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第62話これで決着!?
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アウリーの全身を影が包み込む。どんよりと濁った黒い塊がどんどん膨れ上がり、八本の長い首を持つ怪物に変化した。
ドラゴン? いや、どっちかと言えば蛇に似てるな。
巨大化すればするほど狙いは定めやすい。ましてや八本もある長い首は格好の的だ。スキルの力で怪物の首を三つ編みに絡ませる。
剣をイメージ、光属性を付与。ソードスキル・剣風をイメージ、光魔術付与。
「剣風改、ホーリィライト・シュヴェルトッ!」
怪物の動きを封じ、八本の首を一気に斬り落とした。
首が消滅すると同時に新たな首が再生し、俺めがけて襲い掛かかってくる。
盾をイメージ、物理攻撃および魔術攻撃を無効化!
シールドに直撃した怪物の頭が吹き飛び黒い煙幕が発生した。
「うわっ」
俺の両腕両足に怪物の牙が食い込む。
全身にも物理魔術攻撃無効化を付与していたおかげでダメージは無いが、今度は逆に動きを封じられてしまった。
「うっ……」
怪物が俺の頭を咥えこんだ。冷たい暗闇に飲み込まれてうまく息ができない。まるで酸素の薄い高山地帯にいるみたいだ。酸素が十分に供給されない体は徐々に力を失い、脳も思考能力が低下していく。
やばい。動け! 脳も体も、もっと動けよ!
体から魔力を直接噴射する。溢れ出た大量の魔力が怪物の頭を吹き飛ばし、本体をも削り取っていく。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
さらに出力を上げて怪物本体に魔力をぶつけた。
やがて黒い巨大な怪物は消滅し、ボロボロになったアウリーが姿を見せた。
「わ、私の最高傑作が、闇の最高位変異魔術が……」
立ち尽くすアウリーの手からステッキが転げ落ちる。
「おい、おじさん。命までは取らないから、もう観念しろよな。村や俺たちを襲った理由を答えろ」
「あぁ、神よ! 我が暗黒神よっ! 私に力を与えたまえっ。神に歯向かう不逞な輩を打ち滅ぼす力をぉぉぉぉ!」
アウリーが地面にひざまずき、引きちぎったネックレスを握りしめて狂ったように叫び声を上げた。
困ったときの神頼み? でもクレアはこの国に特定の宗教は無いって言ってたよな。暗黒神とかネーミングからして確実に邪神だろ。
アウリーの握りしめるネックレスから赤い光が発せられる。
「くっ……」
強烈な閃光に俺は思わず顔をすむけた。
「おぉぉぉっ。私の祈りにお答えくださったのですね! あなた様に人間の魂を捧げます。どうか私に神の力をぉぉぉぉっ!」
アウリー両手を天に向かって掲げた。
なんだよこれ? すげぇ気持ち悪いこの感じ……嫌な予感しかしないんですけど。
ドラゴン? いや、どっちかと言えば蛇に似てるな。
巨大化すればするほど狙いは定めやすい。ましてや八本もある長い首は格好の的だ。スキルの力で怪物の首を三つ編みに絡ませる。
剣をイメージ、光属性を付与。ソードスキル・剣風をイメージ、光魔術付与。
「剣風改、ホーリィライト・シュヴェルトッ!」
怪物の動きを封じ、八本の首を一気に斬り落とした。
首が消滅すると同時に新たな首が再生し、俺めがけて襲い掛かかってくる。
盾をイメージ、物理攻撃および魔術攻撃を無効化!
シールドに直撃した怪物の頭が吹き飛び黒い煙幕が発生した。
「うわっ」
俺の両腕両足に怪物の牙が食い込む。
全身にも物理魔術攻撃無効化を付与していたおかげでダメージは無いが、今度は逆に動きを封じられてしまった。
「うっ……」
怪物が俺の頭を咥えこんだ。冷たい暗闇に飲み込まれてうまく息ができない。まるで酸素の薄い高山地帯にいるみたいだ。酸素が十分に供給されない体は徐々に力を失い、脳も思考能力が低下していく。
やばい。動け! 脳も体も、もっと動けよ!
体から魔力を直接噴射する。溢れ出た大量の魔力が怪物の頭を吹き飛ばし、本体をも削り取っていく。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
さらに出力を上げて怪物本体に魔力をぶつけた。
やがて黒い巨大な怪物は消滅し、ボロボロになったアウリーが姿を見せた。
「わ、私の最高傑作が、闇の最高位変異魔術が……」
立ち尽くすアウリーの手からステッキが転げ落ちる。
「おい、おじさん。命までは取らないから、もう観念しろよな。村や俺たちを襲った理由を答えろ」
「あぁ、神よ! 我が暗黒神よっ! 私に力を与えたまえっ。神に歯向かう不逞な輩を打ち滅ぼす力をぉぉぉぉ!」
アウリーが地面にひざまずき、引きちぎったネックレスを握りしめて狂ったように叫び声を上げた。
困ったときの神頼み? でもクレアはこの国に特定の宗教は無いって言ってたよな。暗黒神とかネーミングからして確実に邪神だろ。
アウリーの握りしめるネックレスから赤い光が発せられる。
「くっ……」
強烈な閃光に俺は思わず顔をすむけた。
「おぉぉぉっ。私の祈りにお答えくださったのですね! あなた様に人間の魂を捧げます。どうか私に神の力をぉぉぉぉっ!」
アウリー両手を天に向かって掲げた。
なんだよこれ? すげぇ気持ち悪いこの感じ……嫌な予感しかしないんですけど。
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