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第1弾 I am ■■■■■
10話
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流石にまたそのまま行くのは無し。なので航空レーダーに引っかからないようにステルス機能を取り付けようとしてるんだが、まぁ電波ステルス機能を搭載しようと考えている。アンノウンガスのプラズマによる電波をレーダーとの電波と相殺させて発見を遅らせるものだ。この頭のEXコアにその機能を搭載させて……よし、何とかいける。SOPHIAにEXコアと機体の接続をして完了。このまま行くか。
今度はすぐに外へと出て高度8万フィートでマッハ6で向かう。機体の大きさ人間大だから、こうしてマッハでも出さないと早く行動に移せないからなぁ。……この際だから最大出力で行ってみても良いかもな。
「SOPHIA, raise the speed to the limit.」
『Roger.』
ぬおおぉッ!? は、速い速い!Gがエグいまでかかってる! って、速度が今……マッハ9!? ってかまだ上昇するのかよ! コイツ何処まで出す気だ!?って、装甲にマルエージング鋼使ってるから、マッハ23ぐらいは出せるのかもぉおお!?
『Currently Mach 12. Titanium alloy of vanadium formulation is also used, so it’s the limit at this speed.』
「AAAAAAAAAAAA!」
『It's noisy.』
マッハ12で声出さずにいられるかぁ! 負荷が凄いィイイイ!あ、でも目的地見えてきた! 速度を徐々に落としていって……まだギリギリ残ってるか。この場所。えーっと……お、幸運なことにあの時の場所がまだ潰れてない。調べられるのはそこだけだけど、全部潰れてるよりマシだ。
あー!……着いた、体がちょっとダルいや。とはいえ先にここをくまなく探索しなきゃな、何か見落としてる証拠があるかもしれない。あの資料は……あ、地面に落ちてた。確か、これにはビニガンの所の兵器のヤツで……うん? 待て、何でここに兵器の資料なんてある? 爆発させるぐらいなら、こんなミサイルとか要らずにC4みたいな爆弾で充分な筈だ。でも、じゃあ……一体なんだ?
他には何かないのか?……うーん、引き出しの中には資料資料資料と、そればっかり。まぁ紙媒体なのは褒める点だね。無闇に情報が流れたら大変なことに……待て、ビニガンとの連絡手段はなんだ。電話? ここだとSOPHIAの介入あって電波の問題は解決してるけど、あのウロボロスとかいう集団はそんな高度過ぎるAIを持ち合わせていない筈……じゃあ、何だ。何を使ってい……って、これ便箋か。あぁ、成程。ビニガンとは便箋でのやり取りか。ここじゃなくても、別の所に送ってそれを持って来れば良いだけだからな。
さて、兵器の謎が残っているが……まだ何故ビニガンに関係のある企業、それも兵器産業ではない企業が参加していないのかってことだ。ここにまた来たのは失敗だったのかと聞かれれば、無駄では無かったと答えると思うけど。
ともかく今時使う頻度が殆どない便箋でのやり取り、それらを使ってビニガンとウロボロスは繋がっていた。これを証拠として持ち出せればある意味ビニガンは終わりに近付く……が、その前に自分がこれの中身であることを公にしなければならないのがネックだな。
……そろそろ戻るか。今のところ探れそうなのはここぐらいだし、向こうも夜遅いから早めに寝なきゃ不味いし。ふぁ……悠長なこと言ってられない筈だけどねぇ、まぁ睡眠は大事だしね。家に帰ろうか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
アメリカ合衆国の早朝4時半、朝早くから起きて早々に苛立っている人間が居る。こんな早々にウロボロスの壊滅状態を知っている人物は、1人しか居ない。かのVinigan Company現社長ジャクソン・ビニガン氏その人である。
彼はウロボロスの壊滅を知るが、特に気にする様子は見受けられなかった。確かにあのテロリスト集団は、ビニガンや石油王などが財力や軍事力を提供したとはいえども所詮は捨て駒。代わりなんて幾らでも居るのが常だ。
しかし、何故ここまで早く潰されたのかが分からない。場所だって白い横断幕で完全に隠し、逆探知への対策を考していたのにも関わらずだ。誰が……と思い浮かべて1人だけ思い当たる人物が居た。
トーマス・コール。彼は異常とも言うべき頭脳によって世間を大いに騒がせている。2030年に完成する筈の常温核融合炉を、2018年にまで短縮させた功労者だ。そして現在は水上都市プロジェクトまでしだす始末である。ある意味、世界に偉人として名を残すであろう人生を送っている。
しかし、それでも彼の人生には様々な傷が付いてきて回っている。つい最近では飛行機爆破による両親の死亡、それによってトーマス・コールが本社CEOに就任したのだ。
そしてウロボロスの1件……あのトーマス・コールが何もしない訳が無い。だがどうやってそうしたのかまでは定かではない。彼とて何かしら証拠を残さないように細工している筈だ。
だが心当たりはある。自身の息子ハーバスが偶然動画サイトで見つけたある動画、マッハの速度で空を飛び何やら融解しかけていた為か何処へともなく帰って行った内容だが……今でこそ、これが凡そトーマス・コールの作った“何か”であることが予想できた。
要するに、彼が真相へ着々と歩みを進めていることを表している。如何程までの事実に辿り着いたのかは定かではないにせよ、もしも邪魔をしてくるのならば……その時は、ビニガンの持つ技術の結晶を使うまでだと理解していた。
ビニガンはPCから“Top secret”と名の付いているファイルを開ける。その中にはかつて、Cole Corpから盗み取らせた補助スーツの製作図の一部があった。中断させられた為か本当に僅かしかなかったが、それからは様々な改良を試行錯誤していた。
兵器を売った金の一部を、その補助スーツをパワードスーツへと変換させていく資金とし独自の体系を構築していった。幾度となく改良を重ね、武装をも充実させていき……ついには兵器としてのパワードスーツを確立させた。
今は操縦を退役軍人に行わせている。試運転でどのような性能なのかを確かめ、不備があればまた再調整していく。その繰り返しだ。そうしていく内にフルダイブ内の陸戦では負け無し、空域とて支配した。今の所“飛ぶ”ことには至っていないが対空ミサイルなどを使用し克服している。
エネルギーには常温核融合炉からの供給というのが最大の弱点であるが、何れ各国に配備される可能性があれば世界での活躍も出来る。または小型化による実用性の向上が行われれば稼働時間の限界はあるものの何処へなりとも自由に行ける。
その兵器の実現により、アメリカは愚か様々な場所からそれを買う人間がビニガンの名を知らしめるだろう。新たな時代の革命として、歴史に名を刻むのが目に見えている。
そのためにはいつまでもフルダイブVRでの試験運転で留まらせてはならない。ならば何が良いのだろうか、答えはあった。
あの天才と、正面から立ち向かうまで。
あの偽善者に、目にものを見せてやる。
「Hi dad.」
「Herbus? What happened?」
「Actually…… There is a favor, but can you ask me?」
「What? Try anything.」
「Umm…… .」
ビニガンの息子であるハーバスは、腰に忍ばせていたサイレンサー付きの銃をゆっくりと自身の親へと向けた。なぜこのような真似をしているのか分からないビニガンは、ただただ驚くことしか出来なかった。
「!?」
「Please die.」
発砲音がその部屋に響いた。銃口からは火薬臭い煙が細長く出ており、その先に居るビニガンは額の中心に真っ赤な模様が出来ていた。それらは服やデスク、眼球や床やカーペットまでも汚し辺りに不快な匂いを漂わせていく。
今ここにジャクソン・ビニガンという人間は死んだ。自分の息子に殺され、そして裏切られた。後に残ったのは亡骸と血の跡に加えて、地位と権力を狙った人間の薄汚い欲だけであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
7月7日……というよりパワードスーツ作ってまだ1日2日ぐらいしか経ってないのが驚きだわ。ってかマルエージング鋼の値段がデカい……払えない額でも無かったけど。
ふぁ……ん、今日は紗季が早かったか。さてさて、リビングに行っていつも通り紗季と過ごしましょうかね。
「あ、おはようトム君。」
「Good morning Tom.」
「Why is Bob here?」
「The details are good separately. Oh, I'm having coffee.」
「Why did you come to the house and drink coffee? Saki, give me coffee.」
「OK.」
ボブはミルク入りか。ま、こっちはブラックだけどな!……はいすいません少し嘘つきました。ほんの少しだけ砂糖入れてもらってます。ただ苦いのはマジで苦手なんだよぉ。それはそれとして……ここに何でボブが朝っぱらから来てるのかだけども。
「So what's for early in the morning? It's not that you just came for coffee.」
「If I don’t, I will do it by phone.」
コーヒーカップをテーブルに置いたボブは、面倒そうな表情をしていた。多分……あのパワードスーツのことだろうな、まぁはぐらかすけど。
「It’s a rumor that hasn’t been told by anyone yet.」
「Have you eavesdroped again?」
「It's only because there is no information source. It seems there was a trouble with the Vinigan Company.」
ビニガンでトラブル? ……どういうことだ? 今ビニガンはトラブルを起こしたら面倒事が増えるだけで何のメリットも無い筈なのに。それを分かっててトラブルを起こすあの社長でも無いのに……何か嫌な予感しかしないな。後でSOPHIAに調べさせるか。自分が行ってもはぐらかされたり悪くて門前払いだろうし。
「That and that flying object…… 」
「あー紗季、朝食手伝うよ。」
「You ran away.」
今度はすぐに外へと出て高度8万フィートでマッハ6で向かう。機体の大きさ人間大だから、こうしてマッハでも出さないと早く行動に移せないからなぁ。……この際だから最大出力で行ってみても良いかもな。
「SOPHIA, raise the speed to the limit.」
『Roger.』
ぬおおぉッ!? は、速い速い!Gがエグいまでかかってる! って、速度が今……マッハ9!? ってかまだ上昇するのかよ! コイツ何処まで出す気だ!?って、装甲にマルエージング鋼使ってるから、マッハ23ぐらいは出せるのかもぉおお!?
『Currently Mach 12. Titanium alloy of vanadium formulation is also used, so it’s the limit at this speed.』
「AAAAAAAAAAAA!」
『It's noisy.』
マッハ12で声出さずにいられるかぁ! 負荷が凄いィイイイ!あ、でも目的地見えてきた! 速度を徐々に落としていって……まだギリギリ残ってるか。この場所。えーっと……お、幸運なことにあの時の場所がまだ潰れてない。調べられるのはそこだけだけど、全部潰れてるよりマシだ。
あー!……着いた、体がちょっとダルいや。とはいえ先にここをくまなく探索しなきゃな、何か見落としてる証拠があるかもしれない。あの資料は……あ、地面に落ちてた。確か、これにはビニガンの所の兵器のヤツで……うん? 待て、何でここに兵器の資料なんてある? 爆発させるぐらいなら、こんなミサイルとか要らずにC4みたいな爆弾で充分な筈だ。でも、じゃあ……一体なんだ?
他には何かないのか?……うーん、引き出しの中には資料資料資料と、そればっかり。まぁ紙媒体なのは褒める点だね。無闇に情報が流れたら大変なことに……待て、ビニガンとの連絡手段はなんだ。電話? ここだとSOPHIAの介入あって電波の問題は解決してるけど、あのウロボロスとかいう集団はそんな高度過ぎるAIを持ち合わせていない筈……じゃあ、何だ。何を使ってい……って、これ便箋か。あぁ、成程。ビニガンとは便箋でのやり取りか。ここじゃなくても、別の所に送ってそれを持って来れば良いだけだからな。
さて、兵器の謎が残っているが……まだ何故ビニガンに関係のある企業、それも兵器産業ではない企業が参加していないのかってことだ。ここにまた来たのは失敗だったのかと聞かれれば、無駄では無かったと答えると思うけど。
ともかく今時使う頻度が殆どない便箋でのやり取り、それらを使ってビニガンとウロボロスは繋がっていた。これを証拠として持ち出せればある意味ビニガンは終わりに近付く……が、その前に自分がこれの中身であることを公にしなければならないのがネックだな。
……そろそろ戻るか。今のところ探れそうなのはここぐらいだし、向こうも夜遅いから早めに寝なきゃ不味いし。ふぁ……悠長なこと言ってられない筈だけどねぇ、まぁ睡眠は大事だしね。家に帰ろうか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
アメリカ合衆国の早朝4時半、朝早くから起きて早々に苛立っている人間が居る。こんな早々にウロボロスの壊滅状態を知っている人物は、1人しか居ない。かのVinigan Company現社長ジャクソン・ビニガン氏その人である。
彼はウロボロスの壊滅を知るが、特に気にする様子は見受けられなかった。確かにあのテロリスト集団は、ビニガンや石油王などが財力や軍事力を提供したとはいえども所詮は捨て駒。代わりなんて幾らでも居るのが常だ。
しかし、何故ここまで早く潰されたのかが分からない。場所だって白い横断幕で完全に隠し、逆探知への対策を考していたのにも関わらずだ。誰が……と思い浮かべて1人だけ思い当たる人物が居た。
トーマス・コール。彼は異常とも言うべき頭脳によって世間を大いに騒がせている。2030年に完成する筈の常温核融合炉を、2018年にまで短縮させた功労者だ。そして現在は水上都市プロジェクトまでしだす始末である。ある意味、世界に偉人として名を残すであろう人生を送っている。
しかし、それでも彼の人生には様々な傷が付いてきて回っている。つい最近では飛行機爆破による両親の死亡、それによってトーマス・コールが本社CEOに就任したのだ。
そしてウロボロスの1件……あのトーマス・コールが何もしない訳が無い。だがどうやってそうしたのかまでは定かではない。彼とて何かしら証拠を残さないように細工している筈だ。
だが心当たりはある。自身の息子ハーバスが偶然動画サイトで見つけたある動画、マッハの速度で空を飛び何やら融解しかけていた為か何処へともなく帰って行った内容だが……今でこそ、これが凡そトーマス・コールの作った“何か”であることが予想できた。
要するに、彼が真相へ着々と歩みを進めていることを表している。如何程までの事実に辿り着いたのかは定かではないにせよ、もしも邪魔をしてくるのならば……その時は、ビニガンの持つ技術の結晶を使うまでだと理解していた。
