学園に男子学生は僕一人!? コミュ障の僕には、そこは天国ではなく、地獄です

卵くん

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18日目 香るほのかな甘い呼吸

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「まじかよ?」

 溢れる言葉を塞ぐことはできなかった。スカートから伸びる白い素足が煌めく様にして途中で少し曲がっている。その姿を見るだけで思わず生唾を飲み込んでしまいそうになる程だ。だが、今はそんなことでドギマギしている場合ではない。また、いつエレベーターが不具合を起こすかもわからない。それにこんな場面を誰かに見られるなんてヤバすぎる!

「あ、あの! 起きてください!」

「う、ウゥン・・?」

だめだ、起きる気配すらない。その上、彼女が身体を動かすだけでスカートがひらひらと動き、危うく目のやり場に困ってしまう。もし、これ以上激しく動かれてしまうと、そのスカートの下に隠してある男子禁制の場所があらわになってしまう。

「仕方ないか・・・」

 僕は意を決して彼女の少し下り曲がっている足に右手を、そして脇の部分に左手を回した。触れるだけで先ほどよりも温もりが鮮明に感じられるが今はそんなことばかり言ってられない。膝を折り曲げ中腰になると顔を彼女の顔と近づけ腰と腕に力を込める。彼女の微かな呼吸が僕の頬を震わせ、どこか甘い香りが僕の鼻腔をくすぐる。

「ヨイショ!!」

 掛け声とともに彼女の身体を一気に持ち上げる。幸いなことに彼女の身体はまるで綿のように軽々と持ち上がった。持ち上げた途端に重力に逆らって下にだらんと落ちるスカートの布が目に入る。これでは僕の目線からは覗くことはないが、正面から誰かが歩いてきたときには見られてしまうかもしれない。この場に男性は僕しかいないのだが、同性同士でも感じるものはあるだろう。一度彼女の身体を僕の膝だけで支えると、右手を瞬時に動かしスカートの下に手を伸ばすと、そのまま抱え込むように生地を巻き込んで再び元の場所に戻した。

「ふぅ。さて、部屋はどこかなっと」

 僕はそのままゆっくりと比較的振動が彼女に届かないように最善の注意を払いながら、エレベーターから外に出ていった。もちろん、荷物はエレベーターから出たところにおいて。
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