97 / 232
第六章
姉妹の時間、のそのころ(六)
しおりを挟む
部下に案内された場所には、血を流して倒れているラズルド騎士団の団員数名と、彼らを守るように周りを固めている第七騎士団、辺りに散らばり、ある一点を警戒している他のラズルド騎士団の団員がいた。
レオンハルトが来たのを見て、散らばっていたラズルド騎士団の一人が静かに駆け寄って来る。
「状況は」
「雷鳴と雷光がともに現れましたが、雷鳴は先ほどの一回以降なく、雷光はあれから二度ほど目視できました」
「魔物の姿は?」
「確認できていません」
「光との距離は――」
レオンハルトの言葉と、眩しい閃光が重なる。光は数メートル先で止まり、レオンハルトは静かに腰の剣に触れる。
光が落ちた場所には、一本角の生えた、やせ細ったヤギのような狼のような生き物が立っていた。
「せっ――」
報告に来ていた騎士が急いで声を上げた、その瞬間。
光とともに姿を消した魔物がレオンハルトたちの目前まで迫ったかと思うと、素早く引き抜かれた剣と角が合わさって甲高い音が鳴り、角を弾かれた魔物が光を伴って再び数メートル離れたところに移動した。
「んとう、じゅん、び」
声を上げた騎士は、魔物が完全に離れてから、視線をレオンハルト、魔物へと順に動かした。この場にいた他の騎士も同じように視線を動かすことしかできず、剣を抜くこともなく体を硬直させていた。
(さすがに速いな)
体毛と同じ白い睫毛を揺らし、魔物は蹄で地面を叩く。
レオンハルトは深く息を吐き出すと、腰を落とし剣を高く構える。
魔物が細長い耳を数度震わせた瞬間、再びまばゆい光の柱が現れ、光が消えたときにはレオンハルトの足元に首の落ちた魔物が転がっていた。
一拍置いて、後ろのほうから口笛が鳴る。
「さすがだなぁ。正直、何が起こったのかさっぱりだが」
臙脂の騎士服を着た近衛隊が円を描くように並ぶその中心から、輪郭を揺らしながら現したテオバルドは、拍手をしながら円の中心から抜ける。
(護衛から離れるなと言ったのに)
剣を鞘に戻しながら、レオンハルトは軽く頭を下げる。
「お騒がせいたしました」
「いや、いい。怪我人は大丈夫か?」
ちらりと目を向ければ、怪我をしていないラズルド騎士団の団員が、動けない者たちを運ぼうとしていた。話が聞こえていたらしい団員が軽く頷いたのを見てレオンハルトも頷き返すと、テオバルドへ視線を戻す。
「お気遣いありがとうございます。問題ありません」
「そうか。さすが国一番の騎士団だな。っと……近衛隊や第七騎士団のいる前で言うことではなかったか?」
テオバルドに視線を向けられた近衛隊の面々は思い切り首を横に振る。それに肩を竦めたテオバルドだったが、レオンハルトへと戻されたその表情は満足げだ。
(相変わらず身内贔屓というか、俺に甘いというか……)
レオンハルトは小さく息を吐くと目を足元へと向ける。
「アルメン子爵から事前に渡されていた資料に、懸念事項として一角雷獣らしき魔物の存在が記されていました。開催前に対処することができてよかったです」
「一角雷獣って人を襲うんだったか? その速さを活かして逃げるから、その角や毛皮は貴重だったはずだが」
「植物食なので基本的には非敵対種です。ただ、ある一定の条件が重なった場合、メスのみですが、動物食に変貌し人を襲うこともあります」
しゃがんで、開いたままだった魔物の瞼を下ろしたテオバルドは、顔を上げ首を傾げた。
「一定の条件?」
「妊娠したあと、食糧を十分に得られなかったときです」
テオバルドは目を瞬かせると、辺りへ目を向ける。
「こんな自然豊かな場所でか? こう見るだけでも草は生い茂ってるし、木の実だって見て取れる」
「餌となるものに害になるようなものが混ざっているか、自分たちを捕食する可能性のある大型の魔物がいる場合、満足に食事ができていなかったと考えられます」
(この地に一角雷獣より大型の魔物はいない。となれば……)
レオンハルトは一度辺りへ目を向けると、魔物の腹を撫でるテオバルドの近くに膝をつき、声を潜めた。
「仕事を増やして悪いが、準備を手伝っている魔法術師全員の身元を調べ直してくれるか」
テオバルドは、一瞬驚いたように目を見開いたものの、すぐに表情を引き締め頷く。
「わかった。なるべく早く結果を届けるようにする」
それに頷き返すと、テオバルドはいつも通りの明るい笑みを浮かべ、声を上げた。
「いやしかし、買おうと思うと非常に高価な素材だ。これはどうするんだ? 加工して夫人にプレゼントでも作るか?」
「土地を所有しているアルメン子爵に渡します。譲渡されたら王家へ献上しましょう」
「相変わらず真面目だなぁ、公爵は」
息を吐くテオバルドを尻目に立ち上がると、レオンハルトは待機しているラズルド騎士団の騎士を呼ぶ。
「どこかにこのメスが食い殺したオスの死骸があるはずだ。それを見つけて回収し、場所を地図に記しておいてくれ」
「はっ」
「うわぁ……オスも食うのか」
立ち上がり、やれやれと首を横に振るテオバルドに、小さく首肯する。
「一角雷獣のメスは、最初に必ずオスを襲います。オスの肉を食べないと動物食になれないのではないか、と言われていますが、詳しいことはわかっていません。先ほど聞いた雷鳴は、おそらくオスがメスから逃げようとしたときの音でしょう」
「オスが雷鳴とともに、で、メスが雷光とともに、だったか?」
「はい。その特徴との因果関係はわかりませんが、メスのほうが移動速度が速いので、オスが逃げ切れることはほぼないと言われています」
「カマキリもメスがオスを食べるというが、自然界というのは恐ろしいな。公爵の活躍も見れたし、こんな恐ろしいところからはさっさと退散するか。あ、見送りはここでいいぞ。公爵は魔物の処理にあたってくれ」
大きく体を伸ばしたテオバルドに、レオンハルトは軽く頭を下げる。
「お気遣い感謝いたします。無事に大会が開催されるよう、万全を期して取り組んでまいります」
「ああ。必要なものがあればいつでも連絡してくれ。俺もまた近いうちに顔を出そう」
「ありがとうございます」
もう一段深く頭を下げながら、手を振り去って行くテオバルドを見送る。
(ただの杞憂で終わればいいが……)
視線の先にある魔物の死骸を見ながら、レオンハルトはきつく口を結んだ。
レオンハルトが来たのを見て、散らばっていたラズルド騎士団の一人が静かに駆け寄って来る。
「状況は」
「雷鳴と雷光がともに現れましたが、雷鳴は先ほどの一回以降なく、雷光はあれから二度ほど目視できました」
「魔物の姿は?」
「確認できていません」
「光との距離は――」
レオンハルトの言葉と、眩しい閃光が重なる。光は数メートル先で止まり、レオンハルトは静かに腰の剣に触れる。
光が落ちた場所には、一本角の生えた、やせ細ったヤギのような狼のような生き物が立っていた。
「せっ――」
報告に来ていた騎士が急いで声を上げた、その瞬間。
光とともに姿を消した魔物がレオンハルトたちの目前まで迫ったかと思うと、素早く引き抜かれた剣と角が合わさって甲高い音が鳴り、角を弾かれた魔物が光を伴って再び数メートル離れたところに移動した。
「んとう、じゅん、び」
声を上げた騎士は、魔物が完全に離れてから、視線をレオンハルト、魔物へと順に動かした。この場にいた他の騎士も同じように視線を動かすことしかできず、剣を抜くこともなく体を硬直させていた。
(さすがに速いな)
体毛と同じ白い睫毛を揺らし、魔物は蹄で地面を叩く。
レオンハルトは深く息を吐き出すと、腰を落とし剣を高く構える。
魔物が細長い耳を数度震わせた瞬間、再びまばゆい光の柱が現れ、光が消えたときにはレオンハルトの足元に首の落ちた魔物が転がっていた。
一拍置いて、後ろのほうから口笛が鳴る。
「さすがだなぁ。正直、何が起こったのかさっぱりだが」
臙脂の騎士服を着た近衛隊が円を描くように並ぶその中心から、輪郭を揺らしながら現したテオバルドは、拍手をしながら円の中心から抜ける。
(護衛から離れるなと言ったのに)
剣を鞘に戻しながら、レオンハルトは軽く頭を下げる。
「お騒がせいたしました」
「いや、いい。怪我人は大丈夫か?」
ちらりと目を向ければ、怪我をしていないラズルド騎士団の団員が、動けない者たちを運ぼうとしていた。話が聞こえていたらしい団員が軽く頷いたのを見てレオンハルトも頷き返すと、テオバルドへ視線を戻す。
「お気遣いありがとうございます。問題ありません」
「そうか。さすが国一番の騎士団だな。っと……近衛隊や第七騎士団のいる前で言うことではなかったか?」
テオバルドに視線を向けられた近衛隊の面々は思い切り首を横に振る。それに肩を竦めたテオバルドだったが、レオンハルトへと戻されたその表情は満足げだ。
(相変わらず身内贔屓というか、俺に甘いというか……)
レオンハルトは小さく息を吐くと目を足元へと向ける。
「アルメン子爵から事前に渡されていた資料に、懸念事項として一角雷獣らしき魔物の存在が記されていました。開催前に対処することができてよかったです」
「一角雷獣って人を襲うんだったか? その速さを活かして逃げるから、その角や毛皮は貴重だったはずだが」
「植物食なので基本的には非敵対種です。ただ、ある一定の条件が重なった場合、メスのみですが、動物食に変貌し人を襲うこともあります」
しゃがんで、開いたままだった魔物の瞼を下ろしたテオバルドは、顔を上げ首を傾げた。
「一定の条件?」
「妊娠したあと、食糧を十分に得られなかったときです」
テオバルドは目を瞬かせると、辺りへ目を向ける。
「こんな自然豊かな場所でか? こう見るだけでも草は生い茂ってるし、木の実だって見て取れる」
「餌となるものに害になるようなものが混ざっているか、自分たちを捕食する可能性のある大型の魔物がいる場合、満足に食事ができていなかったと考えられます」
(この地に一角雷獣より大型の魔物はいない。となれば……)
レオンハルトは一度辺りへ目を向けると、魔物の腹を撫でるテオバルドの近くに膝をつき、声を潜めた。
「仕事を増やして悪いが、準備を手伝っている魔法術師全員の身元を調べ直してくれるか」
テオバルドは、一瞬驚いたように目を見開いたものの、すぐに表情を引き締め頷く。
「わかった。なるべく早く結果を届けるようにする」
それに頷き返すと、テオバルドはいつも通りの明るい笑みを浮かべ、声を上げた。
「いやしかし、買おうと思うと非常に高価な素材だ。これはどうするんだ? 加工して夫人にプレゼントでも作るか?」
「土地を所有しているアルメン子爵に渡します。譲渡されたら王家へ献上しましょう」
「相変わらず真面目だなぁ、公爵は」
息を吐くテオバルドを尻目に立ち上がると、レオンハルトは待機しているラズルド騎士団の騎士を呼ぶ。
「どこかにこのメスが食い殺したオスの死骸があるはずだ。それを見つけて回収し、場所を地図に記しておいてくれ」
「はっ」
「うわぁ……オスも食うのか」
立ち上がり、やれやれと首を横に振るテオバルドに、小さく首肯する。
「一角雷獣のメスは、最初に必ずオスを襲います。オスの肉を食べないと動物食になれないのではないか、と言われていますが、詳しいことはわかっていません。先ほど聞いた雷鳴は、おそらくオスがメスから逃げようとしたときの音でしょう」
「オスが雷鳴とともに、で、メスが雷光とともに、だったか?」
「はい。その特徴との因果関係はわかりませんが、メスのほうが移動速度が速いので、オスが逃げ切れることはほぼないと言われています」
「カマキリもメスがオスを食べるというが、自然界というのは恐ろしいな。公爵の活躍も見れたし、こんな恐ろしいところからはさっさと退散するか。あ、見送りはここでいいぞ。公爵は魔物の処理にあたってくれ」
大きく体を伸ばしたテオバルドに、レオンハルトは軽く頭を下げる。
「お気遣い感謝いたします。無事に大会が開催されるよう、万全を期して取り組んでまいります」
「ああ。必要なものがあればいつでも連絡してくれ。俺もまた近いうちに顔を出そう」
「ありがとうございます」
もう一段深く頭を下げながら、手を振り去って行くテオバルドを見送る。
(ただの杞憂で終わればいいが……)
視線の先にある魔物の死骸を見ながら、レオンハルトはきつく口を結んだ。
10
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる