盗賊団の下っ端C

ゲルゲル

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出会いました、ただそれだけでした。

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騎士団が盗賊団のアジトを発見できたのは、王家の宝がそこにあったからだ。
王家の宝さえなければ、騎士団は魔物がいる森の中になど、わざわざ入って来はしなかっただろう。
捨てられた屋敷に残されていた魔物よけと、定期的に周辺の魔物を間引いて維持していた場所である。
今まで誰にも見つかっていなかった事もあり、盗賊達は油断していた。
アジトへ踏み入られるまで、誰も騎士の襲来に気付かなかった。
突如としてあがった仲間の叫びでやっと、自分達の平穏が壊された事を知ったのである。




騎士団に不意を突かれ、盗賊団の下っ端からやられていく中、交差した廊下の曲がり角に身を潜め、先陣を切るウルスに横から切りかかったアレギースはついでとばかりに後ろにいた騎士二人を薙ぎ払った。
鎧を着こんだ騎士達を吹き飛ばす大剣を避けて、ウルスは逆にアレギースに切り掛かったが、振りぬいた勢いをものともせずに引き戻された大剣がそれを止めた。
鉄のぶつかる鈍い音と共に、お互いの距離が一旦離れる。
互いに力量から只者ではない事を感じたのだろう。
ウルスがまず口を開いた。

「お前がこの盗賊団の頭目か」
「だったらなんだ、王家の犬がこんなとこまで何の用だ」
「我々は秩序の為にある。なれば貴様等のような存在を野放しにする訳にはいかない」
「秩序ねぇ?お前らの言う秩序が、こんな森の奥にまであるはずねぇだろうが。わざわざ魔物やっつけながら此処まで来たって事は、お目当てのもんがあるんだろう。言った方が身のためだぜ?アジトがばれてやけになった俺が、此処に火を放つ前にな」

勿論そんな事をするつもりはアレギースには無かった。
少しでもいいから仲間の逃げる時間を稼ぎ、情報を引き出せたらと思って言った事だった。
だが予想に反し、その言葉に反論する事もなく、ウルスが黙った事でそうされては困るのだと、アレギースは勘づいた。
どうやら少しも傷ついて欲しくない、やばそうなものが関係していると。
だがアレギースはそんなやばそうなものに心当たりがなかった。
あるとすれば、盗品の中に紛れ込んでいるという可能性だ。
ふと盗品の仕分けを担当しているレグナスの事が、アレギースの頭の中に過った。
こんな騒動の中でも、自分の部屋に置いてきたレグナスはきっとまだ夢の中だろう。
アレギースがそんなふうになるまで態と抱きつぶしたのだから。
しくじったと思わず出た舌打ちに、ウルスがまさか此処で火を放つつもりかと身構えてくるが、それをアレギースは手で制した。

「息まいている所悪いがな、騎士様が傷つくのも怖いっていう代物に心当たりもなければ、お目にかかりたいとも思わねぇ。危ない橋渡りたくない質でね。だがお前達が此処に来られたって事は、血筋由来の追跡可能なものが、此処にあるんだろう」
「……心当たりがないと言いながら、何故そこまで解る」

アレギースは瞬時に考えた予想に、返ってきた肯定ともいえる言葉に、本音を言えば当たって欲しくなかったと思いながら続けた。

「大層な宝がそうなっているのは、公然の秘密ってやつだろう。お前の様子で解った、それだけだ。だが此処にあるのが事実でも、俺が盗んだのは商人の荷だけだ。それが何を意味するのか解るだろう?」
「その商人の荷の中にあったとでも?」
「その通り」
「…それで?」
「理解できないってのか?まさか騎士様は宝を取り戻してそれで御仕舞だなんて、思ってるわけじゃねぇだろうな?元あった場所から盗んだのは俺達じゃない。なら他にいるって事だ。それを解決しないまま、俺達にその罪を押し付けて楽しようって?」

アレギースの言葉に、白銀の鎧の下でウルスはふっと息を吐いた。
それはアレギースには見えなかったが、空気が変わった音は感じる事が出来ていた。
商人の情報で、取引でもと思ったがやはり無駄だったかと、アレギースは大剣を構えた。

「盗賊に、そんな心配をされるまでもなく、勿論私達は宝を盗んだ者を逃がしはしない。だがそれと、お前達に何の関係がある。宝の窃盗をした、しないに関わらず、盗賊というだけでお前達は罪人だ。情報などお前等を捕まえて吐かせればいいだけの事。此処に宝があったのも、神の思し召しだろう。お前達のような者を、根絶やしにせよというな」
「いるよなぁ、お前みたいなやつって。正義だ、何だのと御託ならべて仕舞には神の思し召し。建前並べて人殺しながら命の大切さとはって語りやがる。俺はお前みたいなやつが大嫌いだ」
「私もお前みたいなやつに好かれたいとは思わないなっ――――」

言葉を言い終わらないうちに、アレギースの視界からウルスは消えた。
鎧を着た人間とは思えない速度。
気付けばアレギースの腹をウルスの剣が貫いていた。
ウルスは終わりだと、そう思ったが口の端を釣り上げたアレギースの表情と、振り上げられた大剣に、剣を引き抜き、距離を取ろうとして剣が動かない事に気付く。
止められている。一体何にと突き抜けた先を見れば剣の先がアレギースによって掴まれていた。

「……なんだよ、騎士様が、主に捧げた剣を離すんじゃねぇよ」

とっさに剣を離し、大剣を避けたウルスに、腹に剣が突き刺さったままの状態でアレギースは笑った。
お前の忠誠心はそんなものなのかと。
挑発する言葉に、思わず踏み出そうとしたウルスの視界を、突然煙が覆った。
噴き出す音は足元だ。
特に煙の濃い場所に当たりをつけて、恐らく煙玉だろうそれを蹴飛ばし、ウルスは視界の確保を急いだが、晴れた先にはもう誰もいなかった。

「ウルス隊長、屋敷の裏にあった庭から一部逃がしました」
「追いますか?」

報告にきた部下にウルスは少し考えて言った。

「盗品の方はどうなっている」
「倉庫を発見しました。そこにいた鑑定スキル持ちの老人を捕縛済みです」
「なら逃げた方はいい。残った盗賊を全員捕縛次第、盗品を全て押収して、この屋敷を封鎖し、撤退する」
「了解しました!」

続けて、ウルスはアレギースによって初めに壁に打ち付けられ、気を失っている騎士達の介抱を指示した。

「こ、これは…いったいどんな奴が」

ウルスはそんな部下の呟きに応えず、奥にあるだろう頭目の部屋へと向かう事にした。

「そう言えば、此処に貴族が住んでいた屋敷があったと教えてくれた旅人ですが、盗賊が此処をアジトにしている事を知らないみたいでしたね」

ふと思い出したように部下に言われて、ウルスは外套のフードを目深に被った旅人を思い出した。
追跡魔法で追っていたとはいえ、森の中を突き進むには針の示す方向だけがたよりなのは心もとなく、偶然出会ったその旅人に、森の事で知っている事があったら教えて欲しいと頼んだのだ。
針の先が示す方向にちょうど屋敷がありますよと、その旅人は教えてくれた。

「街へ行く途中と言っていたか」
「はい。でも道から少し外れた場所にいた事もそうですが、何故屋敷の事を知っていたのか気になりますね。今回は人数が揃っていたから踏み入る事が出来ましたが、少人数で調査していたら、隊を組みなおす必要がありました」
「名を聞いておけばよかったか。もしまた会う事があったら情報提供への礼と、少し聞き取りをお願いしたいところだが………ここか?」
「はい、捕縛済みの盗賊から聞き出した所、此処が盗賊団の頭目の部屋とのことです。鍵がかかっていますが…」

鍵を捜す時間も惜しいと、ウルスはドアを蹴破った。
飛んだドアが倒れ、開いた主が居なくなったその部屋には外の騒動に全く気付くことなく眠る者がいた。
それにウルスが気づくまであと少し。
そしてその時、アレギースは数人の団員と森の中を移動の為に数か所確保してある拠点へ向かっていた。

「お頭、あまり無茶をしないでください」
「うるせぇな、それよりも残ったのはこれだけか」
「……はい、他は捕まったか殺されたか……此処にいる者以外は、誰がどうなったのかを、全員把握する事は出来ませんでした。少なくとも無抵抗だった者は捕縛されただけだと思います」

アレギースに肩を貸しながら、答えたダリルはたくさんいたはずの仲間が、今は自分とアレギースを除いて8人ほどしかいない事が信じられなかった。
ダリルは自分達が盗賊団という、日陰者である事の自覚はあった。
何時か捕まる事もあるだろうと、考えてもいた。
だがこんなにも突然、多くの仲間を失うとは思っていなかった。

「一体何故、何の前触れもなく、こんな場所に騎士団が?」
「どうやら商人から奪った荷に、騎士団が追うような宝が紛れ込んでいたらしい。とんだ貧乏くじだ、やっぱり悪徳商人だけあって、裏ルートの品もたんまり運んでいたんだろうよ」

運が悪いにもほどがある。
ダリルが思いもよらない原因に絶句した。

「…なあ、あいつはどうなった」

周りに聞こえないようにか、小さく尋ねられたあいつが誰なのか、ダリルは直ぐに解った。
アレギースのお気に入りと、そんなふうに軽く言えればよかったが、ダリルはアレギースが能力持ちだと知っていた為に、そう軽々しく扱えるものではないと知っていた。
見せかけの係を作って、その存在を隠そうともしたが、アレギースのあからさまな態度でばれるのも時間の問題だろうと、そう思っていた。
アレギースはもう察している。
此処にいない時点で、さっきダリルが言った、捕縛されているか殺されているかのどちらかだと言う事に。

「抵抗なんてせず、大人しく捕まっていると思います」

それはただの予想で、そうなっていればいいという希望だった。
しかしアレギースもそうだなと答えた。

「うわ!!だ、誰ですか?ど、どうしたんですかその怪我?!」

突然、そんな声が聞こえて団員達に緊張が走った。
見ればそこには外套のフードを目深に被った旅人らしき人間がいた。
偶然鉢合わせたのか、しかしこの森の中で追ってきた騎士団ならまだしも、他の人間と会う確率はそう高くない。
何せ魔物が居る森だからだ。
ダリルは旅人がアレギースの怪我を気にしているそぶりを見て、こう答える事にした。

「実はフリーの討伐依頼をこなそうと、この森に入ったんですが…魔物にリーダーがやられてしまいまして、引き返す途中なんです」

ダリルは冒険者を装う事にした。
フリーの討伐依頼は依頼を受けてから討伐するのではなく、討伐できた魔物を持っていき、その魔物の依頼が出ていれば受けてすぐに達成報告をする方法だ。
受けていない依頼を装うよりもこっちの方が誤魔化しがきく。
盗賊と冒険者の見た目はそう違わない。
武器を持っていてもそれは魔物を倒すための装備だと言える。

「あ、そうなんですね。その怪我、良かったら治療しましょうか?俺、治癒魔法が使えるんで」

旅人は警戒心も何もなく、本当に善意で提案しているように見えた。
アレギースは何でもないように振る舞っているが、剣が貫通した腹の傷はけして軽くない。
治療してもらえるのなら有難いことこの上ないし、服についている血を見て軽いものではないと解るのに自信満々で治すと言っているのだ、相当な使い手なのだろう。
アレギースとダリルは頷き合って言った。

「じゃあお願いしてもいいか?金は払う」
「そう言えば名乗っていませんでしたね、私は“ターレス”と言います」
「俺は“アレン”」

自然に嘘の名前を名乗った頭と右腕に続き、団員達も嘘の名前を名乗った。

「俺は―――――」

旅人以外の全員が名乗り、最後に残された旅人が名乗った。

「俺は、レアと言います。よろしくお願いします!」

目深に被ったフードを下ろして元気よくそう言った旅人は、ミルクティ色の髪を一つにまとめた、新緑の瞳を持つ少年だった。
にこりと微笑みレアはアレギースの傷にすぐに治癒魔法をかけた。

「一気に全部治す事も出来るんですが、それだと怪我は治っても、身体に負担がかかるんです。引き返す所だと言っていましたよね?俺も街へ向かう途中ですし、良かったら一緒に行動しませんか?街につく頃には完治すると思います」

普通に考えれば有難い申し出だった。
何かよからぬ考えを持っていたとしても相手は一人で、アレギース達は複数だ。
見張る事は出来るだろうし、「魔法を使える」と言う事は「能力持ち」ではない。
見かけからも戦闘が得意なようにも見えなかった。
今も治癒魔法をかける姿におかしな所はない。
この魔物が住む森を、何故一人で行動できるのかが一番の謎だったが、高価で貴族でさえ手が出しにくいが、魔物よけのアイテムは存在している。
それを所持しているのなら、一人で行動しているのにも何とか説明がつく。
ダリルは何も答えない。
アレギースの判断を待っているのだ。
アレギースは自分ににこにこと笑いかけるレアの笑みに、感じるものがあった。
だから、こう答える事にした。

「有難い申し出だ、是非――――」

レアの笑みに返すように笑って言った。

「…え?」

ぽかんとした顔になったレアに、アレギースはもう一度言った。

「聞こえなかったか?是非一緒に行動したい処だが、実は引き返す前によりたい所があるんだ。遠回りになるから一緒に行ってもらうのは気が引ける。治療は今してもらったもので血が止まったから、あとは自然に治るのを待つことにする。せっかくの申し出なのにすまない」

アレギースの言葉にショックを受けたような顔をするレアは俯いた。
断られるとは欠片も思っていなかった様子に、ダリルもアレギースが何故断ったのかを理解して、治療の代金をレアに渡した。

「すみません、またご縁があったら是非ご一緒に」

あたりさわりのない断り文句だ。
本当に残念がっているようにも見えて、その丁寧さがわざとらしかった。
礼を言いながら去っていくアレギース達に、レアは小さく呟いた。

―――何でと。




今頃、アレギースは傷も完治して、主人公と行動を共にして仲を深めている頃だろうか。
レグナスは連れてこられて何日になるか数えるのを止めたウルスの屋敷の庭で、空を見上げた。
空は何処までもつながっているから、もしかしたらアレギースも同じ空を見ているかもしれないなんて、らしくない事をレグナスは考える。
それもこれもずっと続く体調不良と、ついでにセリアンの裏切りによるショックが切っ掛けだった。
本当なら条件付きでしか出る事の許されない屋敷の庭を、この機会に元気に探索したいところだった。
しかし、今のレグナスには休む事の出来るガゼボから、見える景色を鑑賞する事しかできなかった。

「大丈夫か?」

やるせなさからずるずると背もたれを滑り落ちていく身体を抱き寄せられて、レグナスは声の主へ顔を向けた。
そこには庭に出るための条件であるウルスがいた。
レグナスはウルスと一緒の時だけ、庭に出る事が許されている。
庭くらいと文句を言ってもウルスはこの条件を変えてはくれなかった。
今日もウルスはレグナスの前で素顔の状態だった。
休暇で屋敷にいるのだから何もおかしなことではないのだが、素顔が貴重と刷り込まれているレグナスには違和感があり、毎回もったいないと思ってしまう。
ウルスの顔を黙って見上げるレグナスに、もしかして気分がと抱き上げられそうになり、慌ててレグナスはそれを否定した。

「今日は昨日より気分はいいです。風も気持ちいので、もう少しここにいたいです」

嘘ではなかった。
昨日よりも気分がいいのも、風が気持ちいい事も。
何より部屋の中でない事が、レグナスには嬉しかった。
本当に喜んでいる事が解ったのだろう。
ウルスは「じゃあもう少しいよう」と、レグナスの身体を支えたままの姿勢で落ち着いた。
レグナスは距離感がおかしいと感じながらも、病人と認識されているからこの距離なのだと、強く拒絶できないでいた。
何より最初は勘違いだったが、ここ最近続く体調不良でそれが嘘ではなくなってきていた。
本当に自分はどうしてしまったのか。
レグナスは弱くなった自分の身体の事を考えて、再び落ちそうになった気分を持ち上げるために、今日新聞でみた話題を出す事にした。

「そう言えば、もうすぐ祭りがあるそうですね」

言いながら、なにか頭に引っかかるものがありレグナスは首を傾げそうになった。
これは一体…と考えようとして、ウルスが返した言葉に意識を持っていかれる事になった。

「行きたいのか?」

ウルスからは祭りの説明が返って来るのではと、レグナスは予想を立てていた。
あわよくば外出の流れに行かないかと言う気持ちも、少なからずあった。
しかしレグナスがそっちへ話を持っていく前に、直球でウルスはレグナスの望みを問い掛けてきた。
これは、もしかするともしかするかもしれないと、レグナスは望みをかけずにはいられなかった。

「いきたいです」

自分の顔がモブ顔である事を、レグナスは自覚している。
だがウルスの自分に対する態度で、そう悪くは思われていないと知っていた。
だから希望が通るようにと、レグナスは顎の下で指を絡ませて握り、ウルスを見上げながら精一杯の愛嬌を載せてそう言った。
ウルスは固まった。
レグナスが失敗かと、慣れない行動を後悔しそうになった時、ウルスは緩々と動き出し言った。

「もう一度言ってくれないか?」

レグナスは可能性ありとみて、素直にその要求に応えた。

「ウルス様、いきたいです」
「もう一回」
「お願いです、いかせてください」
「もう一回」
「…いかせてほしいです」

言い方が駄目でやり直しを要求されているのかと、パターンを少し変えながらレグナスは繰り返したが、だんだんレパートリーがなくなってきて困った。
一体どうしたら許しが出るのか。
何か可笑しいとは思いつつ、屋敷の外に出られるかもしれないチャンスを逃したくなくて、レグナスは頑張った。

「ウルス様…一緒にいって?」
「いこう」

やけくそになった何度目かで、レグナスはやっとお許しをもらう事が出来た。
レグナスは喜んだ。
自分がどんな台詞を言っていたのかを深くは考えなかった。
あんなに禁止されていた外出が叶う時が来た嬉しさで、そんな事は頭の中から飛んでいた。
逆にウルスは後悔していた。
あれほど禁止していた外出を、許す事になってしまったと。
だが何度も何度も誘いの言葉を言わせた手前、今更駄目だとは言えなかった。
それから、数日後の祭りが楽しみで気分が上がったレグナスの体調は、完全に回復しなかったものの以前よりは断然よくなった。
やっぱり外に出られないストレスが良くなかったのだろうと、レグナスは新聞の記事で祭りの準備の様子を読みながら思った。
ふと、新聞の中で仮面という文字が目に留まり、レグナスはウルスに祭りの事を話題に出した時に頭に引っかかっていたものが何だったのかを思い出した。
ウルス(攻略対象)、祭り、仮面といかにもな組み合わせで、何もない筈がない。
イベントだと、ようやくレグナスは思い出した。
出会いイベントの後にある、好感度や攻略対象を左右するイベントだ。
攻略対象であるアレギースも勿論登場する。
レグナスは一目だけでもアレギースを見る事は出来ないかと思った。
攻略対象だからまだ序盤である今死ぬ事はないとは解っていたが、やっぱり実際に見て安心したかった。
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