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第64話アウリーVSレイド!?
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アウリーが体を小刻みに痙攣させたまま宙に浮かび上がった。明らかに様子がおかしい。言葉か何かの呪文か聞き取れない声を発しながら、空に向かって両手を広げる。
「なんだよ、あれ……」
レイドが俺の肩を掴んで揺すった。
地面に転がる『スノードロップ』メンバーの400体近い死体から、赤くうすぼんやりした光がユラユラと沸きあがり、アウリーの元へ集まっていく。
もしかして死んだヤツの魂とか?
オカルトなど非科学的なことは信じない方だが、さすがにこの状況を目の当たりにすると恐怖さえ感じてしまう。気味の悪い光景に直面した村人たちも動揺している。
「ユージ、気をつけろ。あくまで推測だが、ヤツはギルドメンバーを虐殺したことにより何らかの方法で力を得たに違いない。別人と思ったほうがいいだろう」
アイゼンが緊張した声で話す。
「はい、了解です」
まずは、相手の出方を見る。きっちり攻撃を防いで、アウリーのスキをついてカウンターでしとめてやる!
全ての赤い光を吸収したアウリーが目を見開いた。
「素晴らしい! なんと素晴らしい力だ!」
叫びながらゆっくりと上空へ昇っていく。
アウリーが俺たちに向かって右手をかざした次の瞬間、とてつもなく強烈な衝撃波が襲い掛かった。周囲の家屋が跡形もなく吹き飛び、地面が陥没する。
「んぐっ!」
一番外側のシールドが破壊された。
「ユージ!」
アイゼンが俺の体を支える。
「すみません。大丈夫です」
俺は早急に一枚目のシールドを修復した。
「たった一撃でこの威力……」
レイモンドが周囲を見渡し絶句する。
俺のシールド部分を残し、キューべ村は消失していた。大地に小隕石でも落下したかのようなくぼみができている。
「これを防ぐとは……やはりランクLRの力、見過ごせん。暗黒神様にあだなす輩、私が排除してみせましょう!」
アウリーの体から莫大なエネルギー量の魔力が黒いオーラとなってあふれ出す。ヤツのかざした両手から巨大な暗黒の球体が放たれた。
アウリーの魔術がシールドに接触した瞬間、かつてない衝撃が襲い掛かった。
一枚目のシールドがいとも簡単に破壊され、二枚目のシールドにも亀裂が入る。
「くっそぉぉぉぉぉ!」
「ユージ、踏ん張れぇ!」
「勇者様、がんばってください!」
クレアとマリアが胸に両手を当て、祈るように俺を見守る。
「うらぁぁぁぁぁぁ!」
二枚目のシールドが破壊されると同時に暗黒の球体も消失した。爆風が起こり、周囲に土埃が舞う。
「おいおい、マジかよ? 二枚のシールドを貫きやがったぞ……」
「やはりここはマスターの出番です。風のマントをフル活用して空中戦を仕掛けるしかありませんね」
驚愕するレイドに向かってレオンが真顔で言う。
「え、マジ? 俺?」
レイドがみんなの顔を見回す。
「レイド、会ったばかりだが俺はお前のこと、親友だと思ってるぜ」
レイモンドがわざとらしく目を拭う。
「お店のツケは気にしなくていいわ。思う存分戦って死んで」
クレアがレイドの両手を握りしめる。
「できれば一人の犠牲も出したくなかったのだが……」
アイゼンが額に手を当てため息をついた。
「ユゥゥゥジィィ! なんか言ってくれよぉ」
レイドが顔を青くして泣きそうになりながら、俺にしがみつく。
「みんなの冗談ですよ。シールドは修復済みなんで安心してください。今からすべての力を防御にまわします。シールド内にいれば安全なんで、絶対外へ出ないでください」
俺の言葉を聞いてレイモンドが胸をなでおろした。その様子を見てみんなが笑い出す。
アイゼンまでのっかるとは、このチームはホント緊張感なさすぎでしょ。ま、俺のこと信頼してくれてるのかもだけど。
「なんだよ、あれ……」
レイドが俺の肩を掴んで揺すった。
地面に転がる『スノードロップ』メンバーの400体近い死体から、赤くうすぼんやりした光がユラユラと沸きあがり、アウリーの元へ集まっていく。
もしかして死んだヤツの魂とか?
オカルトなど非科学的なことは信じない方だが、さすがにこの状況を目の当たりにすると恐怖さえ感じてしまう。気味の悪い光景に直面した村人たちも動揺している。
「ユージ、気をつけろ。あくまで推測だが、ヤツはギルドメンバーを虐殺したことにより何らかの方法で力を得たに違いない。別人と思ったほうがいいだろう」
アイゼンが緊張した声で話す。
「はい、了解です」
まずは、相手の出方を見る。きっちり攻撃を防いで、アウリーのスキをついてカウンターでしとめてやる!
全ての赤い光を吸収したアウリーが目を見開いた。
「素晴らしい! なんと素晴らしい力だ!」
叫びながらゆっくりと上空へ昇っていく。
アウリーが俺たちに向かって右手をかざした次の瞬間、とてつもなく強烈な衝撃波が襲い掛かった。周囲の家屋が跡形もなく吹き飛び、地面が陥没する。
「んぐっ!」
一番外側のシールドが破壊された。
「ユージ!」
アイゼンが俺の体を支える。
「すみません。大丈夫です」
俺は早急に一枚目のシールドを修復した。
「たった一撃でこの威力……」
レイモンドが周囲を見渡し絶句する。
俺のシールド部分を残し、キューべ村は消失していた。大地に小隕石でも落下したかのようなくぼみができている。
「これを防ぐとは……やはりランクLRの力、見過ごせん。暗黒神様にあだなす輩、私が排除してみせましょう!」
アウリーの体から莫大なエネルギー量の魔力が黒いオーラとなってあふれ出す。ヤツのかざした両手から巨大な暗黒の球体が放たれた。
アウリーの魔術がシールドに接触した瞬間、かつてない衝撃が襲い掛かった。
一枚目のシールドがいとも簡単に破壊され、二枚目のシールドにも亀裂が入る。
「くっそぉぉぉぉぉ!」
「ユージ、踏ん張れぇ!」
「勇者様、がんばってください!」
クレアとマリアが胸に両手を当て、祈るように俺を見守る。
「うらぁぁぁぁぁぁ!」
二枚目のシールドが破壊されると同時に暗黒の球体も消失した。爆風が起こり、周囲に土埃が舞う。
「おいおい、マジかよ? 二枚のシールドを貫きやがったぞ……」
「やはりここはマスターの出番です。風のマントをフル活用して空中戦を仕掛けるしかありませんね」
驚愕するレイドに向かってレオンが真顔で言う。
「え、マジ? 俺?」
レイドがみんなの顔を見回す。
「レイド、会ったばかりだが俺はお前のこと、親友だと思ってるぜ」
レイモンドがわざとらしく目を拭う。
「お店のツケは気にしなくていいわ。思う存分戦って死んで」
クレアがレイドの両手を握りしめる。
「できれば一人の犠牲も出したくなかったのだが……」
アイゼンが額に手を当てため息をついた。
「ユゥゥゥジィィ! なんか言ってくれよぉ」
レイドが顔を青くして泣きそうになりながら、俺にしがみつく。
「みんなの冗談ですよ。シールドは修復済みなんで安心してください。今からすべての力を防御にまわします。シールド内にいれば安全なんで、絶対外へ出ないでください」
俺の言葉を聞いてレイモンドが胸をなでおろした。その様子を見てみんなが笑い出す。
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