79 / 235
第五章
長い宴の終わり、のそのころ(二)
しおりを挟む
何故アレクサンドラがこの場を設けたのか、彼女がルシアナの何を伝えたかったのか、さすがのレオンハルトでも察しがついた。
アレクサンドラが言葉を紡ぐより早く、口元から手を退かしたレオンハルトは姿勢を正して口を開く。
「彼女が感情を晒してもいいと思えるような人間になります。彼女が素直に感情を晒せるよう、俺ができることは何でもします。彼女が安心して寄りかかれるような居所になると、レオンハルト・パウル・ヴァステンブルクの名において誓います。改めて、第五王女殿下を俺に託していただけたこと、深く感謝申し上げます」
胸に手を当て、深く頭を下げれば、少しして、ふっという笑い声が聞こえた。
「ふっ、ははっ、頭を上げてくれ、シルバキエ公爵。いや、まさか貴殿からそのようなことを言われるとは。っく、ふふ、この縁談、私たちが思っていた以上に良いものとなったようだな」
ゆっくりと姿勢を戻せば、アレクサンドラはおかしそうに目尻を拭い、黙って扉の脇に立っているカルロスも、満面の笑みを浮かべていた。
(……俺は今おかしなことを言ったか?)
自身の言動を振り返るレオンハルトだったが、「だが」という彼女の言葉に、意識をアレクサンドラへと戻す。
「私たちがあの子を貴殿に託したのではなく、あの子自身が貴殿の元へ行くと決めたんだ。此度の縁談に、トゥルエノの意思は何もない。断っても受け入れてもどちらもいいから、あの子に判断を委ねた。ルシアナが、貴方を選んだんだ」
ぞわりとした、何とも言えない感覚が全身を巡った。
『この婚姻は、わたくしが受けると決めて正式に決定したものです』
そう言った彼女の言葉が、脳内にこだまする。
言葉通り、彼女自身が自らの意志でこの縁談を受けてくれていたということに歓喜しているのか、もしかしたら彼女にこの縁談を断られていたかもしれないということに恐怖しているのか、自分が一体どんな感覚になっているのか、自分自身でもわからなかった。
(彼女には、ただ幸せだけを享受してほしいと思ってる。……ただ、大切にしたい)
ルシアナには確かに情が湧いている。しかし、この情がどういうものか、レオンハルト自身判断しかねていた。
唯一確かなのは、自分にとって彼女が特別な存在だということだけだ。
「貴殿が、あの子のことをきちんと意識しているようでよかった」
「……唯一の婚約者で、今は妻ですから」
ルシアナを思い出させるロイヤルパープルの瞳を見つめそう言えば、彼女は再びおかしそうに肩を揺らした。
「ふ、そうだな。そのあたりはゆっくり確認していけばいいさ。あの子も、他人の気持ちには敏感だが、自分のそれには鈍いところがあるからな」
アレクサンドラは愉快そうに口元に弧を描くと、窓の外へと目を向けた。
「まぁ、いろいろ言ったが、あの子はやりたいことややりたくないことは、わりと口に出すタイプだ。それを聞き漏らさず、きちんと聞いてあげてほしい。私の伝えたいことは以上だ。ルシアナを、どうかよろしく」
窓からレオンハルトへ視線を戻したアレクサンドラは、王女ではなく、ただ妹を想う姉の顔をして、優美に微笑んだ。
ルシアナは一足先に帰宅したと聞き、レオンハルトは一人、自分の家の馬車が戻って来るのを待った。
これからまだディナーでもおかしくない時間ではあるが、妙に夜が更けているように感じる。
「なんだ、何突っ立てんのかと思ったら、まさか馬車待ってるのか? 王城の馬車を使えばいいのに」
後ろから聞こえた声に一度視線をそちらへ向けたものの、すぐにそれを正面へと戻す。
「いい。邸に帰る前に頭の中を整理しておきたいからな」
「ふーん?」
薄暗闇の中で、隣に立ったテオバルドの髪がわずかに煌めく。
「……何か言いたいことがあって来たんじゃないのか?」
「いや、言いたいことはそりゃあ山ほどあるが、これから新妻の元へと向かう奴にぐちぐち言うのは野暮ってもんだろ。俺がぐちぐちと言わない分、お前はちゃんとルシアナ殿のことを労わって、気遣ってやれよ。社交界のシーズンが開幕してから今日まで、ずっと矢面に立たされてたのは彼女なんだから。――いや、やっぱり言っていいか? 何度も考えたんだが、やっぱり俺には事前に言うべきだったんじゃないか? 言ってくれればこちらでいろいろと――」
「言ったら言ったでお前はやりすぎるだろう。俺は、彼女が望まないことは極力やりたくない」
「……ほーう?」
顔を見なくても、テオバルドがどういった顔をしてるのかわかるほど、声自体がにやついている。
「最初は心配したものだが、本当にいい縁組だったみたいだな? レオンハルト」
肩に腕を回し脇腹を小突くテオバルドに、レオンハルトは小さな息を漏らす。
「そうだな。彼女を妻に迎えられたことは幸運だと思ってる」
(変に否定すると食い下がって来るからな。……そもそも否定するようなことでもないが)
案の定大人しくなったテオバルドに安堵したのも束の間、思い切り背中を叩かれる。
「っ!」
「っなんだよ、レオンハルト! 言えるようになったじゃないか! そうか、そうか、本当によかった! お前がそう思えているなら、俺は十分だ」
心底嬉しそうに破顔するテオバルドに、レオンハルトは背中を擦りながらわずかに口元を緩めた。
「……心配をかけて悪かった」
「いいさ。寂しくはあるし、寿命が縮んだ心地がしたが、雑草は増える前に根こそぎ抜き取るべきだからな。だが、さっきも言ったがルシアナ殿のことは気遣ってやれよ。お前は今日何もやってないんだから、好感度稼いどけよ!」
握りこぶしを作り、大きく頷くテオバルドに、レオンハルトは動きを止めると、瞬きを繰り返す。
(……今日……何も……?)
思考停止したレオンハルトに、テオバルドが呆れたような溜息をついた。
「暴言を浴びたのはルシアナ殿だし、そのとき近くにいたのはルマデル伯爵だろ? シュペール侯爵を止めたのは俺だし、令嬢を黙らせたのは第一王女だ。そんで一触即発状態だった場を収めてくれたのはルシアナ殿。な? お前は雑草の観察と間引きの準備だけして、別に何かやったわけじゃないだろ?」
(……確かに)
手で顔を覆い深い溜息を漏らすレオンハルトに、テオバルドは快活に笑い背を叩いた。
「大丈夫だ、ルシアナ殿はお前が何もしてなくても気にした様子はなかったからな! このあといくらでも挽回できるさ」
「……お前、実はすごく怒ってるだろう」
あまりにも容赦なく心を抉ってくるテオバルドにそう言えば、彼は「まぁな!」と明るく笑う。
「今日この日まで俺の愛しいヘレナがずいぶんと気を揉んでいてな。それに関してはそれなりに怒ってるぞ」
「……王太子妃殿下には後日謝罪する」
「ははっ、いい、いい。それよりルシアナ殿とお茶を飲むほうが嬉しいだろう。三週間後の狩猟大会で今年の社交界は終わるし、それが終わったら招待状を出す。それに仲睦まじく来てくれればそれでいいさ」
(仲睦まじく、な……)
今日一日の行動を自省しつつ、こんな気持ちのまま今夜をどう過ごせばいいのか、とレオンハルトは暗い空を見上げた。
アレクサンドラが言葉を紡ぐより早く、口元から手を退かしたレオンハルトは姿勢を正して口を開く。
「彼女が感情を晒してもいいと思えるような人間になります。彼女が素直に感情を晒せるよう、俺ができることは何でもします。彼女が安心して寄りかかれるような居所になると、レオンハルト・パウル・ヴァステンブルクの名において誓います。改めて、第五王女殿下を俺に託していただけたこと、深く感謝申し上げます」
胸に手を当て、深く頭を下げれば、少しして、ふっという笑い声が聞こえた。
「ふっ、ははっ、頭を上げてくれ、シルバキエ公爵。いや、まさか貴殿からそのようなことを言われるとは。っく、ふふ、この縁談、私たちが思っていた以上に良いものとなったようだな」
ゆっくりと姿勢を戻せば、アレクサンドラはおかしそうに目尻を拭い、黙って扉の脇に立っているカルロスも、満面の笑みを浮かべていた。
(……俺は今おかしなことを言ったか?)
自身の言動を振り返るレオンハルトだったが、「だが」という彼女の言葉に、意識をアレクサンドラへと戻す。
「私たちがあの子を貴殿に託したのではなく、あの子自身が貴殿の元へ行くと決めたんだ。此度の縁談に、トゥルエノの意思は何もない。断っても受け入れてもどちらもいいから、あの子に判断を委ねた。ルシアナが、貴方を選んだんだ」
ぞわりとした、何とも言えない感覚が全身を巡った。
『この婚姻は、わたくしが受けると決めて正式に決定したものです』
そう言った彼女の言葉が、脳内にこだまする。
言葉通り、彼女自身が自らの意志でこの縁談を受けてくれていたということに歓喜しているのか、もしかしたら彼女にこの縁談を断られていたかもしれないということに恐怖しているのか、自分が一体どんな感覚になっているのか、自分自身でもわからなかった。
(彼女には、ただ幸せだけを享受してほしいと思ってる。……ただ、大切にしたい)
ルシアナには確かに情が湧いている。しかし、この情がどういうものか、レオンハルト自身判断しかねていた。
唯一確かなのは、自分にとって彼女が特別な存在だということだけだ。
「貴殿が、あの子のことをきちんと意識しているようでよかった」
「……唯一の婚約者で、今は妻ですから」
ルシアナを思い出させるロイヤルパープルの瞳を見つめそう言えば、彼女は再びおかしそうに肩を揺らした。
「ふ、そうだな。そのあたりはゆっくり確認していけばいいさ。あの子も、他人の気持ちには敏感だが、自分のそれには鈍いところがあるからな」
アレクサンドラは愉快そうに口元に弧を描くと、窓の外へと目を向けた。
「まぁ、いろいろ言ったが、あの子はやりたいことややりたくないことは、わりと口に出すタイプだ。それを聞き漏らさず、きちんと聞いてあげてほしい。私の伝えたいことは以上だ。ルシアナを、どうかよろしく」
窓からレオンハルトへ視線を戻したアレクサンドラは、王女ではなく、ただ妹を想う姉の顔をして、優美に微笑んだ。
ルシアナは一足先に帰宅したと聞き、レオンハルトは一人、自分の家の馬車が戻って来るのを待った。
これからまだディナーでもおかしくない時間ではあるが、妙に夜が更けているように感じる。
「なんだ、何突っ立てんのかと思ったら、まさか馬車待ってるのか? 王城の馬車を使えばいいのに」
後ろから聞こえた声に一度視線をそちらへ向けたものの、すぐにそれを正面へと戻す。
「いい。邸に帰る前に頭の中を整理しておきたいからな」
「ふーん?」
薄暗闇の中で、隣に立ったテオバルドの髪がわずかに煌めく。
「……何か言いたいことがあって来たんじゃないのか?」
「いや、言いたいことはそりゃあ山ほどあるが、これから新妻の元へと向かう奴にぐちぐち言うのは野暮ってもんだろ。俺がぐちぐちと言わない分、お前はちゃんとルシアナ殿のことを労わって、気遣ってやれよ。社交界のシーズンが開幕してから今日まで、ずっと矢面に立たされてたのは彼女なんだから。――いや、やっぱり言っていいか? 何度も考えたんだが、やっぱり俺には事前に言うべきだったんじゃないか? 言ってくれればこちらでいろいろと――」
「言ったら言ったでお前はやりすぎるだろう。俺は、彼女が望まないことは極力やりたくない」
「……ほーう?」
顔を見なくても、テオバルドがどういった顔をしてるのかわかるほど、声自体がにやついている。
「最初は心配したものだが、本当にいい縁組だったみたいだな? レオンハルト」
肩に腕を回し脇腹を小突くテオバルドに、レオンハルトは小さな息を漏らす。
「そうだな。彼女を妻に迎えられたことは幸運だと思ってる」
(変に否定すると食い下がって来るからな。……そもそも否定するようなことでもないが)
案の定大人しくなったテオバルドに安堵したのも束の間、思い切り背中を叩かれる。
「っ!」
「っなんだよ、レオンハルト! 言えるようになったじゃないか! そうか、そうか、本当によかった! お前がそう思えているなら、俺は十分だ」
心底嬉しそうに破顔するテオバルドに、レオンハルトは背中を擦りながらわずかに口元を緩めた。
「……心配をかけて悪かった」
「いいさ。寂しくはあるし、寿命が縮んだ心地がしたが、雑草は増える前に根こそぎ抜き取るべきだからな。だが、さっきも言ったがルシアナ殿のことは気遣ってやれよ。お前は今日何もやってないんだから、好感度稼いどけよ!」
握りこぶしを作り、大きく頷くテオバルドに、レオンハルトは動きを止めると、瞬きを繰り返す。
(……今日……何も……?)
思考停止したレオンハルトに、テオバルドが呆れたような溜息をついた。
「暴言を浴びたのはルシアナ殿だし、そのとき近くにいたのはルマデル伯爵だろ? シュペール侯爵を止めたのは俺だし、令嬢を黙らせたのは第一王女だ。そんで一触即発状態だった場を収めてくれたのはルシアナ殿。な? お前は雑草の観察と間引きの準備だけして、別に何かやったわけじゃないだろ?」
(……確かに)
手で顔を覆い深い溜息を漏らすレオンハルトに、テオバルドは快活に笑い背を叩いた。
「大丈夫だ、ルシアナ殿はお前が何もしてなくても気にした様子はなかったからな! このあといくらでも挽回できるさ」
「……お前、実はすごく怒ってるだろう」
あまりにも容赦なく心を抉ってくるテオバルドにそう言えば、彼は「まぁな!」と明るく笑う。
「今日この日まで俺の愛しいヘレナがずいぶんと気を揉んでいてな。それに関してはそれなりに怒ってるぞ」
「……王太子妃殿下には後日謝罪する」
「ははっ、いい、いい。それよりルシアナ殿とお茶を飲むほうが嬉しいだろう。三週間後の狩猟大会で今年の社交界は終わるし、それが終わったら招待状を出す。それに仲睦まじく来てくれればそれでいいさ」
(仲睦まじく、な……)
今日一日の行動を自省しつつ、こんな気持ちのまま今夜をどう過ごせばいいのか、とレオンハルトは暗い空を見上げた。
10
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説

誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

笑わない妻を娶りました
mios
恋愛
伯爵家嫡男であるスタン・タイロンは、伯爵家を継ぐ際に妻を娶ることにした。
同じ伯爵位で、友人であるオリバー・クレンズの従姉妹で笑わないことから氷の女神とも呼ばれているミスティア・ドゥーラ嬢。
彼女は美しく、スタンは一目惚れをし、トントン拍子に婚約・結婚することになったのだが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる