スキル【コールセンター】では知識無双もできません。〜残念ヒロインとギルドシェア爆上げ旅〜

マルジン

文字の大きさ
上 下
9 / 66

5ー1.俺はギルド職員のはずだろぉぉぉぉ!

しおりを挟む
腰振りビリガン――。

こんな名前が世間に浸透していいんですか?
教育上良くないんじゃない?

「腰振りビリガンさんのギルドとは」

「ああ、知ってるやつがいて安心したぜ。ところでジュン。これはどうなってんだ?」

どう、とは。

「おめえに受付を任せたってのに、この有り様か。言ったよなあ?義理と人情ってよお?」

いやおかしい。
二つ名通り、裏で地ならししてたおっさんが、俺のせいにしてるー。

「い、いやこれは!」

そうだぞ。レイアが全部悪いんだ。

「待ちなッ!これはギルドの問題だ、悪いが黙っててくれや」

は?

「ジュン。こっちを見ろジュン!」

「……なんすか?」

「てめえは、お茶の一つも出せねえのか!」

「え?そこ?」

「客が来たら茶を出す!ったりめえだろバーロー!」

「ぇぇぇ」

たしかに、そうか。
いや、そうなんだけどさあ。

えええ。今そこ?
こんなにギルドを壊されて、お茶?

「悪いな。ちと、狭えがその辺に座っててくれや、アイシャ!茶、頼むわ」

「あいよ」

はああああ?俺が悪いんか!
なんだシェリスッ!その目つきはよお!ざまあみろって言いたげだなあ!やんのかコラ!

俺は仕事してたぞ。
冒険者登録させたし、なんなら今日で3人増えた。いいじゃん!最高の結果じゃないの?
コイツらの依頼料から中抜して、ギルド運営に当てる気なんだろ?
冒険者が増えたんだから、俺の仕事は上出来だろッ!

「ったく。どいてろジュン」

「……はぁ」

納得できない俺は、腰振りビリガンギルマスに端へ追いやられて、ぼーっと突っ立っていた。
何回か首を傾げてみたけど、誰も助けてはくれない。
レイアは気まずそうにしてるだけ。
アドミラはお茶を美味しそうに飲み、シェリスはお茶をすすりながら、俺を鼻で笑った。

「ウチの職員が悪かったな。んで、冒険者志望か?」

「は、はい!先ほど登録しました!ジュンはいい仕事をしています!」

おお?レイア……お前はやっぱりいい奴だ。ありがとな。

「いい、いい。気は使わなくていいぜ。んで、3名でパーティ組むんか?」

「そうだぴょん。稼げる依頼がしたいぴょん」

「稼げる、かあ。稼げるってえと、討伐系の依頼だがよお……戦えるのか?」

シェリスは怪力とカマトトぶりっ子があるから、魔物にもぴょんぴょん言って、うまく立ち回れるだろう。
レイアも、戦闘スキルがあったし、剣も持ってるからイケるはず。
問題はアドミラだ。
散歩に来たどっかのご令嬢みたいな格好で、戦うのは無理がある。
まあでも、スキル次第か?

「私は戦わない依頼がいいなぁ」

「……戦わないってえと、採集やら調薬やら、あとは何でも屋みたいな仕事だぜ?単価も低いが、いいのか?」

採集とかもあるのか。
アドミラは、最初からそっちをするために冒険者になったわけだな。はなっから戦う気はなかったと。

「稼げる仕事がいいぴょん。アドミラーお願ーい」

「うーん。シェリスは戦えるのぉ?」

「うんうん。戦えるぴょん!」

「それならいいけどぉ……」

ほお。シェリスは金が入り用なのか。
採集でコツコツよりも、大金をドカンと短期間で欲しいってことは、何かあんだろうなあ。
借金とかかな?

「んじゃあ討伐か。ちと待ってろ」






――――作者より――――
最後までお読みいただき、ありがとうごさいます。
作者の励みになりますので、♡いいね、コメント、☆お気に入り、をいただけるとありがたいです!
お手数だとは思いますが、何卒よろしくお願いします!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

一級警備員の俺が異世界転生したら一流警備兵になったけど色々と勧誘されて鬱陶しい

司真 緋水銀
ファンタジー
【あらすじ】 一級の警備資格を持つ不思議系マイペース主人公、石原鳴月維(いしはらなつい)は仕事中トラックに轢かれ死亡する。 目を覚ました先は勇者と魔王の争う異世界。 『職業』の『天職』『適職』などにより『資格(センス)』や『技術(スキル)』が決まる世界。 勇者の力になるべく喚ばれた石原の職業は……【天職の警備兵】 周囲に笑いとばされ勇者達にもつま弾きにされた石原だったが…彼はあくまでマイペースに徐々に力を発揮し、周囲を驚嘆させながら自由に生き抜いていく。 -------------------------------------------------------- ※基本主人公視点ですが別の人視点も入ります。 改修した改訂版でセリフや分かりにくい部分など変更しました。 小説家になろうさんで先行配信していますのでこちらも応援していただくと嬉しいですっ! https://ncode.syosetu.com/n7300fi/ この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜

華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日  この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。  札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。  渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。  この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。  一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。  そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。 この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。 この作品はフィクションです。 実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...