20 / 43
第20話 銀杏拾いと災難
しおりを挟む
我が家では農業を営んでいて、米を含めた農作物を収穫している。それ以外にも持っている山に自生している植物など、例えばタケノコやフキ、ミズ、ワラビのような山菜、時には水路のアメリカザリガニまでも収穫し、それらが 季節の味覚として食卓にのぼっていた。
いずれも僕や姉にとってちょっとしたイベントごとで、毎年これらの収穫を楽しみにしている。たった一つを除いて。
それは銀杏。あの茶わん蒸しに入れたり串焼きにしたら絶品の、イチョウの実だ。
うち所有の小さな山中に三本の大きなイチョウの木があって、毎年この季節になると僕らはそこに銀杏を取りに行かされる。これは銀杏を食べたいから仕方なく行くのであって、そうでなければこの時期のイチョウになんて近づきたくもない。呑兵衛の親父はこの銀杏が特に大好物なので、僕たちはやむを得ずイチョウの木に向かう。それも軽装ではなくちゃんと重装備でだ。
「姉さん」
「あー、行ってらっしゃーい」
掛け声ばかりでいつまでたっても姉が玄関に来ないから見に行ってみると、姉は自室のベッドで作業着を着たまま布団に頭までくるまっていた。
「何やってんだよ行くぞ」
「だから行ってらっしゃあい」
「姉さんも行くの」
僕は姉を無理矢理抱え起こす。
「やめろー、か弱い病人を粗略に扱うなー、無礼者ー」
僕の腕の中でじたばたと抵抗する姉。姉の髪のいい匂いがふわっとして、僕は何かとてつもなくイケないことをしている気になって胸がドキドキしてくる。それでも僕は平静を装って姉を布団から引きずり出してベッドに座らせる。
「昨日約束しただろ。僕一人じゃ無理だってば」
姉はじたばたをやめない。
「やめろー、やめろゆーくーん。どさくさに紛れて変なとこ触るなあ」
「触ってねーよ! 人聞きの悪いこと言うな! さっ、ほら起きた起きた」
僕に抱え起こされて観念した姉はベッドから降りる。僕に抱え起こされて杖を持ち玄関へ向かう。
「でもやっぱりさっきおっぱい触ったよね」
「触ってないッ」
「むふふー」
なんでそんな風にニマニマと笑うんだよ。
「だいたいあんな真っ平――あうっ!」
僕が全てを言いきらないうちに姉の最大の凶器、ロフストランドクラッチがうなりをあげて僕のむこうずねを直撃した。
「結局触ってんじゃねーか、えっち」
「いや、そうじゃなくて、そうじゃなくて……」
僕がむこうずねにクリーンヒットした杖の痛みに悶絶するのを放置して姉は杖を突いてひょこひょこと玄関へ向かう。
実際あんなに暴れてたら触っちゃうに決まってんじゃんかよ。不可抗力だよ仕方ないだろ。と僕は心の中で言い訳みたいなことを考えながら、その真っ平らな感触の余韻に僕はドキドキがなかなか収まらなかった。
僕たちは汚れてもいい作業着に軍手と長靴、ごみ拾いばさみ、ポリバケツと言った装備でイチョウの木に向かう。
姉でも歩ける平板な道のりを歩いて十五分ほど、イチョウの木に近づく。するとさわやかな秋風に乗って実にさわやかでない臭いが漂ってきた。
「うえ」
姉なんてもうそれだけで吐きそうになってる。僕も胸が悪くなる。
イチョウの木にたどり着いた。実に立派な三本のイチョウの大木だ。
抜けるような青空を背景にそそり立つ大イチョウの見事な紅葉に僕らは一時この臭いも含め何もかも忘れて見入る。
しかし我に返ると落ちているイチョウの葉も銀杏の量も、そしてそれが発する臭いもものすごいことになっていることに気づいた。
そう、僕も姉もこの銀杏の臭いが大嫌いだったのだ。まあ、好きな人はあまりいないと思うけど。だってその臭いは本当に強烈なうん〇の臭いだから。
「よし、さっさと拾っちゃお」
「ううう」
顔をタオルで覆った姉が力なくうなずく。
長靴でくにゅくにゅの銀杏の実を軽くつぶし、硬い実をゴミ拾いばさみで掴んでポリバケツの中に放り込む簡単な作業。だがこれが強烈な臭気の中でやるとなると実につらい。臭くて臭くて頭がくらくらする。
なんで銀杏はこんなに臭いんだろうか。いくら銀杏の実が美味しいとはいえこの臭さに耐えるだけの価値があるのだろうか。
僕が自問自答を続ける中、姉もゆっくりだが片手に杖を突いて銀杏拾いをやってくれている。
あたりの地面はすぐに銀杏の果肉でいっぱいになった。
僕が銀杏について哲学的な考察に浸りながら銀杏を拾っていると、お尻に何かこつんと当たる。
振り返ってみても珍しく熱心に銀杏拾いをしている姉しかいない。
また銀杏拾いに戻ってみるとまたお尻に何かがこつんと当たる。振り向いてみてもやはり姉しかいない。
また銀杏拾いに戻ってみるが、今度は何もないうちにくるっと振り向いてみた。すると姉が銀杏を爪先で踏んで器用につるんと僕の方に飛ばしたその瞬間が僕の目に入ってきた。僕の作業着にぺちゃっと臭い果肉がへばりつく。
「何やってんだよ! 汚れちったじゃないかよ!」
「くひひ、さーせーん」
「心がこもってないっ!」
「はーい、どーもすんませんでしたぁー」
「ちっ」
僕にして珍しく姉にキレた方だと思う。これはもう同じ目に合わせてやらないと気が済まない。
僕も姉の真似をして銀杏を飛ばそうとするが、全くうまくいかない。くそっ、つまんないことばっか器用な奴め。
ようやく一つ銀杏を飛ばせたがあらぬ方へ飛んでいく。その後も何度も挑戦して、ようやく一個、姉のお尻に当てることに成功した。
姉がゆっくり振り向く。その顔はタオルで半分隠れていてもわかる。あれは、般若の顔だ。
姉は無言で器用に銀杏を飛ばす。ひゅっとうなりをあげて臭い果肉にまみれた銀杏が頬をかすめた。臭い果肉のかけらが僕の頬につく。僕は完全にキレた。
僕が、姉が、無言で爪先を使って銀杏を飛ばす。だが姉の発射頻度は僕の実に五倍近い。なんなんだあの無駄な器用さは! 本当に足悪いのかよ!
姉は勝利を確信した笑みをその目に浮かべながら次々に銀杏を僕の作業着にぶつけてくる。僕も反撃するがほとんど姉の作業着を汚せない。僕の作業着がどんどん臭くなりもう耐えられない。
「さあさあ、ゆーくん。降伏しなさい」
「だっ、誰が降伏なんてっ」
「よかろう、ならばさらなる地獄を味わうがいい!」
「やっ、やめろー!」
もう臭くて限界。
僕は姉からの屈辱的な降伏勧告を受け入れ、この後の銀杏の処理についても僕が一人で行う旨を受諾し調印した。
このころには銀杏も十分集まったので姉は意気揚々と、僕はバケツを三つも持たされて意気消沈して帰宅することにする。
帰宅早々僕らは作業着を無駄に汚したことでおふくろにめちゃくちゃ怒られた。
僕はその汚れた作業着のまま銀杏の処理をする。ゴム手袋をしてポリバケツ三杯分の銀杏に少量の小さな砂利を混ぜ、庭の水道の水で丹念に洗う。まだ臭いの抜けきらないそれを網に入れてガレージに干す。これが乾燥すれば臭いも抜け美味しく食べられるようになる。
しかし、僕はこの処理の間中身体から抜けない臭いにうんざりしていた。晩ご飯の後風呂に入ってきれいに洗っても臭いが抜けきらないような気がしてすごく嫌な感じがする。一方で姉は全くそんなことはないようで、勝者の余裕を見せた上から目線で終始僕をいらだたせた。
そして翌朝、目覚めと同時に僕は全身が腫れ上がっていることに気づく。鏡を見ると泣きたくなるくらい顔の形が変わっていた。びっくりしておふくろが病院に連れて行ってくれる。病院では銀杏アレルギーだと言われた。間違いない、姉にやたらめったら銀杏をぶつけられたせいだ、くそっ。
病院から帰って薬を飲んでベッドに入ってからも全身が熱っぽくてむずむずとかゆい。
体の不調と姉のせいでこうなったといういらだちで僕はなかなか寝付けなかった。それでも午後にはなんとかうつらうつらできるようになる。
そんな意識がぼんやりしていた頃、誰かが僕の部屋に入ってきたようだ。杖を突いている音がするから姉だろうか。
その人影は僕に向かって何かささやいていたようだが、半分眠りの国に行っている僕には全く聞き取れなかった。
ふと頬になんだか柔らかいものを感じる。心が穏やかになるその幸せな感触を受けて、僕は深い眠りの中へ落ちていった。
いずれも僕や姉にとってちょっとしたイベントごとで、毎年これらの収穫を楽しみにしている。たった一つを除いて。
それは銀杏。あの茶わん蒸しに入れたり串焼きにしたら絶品の、イチョウの実だ。
うち所有の小さな山中に三本の大きなイチョウの木があって、毎年この季節になると僕らはそこに銀杏を取りに行かされる。これは銀杏を食べたいから仕方なく行くのであって、そうでなければこの時期のイチョウになんて近づきたくもない。呑兵衛の親父はこの銀杏が特に大好物なので、僕たちはやむを得ずイチョウの木に向かう。それも軽装ではなくちゃんと重装備でだ。
「姉さん」
「あー、行ってらっしゃーい」
掛け声ばかりでいつまでたっても姉が玄関に来ないから見に行ってみると、姉は自室のベッドで作業着を着たまま布団に頭までくるまっていた。
「何やってんだよ行くぞ」
「だから行ってらっしゃあい」
「姉さんも行くの」
僕は姉を無理矢理抱え起こす。
「やめろー、か弱い病人を粗略に扱うなー、無礼者ー」
僕の腕の中でじたばたと抵抗する姉。姉の髪のいい匂いがふわっとして、僕は何かとてつもなくイケないことをしている気になって胸がドキドキしてくる。それでも僕は平静を装って姉を布団から引きずり出してベッドに座らせる。
「昨日約束しただろ。僕一人じゃ無理だってば」
姉はじたばたをやめない。
「やめろー、やめろゆーくーん。どさくさに紛れて変なとこ触るなあ」
「触ってねーよ! 人聞きの悪いこと言うな! さっ、ほら起きた起きた」
僕に抱え起こされて観念した姉はベッドから降りる。僕に抱え起こされて杖を持ち玄関へ向かう。
「でもやっぱりさっきおっぱい触ったよね」
「触ってないッ」
「むふふー」
なんでそんな風にニマニマと笑うんだよ。
「だいたいあんな真っ平――あうっ!」
僕が全てを言いきらないうちに姉の最大の凶器、ロフストランドクラッチがうなりをあげて僕のむこうずねを直撃した。
「結局触ってんじゃねーか、えっち」
「いや、そうじゃなくて、そうじゃなくて……」
僕がむこうずねにクリーンヒットした杖の痛みに悶絶するのを放置して姉は杖を突いてひょこひょこと玄関へ向かう。
実際あんなに暴れてたら触っちゃうに決まってんじゃんかよ。不可抗力だよ仕方ないだろ。と僕は心の中で言い訳みたいなことを考えながら、その真っ平らな感触の余韻に僕はドキドキがなかなか収まらなかった。
僕たちは汚れてもいい作業着に軍手と長靴、ごみ拾いばさみ、ポリバケツと言った装備でイチョウの木に向かう。
姉でも歩ける平板な道のりを歩いて十五分ほど、イチョウの木に近づく。するとさわやかな秋風に乗って実にさわやかでない臭いが漂ってきた。
「うえ」
姉なんてもうそれだけで吐きそうになってる。僕も胸が悪くなる。
イチョウの木にたどり着いた。実に立派な三本のイチョウの大木だ。
抜けるような青空を背景にそそり立つ大イチョウの見事な紅葉に僕らは一時この臭いも含め何もかも忘れて見入る。
しかし我に返ると落ちているイチョウの葉も銀杏の量も、そしてそれが発する臭いもものすごいことになっていることに気づいた。
そう、僕も姉もこの銀杏の臭いが大嫌いだったのだ。まあ、好きな人はあまりいないと思うけど。だってその臭いは本当に強烈なうん〇の臭いだから。
「よし、さっさと拾っちゃお」
「ううう」
顔をタオルで覆った姉が力なくうなずく。
長靴でくにゅくにゅの銀杏の実を軽くつぶし、硬い実をゴミ拾いばさみで掴んでポリバケツの中に放り込む簡単な作業。だがこれが強烈な臭気の中でやるとなると実につらい。臭くて臭くて頭がくらくらする。
なんで銀杏はこんなに臭いんだろうか。いくら銀杏の実が美味しいとはいえこの臭さに耐えるだけの価値があるのだろうか。
僕が自問自答を続ける中、姉もゆっくりだが片手に杖を突いて銀杏拾いをやってくれている。
あたりの地面はすぐに銀杏の果肉でいっぱいになった。
僕が銀杏について哲学的な考察に浸りながら銀杏を拾っていると、お尻に何かこつんと当たる。
振り返ってみても珍しく熱心に銀杏拾いをしている姉しかいない。
また銀杏拾いに戻ってみるとまたお尻に何かがこつんと当たる。振り向いてみてもやはり姉しかいない。
また銀杏拾いに戻ってみるが、今度は何もないうちにくるっと振り向いてみた。すると姉が銀杏を爪先で踏んで器用につるんと僕の方に飛ばしたその瞬間が僕の目に入ってきた。僕の作業着にぺちゃっと臭い果肉がへばりつく。
「何やってんだよ! 汚れちったじゃないかよ!」
「くひひ、さーせーん」
「心がこもってないっ!」
「はーい、どーもすんませんでしたぁー」
「ちっ」
僕にして珍しく姉にキレた方だと思う。これはもう同じ目に合わせてやらないと気が済まない。
僕も姉の真似をして銀杏を飛ばそうとするが、全くうまくいかない。くそっ、つまんないことばっか器用な奴め。
ようやく一つ銀杏を飛ばせたがあらぬ方へ飛んでいく。その後も何度も挑戦して、ようやく一個、姉のお尻に当てることに成功した。
姉がゆっくり振り向く。その顔はタオルで半分隠れていてもわかる。あれは、般若の顔だ。
姉は無言で器用に銀杏を飛ばす。ひゅっとうなりをあげて臭い果肉にまみれた銀杏が頬をかすめた。臭い果肉のかけらが僕の頬につく。僕は完全にキレた。
僕が、姉が、無言で爪先を使って銀杏を飛ばす。だが姉の発射頻度は僕の実に五倍近い。なんなんだあの無駄な器用さは! 本当に足悪いのかよ!
姉は勝利を確信した笑みをその目に浮かべながら次々に銀杏を僕の作業着にぶつけてくる。僕も反撃するがほとんど姉の作業着を汚せない。僕の作業着がどんどん臭くなりもう耐えられない。
「さあさあ、ゆーくん。降伏しなさい」
「だっ、誰が降伏なんてっ」
「よかろう、ならばさらなる地獄を味わうがいい!」
「やっ、やめろー!」
もう臭くて限界。
僕は姉からの屈辱的な降伏勧告を受け入れ、この後の銀杏の処理についても僕が一人で行う旨を受諾し調印した。
このころには銀杏も十分集まったので姉は意気揚々と、僕はバケツを三つも持たされて意気消沈して帰宅することにする。
帰宅早々僕らは作業着を無駄に汚したことでおふくろにめちゃくちゃ怒られた。
僕はその汚れた作業着のまま銀杏の処理をする。ゴム手袋をしてポリバケツ三杯分の銀杏に少量の小さな砂利を混ぜ、庭の水道の水で丹念に洗う。まだ臭いの抜けきらないそれを網に入れてガレージに干す。これが乾燥すれば臭いも抜け美味しく食べられるようになる。
しかし、僕はこの処理の間中身体から抜けない臭いにうんざりしていた。晩ご飯の後風呂に入ってきれいに洗っても臭いが抜けきらないような気がしてすごく嫌な感じがする。一方で姉は全くそんなことはないようで、勝者の余裕を見せた上から目線で終始僕をいらだたせた。
そして翌朝、目覚めと同時に僕は全身が腫れ上がっていることに気づく。鏡を見ると泣きたくなるくらい顔の形が変わっていた。びっくりしておふくろが病院に連れて行ってくれる。病院では銀杏アレルギーだと言われた。間違いない、姉にやたらめったら銀杏をぶつけられたせいだ、くそっ。
病院から帰って薬を飲んでベッドに入ってからも全身が熱っぽくてむずむずとかゆい。
体の不調と姉のせいでこうなったといういらだちで僕はなかなか寝付けなかった。それでも午後にはなんとかうつらうつらできるようになる。
そんな意識がぼんやりしていた頃、誰かが僕の部屋に入ってきたようだ。杖を突いている音がするから姉だろうか。
その人影は僕に向かって何かささやいていたようだが、半分眠りの国に行っている僕には全く聞き取れなかった。
ふと頬になんだか柔らかいものを感じる。心が穏やかになるその幸せな感触を受けて、僕は深い眠りの中へ落ちていった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる