記憶の中の君へ

ミンク

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第2章  In my student days

7,during high school(2)

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 「お前達、元気でやれよ!」

 龍河は最後まで笑顔で旅立っていった
 大河と深月は龍河の出発の日、二人で空港まで見送りにきた

 あれ以来、兄弟が直接話し会う機会は持たれなかったけれど、深月に「後悔しないように」と誘われ、今日半ば強引に連れられてきた

 (来て良かったのかもしれない)

 兄は俺達の顔を見つけるととても嬉しそうだった
 別れ際、急に抱き締められて「何かあったら必ず連絡するんだぞ」と言われた

 子供の時、仕事が忙しい両親に代わり不器用ながらも俺の世話をしていた兄の姿を思い出した

「兄貴も」と言うと笑いながら背中を思いっきりひっぱたかれた

 いつも明るくて、豪快で、人を引っ張っていく太陽のような人だった

「龍兄、行っちゃったね」

 兄の乗った飛行機が飛び立つのを見送った後、深月とついでだから空港でご飯を食べていこうという話しになった

「深月、何が食べたい」

「ガッツリしたものが食べたい!」

 焼き肉かステーキにしようと店を探して歩き出すと、柱の影からこちらを見ている人影に気付いた
 痩せ細り、青白い顔をしているけれど面影がある

「里美さん!」

 俺は急いで今にも倒れそうな里美さんに駆け寄った

ーーー

 後からきた深月の提案ですぐ脇にあった喫茶店に入った
 モダンな音楽が流れ、客も疎らで話がしやすい
 注文を取りにきたウェイターにホットコーヒーを3つ頼んだ

「びっくりさせてごめんね」

 俺達は首を振った
 里美は記憶の中の姿より大分痩せ、寝れないのだろうか、目の下にはくっきりと隈が浮かんでいる

「どうしても最後に一目見たくて、未練がましいよね…」

 呟くように言った
 幼稚園の先生になりたい!と元気に語っていた里美とは別人のようだった

「そんなこと無い。すぐに断ち切れる想いばかりじゃないから」

 深月の言葉に里美は弱々しく微笑んだ

「ありがとう。いつか忘れて元気になるわ、きっと。」
「ゆっくりして、出来れば眠ってください。時間が少しずつ解決してくれるはず」
「日にち薬ね、深月くん…ありがとう」

 (深月も辛い思いをしたことがあるんだろうか?聞いたこと無いけど)

 そんな事を考えているとコーヒーを飲み終えた二人が帰り支度を始めた
 里美が心配だった大河は、初めて里美と連絡先の交換をした
 深月にも促してみたが「ううん。僕はやめておく」と珍しく断られた

ーーー

 4月になり俺は自動的に2年に進級した。周りは相変わらずだけど一つ変わった事がある
 セフレを全部切って部屋に女を呼ぶのをやめた

 五十嵐には驚かれ
「大河どうしたん?本命でも出来た?」
 と聞かれた

 あながち間違いではない
 俺の本命の里美さんは兄にフラれて、フリーになったのだ
 ただ、今は口説けるような状態では無いし、純粋に体を心配している

 女達を最初から切ろうと思っていた訳ではない

 今までのように、セックスの途中で里美さんを思い出そうとすると、空港であった弱りきった姿が浮かんで萎えてしまう

 そうなると女が手や口でいくら頑張っても微動だにしない
 2、3回同じようなことがあって、面倒になりセフレを全員切った
 最近は家に深月を呼んでゲームをしたり、健全にすごしている

 学校の帰り際、五十嵐が黒い袋を渡してきた 

「大河、貸してやるよ。俺のオススメ」

 袋は中身の形状上長方形になっていた
 俺は五十嵐に聞いた

「いいやつかよ?」
「もうねー、3回は抜けるね。ちゃんと返せよ~」

 (バカなやつ笑。試しに見てみるか)

 俺は借りた袋をバッグに入れ深月の教室に向かった

ーーー

 最近は深月と一緒に帰ることが多い
 俺の部屋がヤリ部屋じゃなくなってから、普通に遊びにくるようになった
 兄弟みたいなもんだし、一緒にいても気を使わなくていいから楽だ
 テレビを見て笑っている深月を、ベッドに腰かけて後ろから見ていてふと思った

 深月もオナニーとかするのか?
 想像つかないけど一応男だしするんだろうな? 
 いや、しないか?気になるな…
 そうだ、いいものがあった

 大河は五十嵐から借りたDVDをバッグから取り出した

「深月~、これ借りたんだ。一緒に見ようぜ」
「え、何?映画?」

 深月は喜んで袋を受け取って中身を一気に引き出した

【女子高生、彼氏に内緒で初撮り】

 タイトルを見るなり深月の顔は真っ赤になった

「な、何これ!俺、見ないから!」

 (真っ赤になってる、おもしろ)

「見たことないの?友達と一緒に見たりするでしょ」

 意地悪心が出て、わざとからかってみる
 深月の手からDVDを取り上げると中身をだしてセットした

 DVDを見始めると深月の目はテレビに釘付けだった
 最初こそ顔は真っ赤なだけだったが、その内に目がトロンとしてきた
 俺は横に座り、最早DVDじゃなく深月しか見ていなかった

 (やっぱり、あんまり見たことないんだろうな)

 ふと、深月の股間が膨らんでいるのに気付き、どんな風にオナニーをするのか興味が湧いた

「深月、立ってんじゃん」

 そう言うと、深月は真っ赤な顔をして涙目で俺を見た

 その顔を見たら何とも言えない気持ちになって、手を深月のズボンのベルトにかけていた

「な、何?大河何してんの?やめろよ」
「んー。深月のちんちんを見てやろうと思ってな」

 そう返すと深月は耳まで真っ赤になった

「や、やだよ。やめろって」 

 (深月は俺のお願い事には弱い)

 大河は深月をぎゅ~と抱き締めた
 背の高い大河に抱き締められると小さな深月はすっぽり包みこまれてしまう

「お願い、俺、今傷心なんだよ。確認させてよ」

 深月はしばらく黙っていたが、諦めたように

「わかった、見るだけだそ」

 と言ってズボンを脱いだ。昔から変なところで男らしい



 二人は向かい合って座り直した
 大河は深月のパンツに手をいれてペニスをゆっくり出した

 へぇ

 男のちんこなんてじっくり見たことないけど、人によって全然違うんだな
 俺のよりは小さいけど、深月は毛の色も薄くてモノはピンクで綺麗だな

 大河が黙って深月の股間をジーッと見ていると「もういいだろ」とパンツを上げようとした

 大河はそれを手で制した

「深月、きれいなちんちんしてるね」

 小振りなペニスを握ってみる
 やっぱりきれいだし、なんか可愛い

 深月の様子を見ると下を向き真っ赤になって口を押さえている  

 (まだ、イケる)


 裏筋を擦ってみると「うぅ…ん」と深月が発した

 俺の理性はその声で飛んだ。自分のペニスを出し、一緒に合わせて両手で包み込んだ

 上下に擦るとお互いの蜜口から次々とガマン汁が出てきて、二つのペニスがグチョグチョに濡れていく

 擦りながら深月を見ると目はトロトロでよだれをたらし限界そうだった「たいがぁ…」

 (俺も…もう、もたない…でる)

 最後に強く力をいれ擦り上げて二人は達し、崩れるようにその場に倒れこんだ
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