けで寝ることな。
体位と聞いて、誰が1日のルーティーンを喋ると思います?
馬鹿みたいにご主人様ご主人様って語尾につけるしよぉ、なんだよ、ご主人様って言わなきゃ死ぬんかい。ニャンニャンて語尾につける獣人みたいに、キャラ付けのつもりかい!
「もう黙れ。ほら、まずはその汚え布を取ってこっち来い」
ハラリと布が落ちた。
なぜそこに躊躇いがない。一切のおとぼけがないんだ貴様は。
まあいいさ。
シルクのような肌が透き通っていて、そりゃあもう綺麗なこと。
胸?そりゃあ、まあまあいい感じだわ。小さくもなく、決して大きくもなく。
それがいいんだな、うん。
「ほい、次!突っ立ってないで俺のズボンを下ろさんかい」
ボーっと突っ立てるのを見るのもいいが、虚ろに濁った目で佇むエルフは流石に怖い。
だから指示を出したのだが……
「畏まりました、ご主人様」
「うっ……えぇ?ちょっと待て触んな、下がれ」
「はいご主人様」
臭え!シンプルに口が臭え!
もしかしてウンコをソテーにして食った?
どんな調理をしたって、ウンコはウンコだからね?下味つけたって変わりゃしないんだからね?
「ちっ。もういい。机に手をついてケツを突き出してみろ」
「はいご主人様」
口が臭えのは仕方ない。綺麗にしておけとジョンに頼んだが、口までは気が回らなかったんだろうよ。
だがしかし、顔を近づけてみても背中からウンコみたいな臭いはしない。
つーことは、まあ、アレだな。体は綺麗にしてあるって事だ。
創出者諸君には申し訳ないが、ここから先はかなり大人な展開になっちまう。
だからすまねえ。イメージで頑張ってくれよ。
俺はズボンを下ろした。
そして…………
「うぎゃああああああ゛!」
絶叫した。
「全員採用するんだろ?なんで面接なんかするんだよ」
ジョンの仰ることは正論で、面接する理由はない。
と思うだろ?
実はあるんだよんっ。
風俗の面接なんだよ、つまり、そういうことなのさ。
くっ、へへへへ。
これぞ男の夢だろう?
風俗店オーナーが面接と称した、クソエロい面を接するだけの、時間なんてよお!
とりあえず俺は、娼館の一階に設えられている奥まった部屋へと入った。
新品、というか造りたての家なんて初めてでドキドキしていた。
……もしかしたら別のドキドキかもしれない。
もはやどっちでもいい。
俺の息子もドッキドキだぜ。
「おーい、運んじゃってー!」
「はいよっ!てめえら行くぞっ!傷つけたらただじゃ済まねえからな!」
棟梁は少ないながらも机と椅子も持って来ていたらしい。
俺が使うかもしれないと、上等な椅子と机を用意してくれていたのだ。
めっちゃ気が利くやん。
ええやん?
素敵やん。
「棟梁、お名前を聞いてもいいかな?」
「うっす。ゲリヤスでございやす」
……………………!?
ゲ、ゲリヤス?
「ゲリヤスさん?」
「ええ、ゲリヤスでございやす」
がっしりとした腕、程よい胸元に短髪に刈り込んだサッパリガテン系女子のゲリヤスだって!?
嘘だろおい。
チチ◯スならまだしも、ゲリ?
「それでは失礼しやす」
呆けている間に、ゲリヤスは去っていった。
まさかそんな名前だったなんてよお。
まさか俺がこんなに動揺するなんてよお。
「ジロー……ジロー?」
「んああ、悪い。終わったか?」
「ああ、体も洗ったし治癒もしといたから、すぐにでも働けるよ。それよりもどうした?ゲリヤスが何か粗相でもしたのか?」
「粗相だなんて言うんじゃあないっ!親から貰った大事な名前を、そんなふうに茶化したらダメだぞジョンッ!」
「……いや、茶化してはいないけど。なんかごめん」
「……俺こそごめん。ちょっとばかり動揺してるだけだ」
気を落ち着けるため、椅子に腰掛け、机の上で両手を重ねた。
ゲリヤス作の椅子と机。
「連れてきてくれ」
「……うん」
どうにも落ち着かない。
館も何もかも、すべてがゲリヤス作。
忘れたくとも忘れられない、爽やかな汗と笑顔。切符のいい返事や、へつらうことのない喋り口。
どれもこれも素晴らしいのに、ゲリヤスだなんて。
全部忘れたくて、さっさと奴隷がくることを神へと祈ったのは、ここだけの話だ。
――コンコン。
待ちに待ったノックに応えると、奴隷たちが入ってきた。
随分と身綺麗になり、顔面のクオリティに目を向けられるようになった。
うむ、そこまで酷くはない。
そして見事にタイプがバラバラなのも、ハナマルだ。
細身で綺麗系、ぽっちゃりかわいい系、熟女にブスまで、粒ぞろいにも程がある。
野郎どもは、よく分からん。
まあ美形だとは思うが、正直何の感情も湧いてこない。
ショタやら細マッチョやら、ガチムチやら、まあいいんじゃねえの?
「お前はエルフ?」
「はいご主人様」
ご主人様と呼ばれた件はスルーしようじゃないか。
間違っちゃあいないんだから、咎めるつもりはない。でもなんでだろう、ちょっと恥ずいわ。
「ドワーフとかいねえの?」
「ええ?ドワーフが趣味なのか?」
何故かめっちゃ引くジョン。
え?そんなヤバいの?
ドワーフっていやあ、エルフと仲悪い有名な種族、だろ?たぶん。
俺の好みってわけじゃないが、ちんまい体に興奮する変態だっていてもおかしくない。
俺は多様な需要に応えるために尋ねただけなのに、そんな引かれるかね。
「趣味っていうか、見たこともないから、なんともな」
「ああ、そうか。ジローは知らないのか。ドワーフはね――」
毛深い、臭い、女も男みたいな奴が多い。
だそうだ。
毛なんか剃りゃいいし、香水振りかければいいし?男みたいな奴が多いってんなら、数少ない女らしい女を探せばいい。
まったくビビらせるなよと安堵したのも束の間、最後に爆弾が落とされた。
「握力がとても強くて、同じドワーフか魔族じゃないと皮膚が千切れるらしいよ」
それっておめえ、息子まで引き抜かれるってことじゃねえの?
ヒヤリと冷たくなった下半身に、俺は頷いてやった。
ドワーフはよしておこう。
そして獣人について聞くのも止めておこう。
「オーケー。それじゃあ男はどっか行け。女はエルフ以外、廊下で待機だ」
パンパンと手拍子をすると、奴隷たちは命令通りに動いてくれた。
「男は俺が見ようか?」
するとジョンは、またもや爆弾を投下しやがった。
「は?」
「面接、俺がやろうか?」
まさかここまでお膳立てしてくれたのに、俺の真の目的を知らない訳ないよな?
長い付き合いだし、性癖だって分かってる。それに最近ヌケてないのだって知ってるってのに。
お前ってば、もしかして……
「野郎とヤロうってのか!?」
「ヤラないよ。どういう仕事をするのか、そういうのをキチンと説明しておいたほうが良いだろう?いくら奴隷だからって、いきなり本番は大変だろうからさ」
「あーーー、そういうことね。了解任せたぜ!」
両刀使いの本気を垣間見たかと焦ったが、なーんだそういうことかいジョン君よ。
ならば任せようじゃないか。
我が兄弟にならば、あれこれ指示を出さずとも信頼して頼めるってもんだ。
――バタンッ。
さあてさて、目の前にいるのはボロい布を纏っただけの女の子。
そして俺。
静けさの漂う密室で、男女2人が見つめ合う。ドクドクと高鳴る心臓が、初心なあの頃を思い出させる。
「緊張してる?」
「いいえご主人様」
「そっかあ慣れてるんだね?じゃあ生年月日と年齢聞いてもいいかな?」
「1077年7月7日の177歳です」
「へえ、七夕生まれなんだね」
「七夕とはなんでしょうかご主人様」
「気にしなくていいよ。それじゃあスリーサイズ聞いてもいいかな?」
「スリーサイズ?とは何でしょうかご主人様」
「……この質問は飛ばそうね。うーんとねえ、じゃあどんな体位が好きかな?」
「奴隷になってからは、基本的に立位をとっています。座位をとることは稀で、睡眠のときに仰臥位をとる事ができます」
「…………そ、そっか。えーーと、1日にどれくらい一人でするのかな?」
「何をでしょうかご主人様」
「もういいです。AVの導入部分ぽいやり取りで楽しみたかったけど、もういいですっ!」
「AVとは何でしょうかご主人様」
仰臥位をとる事ができますだあ?仰臥位って初めて聞いたわ!
仰臥位な、仰臥位!要するに仰向けで寝ることな。
体位と聞いて、誰が1日のルーティーンを喋ると思います?
馬鹿みたいにご主人様ご主人様って語尾につけるしよぉ、なんだよ、ご主人様って言わなきゃ死ぬんかい。ニャンニャンて語尾につける獣人みたいに、キャラ付けのつもりかい!
「もう黙れ。ほら、まずはその汚え布を取ってこっち来い」
ハラリと布が落ちた。
なぜそこに躊躇いがない。一切のおとぼけがないんだ貴様は。
まあいいさ。
シルクのような肌が透き通っていて、そりゃあもう綺麗なこと。
胸?そりゃあ、まあまあいい感じだわ。小さくもなく、決して大きくもなく。
それがいいんだな、うん。
「ほい、次!突っ立ってないで俺のズボンを下ろさんかい」
ボーっと突っ立てるのを見るのもいいが、虚ろに濁った目で佇むエルフは流石に怖い。
だから指示を出したのだが……
「畏まりました、ご主人様」
「うっ……えぇ?ちょっと待て触んな、下がれ」
「はいご主人様」
臭え!シンプルに口が臭え!
もしかしてウンコをソテーにして食った?
どんな調理をしたって、ウンコはウンコだからね?下味つけたって変わりゃしないんだからね?
「ちっ。もういい。机に手をついてケツを突き出してみろ」
「はいご主人様」
口が臭えのは仕方ない。綺麗にしておけとジョンに頼んだが、口までは気が回らなかったんだろうよ。
だがしかし、顔を近づけてみても背中からウンコみたいな臭いはしない。
つーことは、まあ、アレだな。体は綺麗にしてあるって事だ。
創出者諸君には申し訳ないが、ここから先はかなり大人な展開になっちまう。
だからすまねえ。イメージで頑張ってくれよ。
俺はズボンを下ろした。
そして…………
「うぎゃああああああ゛!」
絶叫した。
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