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第66話俺VSアウリー決着!
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アウリーの闇の魔術で生成された黒い球体が目前に迫る。
「ホーリィライト・シュヴェルトッ!」
イメージした剣に光の魔術を込めて暗黒の球体を斬る。
「来いっ、小僧! 神より授かりしこの力で貴様を裁いてやる!」
「お前に裁かれる筋合いはねぇっつーの!」
俺の斬撃をアウリーがシールドで正面から受け止める。
こいつ、全身をシールドで囲んでやがる。守りが固くてスキルの力が及ばない。
「貴様のレアスキル・マリオネットは通用せんぞ」
「そういうお前の魔術も俺には通用しないけどな」
「ふんっ。見せてやろう、真の私の力! ドゥンケルハイト・ヴェルトォォォ!」
アウリーが叫んだ。
空に巨大な魔法陣が浮かび上がり回転し始める。
晴れていた空が突然闇に覆われ、雷鳴がとどろく。
魔法陣からとてつもなく強力な魔力攻撃が降り注ぐ。
「うぐっ……」
闇属性耐性、魔術攻撃無効化を施しているにもかかわらず、体にのしかかる圧力がすさまじい。一瞬でも気を抜いたら、体ごと消し飛んでしまいそうだ。
「これで貴様もお終いだっ。死ねぇぇぇぇぇ!」
アウリーの奇声と同時に魔法陣からの魔力出力がさらに上昇した。
制服が破れ、体中が裂傷して血が噴き出す。
痛い……。
だけどそれがなんだってんだ。
アウリーさえ倒すことが出来ればいいんだ。
みんなを守ることができるなら、俺の体なんてくれてやる!
俺が仲間を守るんだ!
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
俺の体が金色に輝き始める。
痛みの影響か、もう手足の感覚は無い。
ありったけの魔力を体外に放出する。
空を覆っていた闇をかき消し、魔法陣を破壊する。
「ば、バカなっ。暗黒神さまの力が――」
俺の体から放たれた金色の光がアウリーの体を貫いた。
アウリーは空に向かって何かをつぶやきながら、チリとなって消滅した。
やった。アウリーを倒した。みんなを守ることができたんだ。
体から力が抜けていく。うまく制御できずに下降しはじめる。
「ふむ。終わったようだな」
「お、お前……」
ハインが俺の体を支えてゆっくり地面に着地した。
村人たちから拍手と歓声が上がる。
「ユージ!」
「勇者さまっ」
クレアとマリアがすごい勢いで抱き着いてきた。
「おわっ」
彼女たちを受け止める力も残っておらず、俺は二人に抱きつかれたまま地面に倒れた。
「マジで最強の魔術師を倒しやがった! すげぇなコノヤロー! バカヤロー!」
相変わらず褒めてるのか、けなしてるのか分からないぞレイド……。
「お疲れ様です、ユージさん。さすが、お見事でした」
「レオンもお疲れ」
「ユージ君、薬代は帰ったら請求するからね」
「えっ……そんなぁ」
「店の最高級品持って来たんだから、当たり前よ」
スキルバの言葉に一同笑いが起こった。
「終わったな。騎士団とギルドに被害は出たが、村人の命は守ることができた。すべてユージのおかげだ」
レイモンドが改まった口調で礼を述べ、深く頭を下げた。
「そ、そんな、やめてくださいよ。みんながいなかったら俺なんかとっくにやられてました。騎士団とギルド、みんなの力です!」
「ユージ、君は本当に謙虚だな。私からも改めて礼を言う。感謝の意を込めて、勇者様に敬礼っ!」
アイゼンの号令で、騎士団が指をピンと伸ばした手を胸に当て俺に向かって敬礼した。
「ホーリィライト・シュヴェルトッ!」
イメージした剣に光の魔術を込めて暗黒の球体を斬る。
「来いっ、小僧! 神より授かりしこの力で貴様を裁いてやる!」
「お前に裁かれる筋合いはねぇっつーの!」
俺の斬撃をアウリーがシールドで正面から受け止める。
こいつ、全身をシールドで囲んでやがる。守りが固くてスキルの力が及ばない。
「貴様のレアスキル・マリオネットは通用せんぞ」
「そういうお前の魔術も俺には通用しないけどな」
「ふんっ。見せてやろう、真の私の力! ドゥンケルハイト・ヴェルトォォォ!」
アウリーが叫んだ。
空に巨大な魔法陣が浮かび上がり回転し始める。
晴れていた空が突然闇に覆われ、雷鳴がとどろく。
魔法陣からとてつもなく強力な魔力攻撃が降り注ぐ。
「うぐっ……」
闇属性耐性、魔術攻撃無効化を施しているにもかかわらず、体にのしかかる圧力がすさまじい。一瞬でも気を抜いたら、体ごと消し飛んでしまいそうだ。
「これで貴様もお終いだっ。死ねぇぇぇぇぇ!」
アウリーの奇声と同時に魔法陣からの魔力出力がさらに上昇した。
制服が破れ、体中が裂傷して血が噴き出す。
痛い……。
だけどそれがなんだってんだ。
アウリーさえ倒すことが出来ればいいんだ。
みんなを守ることができるなら、俺の体なんてくれてやる!
俺が仲間を守るんだ!
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
俺の体が金色に輝き始める。
痛みの影響か、もう手足の感覚は無い。
ありったけの魔力を体外に放出する。
空を覆っていた闇をかき消し、魔法陣を破壊する。
「ば、バカなっ。暗黒神さまの力が――」
俺の体から放たれた金色の光がアウリーの体を貫いた。
アウリーは空に向かって何かをつぶやきながら、チリとなって消滅した。
やった。アウリーを倒した。みんなを守ることができたんだ。
体から力が抜けていく。うまく制御できずに下降しはじめる。
「ふむ。終わったようだな」
「お、お前……」
ハインが俺の体を支えてゆっくり地面に着地した。
村人たちから拍手と歓声が上がる。
「ユージ!」
「勇者さまっ」
クレアとマリアがすごい勢いで抱き着いてきた。
「おわっ」
彼女たちを受け止める力も残っておらず、俺は二人に抱きつかれたまま地面に倒れた。
「マジで最強の魔術師を倒しやがった! すげぇなコノヤロー! バカヤロー!」
相変わらず褒めてるのか、けなしてるのか分からないぞレイド……。
「お疲れ様です、ユージさん。さすが、お見事でした」
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「ユージ君、薬代は帰ったら請求するからね」
「えっ……そんなぁ」
「店の最高級品持って来たんだから、当たり前よ」
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「そ、そんな、やめてくださいよ。みんながいなかったら俺なんかとっくにやられてました。騎士団とギルド、みんなの力です!」
「ユージ、君は本当に謙虚だな。私からも改めて礼を言う。感謝の意を込めて、勇者様に敬礼っ!」
アイゼンの号令で、騎士団が指をピンと伸ばした手を胸に当て俺に向かって敬礼した。
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