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第1話 パイズリ温泉へようこそ①
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最近ネットをにぎわせている記事、絶賛人気急上昇中の温泉旅館に俺はやってきた。最寄りの駅からバスに乗って30分、人気のない山奥にあるその旅館は、ネットにアップされていた写真通り風格あるたたずまいで、築年数はかなり古いみたいだが綺麗に整備されており、上品な雰囲気をかもしだしていた。
天然温泉が売りのこの旅館、もともと温泉マニアの間では有名らしいが、周囲に目立った観光地があるわけでもなく、特別料理がおいしいわけでもないため、宿泊客は1日一組いるかいないかという状況だった。それがつい3か月前から、1年先まで予約でいっぱいになってしまったのだ。
ネット上のズリキチ達の口コミによれば、この旅館は「パイズリ旅館」らしい。宿泊すれば、24時間いつでもパイズリサービスが受けられると言うのだ。
さすがにこれはズリキチの妄想にすぎないと俺は一蹴した。いくら人気が急上昇したとはいえ、いつでもパイズリしてくれる旅館なんてあるはずがない。とはいえ、自身もズリキチであるが故、気になって仕方がない。こんないきさつで、俺は夏休みを利用して噂の「パイズリ旅館」にやってきたわけである。
いざ、旅館の中へ足を踏み入れる。
玄関に着物姿の仲居さんが立っている。
「ようこそ、紅葉旅館へ。お履き物はこちらでお預かりいたします」
「あ、どうもです」
俺より少し年上だろうか?
落ち着いた雰囲気の綺麗なお姉さんだ。
胸、デカいな……
着物の上からでも分かるくらい、彼女の胸はパンパンに膨らんでいる。半信半疑だった「パイズリ旅館」への期待が一気に膨らんだ。
「受付はこちらです」
「あの、すみません。俺、予約してないんです」
「現在、ご予約が無いと宿泊はできないのですが……」
仲居さんが困った顔で返答する。
「えっと、ネットで見たんですけど、温泉だけ利用させてもらことってできますよね?」
「はい。可能です。では、こちらへ」
仲居さんは笑顔で答え、受付にまわって対応してくれた。
ネット上のズリキチ情報によれば、「パイズリ温泉お願いします」と伝えれば、温泉のみの利用客もパイズリサービスが受けられると言うのだ。
「入浴料金、1200円です。クレジットはじめ各種お支払い可能ですが、いかがされますか?」
「えっと……」
俺は思わず口ごもった。
こんな綺麗なお姉さんに「パイズリ温泉」とか言えねぇ……。
もしも情報がガセネタだったら、白い目で見られて最悪通報されるかも。
でも、こんな田舎の山奥まで来て、真偽を確かめずに帰るなんてできない。
クソっ。どうすりゃいいんだ?
天然温泉が売りのこの旅館、もともと温泉マニアの間では有名らしいが、周囲に目立った観光地があるわけでもなく、特別料理がおいしいわけでもないため、宿泊客は1日一組いるかいないかという状況だった。それがつい3か月前から、1年先まで予約でいっぱいになってしまったのだ。
ネット上のズリキチ達の口コミによれば、この旅館は「パイズリ旅館」らしい。宿泊すれば、24時間いつでもパイズリサービスが受けられると言うのだ。
さすがにこれはズリキチの妄想にすぎないと俺は一蹴した。いくら人気が急上昇したとはいえ、いつでもパイズリしてくれる旅館なんてあるはずがない。とはいえ、自身もズリキチであるが故、気になって仕方がない。こんないきさつで、俺は夏休みを利用して噂の「パイズリ旅館」にやってきたわけである。
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「はい。可能です。では、こちらへ」
仲居さんは笑顔で答え、受付にまわって対応してくれた。
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「えっと……」
俺は思わず口ごもった。
こんな綺麗なお姉さんに「パイズリ温泉」とか言えねぇ……。
もしも情報がガセネタだったら、白い目で見られて最悪通報されるかも。
でも、こんな田舎の山奥まで来て、真偽を確かめずに帰るなんてできない。
クソっ。どうすりゃいいんだ?
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