宴の翌朝

くねひと

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#4 生理的欲求

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(ヤバイかも………)
 小一時間ほどして、再びミツルの目が覚めたのは下腹部に強い尿意を感じたからだった。

(ど、どうしよう?)
 ジュンはまだグッスリと寝入っている。

(ジュンに声をかけようか?)
 ミツルは不自由な体を何とか起こすとベッドの縁に腰かけた。

(ジュンはどうするだろう?)
 一瞬、ミツルはジュンに後ろ手縛りの縄尻を取られてトイレに引き立てられていく自分を想像していた。

(それは羞かしいな……)
 ミツルの頬は赤らんだ。でもそうされてみたいような気も一瞬した。
 しかし、起きぬけのジュンが面倒くさがって、ミツルの縄を解くかもしれない。ミツルはまだ縛られていたかった。

 結局、ミツルは一人でトイレに行くことにした。ジュンの眠りをさまたげたくなかったこともある。
 後ろ手縛りの両手を器用に使ってベッドルームのドアを開けると、リビングルームにつながる。その左手に、洗面室のドアがあり、その中にバスルームとトイレがあった。

 ドアノブは苦労なく回すことができたが、灯りのスイッチは意外と手こずった。いつもなら何気なく手を伸ばしてスイッチを押すところが、後ろ手縛りでは指を目いっぱい上に拡げて触覚でスイッチを探し当てなければならないのだ。

 そうしてトイレに入ってみても、さらに迷うことがあった。いつもなら両手を添えてすればよいところをその両手はガッチリと縛られているのだ。仕方がないので便座に腰を下ろした。
 自分がちょっと女の子になったような気がした。
 そう思った瞬間だった。
(いけない!)
 不意にミツルの分身がムクムクと頭をもたげてきたのだ。このまま用を足しては、オシッコはあらぬ方向に飛び散ってしまう。
 ミツルは必死に気持ちを静めようとする。疼くような尿意………。
 頭を垂れると、自分の努力を嘲笑うかのように、反り返った自分の分身が嫌でも視界に入る。

(はああ……)
 ミツルは切なげにため息を一つ漏らすと、目を閉じた。…ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと吐き出す。
 硬化した分身は完全に静まりはしなかったが、やがて少しずつ角度を下げていった。そうして分身がやっとのことで太ももの間にまで沈み込んだところで、ミツルは用を足したのであった………。

 トイレを出ると左手が洗面台で、そこに大きな姿見がしつらえてある………
 思えば昨夜、ミツルはこの洗面台の前でジュンに縛られたのだ………。
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