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第76話キューベ村復興作戦⑤
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ローザの誘惑に負けた俺は、1発どころかきっちり5発搾り取られてから逃げるようにして店をあとにした。5回目の射精を終えたところで勃起が治まったものの、ローザのお掃除フェラが気持ち良すぎて一気に復活してしまった。ローザは楽しそうに「ここまできたら、何発抜けるか挑戦しましょ」などと言い出す始末で、俺は必死に断り慌てて店を飛び出してきたのだ。
精液どころか、危うく体中の精気を吸い取られるところだった……。
ハインから預かったネックレスについて、結局なにも分からなかったが、ローザの記憶をたどれば新たな進展があるかも知れない。この件は一時保留としておこう。
次に俺はキューべ村の領主である伯爵のお屋敷に向かった。
「お、あれだな」
上空から見るとゲーテ伯爵のお屋敷は、小さな湖と村に挟まれるような形で建っていた。
ゆっくり下降して村の入り口に着地する。
お屋敷に向かって歩きながら村人たちにあいさつする。
ここの村人たちはキューべ村の住民よりも瘦せていて、身に着けている衣服も粗末なものだった。一目で生活の苦しさがわかる。住居も老朽化が進んでいるが修繕されておらず、壁に穴が開いていたり屋根が傾いている家が多く目立つ。
畑の作物は枯れ、すっかり荒れ果てている。
これはひどいな……。
まともな生活ができる状態じゃない。
ゲーテ伯爵は復興の支援金まで出してくれたし、領民から慕われていると聞いたけど……。
「すみませーん。リランから来たユージと申します」
お屋敷の扉の前で声を上げた。
大きな扉が音を立ててゆっくりと開く。
「これは、様勇者。よくおいでくださいました。どうぞこちらへ」
メイド服を身に着けた40代くらいの女性が俺を案内してくれた。
お屋敷の内装は立派なものだったが、俺が想像する貴族の住まいとは全くかけ離れた質素なものだった。高価なカーペットも無ければ、シャンデリアも無い。壁に肖像画も無ければ、甲冑が飾られているわけでもない。良く言えばシンプル、悪く言うと殺風景なお屋敷に、俺は少し戸惑いつつ客間へ案内された。
うん、やっぱりシカのはく製も無いな。
あるのは最低限生活に必要なものだけだ。
「勇者様、よくお越しいただきました。領主のフォン・ゲーテと申します」
客間にやってきたゲーテ伯爵が丁寧にあいさつする。
評判通り穏やかで優しそうな人物だ。
「初めまして。ユージと申します。よろしくお願いします」
「このたびは、キューべ村を救ってくださりありがとうございました」
「こちらこそ、支援金まで出していただいて、すごい助かりました」
「実は、大変申し上げにくいのですが……」
ゲーテ伯爵が口ごもる。
「何か困りごとですか? 俺が出来ることならなんでも力になりますよ」
俺は今見てきた村の惨状を思い浮かべた。
こっちの村も助けてほしいって相談かな?
俺一人じゃ無理だけど、ギルドや町のみんなに相談すればきっとなんとかなるはず!
「勇者様への御礼金および奉納金は、今しばらくお待ちいただけないでしょうか?」
「えっ……?」
ゲーテ伯爵の言っている意味をしばらく理解できず、俺は困惑した。
精液どころか、危うく体中の精気を吸い取られるところだった……。
ハインから預かったネックレスについて、結局なにも分からなかったが、ローザの記憶をたどれば新たな進展があるかも知れない。この件は一時保留としておこう。
次に俺はキューべ村の領主である伯爵のお屋敷に向かった。
「お、あれだな」
上空から見るとゲーテ伯爵のお屋敷は、小さな湖と村に挟まれるような形で建っていた。
ゆっくり下降して村の入り口に着地する。
お屋敷に向かって歩きながら村人たちにあいさつする。
ここの村人たちはキューべ村の住民よりも瘦せていて、身に着けている衣服も粗末なものだった。一目で生活の苦しさがわかる。住居も老朽化が進んでいるが修繕されておらず、壁に穴が開いていたり屋根が傾いている家が多く目立つ。
畑の作物は枯れ、すっかり荒れ果てている。
これはひどいな……。
まともな生活ができる状態じゃない。
ゲーテ伯爵は復興の支援金まで出してくれたし、領民から慕われていると聞いたけど……。
「すみませーん。リランから来たユージと申します」
お屋敷の扉の前で声を上げた。
大きな扉が音を立ててゆっくりと開く。
「これは、様勇者。よくおいでくださいました。どうぞこちらへ」
メイド服を身に着けた40代くらいの女性が俺を案内してくれた。
お屋敷の内装は立派なものだったが、俺が想像する貴族の住まいとは全くかけ離れた質素なものだった。高価なカーペットも無ければ、シャンデリアも無い。壁に肖像画も無ければ、甲冑が飾られているわけでもない。良く言えばシンプル、悪く言うと殺風景なお屋敷に、俺は少し戸惑いつつ客間へ案内された。
うん、やっぱりシカのはく製も無いな。
あるのは最低限生活に必要なものだけだ。
「勇者様、よくお越しいただきました。領主のフォン・ゲーテと申します」
客間にやってきたゲーテ伯爵が丁寧にあいさつする。
評判通り穏やかで優しそうな人物だ。
「初めまして。ユージと申します。よろしくお願いします」
「このたびは、キューべ村を救ってくださりありがとうございました」
「こちらこそ、支援金まで出していただいて、すごい助かりました」
「実は、大変申し上げにくいのですが……」
ゲーテ伯爵が口ごもる。
「何か困りごとですか? 俺が出来ることならなんでも力になりますよ」
俺は今見てきた村の惨状を思い浮かべた。
こっちの村も助けてほしいって相談かな?
俺一人じゃ無理だけど、ギルドや町のみんなに相談すればきっとなんとかなるはず!
「勇者様への御礼金および奉納金は、今しばらくお待ちいただけないでしょうか?」
「えっ……?」
ゲーテ伯爵の言っている意味をしばらく理解できず、俺は困惑した。
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