学園に男子学生は僕一人!? コミュ障の僕には、そこは天国ではなく、地獄です

卵くん

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28日目 痛みに悶絶! ベッドへ大ジャンプだ!!

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 僕は夜遅くまで、ベッドに寝転んで携帯電話を触っていた。高校に進学した後に初めて買ってもらったそれを、慣れない手つきで操作し、メッセージアプリとして世を席巻しているC-Worldというアプリを立ち上げていた。とは言っても、その中には数人程度の知り合いしか連絡先は登録されていない。その半分は、家族という恥ずかしい連絡帳だ。誰にも見せられる物ではない。

それを通じて、あらかた今日学校であったことを伝え終わると、時刻は23時50分を指していた。携帯を触っていると、ブルーライトが放出されて眠りを妨げ、脳を活性化させると言われているらしい。だが、今日の僕にはそれはあまり効果がなかったようだ。欠伸が出て仕方なく、睡魔がそこまで迫っているのは疑いようがなかった。

「はぁ~。寝るか」

 僕は一度立ち上がると、部屋の入り口付近に設置されている部屋の電源を操作するスイッチを触り、部屋を漆黒に染め上げる。その際に、ガチャっと扉越しで扉が開かれる音が聞こえた。

「生徒会長でも、こんな時間まで起きてるんだ・・・。でも、きっと勉強だよな」

 窓から溢れる月明かりを頼りに、僕はベッドに再び飛び込むようにして寝転んだ。丁度気持ちのいい微睡みだ。身体の自由が次第に奪われていき、物事を考える頭の機能が低下していく。次第に、何も考えられなくなり、五感は全てシャットダウンしていく。

「・・カチャ・・・」

 既に半分ほど眠りに落ちていた耳に響いたのは、扉が開かれる音。それも、遠くではない。音が近かった。もしかして、僕の部屋の扉が開いたのか?

「う・・ん。なんだぁ・・?」

 眠気眼で入り口付近を見つめる。だが、既に身体の身体機能は眠りに落ちようとしているためか、視界がぼやけ、ピントが中々合わない。誰かが立っている気がするが、気の所為のような感じもする。

だが、次の瞬間。僕はそれがただの思い違いとは異なることを痛みを持って知ることとなるのであった。

入り口付近に立っていた影は、その場からゆらりゆらりと僕が転ぶベッドに近づいたかと思うと、僕以上の跳躍を見せて、ベッドに飛び込んできたのだった。

「イッテェェェェェ・・・!!!!!!」

 大きな声を出すことも叶わず、僕はその場で眠りを吹き飛ばされ、かつ痛みに悶絶することとなった。
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