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アルゴーの集落編 〜クーリエ 30歳?〜

X-57話 反響する声

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 最下部まで階段を歩み進めると、そこは案の定地下水が流れている場所であった。だが、それで終わり、ということではない。工事用だろうか、ある程度の足の置き場が用意されているわずかな歩行スペースから、奥に続くように穴が続いている。

そして、その奥から今見えている光は漏れているようであった。不思議なことではあったのだが、なぜかその穴を本来なら塞ぐ役割である鉄製の頑丈な扉が開放されており、その機能を果たしていない。これが、意味すること。それは、

「この奥に誰かいる、ってことだよな。きっと」

 その予想は容易に立てることができた。もし、そうなら階段のところの新しい松明も全て説明がつく。だが、それは言うなれば残酷な実験を行なっていた研究者と関わりが深い奴が、この奥に待ち構えているということと同義だ。彼らが、俺と友好関係を築けるとは到底思えない。加えて、俺だってそんな実験を無慈悲に行えてきた奴らと仲良くできる自信はない。

「敵対関係を避けることを、目標に今回は動くか」

 俺は一人そう呟くと、歩みを再び進めた。目的地までそんなに遠く離れていることはないと思えた。それは、勿論光が漏れていたこともあるが。それよりももっと確信を得れる事象が起きていた。

「——く——は・・・」

 奥まで続く狭い穴の壁に反響して、僅かではあるが何者かの声が聞こえてきたのだ。まだはっきりとは聞き取れない。それでも、俺が歩みを更に早めるための理由としては十分すぎるほどのものであった。

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短くてすいません!!

次から小見出しの章に入ります!!
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