2 / 10
告白
しおりを挟む
たまたまプライベートなことを話すことになってしまったが、蒼葉とは特に仲が良いわけではない。仲が良いとか悪いとかの範疇にも入らない、強いて言えば無関心な間柄だ。
そもそも学内、寮内とも生活するテリトリーが違う。違うというより、蒼葉はどこにも属していない。が、一匹狼のように心の扉を閉ざす強さは持ち合わせていないのか、話しかければ、はにかむように曖昧な笑顔になって、口ごもり気味に受け答えする。
独りで気楽な休みが過ごせると思ったが、よりによって蒼葉と二人だけで過ごす羽目になろうとは。しかしそれは蒼葉も同じ気持ちらしい。
食堂で顔を合わせ黙々と食事をして、たまに実和の世間話に茶々を入れて笑い合ったりしても、食事が終われば無駄な会話をすることもなく自室に戻る。互いに何をしているか聞けば、そのあとの展開が煩わしいので何も触れない。
それより、蒼葉に父親とのいざこざを話してしまったことを後悔していた。
親の再婚なんてありふれた人生のイベントを受け入れられず、秘かに家を脱出するためだけに、かつてないほどの情熱を注いだ。成し遂げた時に感じた達成感と爽快感、そして罪悪感。蒼葉に「ガキだ」と言われるまでもなく、自分の未熟さは自覚していた。それでも、父親に背を向ける以外どうすることもできなかった。
連休も終わりに近づき、そろそろ寮生が戻り始める日の朝、蒼葉が口ごもりながら「ちょっと… 外に出ない?」と誘ってきた。
片方のヘッドホンだけ外し蒼葉を一瞥して立ち上がる。
「ごめん、邪魔して… 散歩とかどうかなぁと思って… 気分転換に…」
「散歩って爺さんかよ」
上着に手を掛けると、蒼葉が少し興奮気味に笑った。
「何聴いてたの?」
「…」
「…邪魔しちゃったね」
「…」
「音楽聴きながら読書とかできないよ、僕。一つのことしかできないんだ」
蒼葉は心なしか弾んだ声で、勝手にしゃべりながら、小走りで後に付いてくる。
外に出ると、自然と足早になるのは変な癖だ。
目的もなく、ただゆるゆると散策するのは性に合わない。
「どこ行く?」
「え、決めてないよ。亮一君、歩くの早いね」
「じゃあ、本屋」と言うと、蒼葉はこくんと頷いた。
いつから早歩きになったのだろう。
生まれ持った特性か。いや、昔はゆっくり歩くこともあった。
母がいた頃。
「ゆっくり歩けば回りの景色や音、匂いも自然と体の中に入ってくるでしょ。そうすると心と体が、どんどんエネルギーを蓄えて健康になっていくの」
母は、そう言って柔らかく微笑んでいた。
病弱な母に歩く速度を合わせて、ゆっくり歩いていた。
そして、父とは並んで歩きたくなくて、速度を上げた。
無意識のうちに鼻から笑いが漏れる。
「何? 何かおかしい?」
「いや、よく晴れてるなあと思って。お天気姉さんなら絶対『お出かけ日和』とか言うな」
「そうだね」
蒼葉は、心なしかほっとしたように笑った。
「ビートルズだよ」
歩を緩めて、ぶっきら棒に言い放ってみた。
蒼葉が再び「何…」と、少しビクついた視線を返す。
「さっき何聴いてたかって訊いただろう」
蒼葉は「ああ」と頷き、また和らいだ笑みを見せる。
「お前、なんかおどおどしてるな… いつも」
「…そうかな」
「ま、オレはズバズバ生意気なこと言われたけどな」
蒼葉は、ばつが悪そうに肩をすくめる。
「ビートルズ好きなの?」
「別に… 好きでも嫌いでもないよ…… 昔、親父からもらっただけ」
蒼葉が「へえ…」とニヤついた笑みを浮かべる。
「なんだよ!」
「何でもない… ごめん」
「お前さあ、誰にも言うなよ、オレと親父のこと。オレは話したくて話したわけじゃないから」
「わかってる」
蒼葉が間髪入れず答える。
「誰にも言わないよ。絶対言わない。死んでも言わないから」
「そこまでじゃないわ。てか、いちいち重いんだよ」
蒼葉は屈託のない笑顔を見せたが、ふと真顔に戻って立ち止まった。
「あのね、僕は… 僕…」と、うつむき加減で言い淀む。
「父さんが僕を殴ったわけは… その… えっと…」
そこでまた止まる。
父親からアザができるほど殴られた理由を、聞きたくないと言えば嘘になるが、聞いた後に続く厄介事を共有してくれる、相談相手になる気はさらさらない。
「別に言いたくないことは言わなくていいよ」
「…」
「オレ、お前に何も訊いてないよな。言わなくていい」
蒼葉はうんと頷いた後、ううんと首を横に振る。
「あのね、僕は… 僕、男の子しか好きになれないんだ」
そろそろと顔を上げた蒼葉は、怯えるような瞳に戻っていた。
「ビックリした?」
「…うん… いや… そうでもないかな」
「どういう意味?」
「お前の口からそういうこと言われても、全然意外じゃないなと思って」
「軽蔑した?」
「いや… 別にいいんじゃないか。でもそんなこと、取り立てて言うことでもない… と思う」
「そっか… そうだね」
何となくわかっていたような気もする。
妙にビクビクと不安げな空気をまとっていたのは、周囲にさとられまいとする無意識の自己防衛だったのだろうか。
「そのこと、親父さんに話したから殴られたのか」
「うん… 今までも父さんから、男らしくしろっていつも怒られてたから… あの日も怒られて、思わず言っちゃったんだ。そしたら殴られた。お前は病気だ、精神病院に連れて行くって言われて、母さんにはお前の育て方が悪いって怒るし、母さん泣いちゃうし、もう大変だった」
自嘲気味に笑う蒼葉の潤んだ瞳が、陽の光でキラキラ光る。
「いきなり言うヤツがあるかよ」
「うん」
「お前の親父だって、びっくりして思わず殴ったんだよ。冷静になって落ち着いて話せば、わかってくれるんじゃないか」
「…」
「…まあ、あの世代はそんな簡単ではないだろうけど」
「うん… 父さんとはしばらく距離を置くよ。別に逃げてるわけじゃない…」
「どっかで聞いたセリフだな」
蒼葉が「えへへ」といたずらっぽく笑う。
「ありがとう」と言いながら、こぼれ落ちそうな涙を隠すように、何度か目を瞬かせ眩しそうに空を見上げる。
「オレ、お前に感謝されること何もしてないけど」
「お父さんとのこと話してくれたでしょ」
「…」
「亮一君が色々話してくれたのに、僕が何も言わないのは卑怯だと思って」
「別に卑怯でも何でもない。オレが勝手に話しただけだ。言わなくていいのに」
「聞きたくもなかったし?」
「そうだな」とおどけて返す。
珍しく大きな声で「あはは」と笑った蒼葉の瞳は、迷いが無くなったように澄み切って見えた。
そもそも学内、寮内とも生活するテリトリーが違う。違うというより、蒼葉はどこにも属していない。が、一匹狼のように心の扉を閉ざす強さは持ち合わせていないのか、話しかければ、はにかむように曖昧な笑顔になって、口ごもり気味に受け答えする。
独りで気楽な休みが過ごせると思ったが、よりによって蒼葉と二人だけで過ごす羽目になろうとは。しかしそれは蒼葉も同じ気持ちらしい。
食堂で顔を合わせ黙々と食事をして、たまに実和の世間話に茶々を入れて笑い合ったりしても、食事が終われば無駄な会話をすることもなく自室に戻る。互いに何をしているか聞けば、そのあとの展開が煩わしいので何も触れない。
それより、蒼葉に父親とのいざこざを話してしまったことを後悔していた。
親の再婚なんてありふれた人生のイベントを受け入れられず、秘かに家を脱出するためだけに、かつてないほどの情熱を注いだ。成し遂げた時に感じた達成感と爽快感、そして罪悪感。蒼葉に「ガキだ」と言われるまでもなく、自分の未熟さは自覚していた。それでも、父親に背を向ける以外どうすることもできなかった。
連休も終わりに近づき、そろそろ寮生が戻り始める日の朝、蒼葉が口ごもりながら「ちょっと… 外に出ない?」と誘ってきた。
片方のヘッドホンだけ外し蒼葉を一瞥して立ち上がる。
「ごめん、邪魔して… 散歩とかどうかなぁと思って… 気分転換に…」
「散歩って爺さんかよ」
上着に手を掛けると、蒼葉が少し興奮気味に笑った。
「何聴いてたの?」
「…」
「…邪魔しちゃったね」
「…」
「音楽聴きながら読書とかできないよ、僕。一つのことしかできないんだ」
蒼葉は心なしか弾んだ声で、勝手にしゃべりながら、小走りで後に付いてくる。
外に出ると、自然と足早になるのは変な癖だ。
目的もなく、ただゆるゆると散策するのは性に合わない。
「どこ行く?」
「え、決めてないよ。亮一君、歩くの早いね」
「じゃあ、本屋」と言うと、蒼葉はこくんと頷いた。
いつから早歩きになったのだろう。
生まれ持った特性か。いや、昔はゆっくり歩くこともあった。
母がいた頃。
「ゆっくり歩けば回りの景色や音、匂いも自然と体の中に入ってくるでしょ。そうすると心と体が、どんどんエネルギーを蓄えて健康になっていくの」
母は、そう言って柔らかく微笑んでいた。
病弱な母に歩く速度を合わせて、ゆっくり歩いていた。
そして、父とは並んで歩きたくなくて、速度を上げた。
無意識のうちに鼻から笑いが漏れる。
「何? 何かおかしい?」
「いや、よく晴れてるなあと思って。お天気姉さんなら絶対『お出かけ日和』とか言うな」
「そうだね」
蒼葉は、心なしかほっとしたように笑った。
「ビートルズだよ」
歩を緩めて、ぶっきら棒に言い放ってみた。
蒼葉が再び「何…」と、少しビクついた視線を返す。
「さっき何聴いてたかって訊いただろう」
蒼葉は「ああ」と頷き、また和らいだ笑みを見せる。
「お前、なんかおどおどしてるな… いつも」
「…そうかな」
「ま、オレはズバズバ生意気なこと言われたけどな」
蒼葉は、ばつが悪そうに肩をすくめる。
「ビートルズ好きなの?」
「別に… 好きでも嫌いでもないよ…… 昔、親父からもらっただけ」
蒼葉が「へえ…」とニヤついた笑みを浮かべる。
「なんだよ!」
「何でもない… ごめん」
「お前さあ、誰にも言うなよ、オレと親父のこと。オレは話したくて話したわけじゃないから」
「わかってる」
蒼葉が間髪入れず答える。
「誰にも言わないよ。絶対言わない。死んでも言わないから」
「そこまでじゃないわ。てか、いちいち重いんだよ」
蒼葉は屈託のない笑顔を見せたが、ふと真顔に戻って立ち止まった。
「あのね、僕は… 僕…」と、うつむき加減で言い淀む。
「父さんが僕を殴ったわけは… その… えっと…」
そこでまた止まる。
父親からアザができるほど殴られた理由を、聞きたくないと言えば嘘になるが、聞いた後に続く厄介事を共有してくれる、相談相手になる気はさらさらない。
「別に言いたくないことは言わなくていいよ」
「…」
「オレ、お前に何も訊いてないよな。言わなくていい」
蒼葉はうんと頷いた後、ううんと首を横に振る。
「あのね、僕は… 僕、男の子しか好きになれないんだ」
そろそろと顔を上げた蒼葉は、怯えるような瞳に戻っていた。
「ビックリした?」
「…うん… いや… そうでもないかな」
「どういう意味?」
「お前の口からそういうこと言われても、全然意外じゃないなと思って」
「軽蔑した?」
「いや… 別にいいんじゃないか。でもそんなこと、取り立てて言うことでもない… と思う」
「そっか… そうだね」
何となくわかっていたような気もする。
妙にビクビクと不安げな空気をまとっていたのは、周囲にさとられまいとする無意識の自己防衛だったのだろうか。
「そのこと、親父さんに話したから殴られたのか」
「うん… 今までも父さんから、男らしくしろっていつも怒られてたから… あの日も怒られて、思わず言っちゃったんだ。そしたら殴られた。お前は病気だ、精神病院に連れて行くって言われて、母さんにはお前の育て方が悪いって怒るし、母さん泣いちゃうし、もう大変だった」
自嘲気味に笑う蒼葉の潤んだ瞳が、陽の光でキラキラ光る。
「いきなり言うヤツがあるかよ」
「うん」
「お前の親父だって、びっくりして思わず殴ったんだよ。冷静になって落ち着いて話せば、わかってくれるんじゃないか」
「…」
「…まあ、あの世代はそんな簡単ではないだろうけど」
「うん… 父さんとはしばらく距離を置くよ。別に逃げてるわけじゃない…」
「どっかで聞いたセリフだな」
蒼葉が「えへへ」といたずらっぽく笑う。
「ありがとう」と言いながら、こぼれ落ちそうな涙を隠すように、何度か目を瞬かせ眩しそうに空を見上げる。
「オレ、お前に感謝されること何もしてないけど」
「お父さんとのこと話してくれたでしょ」
「…」
「亮一君が色々話してくれたのに、僕が何も言わないのは卑怯だと思って」
「別に卑怯でも何でもない。オレが勝手に話しただけだ。言わなくていいのに」
「聞きたくもなかったし?」
「そうだな」とおどけて返す。
珍しく大きな声で「あはは」と笑った蒼葉の瞳は、迷いが無くなったように澄み切って見えた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
クルーエル・ワールドの軌跡
木風 麦
青春
とある女子生徒と出会ったことによって、偶然か必然か、開かなかった記憶の扉が、身近な人物たちによって開けられていく。
人間の情が絡み合う、複雑で悲しい因縁を紐解いていく。記憶を閉じ込めた者と、記憶を糧に生きた者が織り成す物語。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
拝啓、お姉さまへ
一華
青春
この春再婚したお母さんによって出来た、新しい家族
いつもにこにこのオトウサン
驚くくらいキレイなお姉さんの志奈さん
志奈さんは、突然妹になった私を本当に可愛がってくれるんだけど
私「柚鈴」は、一般的平均的なんです。
そんなに可愛がられるのは、想定外なんですが…?
「再婚」には正直戸惑い気味の私は
寮付きの高校に進学して
家族とは距離を置き、ゆっくり気持ちを整理するつもりだった。
なのに姉になる志奈さんはとっても「姉妹」したがる人で…
入学した高校は、都内屈指の進学校だけど、歴史ある女子校だからか
おかしな風習があった。
それは助言者制度。以前は姉妹制度と呼ばれていたそうで、上級生と下級生が一対一の関係での指導制度。
学園側に認められた助言者が、メンティと呼ばれる相手をペアを組む、柚鈴にとっては馴染みのない話。
そもそも義姉になる志奈さんは、そこの卒業生で
しかもなにやら有名人…?
どうやら想像していた高校生活とは少し違うものになりそうで、先々が思いやられるのだけど…
そんなこんなで、不器用な女の子が、毎日を自分なりに一生懸命過ごすお話しです
11月下旬より、小説家になろう、の方でも更新開始予定です
アルファポリスでの方が先行更新になります
個性派JK☆勢揃いっ!【完結済み】
M・A・J・O
青春
【第5回&第6回カクヨムWeb小説コンテスト、中間選考突破!】
【第2回ファミ通文庫大賞、中間選考突破!】
庇護欲をそそる人見知りJK、女子力の高い姐御肌JK、ちょっぴりドジな優等生JK……などなど。
様々な個性を持ったJKたちが集う、私立の聖タピオカ女子高等学校。
小高い丘の上に建てられた校舎の中で、JKたちはどう過ごしていくのか。
カトリック系の女子校という秘密の花園(?)で、JKたちの個性が炸裂する!
青春!日常!学園!ガールズコメディー!ここに開幕――ッッ!
☆ ☆ ☆
人見知りコミュ障の美久里は、最高の青春を送ろうと意気込み。
面倒見がいいサバサバした性格の朔良は、あっという間に友だちができ。
背が小さくて頭のいい萌花は、テストをもらった際にちょっとしたドジを踏み。
絵を描くのが得意でマイペースな紫乃は、描き途中の絵を見られるのが恥ずかしいようで。
プロ作家の葉奈は、勉強も運動もだめだめ。
たくさんの恋人がいるあざとい瑠衣は、何やら闇を抱えているらしい。
そんな彼女らの青春は、まだ始まったばかり――
※視点人物がころころ変わる。
※だいたい一話完結。
※サブタイトル後のカッコ内は視点人物。
・表紙絵は秀和様(@Lv9o5)より。
B面の青春
澄田こころ(伊勢村朱音)
青春
ふたつの、青春ストーリー。
王道の幼馴染とのこじれた、恋愛ストーリー。
オタク少女のめんどくさい、成長ストーリー。
A面、いとこの晶に強烈なコンプレックスを持っている忍は、進路について悩んでいた。家業である医師になるか、美術を勉強するか。
B面、隠れオタクの原田はこっそりとBL同人を書いている。それをある日、うっかり教室に置き忘れてしまう。
ふたつの物語が、カセットテープのA面とB面のように響き合う。
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる