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9.オフィスラブ

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 一昨日、莉子と新年初デートをした。短時間ではあったが新調したロープで拘束しながらの情交等心身ともに満たされたひとときをすごした。

 彼女を見送った後、置き忘れの化粧ポーチを発見した。

「預っておくので近日中にランチタイムにでも渡すよ」
 
 メールで伝えると

『シュウさんに会いたいが故…、、
  わざと忘れ物して会うという、
  あざと女子の常套手段です(笑)』

 …いゃ、あきらかに天然なのだが愛する莉子にまたすぐに会えるのは嬉しいから許そう。
 
 というわけで本日となった。あまり時間がとれないので莉子が調べてくれたネットカフェにて昼の時間帯に会うことにした。場所や時間を考慮すれば本日起きたことは予想できない事態であった。

 職場近くにあるネットカフェに辿り着く。最近オープンした店で内装はお洒落で清潔感がある。先日、現地調査をした莉子によるとフリードリンクの珈琲が美味しいらしい。入店手続をしてひとまずドリンクコーナーに行くと莉子もちょうど珈琲をとりにきていた。ひとまずオープンスペースで合流する。

 莉子はアイスラテ、俺はフラットホワイトを持ってテーブルにつく。彼女の笑顔が眩しい。コーヒーの味も彼女のリポートどおり上々だ。

「ありがとうございます。お仕事大丈夫でしたか?」

「うん。あと30分位で戻れば問題ないよ。忘れないうちにポーチ渡しておくね」

「ほんとメイク用品の入った危険物を預ってもらってすみませんでした。これお礼のチョコレートです。」

 リンドールだ!ミルクとダークとホワイトが一粒づつ。絶妙のチョイスに思わず頬が緩む。

「あっ、ジャケットの内ポケットに入れると溶けちゃうから気をつけてくださいね」

 リンドールの口溶けの良さ侮り難しである。

 二人ともそれぞれ個室を指定して入店していた。莉子の部屋はすりガラスながら完全個室ということで今後の参考に見学しようと個室に移動することにした。

 この店、ネットカフェなのだが、全体の雰囲気はどちらかといえばレンタルオフィスのようで、個室の雰囲気は勤める会社の本社にある集中作業ルームに似ている。俺はオフィスで「いけない行為」にいたるシチュエーションプレイのような高揚を感じていた。

 部屋に入り扉を閉める。狭いが完全な個室だ。壁の厚みから考えて防音性はないのだがやはりこの状況ですることはひとつだ。莉子の顎をクィッともちあげキスをする。そのまま舌を這わせる。

「…だ、ダメですよこんなところで…んっ」

 言葉とは裏腹に彼女も舌を絡めてくる。息ができないくらい激しく互いの口腔をむさぼりあう。ほどなく莉子の唾液の粘度が増してくるのを感じる。すると俺のシャツをめくりあげて胸元を舐めてきた。莉子の淫卑な表情に欲情する。

「ふふっ!もうこんなになってますよぅ」

 莉子の手が服の上から俺の股間をまさぐる。ここで理性が飛んだ。彼女の手を掴むとズボンと下着の隙間から直にペニスに導く。

「あんっ、、そんなことされたら…」

「舐めたいんだろ?咥えさせてやるよ」

  莉子は頬を染めてうなずき、俺のまえに跪くとファスナーを下ろしズボンとパンツを足元にずらす。男根はすでにビンビンにそそり勃っていた。

 すると何のためらいもなくその口にペニスを頬張った。うっとりと目をとじてジュポジュポと卑猥な音をたててしゃぶり始めた。洗っていないモノを咥える、いわゆる即尺だ。莉子は本来どちらかといえば潔癖な方で細菌や公衆衛生には気をつかっている淑女である。知り合ったばかりの頃からは想像すらできない光景に征服欲が刺激され興奮が昂まる。

「うう~~んっ」

「どうした?」

「おとといシタばかりでなければ口の中に出してもらえるのに…」

  そのセリフにもう一段階理性が飛んだ。もう少し意識を集中すれば口内射精の希望に応えることはできそうだったが、俺だけが気持ちよく果てるのではなく莉子にご褒美を与えてやりたくなった。

 ペニスを莉子の口から抜くと、四つん這いにして後ろから抱きしめる。服の中に手をすべりこまして乳房を揉みしだく。スカートをまくりあげてショーツをずらそうとしたところで抵抗された。

「だっ、、ダメです。今日はなんの準備もしてないですし、シャワーも浴びてないですっ」

 莉子の口を手で塞ぐと強引にショーツとストッキングをずりおろしてペニスをあてがった。

「あぁん!だめっ!」

「お前は俺のものなんだから好きにするぞ」

「だっダメえっ!ホントにっ…」

 抵抗の言葉に反して莉子の割れ目にあてがった俺の男根はねっとりとした愛液を感じていた。もうびしょびしょに濡れているし、発情したメスの匂いを鼻腔に感じる。ケダモノの情交のように、そのまま強引に押し込むとヌルリとした感触とともに男根が蜜壺に吸い込まれていく。

「ああっ、、はっ、、はいっちゃっ…んっ、、」

「ほらっ、挿入はいっちゃったよ。莉子がびしょびしょに濡らしてるから簡単に、しかもナマで」

「あああっ、、、ダっ、、」

「ダメなの?じゃあ抜いてあげようか?」

「だめっ!抜いちゃダメですっ、、気持ちいいっ、、もっと、もっと私をむちゃくちゃにして下さい」

 そのまま莉子を突く。挿入したまま尻を平手でスパンキングすると「パシンっ」という音が部屋に響き渡る。スパンキングの合間に激しく後ろから突き上げる。俺の恥骨と彼女の尻が打ちつけあう音とスパンキングの音が交互に響く。

「あんっ、、はあっ、、いっ、、」

 莉子の声が大きくなってきたので手で口を塞ぎ耳たぶをカリッと噛みながら囁く。

「声だしちゃダメだろ。静かにされる練習しないとだね」

  口を塞がれて酸素の供給が減ることによる効果だろうか、莉子の喘ぎかたのトーンがかわった。こうなると淫乱な度合いが増すのを俺はよく知っている。

「いいっ!気持ちいいっ!シュウさんのおちんちん大好きです」

「俺も莉子のおまんこ大好きだよ。今日はシャワー浴びてないから完全な天然のぬるぬるが気持ちいい。いやらしい液体がとろとろヨダレみたいに出て俺のペニスに絡みつくのがよくわかるよ」

「ああああっ、、、はぁ、、はぁっ、欲しいっ、シュウさんに中に出して欲しいっ」

 ご存じのとおり彼女はM奴隷気質なのだが究極のSM行為とは中出しなのではないかと互いに無意識で知悉しているのだろうか。その言葉だけで魔法の呪文のように興奮がさらに昂まる。

 とはいえ、今日はこのまま出したらよろしくない時期だ。(今年こそは莉子にピルを常用させて毎回毎回、膣奥に射精してあげたいな…)などと思いつつ

「中に出してあげるのは次のタイミングまでおあずけだよ」

  と言い聞かせて男根を抜いた。射精に至っていないそれはまだ反りかえるように勃立し、莉子の唾液と愛液をまとって怪しい光沢を放っていた。莉子はソレを名残惜しそうに見つめながら「お預けプレイ」をしぶしぶ受け入れた。

 時計をみるともう戻らなくはならない時間だったので身支度を整え、莉子に優しくキスをすると先にネットカフェをあとにした。

 忘れ物作戦のあざと女子へのアンサープレイになっただろうか?次回の逢瀬が楽しみでならない。
 
  


 
 

 



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