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28.依頼主は御執心
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夏らしい青空……透かしのない雲が視界に広がる。
今日は絶好の洗濯日和だ。シーツなどの大物から雷太の布製おもちゃまで洗ってベランダに干していた。
良きかな良きかな。
雷太は暑がりなので室内からこちらの様子を伺っているが、来たがるような素振りはない。ガラス越しに雷太に手を振っていると後ポケットの携帯電話が鳴った。
画面には登録されていない見知らぬ番号が映し出されていた。京は怪訝な表情で通話のアイコンをタップした。
「もしもし」
『…………』
「もしもーし」
『…………お前はもうすぐ、死ぬ』
機械的なダミ声でそう呟くと、通話は切れた。変声されているのは身元がバレないようにするためか、京の恐怖心を煽ろうとしているのかは分からない。しかし京は怯まなかった。ここ数日こうしてイタズラ電話が続いているからだ。
電話を取らなければ良い話なのだが、仕事の都合上そうもいかなかった。見知らぬ番号から突然連絡が来ることもあるので、京は怪しみつつも律儀に電話に出続けていた。
「何やねんアホッ! ずっと狙われてんねんから死の危険バリバリあるっちゅうねーーん‼︎ あったりまえな事ほざいてんちゃうぞ!」
京はその場で地団駄を踏むと悪態を吐きながら部屋へと戻る。雷太が荒れ狂う主人の様子に首を左右に傾けては疑問符を浮かべている。
「ふぅぅぅー、雷太ぁ、癒してくれぇ、脅迫電話がムカつくぅ」
雷太の三段腹ならぬ、三段首に顔を埋める。
イタズラ電話だけではない。京の郵便ポストにも脅迫文が届き始めた。黒の付箋に血を連想させるような赤い薔薇……メッセージカードには【死んだら蝋人形にしてあげる】とか【次は眠りから覚めることはない】とか、【愛してる】とか……。
病んでる。すっごく拗らせてる。更生とか絶対無理なほど依頼主が堕ちてる。
京は最悪蝋人形のまま強姦されそうだなと一人戦慄くのだった。
洗濯物第二弾を終えた頃、部屋に皆が集った。
「すごい石鹸の香りだ、京さんの匂いっすね」
「そう? ちょっと外に洗濯物干すの怖かったんやけど、ゼロが大丈夫って言ったから張り切ってん」
「俺、この匂い好きっす。ずっと嗅いでられ──ッ‼︎ アガッ!」
「おっと、すまない、手が滑った」
ゼロの示指中指が壱也を釣り上げるように鼻穴へ刺さった。
「どう滑ったら鼻穴にダイレクトインできるんすか!」
「射撃と鼻フックも一緒だ」
「スピードと正確性……なるほど、奥深いですねぇ」
半泣きの壱也に詰め寄られゼロはそっぽを向く。所沢は顎に手を当て感慨深そうに微笑んでいた。
うーん、絶対違うと思う。
鼻を押さえる壱也を無視して、ゼロは京の隣に腰掛けた。
あれからゼロが周囲のマンション等の屋上から京の部屋を狙撃出来るかを確認してくれた。結果は否。小高い丘に立っているマンションに住んでいることをこれほどありがたいと感じたことはない。しかも住まいは七階建ての六階……狙撃による暗殺の心配は無くなった。
「京、銃での狙撃はないとはいえ、あまり手すりから身を乗り出すな。あわよくばと狙っている人間がいないとも限らない。まぁ、その前に俺がその輩を消すが」
「う……ハイ。ありがとうゼロ」
なんて心強いセリフなのだろう。俺のソフレは無敵だ。
全員がダイニングテーブルを囲うと所沢が口を開いた。
「依頼人を特定した」
とうとう所沢が依頼主を見つけたらしい。依頼主の名前を聞いて京は妙に納得していた。
依頼人はなんと京の元ソフレだった。
所沢はさらに報告書を読みあげた。
酒井みちる。二十一歳。
数ヶ月前の京の元ソフレ。
大物政治家の愛人の娘で、父親から溺愛されて育つ。現在お嬢さまが多く通う短期大学に在籍。恋愛にのめり込むタイプらしく、今までもホストや妻子を持つ男性と関係を持ち、多くのケースで犯罪を犯し、それを父親の権力で揉み消している。とんでもない悪女。
数ヶ月という短い間だったけれど、お世話になったソフレだ。しかも、ゼロと出会う直前まで添い寝フレンズ契約を結んでいた。
同姓同名だろうかと思うほど京の知るみちるとは別人だ。犯罪臭漂う愛人の娘というよりも、天真爛漫なお嬢さまの印象だ。
まぁ、唯一思い当たる節があるとするなら、最後の決め台詞が『イ○ポ野郎』だ。片鱗をうっすらと感じる。
うら若い彼女だが、どうやら裏の世界のコネを持っていたようだ。ゼロ曰く、ヤクザのイロだったこともあるらしい。
ソフレという関係は肉体関係に結びつきやすい。しかし京は一緒に眠って欲しいだけだった。清廉を装うでもなく。
女の子は可愛いと思うけれど、京は昔から女性を相手にするのが苦手だった。女心は読めない。でも察して動いてほしいと願う女の子にどうしてもついて行けなかったのだ。
さっぱりしてて、優しくて、俺が作ったご飯を美味しそうに頬張ってくれて、一緒に眠ってくれて、抱きしめてくれて、一緒にいて気持ちが落ち着いて…………ん? それって今では? 俺、今、幸せなのでは? ゼロが、理想の相手……?
「あっかーーーんッ、んなわけあるかい!」
京がテーブルに手を付き立ち上がると、所沢がそうだろうな、と同意した。殺されてたまるか、と思う場面で理想の相手を思い浮かべているとは思うまい。
勘違いだが、色んな意味で納得がいかない。殺されるのも、みちるに愛を囁いてひれ伏すのもお断りだ。
「とにかく、こんな女なら京を我が物にした途端に飽きることもあるでしょう。ですが、脅迫文にもあるように、蝋人形にされてしまうのはまずいです」
「まぁ、まず京さんをあの女に渡すなんて、ゼロさんが許さないでしょ?」
「……当然だ。京が汚れる」
所沢と壱也がうんうんと頷く。
「諦めさせるには、どうしたら良いんやろな……みちるちゃんに諦めてもらわんと……ってか、やっぱり警察はダメなんですか?」
「おすすめしませんね。警察を介入させると掃除屋から恨みを買いますから、今まで通りの生活を取り戻すには、やはり懸賞金を本人に取り下げさせるのが一番です」
所沢の言うことも尤もだ。だけれど、ここまで執着されていて、はいそうですかと引き下げてくれるとも思えない。
「とりあえず、俺たちがちゃんと護衛するから大丈夫。交代で見張るから安心して」
不安がる京の背中を壱也が強めに叩く。スケとカクが首振り人形の如く頷く。
相変わらずサイレントモードな二人だ。
──いけない。このままじゃ皆にも、申し訳ない。俺がしっかりしなきゃ。
京は勢いよく頭を下げると腹から声を出した。
「すみませんッ! ほんまにありがとうございます。俺に出来ることは全部します。ほんまに、感謝してます。これからもよろしくお願いしますッ‼︎」
京の勢いに押されたのか、心なしか皆の顔がぽかんとしている。桜庭組の面々は互いの顔を見合っては照れたように頭を掻き、サングラスをずり上げていた。何か、まずい言い回しをしてしまったのかと一人戸惑う。
所沢はゼロに耳打ちした。
「無自覚の人たらしです、ね……」
「……まぁ、天使だからな」
「これは、なかなかグッときますね……貴方の気持ちが分かりましたよ」
所沢は腕を組み、くすくすと笑った。
ややあって、自然とひとりひとり腰を上げ、円陣を組んだ。壱也がニヤリと微笑むと「生き残ってやるぞぉー‼︎」と掛け声をあげた。
「おおおぉぉォォォ!」
人生初の円陣の掛け声は勝利を願うものではなかった。だけれど、一気に士気は高まった。絵面が少し、熱血ラグビー部みたいだと京は笑った。
今日は絶好の洗濯日和だ。シーツなどの大物から雷太の布製おもちゃまで洗ってベランダに干していた。
良きかな良きかな。
雷太は暑がりなので室内からこちらの様子を伺っているが、来たがるような素振りはない。ガラス越しに雷太に手を振っていると後ポケットの携帯電話が鳴った。
画面には登録されていない見知らぬ番号が映し出されていた。京は怪訝な表情で通話のアイコンをタップした。
「もしもし」
『…………』
「もしもーし」
『…………お前はもうすぐ、死ぬ』
機械的なダミ声でそう呟くと、通話は切れた。変声されているのは身元がバレないようにするためか、京の恐怖心を煽ろうとしているのかは分からない。しかし京は怯まなかった。ここ数日こうしてイタズラ電話が続いているからだ。
電話を取らなければ良い話なのだが、仕事の都合上そうもいかなかった。見知らぬ番号から突然連絡が来ることもあるので、京は怪しみつつも律儀に電話に出続けていた。
「何やねんアホッ! ずっと狙われてんねんから死の危険バリバリあるっちゅうねーーん‼︎ あったりまえな事ほざいてんちゃうぞ!」
京はその場で地団駄を踏むと悪態を吐きながら部屋へと戻る。雷太が荒れ狂う主人の様子に首を左右に傾けては疑問符を浮かべている。
「ふぅぅぅー、雷太ぁ、癒してくれぇ、脅迫電話がムカつくぅ」
雷太の三段腹ならぬ、三段首に顔を埋める。
イタズラ電話だけではない。京の郵便ポストにも脅迫文が届き始めた。黒の付箋に血を連想させるような赤い薔薇……メッセージカードには【死んだら蝋人形にしてあげる】とか【次は眠りから覚めることはない】とか、【愛してる】とか……。
病んでる。すっごく拗らせてる。更生とか絶対無理なほど依頼主が堕ちてる。
京は最悪蝋人形のまま強姦されそうだなと一人戦慄くのだった。
洗濯物第二弾を終えた頃、部屋に皆が集った。
「すごい石鹸の香りだ、京さんの匂いっすね」
「そう? ちょっと外に洗濯物干すの怖かったんやけど、ゼロが大丈夫って言ったから張り切ってん」
「俺、この匂い好きっす。ずっと嗅いでられ──ッ‼︎ アガッ!」
「おっと、すまない、手が滑った」
ゼロの示指中指が壱也を釣り上げるように鼻穴へ刺さった。
「どう滑ったら鼻穴にダイレクトインできるんすか!」
「射撃と鼻フックも一緒だ」
「スピードと正確性……なるほど、奥深いですねぇ」
半泣きの壱也に詰め寄られゼロはそっぽを向く。所沢は顎に手を当て感慨深そうに微笑んでいた。
うーん、絶対違うと思う。
鼻を押さえる壱也を無視して、ゼロは京の隣に腰掛けた。
あれからゼロが周囲のマンション等の屋上から京の部屋を狙撃出来るかを確認してくれた。結果は否。小高い丘に立っているマンションに住んでいることをこれほどありがたいと感じたことはない。しかも住まいは七階建ての六階……狙撃による暗殺の心配は無くなった。
「京、銃での狙撃はないとはいえ、あまり手すりから身を乗り出すな。あわよくばと狙っている人間がいないとも限らない。まぁ、その前に俺がその輩を消すが」
「う……ハイ。ありがとうゼロ」
なんて心強いセリフなのだろう。俺のソフレは無敵だ。
全員がダイニングテーブルを囲うと所沢が口を開いた。
「依頼人を特定した」
とうとう所沢が依頼主を見つけたらしい。依頼主の名前を聞いて京は妙に納得していた。
依頼人はなんと京の元ソフレだった。
所沢はさらに報告書を読みあげた。
酒井みちる。二十一歳。
数ヶ月前の京の元ソフレ。
大物政治家の愛人の娘で、父親から溺愛されて育つ。現在お嬢さまが多く通う短期大学に在籍。恋愛にのめり込むタイプらしく、今までもホストや妻子を持つ男性と関係を持ち、多くのケースで犯罪を犯し、それを父親の権力で揉み消している。とんでもない悪女。
数ヶ月という短い間だったけれど、お世話になったソフレだ。しかも、ゼロと出会う直前まで添い寝フレンズ契約を結んでいた。
同姓同名だろうかと思うほど京の知るみちるとは別人だ。犯罪臭漂う愛人の娘というよりも、天真爛漫なお嬢さまの印象だ。
まぁ、唯一思い当たる節があるとするなら、最後の決め台詞が『イ○ポ野郎』だ。片鱗をうっすらと感じる。
うら若い彼女だが、どうやら裏の世界のコネを持っていたようだ。ゼロ曰く、ヤクザのイロだったこともあるらしい。
ソフレという関係は肉体関係に結びつきやすい。しかし京は一緒に眠って欲しいだけだった。清廉を装うでもなく。
女の子は可愛いと思うけれど、京は昔から女性を相手にするのが苦手だった。女心は読めない。でも察して動いてほしいと願う女の子にどうしてもついて行けなかったのだ。
さっぱりしてて、優しくて、俺が作ったご飯を美味しそうに頬張ってくれて、一緒に眠ってくれて、抱きしめてくれて、一緒にいて気持ちが落ち着いて…………ん? それって今では? 俺、今、幸せなのでは? ゼロが、理想の相手……?
「あっかーーーんッ、んなわけあるかい!」
京がテーブルに手を付き立ち上がると、所沢がそうだろうな、と同意した。殺されてたまるか、と思う場面で理想の相手を思い浮かべているとは思うまい。
勘違いだが、色んな意味で納得がいかない。殺されるのも、みちるに愛を囁いてひれ伏すのもお断りだ。
「とにかく、こんな女なら京を我が物にした途端に飽きることもあるでしょう。ですが、脅迫文にもあるように、蝋人形にされてしまうのはまずいです」
「まぁ、まず京さんをあの女に渡すなんて、ゼロさんが許さないでしょ?」
「……当然だ。京が汚れる」
所沢と壱也がうんうんと頷く。
「諦めさせるには、どうしたら良いんやろな……みちるちゃんに諦めてもらわんと……ってか、やっぱり警察はダメなんですか?」
「おすすめしませんね。警察を介入させると掃除屋から恨みを買いますから、今まで通りの生活を取り戻すには、やはり懸賞金を本人に取り下げさせるのが一番です」
所沢の言うことも尤もだ。だけれど、ここまで執着されていて、はいそうですかと引き下げてくれるとも思えない。
「とりあえず、俺たちがちゃんと護衛するから大丈夫。交代で見張るから安心して」
不安がる京の背中を壱也が強めに叩く。スケとカクが首振り人形の如く頷く。
相変わらずサイレントモードな二人だ。
──いけない。このままじゃ皆にも、申し訳ない。俺がしっかりしなきゃ。
京は勢いよく頭を下げると腹から声を出した。
「すみませんッ! ほんまにありがとうございます。俺に出来ることは全部します。ほんまに、感謝してます。これからもよろしくお願いしますッ‼︎」
京の勢いに押されたのか、心なしか皆の顔がぽかんとしている。桜庭組の面々は互いの顔を見合っては照れたように頭を掻き、サングラスをずり上げていた。何か、まずい言い回しをしてしまったのかと一人戸惑う。
所沢はゼロに耳打ちした。
「無自覚の人たらしです、ね……」
「……まぁ、天使だからな」
「これは、なかなかグッときますね……貴方の気持ちが分かりましたよ」
所沢は腕を組み、くすくすと笑った。
ややあって、自然とひとりひとり腰を上げ、円陣を組んだ。壱也がニヤリと微笑むと「生き残ってやるぞぉー‼︎」と掛け声をあげた。
「おおおぉぉォォォ!」
人生初の円陣の掛け声は勝利を願うものではなかった。だけれど、一気に士気は高まった。絵面が少し、熱血ラグビー部みたいだと京は笑った。
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