8 / 13
#8 屈従…
しおりを挟む
部室の外! 校庭の一角で亨は俺に排泄させようというのか。北山は泣き出しそうな顔でそれだけは許してくれと哀願する。
「嫌ならいいんですよ。そのまま我慢して下さい」
亨は涼しい顔でそう言い放つとタバコをくゆらし始めた。………Mの立場は弱い、総ての権限はSの手にあるのだ。MにはSの命令に絶対服従するか、Sに懇願し、許しを得るしかない。そして今、亨は北山の懇願に耳を貸そうとはしない……。
「亨! た、頼む!」
北山は後ろ手縛りの不自由な体で正座するとこぼれた水で濡れている床に顔を付けて土下座した。
「そんなに外での排泄は嫌ですか」
「うう…」
北山が呻く。亨は土足で土下座を続ける北山の後頭部を踏みしめたのだ。
「『亨!頼む』なんてそんな態度のでかい頼み方はないでしょうが」
亨の靴裏がぐりぐりと北山の後頭部を踏み続ける。
「……と、亨様。お、……お願いします」
たまらなく惨めだった。素っ裸、後ろ手縛りの上、下級生に土下座して哀願している北山。それにも拘わらず相手は自分の頭を土足で踏みにじっているのだ。一瞬、被虐の甘い快感は薄れ、屈辱感に背中に回された両手首がぶるぶると震えた。
足を北山の頭から離すと亨は土下座し続ける北山を無視するかのように、再び椅子に座り、タバコを吸い始めた。
「外で排泄しますからどうぞ連れて行って下さいって言うんですよ」
そうすれば悩みは解決されるんですよと亨は言う。
「………うう、……う…」
無意識の内に呻き声が漏れてしまう。土下座を始めてから十分程経っただろうか。既に便意は北山の限界を超えていた。校庭での排泄……それは北山にとっては耐え難い恥辱であったが、もうそれしか選択肢は残されていなかった。
「と、亨様、そ、……外……。外へ連れて行って下さい」
北山の服従の言葉に亨はにやりと片頬を崩した。
「先輩がそう言われるならばそうしましょうか」
さあ、立って下さいと亨は北山の縄尻をつかむとそれをぐいと引っぱった。そしてよろよろと立ち上がった北山の背中を押して、部室のドアの方に二人は向かう。
「先輩だけに恥ずかしい思いをさせませんよ。ほら、僕だって下半身裸でしょう」
北山の耳元でそっとささやく亨。確かに亨はさっき北山に口舌奉仕を強いたときのまま、トランクスやパンツは脱ぎ捨てたままだ。
徹底して北山をいたぶるかと思えば、時にはこんな優しい言葉をかける亨。強い嗜虐癖の陰に隠れている彼の自分に対する愛情を垣間(かいま)見た気がして、北山の心は更に亨に寄せられていくのであった……。
「嫌ならいいんですよ。そのまま我慢して下さい」
亨は涼しい顔でそう言い放つとタバコをくゆらし始めた。………Mの立場は弱い、総ての権限はSの手にあるのだ。MにはSの命令に絶対服従するか、Sに懇願し、許しを得るしかない。そして今、亨は北山の懇願に耳を貸そうとはしない……。
「亨! た、頼む!」
北山は後ろ手縛りの不自由な体で正座するとこぼれた水で濡れている床に顔を付けて土下座した。
「そんなに外での排泄は嫌ですか」
「うう…」
北山が呻く。亨は土足で土下座を続ける北山の後頭部を踏みしめたのだ。
「『亨!頼む』なんてそんな態度のでかい頼み方はないでしょうが」
亨の靴裏がぐりぐりと北山の後頭部を踏み続ける。
「……と、亨様。お、……お願いします」
たまらなく惨めだった。素っ裸、後ろ手縛りの上、下級生に土下座して哀願している北山。それにも拘わらず相手は自分の頭を土足で踏みにじっているのだ。一瞬、被虐の甘い快感は薄れ、屈辱感に背中に回された両手首がぶるぶると震えた。
足を北山の頭から離すと亨は土下座し続ける北山を無視するかのように、再び椅子に座り、タバコを吸い始めた。
「外で排泄しますからどうぞ連れて行って下さいって言うんですよ」
そうすれば悩みは解決されるんですよと亨は言う。
「………うう、……う…」
無意識の内に呻き声が漏れてしまう。土下座を始めてから十分程経っただろうか。既に便意は北山の限界を超えていた。校庭での排泄……それは北山にとっては耐え難い恥辱であったが、もうそれしか選択肢は残されていなかった。
「と、亨様、そ、……外……。外へ連れて行って下さい」
北山の服従の言葉に亨はにやりと片頬を崩した。
「先輩がそう言われるならばそうしましょうか」
さあ、立って下さいと亨は北山の縄尻をつかむとそれをぐいと引っぱった。そしてよろよろと立ち上がった北山の背中を押して、部室のドアの方に二人は向かう。
「先輩だけに恥ずかしい思いをさせませんよ。ほら、僕だって下半身裸でしょう」
北山の耳元でそっとささやく亨。確かに亨はさっき北山に口舌奉仕を強いたときのまま、トランクスやパンツは脱ぎ捨てたままだ。
徹底して北山をいたぶるかと思えば、時にはこんな優しい言葉をかける亨。強い嗜虐癖の陰に隠れている彼の自分に対する愛情を垣間(かいま)見た気がして、北山の心は更に亨に寄せられていくのであった……。
2
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる