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25.ニュークラ
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藍のレッスン開始から数日。報酬支払場所を指定された僕は、その住所が書かれた名刺大の紙に従って繁華街に足を向けた。そして愕然とする。
(こ、これって、いかがわしいお店なんじゃ……)
若くて濃い化粧をした女の子の写真がいっぱいの看板。何やら胡散臭げでしかもやたらと高そうな料金表がプリントされた金属のプレート。そして店の前に立つ胡散臭い二人の黒服の男。まさか藍は危険な仕事に手を染めてしまったのだろうか。
僕が店の前に立って呆然としていると、店の前に立っている黒服の男が両脇についてくる。
「はい、一時間どうすかあ」
「ただいま初見さん一時間料金指名料半額でぃぇーす」
「ひっ」
すっかり怯えて声も出ない僕に二人組は容赦なく畳みかける。
「そのお名刺ご紹介すかあ?」
そういえば紹介されたと言えばいいと藍は言っていたよな、と思い出した。しかも名前は藍じゃだめだとも言っていたか。
「あ、あ、藍っ、じゃない、唯の紹介でっ」
その瞬間僕はがっと両脇を抱えられた。僕何か言い間違えたかな!
「ひいいいっ」
「はい唯さんのご紹介でえ」
「ご紹介でぃぇ~」
そのまま地下のお店まで連行される。あまり広くはないがソファとテーブルがいっぱい並んでいてカラオケもある。そしてやけに薄暗い。その隅に座らされた僕は一体どんな目に合わされるのかと思うと気が気ではなかった。
するとさっきとは違う黒服男と若い女性がこっちにやって来る。
「っしょかいしますっ、唯さんでっす」
黒づくめの男性が独特のイントネーションで女性を紹介する。僕の隣にその「唯」さんがポスっと座る。しかもほぼ密着状態で。僕は思わず距離を取る。
「よっ」
聞きなれた声がしたのでその唯さんを見てみると藍の顔をしていた。しかも驚いたことにきれいに化粧をしていて見違えるようだ。
「藍!」
「しーっ、ここでは唯なの」
僕は藍、いや唯をまじまじと見る。暗くてはっきりしないがブレザーの制服を着て黒くて厚い黒タイツとダークブラウンのローファーを履いている。化粧は丁寧だけど少し濃いような気がする。でもむしろそれがよく似合っていて、不覚にも僕は一瞬みとれてしまった。
「コスプレか」
「そそそ、可愛い?」
正直めちゃくちゃ似合ってて可愛いと思ったが、褒めるとつけ上がりそうなのでそれについては黙っておく。その代わり言いたいことはいっぱいあった。
「おいこれどういうことだ? これが報酬だって言うのか?」
「ん、そう。来てくれて嬉しいっ」
嬉しそうな顔をして僕の腕にしがみついてくる藍、いや唯。
「どういうことだもっと詳しく説明しろっ」
唯を引き剥がし距離を取る僕。
「ここのお店はあ、1時間6,000円で指名料2,000円なのね」
「なんだって」
僕は愕然とした。そんな金持ってきてないぞ。
「だからあ、私が指名につくと1時間8,000円でーす」
「はあ? なんだそれおかしくないか? めちゃくちゃ高いじゃないか。1時間座ってるだけで8,000円? 馬鹿か? 馬鹿だろ?」
「と・こ・ろ・が」
「ところがなんだよ」
微妙にドヤ顔の藍がちょっと気持ち悪い。
「この秘密の『唯ちゃん割引券』を使うと何時間でもそれぞれ1,000円ずつになるんですねー」
「2,000円になるのか……」
「そう! 」
「お前な」
「ん?」
「そもそもこんなとこに来なければその2,000円だってふんだくられずに済むんだよ! やっぱり馬鹿だろお前、もう帰るぞ!」
「あーわかったわかった! その分はあたしが出すから、出すからさ! だから落ち着いて座ってっ」
僕は深呼吸をして気持ちを整える間に唯はにこにこしながらお酒を作っているようだった。ふっと妙子さんが焼酎の梅割りを入れている時の手つきを思い出してしまった。なんだろう、全然違う手つきだ。唯のは事務的でがさつで、挙句ちょっとこぼしてるし。
「はあい、ちょっと薄めに作ったよ、よく分かんないから」
「ありがと」
ただならまあいても構わないが、それにしてもどういう店なんだ。
「結局ここって何?」
「えっと、なんとかクラブって言ったよ」
唯は細くて長い脚を開いて投げ出して、また僕に全体重を乗せてくる。また僕は唯と距離を空けた。
「クラブ?」
嫌な予感がする。
「それってもしかしてキャバクラ……」
「ううん、違う名前だった。なんて言ったかなあ」
唯は僕の手を掴んで自分の脚に乗せる。その柔らかい感触に僕はぎょっとして勢いよく手を放す。
「おまっ!」
「ふふー、奏ちゃんだったらこれくらいサービスしちゃってもいいんだけどなあ」
唯はまたじりじりと近づいてきて僕にピッタリ身体をくっつけてくる。そろそろ僕も逃げ場がなくなってきた。
「あーそうそう」
唯が何か思い出した顔をした。
「ここね、ニュークラブだって言ってた」
「それってキャバクラとおんなじじゃないのか……?」
「そうなの?」
「そう、だと思う……」
僕はキャバクラになんか行ったこともない。
「まいいや、今夜はいっぱい楽しんでいってね! サービスするからっ」
「最初で最後だぞ」
それでも飲みながら唯と話をするのは楽しく、それはそれで随分と盛り上がった。唯はやたらと僕に触れてくるし身体をくっつけてくるし僕はどぎまぎしっぱなしだったが。僕は唯に触れられる度やましさを感じてしかたなかった。妙子さんを裏切っているようで気が気ではなかった。
ただ、盛り上がったとはいっても、交わした会話の内容は好きなラーメン屋の話とか音楽の話、好きな曲のことといったいつもとおなじものばかりで、唯が無理矢理密着してくること以外では色っぽいものは全然なかった。
また、意外にも唯はこの仕事が気に入ったようでご機嫌だった。既に数人の指名客がついたという。「あたしって普通のお客さんからはたいてい敬遠されるけど、たまーにマニアックなお客さんがつくんだよね」と自慢にもならない自慢をする唯。
唯は特別サービスとか言ってピアノも弾いた。聞いたことのない曲でやたらとロマンチックで甘いジャズだった。何でも「カサブランカ」とかいうオールドムービーの「時の過ぎゆくままに」と言う劇中曲らしい。
結局三時間ほどいて6,000円のうち3,000円は僕が払った。さすがに全部唯に負担させるのは悪い。しかしおかしい。僕が金を払ったのにこれが報酬とはいったいどういうことだ。本当におかしい。
テーブルでお会計を済ませ、出口で少し話をした。
「おい、来月からはちゃんとした報酬頼むぞ」
「あら、『唯ちゃん割引券』じゃだめ?」
「絶対だめ」
「でもここ気に入ってくれたんじゃない?」
「……いや」
僕は唯の腕や脚や腰の感触を思い出して少し赤くなっていたと思う。
「ふふっ、気に入ったらまた来てね。おさわり禁止なんだけど、サービスしちゃうから」
上目づかいでいつもとは違う口調の唯に僕は少し慌てた。
「いやいやいやいや、おさわりはいいです、いいです、ほんとにもう」
「ふうん、そんなによかったんだ」
にんまりと笑う唯。
「いやちがそんな意味じゃなくて」
「はいっ、それじゃまたのご来店お待ちしてまーす」
「っりあとーっざいやしたー」
僕は押し出されるようにして店を出された。
気が付くと冨久屋の閉店時間も過ぎている。何かもやもやしたものを胸に抱えながら僕は帰宅しそのまま眠りにつくしかなかった。
◆次回
26.雪華コンクール
2022年4月26日 21:00 公開予定
(こ、これって、いかがわしいお店なんじゃ……)
若くて濃い化粧をした女の子の写真がいっぱいの看板。何やら胡散臭げでしかもやたらと高そうな料金表がプリントされた金属のプレート。そして店の前に立つ胡散臭い二人の黒服の男。まさか藍は危険な仕事に手を染めてしまったのだろうか。
僕が店の前に立って呆然としていると、店の前に立っている黒服の男が両脇についてくる。
「はい、一時間どうすかあ」
「ただいま初見さん一時間料金指名料半額でぃぇーす」
「ひっ」
すっかり怯えて声も出ない僕に二人組は容赦なく畳みかける。
「そのお名刺ご紹介すかあ?」
そういえば紹介されたと言えばいいと藍は言っていたよな、と思い出した。しかも名前は藍じゃだめだとも言っていたか。
「あ、あ、藍っ、じゃない、唯の紹介でっ」
その瞬間僕はがっと両脇を抱えられた。僕何か言い間違えたかな!
「ひいいいっ」
「はい唯さんのご紹介でえ」
「ご紹介でぃぇ~」
そのまま地下のお店まで連行される。あまり広くはないがソファとテーブルがいっぱい並んでいてカラオケもある。そしてやけに薄暗い。その隅に座らされた僕は一体どんな目に合わされるのかと思うと気が気ではなかった。
するとさっきとは違う黒服男と若い女性がこっちにやって来る。
「っしょかいしますっ、唯さんでっす」
黒づくめの男性が独特のイントネーションで女性を紹介する。僕の隣にその「唯」さんがポスっと座る。しかもほぼ密着状態で。僕は思わず距離を取る。
「よっ」
聞きなれた声がしたのでその唯さんを見てみると藍の顔をしていた。しかも驚いたことにきれいに化粧をしていて見違えるようだ。
「藍!」
「しーっ、ここでは唯なの」
僕は藍、いや唯をまじまじと見る。暗くてはっきりしないがブレザーの制服を着て黒くて厚い黒タイツとダークブラウンのローファーを履いている。化粧は丁寧だけど少し濃いような気がする。でもむしろそれがよく似合っていて、不覚にも僕は一瞬みとれてしまった。
「コスプレか」
「そそそ、可愛い?」
正直めちゃくちゃ似合ってて可愛いと思ったが、褒めるとつけ上がりそうなのでそれについては黙っておく。その代わり言いたいことはいっぱいあった。
「おいこれどういうことだ? これが報酬だって言うのか?」
「ん、そう。来てくれて嬉しいっ」
嬉しそうな顔をして僕の腕にしがみついてくる藍、いや唯。
「どういうことだもっと詳しく説明しろっ」
唯を引き剥がし距離を取る僕。
「ここのお店はあ、1時間6,000円で指名料2,000円なのね」
「なんだって」
僕は愕然とした。そんな金持ってきてないぞ。
「だからあ、私が指名につくと1時間8,000円でーす」
「はあ? なんだそれおかしくないか? めちゃくちゃ高いじゃないか。1時間座ってるだけで8,000円? 馬鹿か? 馬鹿だろ?」
「と・こ・ろ・が」
「ところがなんだよ」
微妙にドヤ顔の藍がちょっと気持ち悪い。
「この秘密の『唯ちゃん割引券』を使うと何時間でもそれぞれ1,000円ずつになるんですねー」
「2,000円になるのか……」
「そう! 」
「お前な」
「ん?」
「そもそもこんなとこに来なければその2,000円だってふんだくられずに済むんだよ! やっぱり馬鹿だろお前、もう帰るぞ!」
「あーわかったわかった! その分はあたしが出すから、出すからさ! だから落ち着いて座ってっ」
僕は深呼吸をして気持ちを整える間に唯はにこにこしながらお酒を作っているようだった。ふっと妙子さんが焼酎の梅割りを入れている時の手つきを思い出してしまった。なんだろう、全然違う手つきだ。唯のは事務的でがさつで、挙句ちょっとこぼしてるし。
「はあい、ちょっと薄めに作ったよ、よく分かんないから」
「ありがと」
ただならまあいても構わないが、それにしてもどういう店なんだ。
「結局ここって何?」
「えっと、なんとかクラブって言ったよ」
唯は細くて長い脚を開いて投げ出して、また僕に全体重を乗せてくる。また僕は唯と距離を空けた。
「クラブ?」
嫌な予感がする。
「それってもしかしてキャバクラ……」
「ううん、違う名前だった。なんて言ったかなあ」
唯は僕の手を掴んで自分の脚に乗せる。その柔らかい感触に僕はぎょっとして勢いよく手を放す。
「おまっ!」
「ふふー、奏ちゃんだったらこれくらいサービスしちゃってもいいんだけどなあ」
唯はまたじりじりと近づいてきて僕にピッタリ身体をくっつけてくる。そろそろ僕も逃げ場がなくなってきた。
「あーそうそう」
唯が何か思い出した顔をした。
「ここね、ニュークラブだって言ってた」
「それってキャバクラとおんなじじゃないのか……?」
「そうなの?」
「そう、だと思う……」
僕はキャバクラになんか行ったこともない。
「まいいや、今夜はいっぱい楽しんでいってね! サービスするからっ」
「最初で最後だぞ」
それでも飲みながら唯と話をするのは楽しく、それはそれで随分と盛り上がった。唯はやたらと僕に触れてくるし身体をくっつけてくるし僕はどぎまぎしっぱなしだったが。僕は唯に触れられる度やましさを感じてしかたなかった。妙子さんを裏切っているようで気が気ではなかった。
ただ、盛り上がったとはいっても、交わした会話の内容は好きなラーメン屋の話とか音楽の話、好きな曲のことといったいつもとおなじものばかりで、唯が無理矢理密着してくること以外では色っぽいものは全然なかった。
また、意外にも唯はこの仕事が気に入ったようでご機嫌だった。既に数人の指名客がついたという。「あたしって普通のお客さんからはたいてい敬遠されるけど、たまーにマニアックなお客さんがつくんだよね」と自慢にもならない自慢をする唯。
唯は特別サービスとか言ってピアノも弾いた。聞いたことのない曲でやたらとロマンチックで甘いジャズだった。何でも「カサブランカ」とかいうオールドムービーの「時の過ぎゆくままに」と言う劇中曲らしい。
結局三時間ほどいて6,000円のうち3,000円は僕が払った。さすがに全部唯に負担させるのは悪い。しかしおかしい。僕が金を払ったのにこれが報酬とはいったいどういうことだ。本当におかしい。
テーブルでお会計を済ませ、出口で少し話をした。
「おい、来月からはちゃんとした報酬頼むぞ」
「あら、『唯ちゃん割引券』じゃだめ?」
「絶対だめ」
「でもここ気に入ってくれたんじゃない?」
「……いや」
僕は唯の腕や脚や腰の感触を思い出して少し赤くなっていたと思う。
「ふふっ、気に入ったらまた来てね。おさわり禁止なんだけど、サービスしちゃうから」
上目づかいでいつもとは違う口調の唯に僕は少し慌てた。
「いやいやいやいや、おさわりはいいです、いいです、ほんとにもう」
「ふうん、そんなによかったんだ」
にんまりと笑う唯。
「いやちがそんな意味じゃなくて」
「はいっ、それじゃまたのご来店お待ちしてまーす」
「っりあとーっざいやしたー」
僕は押し出されるようにして店を出された。
気が付くと冨久屋の閉店時間も過ぎている。何かもやもやしたものを胸に抱えながら僕は帰宅しそのまま眠りにつくしかなかった。
◆次回
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2022年4月26日 21:00 公開予定
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