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第1章 魔犬
26.魔女のお願い
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燦々と降り注ぐ太陽に透き通るような碧い海、白い砂浜を歩けばキュッキュと砂が鳴り、置かれたビーチチェアに座ると色とりどりのフルーツジュースが差し出される。
「魔女さん、いるよね?」
怖くなったユウトは魔女の名を呼んだ。
「勿論じゃよ、ユウトに呼ばれたからなぁ」
隣に現れたビーチチェアに腰をかけた魔女は、しわくちゃな顔をにやりとさせるとフルーツジュースをストローで一気に飲んだ。
「あのさ、ここどこ?」
「この前は真っ暗じゃったやろ?どうせ夢だし楽しくしようと思ってな」
「あぁ、そうなんだ。びっくりしちゃったよ!じゃあ今日は白フクロウはいないんだね」
魔女が見てみろとヤシの木の上を指差すと、白フクロウは南国の鮮やかな色のオウムとイチャイチャしていた。
「あぁ、そう…」
「で、どうした?」
ユウトは今日起きたことを魔女に話した。
クリスが馬車を降りる時のこと、レティの肖像画のこと、絶対防御魔法のこと、舞踏会のこと、狸寝入りをした時のこと…。
魔女は口を挟まず、うんうんと最後まで聞いてくれた。
ユウトが話し終わると魔女はユウトに飲み物を進めながら言った。
「なぁ、ユウト。レティの肖像画の時は辛かったなぁ…。目の前でそんな事を言われて…ユウト頑張ったな」
差し出されたフルーツジュースを飲みながら魔女の顔を見ていると、どんどん視界がボヤけてきて自分が泣いていることに気がついた
ーーーそう、辛かったんだ。レティ様はクリスにそっくりで…それをリオルドが目の前で褒めて、僕は似ても似つかない。
魔女に背中を撫でられてユウトはひとしきり泣いた。
別邸で我慢していた涙は次々溢れてきて、自分で思っているより辛かったんだと気付かされた。
「なぁ、ユウト。リオルドが好きか?」
「……うん。認めざる負えない状態」
「そうしたら、少し頑張ってみないか?」
「頑張る?」
「ユウトは今、クリスには勝てないから一生懸命諦めようとしてるじゃろ?」
「うん」
「魔女はな、色々知っとるが…あまりそれを話してはいけない存在なんじゃ。だけどな、この二つは伝えておく」
「?」
「まず、リオルドは全く気の無いやつに毎日口づけする程飢えた男じゃないって事じゃ。昔遊んでた時も随分相手を選んでおったしな。」
「う…ん」
「あとな、絶対防御魔法。これをクリスにかけようとは思っとらんよ。魔女がそう思う理由は言えんけど…な」
ーーーどういうことだろう?つまり、クリス程では無いけど少しは好かれているんだろうか?
「だからな、すぐに諦めないであげて欲しいんじゃ」
「でも、僕今でも結構辛いよ?」
「そうじゃな。あいつも面倒くさい男じゃからなぁ。なに、ユウトは何もせんでいいんだ」
「何もしない?」
「そもそも、クリスはアーノルドと結婚しとる。リオルドと結ばれることは絶対に無い。だからな、今のままでいいんだ。その~、体の関係だってユウトが嫌ならやらなくて構わん!」
「か、体!?うん…」魔女が突然踏み込んだ発言をしたのでユウトは真っ赤になってしまった。
「僕は何を頑張ればいいの?」
「ただ、逃げずに今まで通りリオルドの側にいてやってくれんか?辛い時もあるかもしれんが…大丈夫。リオルドはユウトの事を大切に思っとる」
「大切に...?」
ーーークリスへの想いとはきっと違うのだろう。でも、魔女さんがそんなに言うなら期限を決めて頑張ってみようか。すぐに諦められる訳でも無いし。
「わかった。じゃあ1年頑張る」
「1年!あぁ、充分じゃ。良かった良かった。ユウトありがとうな、何かあったら魔女はいつでも話を聞くから」
「うん。普通にしてればいいだけだよね」
「そう…。あとな、リオルドは怪我をする前の素直なユウトの方が好きじゃ。だから、もう少し自分を出していいぞ」
「えー?怒られた記憶しかないけど…」
「ハハハ、あいつは過保護が過ぎるからな」
パチンと魔女が指を鳴らすと、南国のオウムとイチャイチャしていた白フクロウが舞い降りてきた。
帰るにはまだ早いと不服そうに魔女のフードを引っ張っている。
「いてて…じゃあな、ユウト!」魔女が言うと白フクロウはホッホ~と鳴き、辺りは暗闇に包まれてユウトは深い眠りに落ちていった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
何であんなに愛らしいんだ…
昨日はクリスの件で嫌な思いをさせたから、何とか機嫌をとろうと考えていた。
甘いお菓子か、たまには花や装飾品を贈るのもいいのかもしれないと考えながら寝室に戻ると、ユウトはもうベッドに寝ていて声をかけたが起きてこなかった。
明日また聞いてみるかと、就寝前のキスの為にユウトの体の向きを変えると、寝ているはずのユウトが目を固く閉じ直したので、寝たふりをしているのだと気が付いた。
いつもより少し長めのキスをしてみる。
いつも通りに応えて堪るか!とユウトの舌は頑ななまま。
眠っているならそんな力は入らないだろうに。
顔を見れば耳まで真っ赤にして、黒く長い睫毛をプルプルと震わせている。
ーーーかわいい、好きだ、今すぐ自分のものにしたい
欲望が内側から沸き上がってきて手を出しそうになったが何とか堪えた。
初夜は悲惨なものだった、二回目はユウトにも自分を求めて欲しい。
ユウトの横に横たわり、もう一度顔を見てみるとまだ赤い顔で寝たふりを続けている。
ーーーかわいい奴だな、本当に。
これくらいはいいだろうと、ユウトの首の下に腕を通して腕枕をした。左手を体の上に回そうと手を伸ばすと、うっかりお腹に手が触れてしまった。
男にして薄い腹、しかもスベスベしていて気持ちがよい。
直接見てみたいが、これ以上は自分がマズイ状態になりそうなのでそのまま眠ることにした。
「おい、さっきから何ニヤニヤしてるんだ?」
クロードに言われてリオルドは我を取り戻した。
今はクロードとメイを別室に呼び、来週城で開かれる舞踏会についての打ち合わせの最中だった。
「あのさ、気になるから言うけどずっとニヤニヤしてたぜ。」
「メイもあんなに表情筋の緩んだリオルド様を見るのは初めてです」
新婚なんだから別にいいだろう。自分の妃が可愛かったんだ、顔だって緩む。
リオルドは内心開き直っていた。
「すまない、気を付ける。それで、パーティー中のユウトの警護だが、クロードに頼みたい」
「あぁ、了解。」
「舞踏会には国中の貴族が集まる。申し訳ないが頼む」
「え?あぁ、だから了解したよ」
ーーー改まって何だ?警護するって言ってるのに…あ、もしかしてそういうことか?
今回の舞踏会には国中の貴族が集められる。
当然、普段は招かれないクロードの実家であるベルガー子爵家も召集されている。
舞踏会に来るのは両親と兄貴か?会うのは3年振りくらいになるか…。
クロードとしてはベルガー家に特別嫌な思いは無い。
ただ、自分には家風が合わなかった。それだけだ。
滅多に家に帰らないからな…リオルドは俺と実家が不仲だと思っているのか。
この前の一件以来、リオルドにとって自分は特別な存在では無いのだと何か燻った気持ちを抱えていた。
ーーー一応気にかけてくれてんのか、あの冷酷と名高いリオルドが。
クロードは胸のつかえがとれたように気持ちが軽くなった。
そして、同じ轍を踏まないよう今度の舞踏会ではユウトを完璧に警護しよう、間違ってもおんぶなどしてはならないと身を引き締めた。
「魔女さん、いるよね?」
怖くなったユウトは魔女の名を呼んだ。
「勿論じゃよ、ユウトに呼ばれたからなぁ」
隣に現れたビーチチェアに腰をかけた魔女は、しわくちゃな顔をにやりとさせるとフルーツジュースをストローで一気に飲んだ。
「あのさ、ここどこ?」
「この前は真っ暗じゃったやろ?どうせ夢だし楽しくしようと思ってな」
「あぁ、そうなんだ。びっくりしちゃったよ!じゃあ今日は白フクロウはいないんだね」
魔女が見てみろとヤシの木の上を指差すと、白フクロウは南国の鮮やかな色のオウムとイチャイチャしていた。
「あぁ、そう…」
「で、どうした?」
ユウトは今日起きたことを魔女に話した。
クリスが馬車を降りる時のこと、レティの肖像画のこと、絶対防御魔法のこと、舞踏会のこと、狸寝入りをした時のこと…。
魔女は口を挟まず、うんうんと最後まで聞いてくれた。
ユウトが話し終わると魔女はユウトに飲み物を進めながら言った。
「なぁ、ユウト。レティの肖像画の時は辛かったなぁ…。目の前でそんな事を言われて…ユウト頑張ったな」
差し出されたフルーツジュースを飲みながら魔女の顔を見ていると、どんどん視界がボヤけてきて自分が泣いていることに気がついた
ーーーそう、辛かったんだ。レティ様はクリスにそっくりで…それをリオルドが目の前で褒めて、僕は似ても似つかない。
魔女に背中を撫でられてユウトはひとしきり泣いた。
別邸で我慢していた涙は次々溢れてきて、自分で思っているより辛かったんだと気付かされた。
「なぁ、ユウト。リオルドが好きか?」
「……うん。認めざる負えない状態」
「そうしたら、少し頑張ってみないか?」
「頑張る?」
「ユウトは今、クリスには勝てないから一生懸命諦めようとしてるじゃろ?」
「うん」
「魔女はな、色々知っとるが…あまりそれを話してはいけない存在なんじゃ。だけどな、この二つは伝えておく」
「?」
「まず、リオルドは全く気の無いやつに毎日口づけする程飢えた男じゃないって事じゃ。昔遊んでた時も随分相手を選んでおったしな。」
「う…ん」
「あとな、絶対防御魔法。これをクリスにかけようとは思っとらんよ。魔女がそう思う理由は言えんけど…な」
ーーーどういうことだろう?つまり、クリス程では無いけど少しは好かれているんだろうか?
「だからな、すぐに諦めないであげて欲しいんじゃ」
「でも、僕今でも結構辛いよ?」
「そうじゃな。あいつも面倒くさい男じゃからなぁ。なに、ユウトは何もせんでいいんだ」
「何もしない?」
「そもそも、クリスはアーノルドと結婚しとる。リオルドと結ばれることは絶対に無い。だからな、今のままでいいんだ。その~、体の関係だってユウトが嫌ならやらなくて構わん!」
「か、体!?うん…」魔女が突然踏み込んだ発言をしたのでユウトは真っ赤になってしまった。
「僕は何を頑張ればいいの?」
「ただ、逃げずに今まで通りリオルドの側にいてやってくれんか?辛い時もあるかもしれんが…大丈夫。リオルドはユウトの事を大切に思っとる」
「大切に...?」
ーーークリスへの想いとはきっと違うのだろう。でも、魔女さんがそんなに言うなら期限を決めて頑張ってみようか。すぐに諦められる訳でも無いし。
「わかった。じゃあ1年頑張る」
「1年!あぁ、充分じゃ。良かった良かった。ユウトありがとうな、何かあったら魔女はいつでも話を聞くから」
「うん。普通にしてればいいだけだよね」
「そう…。あとな、リオルドは怪我をする前の素直なユウトの方が好きじゃ。だから、もう少し自分を出していいぞ」
「えー?怒られた記憶しかないけど…」
「ハハハ、あいつは過保護が過ぎるからな」
パチンと魔女が指を鳴らすと、南国のオウムとイチャイチャしていた白フクロウが舞い降りてきた。
帰るにはまだ早いと不服そうに魔女のフードを引っ張っている。
「いてて…じゃあな、ユウト!」魔女が言うと白フクロウはホッホ~と鳴き、辺りは暗闇に包まれてユウトは深い眠りに落ちていった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
何であんなに愛らしいんだ…
昨日はクリスの件で嫌な思いをさせたから、何とか機嫌をとろうと考えていた。
甘いお菓子か、たまには花や装飾品を贈るのもいいのかもしれないと考えながら寝室に戻ると、ユウトはもうベッドに寝ていて声をかけたが起きてこなかった。
明日また聞いてみるかと、就寝前のキスの為にユウトの体の向きを変えると、寝ているはずのユウトが目を固く閉じ直したので、寝たふりをしているのだと気が付いた。
いつもより少し長めのキスをしてみる。
いつも通りに応えて堪るか!とユウトの舌は頑ななまま。
眠っているならそんな力は入らないだろうに。
顔を見れば耳まで真っ赤にして、黒く長い睫毛をプルプルと震わせている。
ーーーかわいい、好きだ、今すぐ自分のものにしたい
欲望が内側から沸き上がってきて手を出しそうになったが何とか堪えた。
初夜は悲惨なものだった、二回目はユウトにも自分を求めて欲しい。
ユウトの横に横たわり、もう一度顔を見てみるとまだ赤い顔で寝たふりを続けている。
ーーーかわいい奴だな、本当に。
これくらいはいいだろうと、ユウトの首の下に腕を通して腕枕をした。左手を体の上に回そうと手を伸ばすと、うっかりお腹に手が触れてしまった。
男にして薄い腹、しかもスベスベしていて気持ちがよい。
直接見てみたいが、これ以上は自分がマズイ状態になりそうなのでそのまま眠ることにした。
「おい、さっきから何ニヤニヤしてるんだ?」
クロードに言われてリオルドは我を取り戻した。
今はクロードとメイを別室に呼び、来週城で開かれる舞踏会についての打ち合わせの最中だった。
「あのさ、気になるから言うけどずっとニヤニヤしてたぜ。」
「メイもあんなに表情筋の緩んだリオルド様を見るのは初めてです」
新婚なんだから別にいいだろう。自分の妃が可愛かったんだ、顔だって緩む。
リオルドは内心開き直っていた。
「すまない、気を付ける。それで、パーティー中のユウトの警護だが、クロードに頼みたい」
「あぁ、了解。」
「舞踏会には国中の貴族が集まる。申し訳ないが頼む」
「え?あぁ、だから了解したよ」
ーーー改まって何だ?警護するって言ってるのに…あ、もしかしてそういうことか?
今回の舞踏会には国中の貴族が集められる。
当然、普段は招かれないクロードの実家であるベルガー子爵家も召集されている。
舞踏会に来るのは両親と兄貴か?会うのは3年振りくらいになるか…。
クロードとしてはベルガー家に特別嫌な思いは無い。
ただ、自分には家風が合わなかった。それだけだ。
滅多に家に帰らないからな…リオルドは俺と実家が不仲だと思っているのか。
この前の一件以来、リオルドにとって自分は特別な存在では無いのだと何か燻った気持ちを抱えていた。
ーーー一応気にかけてくれてんのか、あの冷酷と名高いリオルドが。
クロードは胸のつかえがとれたように気持ちが軽くなった。
そして、同じ轍を踏まないよう今度の舞踏会ではユウトを完璧に警護しよう、間違ってもおんぶなどしてはならないと身を引き締めた。
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