91 / 225
第六章
姉妹の時間(二)
しおりを挟む
「シルバキエ公爵にも同じことをしてみたらどうだ?」
「レオンハルト様にですか?」
思いも寄らない発言に、ルシアナは目を見開く。
(まさかお姉様は、レオンハルト様が留守にしていることも、わたくしがそれを寂しく思ったのにその気持ちをなかったことにしたことも、今冷静になってちょっとむっとしていることも、すべてお見通しなのかしら……?)
レオンハルトの不在は知っていたとしても、一連のルシアナの気持ちまで察するのは無理がある。そう思うものの、共に過ごす時間が一番短かったのに、これほど自分のことを深く理解しているアレクサンドラなら、心の動向をすべて理解していてもおかしくないかもしれない、という気もしてきた。
(レオンハルト様に、むっと……)
少しして、ルシアナはもじもじと視線を下げた。
「……ですが、あまり子どものような行いは……」
「心配するな。彼なら可愛いと思うだろうよ」
(可愛い……)
レオンハルトに可愛いと言ってもらえる場面を想像し頬を染めるルシアナだったが、すぐに小首を傾げる。
(今更だけれど、レオンハルト様はわたくしのことをどう思っていらっしゃるのかしら)
嫌われていないことはわかる。大切にされていることも、異性として多少なりとも意識されているであろうことも察している。
(そもそも、レオンハルト様はどういった方が好みなのかしら)
これまでそんなことを気にしたことはなかったが、レオンハルトが自分にとって大きな存在であると自覚した今、どうしても気にせずにはいられなかった。
(いえ、もっと根本的な問題として、レオンハルト様に“好み”というものはあるのかしら? 何が好き、何が嫌い、ということをレオンハルト様自身から聞いたことがないもの)
レオンハルトとの対話が足りていないことは重々承知していた。しかし、距離を縮めるのは結婚後でいいとずっと思っていた。その考えを、ルシアナは少し後悔し始める。
(これから共に過ごす時間のほうが長いのだから、と後回しにしてしまっていたけれど、レオンハルト様に好かれる努力もせずにのうのうと過ごしていたのは、ちょっと……いえ、かなり……失敗だったのでは……)
後悔しても仕方がない、と思いつつ、これまでの行動を思い返すと自然と眉が寄る。結婚早々放置されてしまったことはある種自業自得であるということに気付き、ルシアナは逆に自分が謝らなければならないのではないか、とも思い始めた。
「どうしたんだ、今度は。小難しい顔して」
「いえ、今後のレオンハルト様との接し方について少々……」
今にも握り潰されそうなクッキーをルシアナから救出したアレクサンドラは、それを自らの口に放り込むと皺の寄ったルシアナの眉間を軽く小突いた。
「すでに夫を持つ身としての助言だが、変に考え込むよりは言葉に出して伝えるほうがいい。自分の中で答えが出ていないことでも、相手と違う意見であってもな。そういったことを伝えられるのを厭う者もいるが……シルバキエ公爵なら問題ないだろう。取り留めのない話をされても、お前が相手ならいくらでも耳を傾けてくれるだろうよ。昨日少し話しただけの私に言われても、説得力には欠けるだろうが」
「……いえ」
ルシアナも、アレクサンドラと同意見だった。
(自惚れかしら……けれど、そう思えてしまうほど、大事にしていただいているわ)
そう。確かに大事にしてもらっているのだ。もし何かすれ違いがあるのだとすれば、それは自分が何も言わない結果ではないだろうか、とルシアナは考える。
(……そうよね。わたくしたちはまだ、お互いの考えを察し合えるほどの関係は築けていないもの)
思っていることも、感じたことも、言わなければ伝わらない。ことレオンハルトに関しては、自分から積極的に言葉をかけなければ、これ以上距離を縮めることはできないだろう。
「お姉様のおっしゃる通りですわ。今度レオンハルト様にお会いしたら、考えていることをきちんとお伝えしようと思います」
ルシアナの返答に、ふっと笑みを浮かべたアレクサンドラだったが、すぐに「ん?」と小首を傾げた。
「公爵は今留守にしているのか?」
(あら……レオンハルト様がいらっしゃらないことをご存じではなかったのね)
では何故、レオンハルトに対しても、むっとした表情をしたらどうだと言ったのだろうか。
疑問に思いつつ、ルシアナは今朝のことをアレクサンドラに話す。話を聞いたアレクサンドラは、呆れとも感心ともとれる息を漏らし、背もたれに体重をかけた。
「真面目というか、なんというか……。勤勉さは美徳でもあるし個人的には好ましいが、もしわが身に降りかかったことだとしたら……後々長期の休暇をもぎ取って来るまで顔も合わせないし、口も利かない。別居一択だな」
「まあ。別居までなさるのですか?」
「ああ。顔を合わせたら手が出そうだ」
「それは……危険ですわね」
「だろう?」
優雅に微笑み、カップを手に取るアレクサンドラに笑みを返しつつ、ルシアナは、ふむ、と内心小さく頷く。流石に別居はないが、まとまった時間が取れないか尋ねるくらいは許されるだろう。
(お立場もあるし、無理なら無理でまた別の何かを考えましょう)
レオンハルトに伝えたいことの中に一つ項目を追加し、ルシアナは顔を綻ばせる。
(ふふ、今日一日でお話ししたいことがこんなにもできたのだから、三週間後にはもっと増えているでしょうね。そう考えると、離れている時間も悪くないわ)
先ほどまでとは違い、にこにこと嬉しそうに笑うルシアナに、アレクサンドラも表情を緩める。
「いろいろと自論を言ったが、夫婦の在り方は様々だ。だから、お前たちはお前たちなりのやり方とペースで“夫婦”になっていくといい。――が、一つだけ」
アレクサンドラは表情を引き締めると、背筋を伸ばしてルシアナを見つめる。
「まだ床を共にしていないと言ったが、もしまだ子どものことについても話してないのなら、それだけは早めに伝えておけよ。この大陸に住む王侯貴族で、トゥルエノ王家の話を知らない者はいない――言い換えれば、王家の話しか知られていないからな」
一瞬、何のことについて言われているのか理解できず、ルシアナはぽかんとアレクサンドラを見つめ返す。しかしすぐに彼女の言いたいことに気付き、ルシアナは首を傾げた。
「王家以外のトゥルエノの血筋については、あまり知られていないのですか?」
「ああ。王家の奇異さばかりが目を引くようでな。他家へ嫁いだ王女の子孫については、他国ではほぼ知られてない」
「まあ……そうだったのですね」
(盲点だったわ。英雄とも呼べる方の伴侶に、と縁談を持ち込まれたのだから、当然知られているものかと……)
これは早々に確認をしなければいけないな、とまた一つ項目を追加していると、アレクサンドラが短く息を吐いた。
「公爵はずいぶんと生真面目なようだからな。早めに伝えておかないと、早々に養子でも見つけてきそうだ」
(……否定できないわ)
子どものことは伝えたいことではなく、伝えるべき最優先重要事項だと認識を改め、ルシアナは再び窓の外へ目を向ける。
(わたくしたち、まだまだ話し合わなければいけないことがたくさんありますわ。レオンハルト様)
どこまでも爽やかな青空を見つめながら、ルシアナは小さく息を漏らした。
「レオンハルト様にですか?」
思いも寄らない発言に、ルシアナは目を見開く。
(まさかお姉様は、レオンハルト様が留守にしていることも、わたくしがそれを寂しく思ったのにその気持ちをなかったことにしたことも、今冷静になってちょっとむっとしていることも、すべてお見通しなのかしら……?)
レオンハルトの不在は知っていたとしても、一連のルシアナの気持ちまで察するのは無理がある。そう思うものの、共に過ごす時間が一番短かったのに、これほど自分のことを深く理解しているアレクサンドラなら、心の動向をすべて理解していてもおかしくないかもしれない、という気もしてきた。
(レオンハルト様に、むっと……)
少しして、ルシアナはもじもじと視線を下げた。
「……ですが、あまり子どものような行いは……」
「心配するな。彼なら可愛いと思うだろうよ」
(可愛い……)
レオンハルトに可愛いと言ってもらえる場面を想像し頬を染めるルシアナだったが、すぐに小首を傾げる。
(今更だけれど、レオンハルト様はわたくしのことをどう思っていらっしゃるのかしら)
嫌われていないことはわかる。大切にされていることも、異性として多少なりとも意識されているであろうことも察している。
(そもそも、レオンハルト様はどういった方が好みなのかしら)
これまでそんなことを気にしたことはなかったが、レオンハルトが自分にとって大きな存在であると自覚した今、どうしても気にせずにはいられなかった。
(いえ、もっと根本的な問題として、レオンハルト様に“好み”というものはあるのかしら? 何が好き、何が嫌い、ということをレオンハルト様自身から聞いたことがないもの)
レオンハルトとの対話が足りていないことは重々承知していた。しかし、距離を縮めるのは結婚後でいいとずっと思っていた。その考えを、ルシアナは少し後悔し始める。
(これから共に過ごす時間のほうが長いのだから、と後回しにしてしまっていたけれど、レオンハルト様に好かれる努力もせずにのうのうと過ごしていたのは、ちょっと……いえ、かなり……失敗だったのでは……)
後悔しても仕方がない、と思いつつ、これまでの行動を思い返すと自然と眉が寄る。結婚早々放置されてしまったことはある種自業自得であるということに気付き、ルシアナは逆に自分が謝らなければならないのではないか、とも思い始めた。
「どうしたんだ、今度は。小難しい顔して」
「いえ、今後のレオンハルト様との接し方について少々……」
今にも握り潰されそうなクッキーをルシアナから救出したアレクサンドラは、それを自らの口に放り込むと皺の寄ったルシアナの眉間を軽く小突いた。
「すでに夫を持つ身としての助言だが、変に考え込むよりは言葉に出して伝えるほうがいい。自分の中で答えが出ていないことでも、相手と違う意見であってもな。そういったことを伝えられるのを厭う者もいるが……シルバキエ公爵なら問題ないだろう。取り留めのない話をされても、お前が相手ならいくらでも耳を傾けてくれるだろうよ。昨日少し話しただけの私に言われても、説得力には欠けるだろうが」
「……いえ」
ルシアナも、アレクサンドラと同意見だった。
(自惚れかしら……けれど、そう思えてしまうほど、大事にしていただいているわ)
そう。確かに大事にしてもらっているのだ。もし何かすれ違いがあるのだとすれば、それは自分が何も言わない結果ではないだろうか、とルシアナは考える。
(……そうよね。わたくしたちはまだ、お互いの考えを察し合えるほどの関係は築けていないもの)
思っていることも、感じたことも、言わなければ伝わらない。ことレオンハルトに関しては、自分から積極的に言葉をかけなければ、これ以上距離を縮めることはできないだろう。
「お姉様のおっしゃる通りですわ。今度レオンハルト様にお会いしたら、考えていることをきちんとお伝えしようと思います」
ルシアナの返答に、ふっと笑みを浮かべたアレクサンドラだったが、すぐに「ん?」と小首を傾げた。
「公爵は今留守にしているのか?」
(あら……レオンハルト様がいらっしゃらないことをご存じではなかったのね)
では何故、レオンハルトに対しても、むっとした表情をしたらどうだと言ったのだろうか。
疑問に思いつつ、ルシアナは今朝のことをアレクサンドラに話す。話を聞いたアレクサンドラは、呆れとも感心ともとれる息を漏らし、背もたれに体重をかけた。
「真面目というか、なんというか……。勤勉さは美徳でもあるし個人的には好ましいが、もしわが身に降りかかったことだとしたら……後々長期の休暇をもぎ取って来るまで顔も合わせないし、口も利かない。別居一択だな」
「まあ。別居までなさるのですか?」
「ああ。顔を合わせたら手が出そうだ」
「それは……危険ですわね」
「だろう?」
優雅に微笑み、カップを手に取るアレクサンドラに笑みを返しつつ、ルシアナは、ふむ、と内心小さく頷く。流石に別居はないが、まとまった時間が取れないか尋ねるくらいは許されるだろう。
(お立場もあるし、無理なら無理でまた別の何かを考えましょう)
レオンハルトに伝えたいことの中に一つ項目を追加し、ルシアナは顔を綻ばせる。
(ふふ、今日一日でお話ししたいことがこんなにもできたのだから、三週間後にはもっと増えているでしょうね。そう考えると、離れている時間も悪くないわ)
先ほどまでとは違い、にこにこと嬉しそうに笑うルシアナに、アレクサンドラも表情を緩める。
「いろいろと自論を言ったが、夫婦の在り方は様々だ。だから、お前たちはお前たちなりのやり方とペースで“夫婦”になっていくといい。――が、一つだけ」
アレクサンドラは表情を引き締めると、背筋を伸ばしてルシアナを見つめる。
「まだ床を共にしていないと言ったが、もしまだ子どものことについても話してないのなら、それだけは早めに伝えておけよ。この大陸に住む王侯貴族で、トゥルエノ王家の話を知らない者はいない――言い換えれば、王家の話しか知られていないからな」
一瞬、何のことについて言われているのか理解できず、ルシアナはぽかんとアレクサンドラを見つめ返す。しかしすぐに彼女の言いたいことに気付き、ルシアナは首を傾げた。
「王家以外のトゥルエノの血筋については、あまり知られていないのですか?」
「ああ。王家の奇異さばかりが目を引くようでな。他家へ嫁いだ王女の子孫については、他国ではほぼ知られてない」
「まあ……そうだったのですね」
(盲点だったわ。英雄とも呼べる方の伴侶に、と縁談を持ち込まれたのだから、当然知られているものかと……)
これは早々に確認をしなければいけないな、とまた一つ項目を追加していると、アレクサンドラが短く息を吐いた。
「公爵はずいぶんと生真面目なようだからな。早めに伝えておかないと、早々に養子でも見つけてきそうだ」
(……否定できないわ)
子どものことは伝えたいことではなく、伝えるべき最優先重要事項だと認識を改め、ルシアナは再び窓の外へ目を向ける。
(わたくしたち、まだまだ話し合わなければいけないことがたくさんありますわ。レオンハルト様)
どこまでも爽やかな青空を見つめながら、ルシアナは小さく息を漏らした。
0
お気に入りに追加
99
あなたにおすすめの小説
抱かれたい騎士No.1と抱かれたく無い騎士No.1に溺愛されてます。どうすればいいでしょうか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ヴァンクリーフ騎士団には見目麗しい抱かれたい男No.1と、絶対零度の鋭い視線を持つ抱かれたく無い男No.1いる。
そんな騎士団の寮の厨房で働くジュリアは何故かその2人のお世話係に任命されてしまう。どうして!?
貧乏男爵令嬢ですが、家の借金返済の為に、頑張って働きますっ!
森でオッサンに拾って貰いました。
来栖もよもよ&来栖もよりーぬ
恋愛
アパートの火事から逃げ出そうとして気がついたらパジャマで森にいた26歳のOLと、拾ってくれた40近く見える髭面のマッチョなオッサン(実は31歳)がラブラブするお話。ちと長めですが前後編で終わります。
ムーンライト、エブリスタにも掲載しております。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
獅子の最愛〜獣人団長の執着〜
水無月瑠璃
恋愛
獅子の獣人ライアンは領地の森で魔物に襲われそうになっている女を助ける。助けた女は気を失ってしまい、邸へと連れて帰ることに。
目を覚ました彼女…リリは人化した獣人の男を前にすると様子がおかしくなるも顔が獅子のライアンは平気なようで抱きついて来る。
女嫌いなライアンだが何故かリリには抱きつかれても平気。
素性を明かさないリリを保護することにしたライアン。
謎の多いリリと初めての感情に戸惑うライアン、2人の行く末は…
ヒーローはずっとライオンの姿で人化はしません。
獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない
たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。
何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話
【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪
奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」
「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」
AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。
そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。
でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ!
全員美味しくいただいちゃいまーす。
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる