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第2章 取り込まれる者
12,舞踏会2日目(2)
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ユウトは魔法大辞典を開いて調べものをしていた。
どうしても昨日見たローゼマリーの赤い目が気になっていた。
少し見ただけだったが、光の採光で赤く見えたようには感じなかった。
目の奥で赤く燃えている、例えればそんな感じだろうか。
似ていた気がしたのだ…魔犬に。
尤も、魔犬は眼球の全てが赤く揺らめいていた。
ローゼマリーは瞳の奥だったが、揺らめきが似ていた気がする。
出来ればローゼマリーにもう一度会って確かめたいが、それは恐らく無理だろう。
ローゼマリーはあのあと城に一泊し、今日の朝には城を出たとメイから聞いた。
リオルドのあの感じからして、再び会わせてくれる可能性は0に等しいだろう。
もしかしたら魔法大辞典ではないのかも知れないと思ったユウトは、ジェイに頼んで様々な本を集めて貰った。
・魔法大辞典
・不思議100選
・カナーディルの歴史
・本当に合った怖い話
・恋愛初心者のあなたも恋愛マスターへ!
・異国旅行記
ちょっと恥ずかしい本もあるが、今日明日で全部読みたいと思っている。
ーーーあ、これはクリスが言ってた魔法だ。
ユウトは魔法大辞典の中の1ページに飛び付いた。
【絶対防御魔法】
・高度な魔術師だけが扱える最大にて最強の魔法であり、かけられた者*はいかなる危険からも守られる。
*…以後対象者と記す
・対象者には絶対防御魔法をかけられた印が現れる。魔術師の魔力の大きさに合わせた紋様が体に出現する。
・対象者の危機を察知すると自動発動し、魔術師の体内魔力を使用して防御魔法を無限に発動する。
・対象者が魔力を持たない場合は、印より定期的な魔力補給が必要となる。
・一生のうち使える対象者は一人に限られる。
・解術は不可能。魔術師か対象者が命絶えるまで自動発動される。
その後には魔法の術式や円陣の絵が書いてあるが、ユウトには全く分からない。
「大変な魔法だな…」ユウトは呟いた。
要するに勝手に自分の魔力を一生使われるということだ。
しかも、途中で不仲になっても解くことも出来ないなんて…
「本当、大変な魔法だよね」
ユウトの声に反応したアーノルドが本を覗き込んで言った。
「え、あ…うん。こんなのかけちゃったら大変だよね」
ーーーアーノルドは魔法が使えないんだった、悪いことしちゃったな。
「そうだなぁ。僕は魔法が使えないけど、使えても悩むかも。そう思うと父の母への思いは大きかったんだなと思うよ」
ユウトは別邸に飾られたレティの肖像画を思い出した。
首筋に浮き出た紋様はそれほど王に愛された証なのだ。
「そうだね、素敵だなって思う」
「うん。そして、やっぱりユウトは僕が魔法を使えないことを知っているんだね」
「あ…!」
「構わないよ。リオルドは人には話さないから…クリスかな?いいんだ、僕自身は気にしてない。クリスには申し訳無いと思うけど...」
「そんなこと無い!アーノルドは優しいし…魔法なんて使えなくたって…」
アーノルドは驚いた顔をして、すぐに笑みを浮かべた。
「ユウト、ありがとう。リオルドが君を選んだ理由が分かる気がするよ」
「え?」
ーーー選ばれた理由はクリスの弟だったからだけど。
「でも、やっぱり魔法って国を守るために大事なんだ。だから、僕は魔法を使うことは出来ないけど古文書を調べたり、データを集めて分析したりしてる。それをリオルドと共有して、日々2人で精進しているよ」
「そうなんだ…」
意外だった。
のんびり本ばかり読んでいると思っていたアーノルドは自分に出来ることで国に貢献していた。
魔法が使えないからとやさぐれず、前を向き民の事を考えて日々を生きているのだ。
そしてそれをリオルドも受け止めていたのだ。
「兄弟仲が良いんだね」
「うん、そうだな。昔からリオルドは勘違いされやすいけど、いいヤツだよ。だから絶対防御魔法をかけられてないからといって気にする必要は無いんだ。大変な魔法だし…リオルドは他の方法でユウトを守っているだろうし」
その他の方法となる指輪も魔力切れだけど…
ユウトはそう思ったが、必死にフォローするアーノルドに悪いので言うのをやめた。
「うん、そうだね。ありがとう」
「ところで…ユウトはそれも読むの?」
アーノルドは積まれた本の一冊を指差した。
「これは…読む。僕は恋愛初心者だし…ちょっと勉強」
ユウトは顔を真っ赤にして答えた。
「そうか~リオルドの兄としては嬉しい限りだよ!」
「あ、うん。うぅ…」
丸まって寝ていた黒猫が起きて“にゃ~”と鳴き伸びをする。
背中を伸ばし終わると、ぴょんっとアーノルドの膝に飛び乗った。
「あれ、クロはアーノルドにも懐いてるんだね」
「いやぁ、今までそんな事は無かったんだけど…嬉しいなぁ」
置時計を見るとそろそろ部屋に戻り、舞踏会の準備をする時間になっていた。
「もうこんな時間!長居しすぎちゃったな」
「あぁ、本当だ!僕も行かないと!」
「二人ともそのままでいいですよ。私が片付けますから、急いで行って下さい」
ジェイの言葉に甘えて二人は書庫を出た。
赤い目の事は分からなかったけど、今日は有意義な時間を過ごす事が出来た。続きはまた明日調べることにしよう。
ユウトは明日の昼の予定も決め、着替えのために部屋へと急いだ。
☆ ☆ ☆
急いで部屋に戻ると僅かに開いた扉から中の声が聞こえてくる。
防犯の為に魔法までかけている部屋でこんな事は珍しいが…中にリオルドがいる証拠だろう。
何だか言い争っているようなので、ユウトは忍び足で近づき聞き耳を立ててみた。
「どうしてユウトに付いて行かないんだ!危ないだろう?」
「そうは言ってもユウト様がお一人で行きたがったんです!どうせ書庫にメイは入れませんし」
「書庫の外で待てばいいだろう」
「ユウト様だって、一人になりたい時もありますよ!」
どうやらリオルドとメイが言い争っているようだ。
「だが、危ないだろう?」
「じゃあ、指輪を早く直してあげればいいじゃないですか?実際、婚姻の証の指輪をつけていても変な女が来てユウト様は深く傷つきました!」
「そ、それは…」
「ちゃんとユウト様に弁解はしたんですか?」
「いや、城下街で言うつもりだった」
「はぁ?じゃあ、何でクリス様を誘うんです?」
「俺が誘った訳じゃ…」
「断らなきゃ一緒ですよ!」
すごいな。メイが自分の気持ちを全部代弁してくれてる。
ーーーもう少し聞いておこう。
「断る…べきだったとは…思う。それを謝ろうにもユウトは居ないし」
「言い訳ですよ!本気で謝りたいなら書庫に行けば会えます!」
「…許して貰えなかったら…嫌だろ。昨日の夜ローゼマリーの事を謝ろうと思ったよ。でも、拒否されたらどうする?だから、今日街ヘ行って色々してやった後に謝るつもりだった」
「えっリオルド様にも許して貰えないと嫌だなんて気持ちがあるんですか?」
「あるに決まってるだろ!」
そうなんだ。やっぱり城下街で話すつもりだったんだ。
しかもご機嫌を取ってから…
ーーー僕って単純だな。こんな事でまた嬉しくなってしまう。
ユウトは開いた扉の脇の壁で聞き耳を立てていた。
突然扉が開き、出てきた人物はユウトを見て茶色の瞳を細めた。
「なんだ、ユウト様でしたか。随分前から人の気配がしていたもので、スパイか何かかと勘違いしました。」
「あ、クロードも中にいたの?」
「はい、ずっと」
クロードがどうぞとジェスチャーをし、中に入ろうと思ったら、部屋の中からリオルドの動揺した声が聞こえてきた。
「おい、そこにユウトがいるのか?」
「あ、うん。います」
「いつからいた?いや、話しは聞いてないな?」
「あの…結構前からいて全部聞こえました」
「ぜんぶ…」
今度は扉の中からメイが元気に現れた。
「ユウト様、待ってました!早く舞踏会の準備をしましょ!」
メイに手を引かれて中に入ると、椅子に座り頭を抱えたリオルドがいて、それをクロードが気の毒そうに見ていた。
ユウトはメイに手を引かれて衣装部屋へと入っていった。
どうしても昨日見たローゼマリーの赤い目が気になっていた。
少し見ただけだったが、光の採光で赤く見えたようには感じなかった。
目の奥で赤く燃えている、例えればそんな感じだろうか。
似ていた気がしたのだ…魔犬に。
尤も、魔犬は眼球の全てが赤く揺らめいていた。
ローゼマリーは瞳の奥だったが、揺らめきが似ていた気がする。
出来ればローゼマリーにもう一度会って確かめたいが、それは恐らく無理だろう。
ローゼマリーはあのあと城に一泊し、今日の朝には城を出たとメイから聞いた。
リオルドのあの感じからして、再び会わせてくれる可能性は0に等しいだろう。
もしかしたら魔法大辞典ではないのかも知れないと思ったユウトは、ジェイに頼んで様々な本を集めて貰った。
・魔法大辞典
・不思議100選
・カナーディルの歴史
・本当に合った怖い話
・恋愛初心者のあなたも恋愛マスターへ!
・異国旅行記
ちょっと恥ずかしい本もあるが、今日明日で全部読みたいと思っている。
ーーーあ、これはクリスが言ってた魔法だ。
ユウトは魔法大辞典の中の1ページに飛び付いた。
【絶対防御魔法】
・高度な魔術師だけが扱える最大にて最強の魔法であり、かけられた者*はいかなる危険からも守られる。
*…以後対象者と記す
・対象者には絶対防御魔法をかけられた印が現れる。魔術師の魔力の大きさに合わせた紋様が体に出現する。
・対象者の危機を察知すると自動発動し、魔術師の体内魔力を使用して防御魔法を無限に発動する。
・対象者が魔力を持たない場合は、印より定期的な魔力補給が必要となる。
・一生のうち使える対象者は一人に限られる。
・解術は不可能。魔術師か対象者が命絶えるまで自動発動される。
その後には魔法の術式や円陣の絵が書いてあるが、ユウトには全く分からない。
「大変な魔法だな…」ユウトは呟いた。
要するに勝手に自分の魔力を一生使われるということだ。
しかも、途中で不仲になっても解くことも出来ないなんて…
「本当、大変な魔法だよね」
ユウトの声に反応したアーノルドが本を覗き込んで言った。
「え、あ…うん。こんなのかけちゃったら大変だよね」
ーーーアーノルドは魔法が使えないんだった、悪いことしちゃったな。
「そうだなぁ。僕は魔法が使えないけど、使えても悩むかも。そう思うと父の母への思いは大きかったんだなと思うよ」
ユウトは別邸に飾られたレティの肖像画を思い出した。
首筋に浮き出た紋様はそれほど王に愛された証なのだ。
「そうだね、素敵だなって思う」
「うん。そして、やっぱりユウトは僕が魔法を使えないことを知っているんだね」
「あ…!」
「構わないよ。リオルドは人には話さないから…クリスかな?いいんだ、僕自身は気にしてない。クリスには申し訳無いと思うけど...」
「そんなこと無い!アーノルドは優しいし…魔法なんて使えなくたって…」
アーノルドは驚いた顔をして、すぐに笑みを浮かべた。
「ユウト、ありがとう。リオルドが君を選んだ理由が分かる気がするよ」
「え?」
ーーー選ばれた理由はクリスの弟だったからだけど。
「でも、やっぱり魔法って国を守るために大事なんだ。だから、僕は魔法を使うことは出来ないけど古文書を調べたり、データを集めて分析したりしてる。それをリオルドと共有して、日々2人で精進しているよ」
「そうなんだ…」
意外だった。
のんびり本ばかり読んでいると思っていたアーノルドは自分に出来ることで国に貢献していた。
魔法が使えないからとやさぐれず、前を向き民の事を考えて日々を生きているのだ。
そしてそれをリオルドも受け止めていたのだ。
「兄弟仲が良いんだね」
「うん、そうだな。昔からリオルドは勘違いされやすいけど、いいヤツだよ。だから絶対防御魔法をかけられてないからといって気にする必要は無いんだ。大変な魔法だし…リオルドは他の方法でユウトを守っているだろうし」
その他の方法となる指輪も魔力切れだけど…
ユウトはそう思ったが、必死にフォローするアーノルドに悪いので言うのをやめた。
「うん、そうだね。ありがとう」
「ところで…ユウトはそれも読むの?」
アーノルドは積まれた本の一冊を指差した。
「これは…読む。僕は恋愛初心者だし…ちょっと勉強」
ユウトは顔を真っ赤にして答えた。
「そうか~リオルドの兄としては嬉しい限りだよ!」
「あ、うん。うぅ…」
丸まって寝ていた黒猫が起きて“にゃ~”と鳴き伸びをする。
背中を伸ばし終わると、ぴょんっとアーノルドの膝に飛び乗った。
「あれ、クロはアーノルドにも懐いてるんだね」
「いやぁ、今までそんな事は無かったんだけど…嬉しいなぁ」
置時計を見るとそろそろ部屋に戻り、舞踏会の準備をする時間になっていた。
「もうこんな時間!長居しすぎちゃったな」
「あぁ、本当だ!僕も行かないと!」
「二人ともそのままでいいですよ。私が片付けますから、急いで行って下さい」
ジェイの言葉に甘えて二人は書庫を出た。
赤い目の事は分からなかったけど、今日は有意義な時間を過ごす事が出来た。続きはまた明日調べることにしよう。
ユウトは明日の昼の予定も決め、着替えのために部屋へと急いだ。
☆ ☆ ☆
急いで部屋に戻ると僅かに開いた扉から中の声が聞こえてくる。
防犯の為に魔法までかけている部屋でこんな事は珍しいが…中にリオルドがいる証拠だろう。
何だか言い争っているようなので、ユウトは忍び足で近づき聞き耳を立ててみた。
「どうしてユウトに付いて行かないんだ!危ないだろう?」
「そうは言ってもユウト様がお一人で行きたがったんです!どうせ書庫にメイは入れませんし」
「書庫の外で待てばいいだろう」
「ユウト様だって、一人になりたい時もありますよ!」
どうやらリオルドとメイが言い争っているようだ。
「だが、危ないだろう?」
「じゃあ、指輪を早く直してあげればいいじゃないですか?実際、婚姻の証の指輪をつけていても変な女が来てユウト様は深く傷つきました!」
「そ、それは…」
「ちゃんとユウト様に弁解はしたんですか?」
「いや、城下街で言うつもりだった」
「はぁ?じゃあ、何でクリス様を誘うんです?」
「俺が誘った訳じゃ…」
「断らなきゃ一緒ですよ!」
すごいな。メイが自分の気持ちを全部代弁してくれてる。
ーーーもう少し聞いておこう。
「断る…べきだったとは…思う。それを謝ろうにもユウトは居ないし」
「言い訳ですよ!本気で謝りたいなら書庫に行けば会えます!」
「…許して貰えなかったら…嫌だろ。昨日の夜ローゼマリーの事を謝ろうと思ったよ。でも、拒否されたらどうする?だから、今日街ヘ行って色々してやった後に謝るつもりだった」
「えっリオルド様にも許して貰えないと嫌だなんて気持ちがあるんですか?」
「あるに決まってるだろ!」
そうなんだ。やっぱり城下街で話すつもりだったんだ。
しかもご機嫌を取ってから…
ーーー僕って単純だな。こんな事でまた嬉しくなってしまう。
ユウトは開いた扉の脇の壁で聞き耳を立てていた。
突然扉が開き、出てきた人物はユウトを見て茶色の瞳を細めた。
「なんだ、ユウト様でしたか。随分前から人の気配がしていたもので、スパイか何かかと勘違いしました。」
「あ、クロードも中にいたの?」
「はい、ずっと」
クロードがどうぞとジェスチャーをし、中に入ろうと思ったら、部屋の中からリオルドの動揺した声が聞こえてきた。
「おい、そこにユウトがいるのか?」
「あ、うん。います」
「いつからいた?いや、話しは聞いてないな?」
「あの…結構前からいて全部聞こえました」
「ぜんぶ…」
今度は扉の中からメイが元気に現れた。
「ユウト様、待ってました!早く舞踏会の準備をしましょ!」
メイに手を引かれて中に入ると、椅子に座り頭を抱えたリオルドがいて、それをクロードが気の毒そうに見ていた。
ユウトはメイに手を引かれて衣装部屋へと入っていった。
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