9 / 27
新しい生活
しおりを挟む
あの日、父と女主人の間でどんな話し合いが持たれたのか、あるいは話し合いをするまでもなかったのか、日を置かず私は家を出て、屋敷からほど近くのマンションで生活することになった。
そこはもともと父が仕事用と称して使っていたらしいが、私の部屋として用意されたゲストルームの毛足の長い絨毯から小さな金のイヤリングが出てきたところを見ると、仕事ばかりではなかったようだ。
「お父様、お部屋に落ちてた」
私がイヤリングを渡すと、父は悪びれる様子もなくありがとうと言って受け取る。
「以前、お仕事で遅くなってここに泊めた会社の人が忘れて行ったのかな」と、悠然と微笑む。
「小学生になったのだから、自分の部屋の模様替えは自分で自由に考えなさい。サチに相談に乗ってもらうといいし、お店に行けば専門家がいるから色々訊くといい」
そんな風に自立を促しながら与えられた部屋は、屋敷の部屋よりも随分と狭かったが、私には夜もぐっすり眠れそうな快適な大きさだった。
「奥様はお寂しいでしょうに…」
サチが私の衣類をクローゼットにしまいながら独り言のようにぽつんと呟く。
「蘭子様がいらっしゃってからは旦那様、どんなに遅くなっても毎日お屋敷にお帰りになってたんですよ。それまではほとんどこちらのマンションで過ごされていたのに。また、逆戻りで残念です」
サチの落胆した横顔を見ていると、ふと疑問が湧いた。
「サチはお母様が好きなの?」
サチは驚いたように私の顔を見る。多分、私は不満げな表情をしていたのだろう。
「奥様も蘭子様も大好きですよ」
そう言って笑顔を見せると遠い目をして宙を見つめる。
「本当に仲が良いご家族だったんですよ。坊ちゃまが亡くなるまでは本当に…蘭子様とも仲良くなってまた素敵なご家族になることを私たちも願っていたけれど、なかなか難しい」
サチが小さく首を横に振った。
「奥様は蘭子様のお部屋もそのままにしておくように言われたんですよ。帰ってきた時、お部屋がないと困るからって。奥様も蘭子様のことを大事に思ってらっしゃる。隆太郎様と血の繋がった妹ですもの。でも心がなかなか追い付かない。だから苦しい」
サチが悲しい笑みを浮かべ私を見た。
「奥様を許してあげてくださいね」
あの屋敷でサチは数少ない私の味方だと思っていた。
女主人から大事に思われているなどと感じたこともなく、どんな思いで日々苦悩しているかなど当時の私には想像もできなかった。
息子を失った可哀相な女主人を皆で守っている。私を守るはずのサチまでも。
クローゼットを片付けている手を止め、サチがベッドに腰掛ける私の横に座った。
「どうして泣いているの? 私、何か悲しませるようなことを言いました?」
サチに言われて初めて、自分の目から涙が流れていることを知った。
「私のことは守ってくれないの? サチはお母様のほうが大事なの?」
サチは両手で私を抱き寄せた。
「大事です。奥様も蘭子様もどちらも大事。大切にお守りします。どんなことがあっても」
サチの胸は柔らかで、忘れていた母の温もりとはこんな風だっただろうかと思いながら私はサチに身を任せて泣いた。
マンションでの生活は楽しかった。
朝は父と共に朝食を食べ、父の車で学校に通う。夜は、一旦帰宅した父が夕食を共にしてくれることもあれば、父が雇った家庭教師が付き合ってくれることもあった。
忙しい日々を送らせれば寂しさも紛れると考えたのだろうか、父はバイオリンやピアノ、絵画、英会話、書道、水泳等、様々な習い事や家庭教師を用意した。
ある日、習った英語の歌を歌いながら夕食の席に着くと、サチが笑いながら「今日もご機嫌ですね」と声を掛けてきた。
「イエス、アイ、アム」
私は上機嫌で習いたての英語で答えた。
いつものように学校であったことを話そうと、せわしなくキッチンとダイニングを行き来しているサチが落ち着くのを待っていた。
「じゃあ、私はお屋敷に戻りますね。後のことはるり子に言ってありますから何でもお申し付け下さい」
それだけ言い残し、そそくさと戻って行った。
少し緊張した面持ちで棒立ちしているるり子は、桜を見る会で私にハサミを渡してくれた女である。
あの日、責任を感じて辞めるというのをサチが止めたのだ。
「可哀相に、高校卒業してすぐここに来たのに責任を取って辞めるって言ってるんですよ。何も悪いことはしてないのに…」
サチはそう言ってしばらく私の答えを待っているようだったが、何も返さないでいると諦めたように小さなため息をつく。
「とても素直な良い子なのに…使用人の中では蘭子様に一番歳が近いのだから、これから色々な相談にだって乗ってもらえるのに残念だわ」
「私がるり子に辞めないでって言えばいいの?」
ぶっきらぼうに言うと、サチが笑みを浮かべ、すぐにるり子を呼んできた。
泣きはらした顔を下に向けて現れたるり子は、チラッと私の首から腕に掛かった三角巾に目をやると再び顔を崩して泣き始めた。
「あなたは悪くない。泣かなくていいし、辞めなくていいよ…」
私はサチを見たが、サチは無言のままである。
「るり子のせいじゃないし、辞めなくていい…」
それ以上、何も言うことはないとサチに目で訴えたが、サチは黙って視線を合わさない。
「…お父様のために花を摘みたいと言ってハサミをもらったのは私だし、取ってはダメと言われた花壇の花を切ったのは私…るり子は悪くない…」
サチが一瞬視線を私に向けるが、表情は硬いままである。
仕方なくつぐんだ口を再び開いた。
「…えっと……ごめんなさい」
「ほら、蘭子様もそう言ってるし、もうしばらく頑張ってみましょう」
そう言うと、サチがようやく私に笑顔を向けた。
あれ以来、サチはマンションに来る時はるり子を伴い、あれこれと教えていた。
サチなら自然に会話を始めてくれるのに、るり子は相変わらず突っ立ったまま俯いている。
その陰気な沈黙に食べているものが詰まりそうになって私は一息ついて言葉をかけた。
「るり子はお休みの日は何するの?」
「お休み…今度の日曜は母にプレゼントを買います。母の日だから…」
そこまで言って、ハッとして顔を強張らせてまた下を向く。
「お母様に何を買うの?」
私は全く気にしていないことをアピールするように、食べるのを止めず平然と訊く。
「ハンカチと赤いカーネーションを買おうと思います」
「ハンカチ…そんなもの…」
「気楽に使えるし、何枚あっても困らないでしょう。それに、そんなにお金もらってないから…」
そう言うと、またハッとして顔をゆがめた。
思わず吹き出すと、るり子はようやく顔を上げ私を見て笑顔になった。
「ごめんなさい…旦那様には言わないで下さいね。すみません」
るり子はペロッと舌を出して笑った。
picrewで遊びました。
そこはもともと父が仕事用と称して使っていたらしいが、私の部屋として用意されたゲストルームの毛足の長い絨毯から小さな金のイヤリングが出てきたところを見ると、仕事ばかりではなかったようだ。
「お父様、お部屋に落ちてた」
私がイヤリングを渡すと、父は悪びれる様子もなくありがとうと言って受け取る。
「以前、お仕事で遅くなってここに泊めた会社の人が忘れて行ったのかな」と、悠然と微笑む。
「小学生になったのだから、自分の部屋の模様替えは自分で自由に考えなさい。サチに相談に乗ってもらうといいし、お店に行けば専門家がいるから色々訊くといい」
そんな風に自立を促しながら与えられた部屋は、屋敷の部屋よりも随分と狭かったが、私には夜もぐっすり眠れそうな快適な大きさだった。
「奥様はお寂しいでしょうに…」
サチが私の衣類をクローゼットにしまいながら独り言のようにぽつんと呟く。
「蘭子様がいらっしゃってからは旦那様、どんなに遅くなっても毎日お屋敷にお帰りになってたんですよ。それまではほとんどこちらのマンションで過ごされていたのに。また、逆戻りで残念です」
サチの落胆した横顔を見ていると、ふと疑問が湧いた。
「サチはお母様が好きなの?」
サチは驚いたように私の顔を見る。多分、私は不満げな表情をしていたのだろう。
「奥様も蘭子様も大好きですよ」
そう言って笑顔を見せると遠い目をして宙を見つめる。
「本当に仲が良いご家族だったんですよ。坊ちゃまが亡くなるまでは本当に…蘭子様とも仲良くなってまた素敵なご家族になることを私たちも願っていたけれど、なかなか難しい」
サチが小さく首を横に振った。
「奥様は蘭子様のお部屋もそのままにしておくように言われたんですよ。帰ってきた時、お部屋がないと困るからって。奥様も蘭子様のことを大事に思ってらっしゃる。隆太郎様と血の繋がった妹ですもの。でも心がなかなか追い付かない。だから苦しい」
サチが悲しい笑みを浮かべ私を見た。
「奥様を許してあげてくださいね」
あの屋敷でサチは数少ない私の味方だと思っていた。
女主人から大事に思われているなどと感じたこともなく、どんな思いで日々苦悩しているかなど当時の私には想像もできなかった。
息子を失った可哀相な女主人を皆で守っている。私を守るはずのサチまでも。
クローゼットを片付けている手を止め、サチがベッドに腰掛ける私の横に座った。
「どうして泣いているの? 私、何か悲しませるようなことを言いました?」
サチに言われて初めて、自分の目から涙が流れていることを知った。
「私のことは守ってくれないの? サチはお母様のほうが大事なの?」
サチは両手で私を抱き寄せた。
「大事です。奥様も蘭子様もどちらも大事。大切にお守りします。どんなことがあっても」
サチの胸は柔らかで、忘れていた母の温もりとはこんな風だっただろうかと思いながら私はサチに身を任せて泣いた。
マンションでの生活は楽しかった。
朝は父と共に朝食を食べ、父の車で学校に通う。夜は、一旦帰宅した父が夕食を共にしてくれることもあれば、父が雇った家庭教師が付き合ってくれることもあった。
忙しい日々を送らせれば寂しさも紛れると考えたのだろうか、父はバイオリンやピアノ、絵画、英会話、書道、水泳等、様々な習い事や家庭教師を用意した。
ある日、習った英語の歌を歌いながら夕食の席に着くと、サチが笑いながら「今日もご機嫌ですね」と声を掛けてきた。
「イエス、アイ、アム」
私は上機嫌で習いたての英語で答えた。
いつものように学校であったことを話そうと、せわしなくキッチンとダイニングを行き来しているサチが落ち着くのを待っていた。
「じゃあ、私はお屋敷に戻りますね。後のことはるり子に言ってありますから何でもお申し付け下さい」
それだけ言い残し、そそくさと戻って行った。
少し緊張した面持ちで棒立ちしているるり子は、桜を見る会で私にハサミを渡してくれた女である。
あの日、責任を感じて辞めるというのをサチが止めたのだ。
「可哀相に、高校卒業してすぐここに来たのに責任を取って辞めるって言ってるんですよ。何も悪いことはしてないのに…」
サチはそう言ってしばらく私の答えを待っているようだったが、何も返さないでいると諦めたように小さなため息をつく。
「とても素直な良い子なのに…使用人の中では蘭子様に一番歳が近いのだから、これから色々な相談にだって乗ってもらえるのに残念だわ」
「私がるり子に辞めないでって言えばいいの?」
ぶっきらぼうに言うと、サチが笑みを浮かべ、すぐにるり子を呼んできた。
泣きはらした顔を下に向けて現れたるり子は、チラッと私の首から腕に掛かった三角巾に目をやると再び顔を崩して泣き始めた。
「あなたは悪くない。泣かなくていいし、辞めなくていいよ…」
私はサチを見たが、サチは無言のままである。
「るり子のせいじゃないし、辞めなくていい…」
それ以上、何も言うことはないとサチに目で訴えたが、サチは黙って視線を合わさない。
「…お父様のために花を摘みたいと言ってハサミをもらったのは私だし、取ってはダメと言われた花壇の花を切ったのは私…るり子は悪くない…」
サチが一瞬視線を私に向けるが、表情は硬いままである。
仕方なくつぐんだ口を再び開いた。
「…えっと……ごめんなさい」
「ほら、蘭子様もそう言ってるし、もうしばらく頑張ってみましょう」
そう言うと、サチがようやく私に笑顔を向けた。
あれ以来、サチはマンションに来る時はるり子を伴い、あれこれと教えていた。
サチなら自然に会話を始めてくれるのに、るり子は相変わらず突っ立ったまま俯いている。
その陰気な沈黙に食べているものが詰まりそうになって私は一息ついて言葉をかけた。
「るり子はお休みの日は何するの?」
「お休み…今度の日曜は母にプレゼントを買います。母の日だから…」
そこまで言って、ハッとして顔を強張らせてまた下を向く。
「お母様に何を買うの?」
私は全く気にしていないことをアピールするように、食べるのを止めず平然と訊く。
「ハンカチと赤いカーネーションを買おうと思います」
「ハンカチ…そんなもの…」
「気楽に使えるし、何枚あっても困らないでしょう。それに、そんなにお金もらってないから…」
そう言うと、またハッとして顔をゆがめた。
思わず吹き出すと、るり子はようやく顔を上げ私を見て笑顔になった。
「ごめんなさい…旦那様には言わないで下さいね。すみません」
るり子はペロッと舌を出して笑った。
picrewで遊びました。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる