スキル【コールセンター】では知識無双もできません。〜残念ヒロインとギルドシェア爆上げ旅〜

マルジン

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6ー2.初夜

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俺の心情なんて知る由もないゴブリン5匹は、気持ち悪い鳴き声でニヤついていた。
たしかに目をそらすのは危険だな。

それに……奴らが戦闘に関わると、逆に足手まといになったかもしれない。
そう考えると、レイアと二人で戦うほうが、良いんじゃないかとも思えてきた。

「私が右半分をやる。ジュンは左を」

「オーケー」

コイツ、頼りになるな。
友だちから、仲良くしていきたいものだ。

ギィャギィャッ!

「来るぞッ!」
「おうッ!」

ゴブリンたちは走り出した。
隊列とか作戦とかはまったくない。
ただ獲物に飛びかかる、そんな感じだ。

勝てる。
二人ならば間違いなく。

まず気炎を上げたのはレイアだった。

「ぅぉぉおッ!」

スポンッ――。

よしっ。今度は俺も……。スポンッ?

「っしゃあオラ!」

ザシュ――。

ゴブリンは見事に絶命し、だらりと力なく崩折れたわけだが。

「キモッ!あーーー、キモいキモい!キモい!」

これが、すんごく気持ち悪いの。
ティッシュ一枚でゴキブリを掴むような、あのゾワゾワが全身を駆け巡った。
しかも斧は、ゴブリンの頭に刺さったまま抜けなくなった。

全身に鳥肌を立たせながらも、必死に斧を抜こうとした。

「クソッ、抜けない!変な意味じゃなく抜けない!レイア!援護を!」

そう言ってレイアを見ると、まさかの事態に陥っていた。

「わ、私の、剣が……壊れた」

彼女の手には柄だけがあった。
何がどうなったらそうなるのか知らんけど、根本からぽっくり逝っちゃったみたいだ。

「そうはならんやろッ!」

叫んでみるが、事態は何も変わらない。

「ジュ、ジュン!援護を!」

「ぁぁぁぁあ!なんでこうなるんだよぉぉぉぉ!」

俺は手斧を放して、レイアに迫るゴブリンへとタックルを見舞った。

ギィャッ!

「ぉぇぇえ、ふ、風呂に入って、くれよ」

臭さがハンパない。
肌の質感も、よぼよぼの皮が気持ち悪い。
ヨダレをダラダラと垂らし、暴れるたびにゴブリンの凶悪なナニの感触が伝わってくる。

「もぅやだぁぁあ!」

俺は必死だった。
わけも分からず無我夢中でゴブリンを殴りつけ、踏みつけ。
ようやく一匹が絶命したところで、ハッとした。

ギィャギィャッ!

「……や、止めろ!止めてくれ!」

ギィャッ!

「へぶっ」

3匹のゴブリンに包囲され、俺は魔の手に落ちてしまった。
服をビリビリに破かれ、手慣れた手つきでズボンを下ろされ、デロデロと全身をくまなく舐め回されました。
そして熱く激しいディープキスまで……。

「ぉぇぇ。お願いします……掘られるならイケメンがいい……」

俺はレイアを見た。
壊れた剣の刃を探している、あのバカ剣士を見つめた。

俺の処女が散りそうなんですけど。剣のほうが大事ですか?
レイアさん。

「レイア……助けて……」

「ちょっと待っててくれ!すぐに!すぐに剣を見つける!私の命なんだ!」

「お、お前のスキルは【徒手格闘術】だ、ろ……」

ギィャッ!

ゴブリンは、ゴブリンたちは腰蓑を脱ぎ捨てた。
そこにあったのは、小3とは思えないイチモツ。
禍々しいまでの、凶悪なナニであった。

「そ、そんなの壊れちゃう……」

思わず口をついて出た言葉は、俺の憧れの言葉だった。
いつかヒロインに言わせたい。
そんな夢のような……。

クソ、こんなとこで。
こんなキモい生物に。

やられてたまるか!





――――作者より――――
最後までお読みいただき、ありがとうごさいます。
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