ビニガンはPCから“Top secret”と名の付いているファイルを開ける。その中にはかつて、Cole Corpから盗み取らせた補助スーツの製作図の一部があった。中断させられた為か本当に僅かしかなかったが、それからは様々な改良を試行錯誤していた。
兵器を売った金の一部を、その補助スーツをパワードスーツへと変換させていく資金とし独自の体系を構築していった。幾度となく改良を重ね、武装をも充実させていき……ついには兵器としてのパワードスーツを確立させた。
今は操縦を退役軍人に行わせている。試運転でどのような性能なのかを確かめ、不備があればまた再調整していく。その繰り返しだ。そうしていく内にフルダイブ内の陸戦では負け無し、空域とて支配した。今の所“飛ぶ”ことには至っていないが対空ミサイルなどを使用し克服している。
エネルギーには常温核融合炉からの供給というのが最大の弱点であるが、何れ各国に配備される可能性があれば世界での活躍も出来る。または小型化による実用性の向上が行われれば稼働時間の限界はあるものの何処へなりとも自由に行ける。
その兵器の実現により、アメリカは愚か様々な場所からそれを買う人間がビニガンの名を知らしめるだろう。新たな時代の革命として、歴史に名を刻むのが目に見えている。
そのためにはいつまでもフルダイブVRでの試験運転で留まらせてはならない。ならば何が良いのだろうか、答えはあった。
あの天才と、正面から立ち向かうまで。
あの偽善者に、目にものを見せてやる。
「Hi dad.」
「Herbus? What happened?」
「Actually…… There is a favor, but can you ask me?」
「What? Try anything.」
「Umm…… .」
ビニガンの息子であるハーバスは、腰に忍ばせていたサイレンサー付きの銃をゆっくりと自身の親へと向けた。なぜこのような真似をしているのか分からないビニガンは、ただただ驚くことしか出来なかった。
「!?」
「Please die.」
発砲音がその部屋に響いた。銃口からは火薬臭い煙が細長く出ており、その先に居るビニガンは額の中心に真っ赤な模様が出来ていた。それらは服やデスク、眼球や床やカーペットまでも汚し辺りに不快な匂いを漂わせていく。
今ここにジャクソン・ビニガンという人間は死んだ。自分の息子に殺され、そして裏切られた。後に残ったのは亡骸と血の跡に加えて、地位と権力を狙った人間の薄汚い欲だけであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
7月7日……というよりパワードスーツ作ってまだ1日2日ぐらいしか経ってないのが驚きだわ。ってかマルエージング鋼の値段がデカい……払えない額でも無かったけど。
ふぁ……ん、今日は紗季が早かったか。さてさて、リビングに行っていつも通り紗季と過ごしましょうかね。
「あ、おはようトム君。」
「Good morning Tom.」
「Why is Bob here?」
「The details are good separately. Oh, I'm having coffee.」
「Why did you come to the house and drink coffee? Saki, give me coffee.」
「OK.」
ボブはミルク入りか。ま、こっちはブラックだけどな!……はいすいません少し嘘つきました。ほんの少しだけ砂糖入れてもらってます。ただ苦いのはマジで苦手なんだよぉ。それはそれとして……ここに何でボブが朝っぱらから来てるのかだけども。
「So what's for early in the morning? It's not that you just came for coffee.」
「If I don’t, I will do it by phone.」
コーヒーカップをテーブルに置いたボブは、面倒そうな表情をしていた。多分……あのパワードスーツのことだろうな、まぁはぐらかすけど。
「It’s a rumor that hasn’t been told by anyone yet.」
「Have you eavesdroped again?」
「It's only because there is no information source. It seems there was a trouble with the Vinigan Company.」
ビニガンでトラブル? ……どういうことだ? 今ビニガンはトラブルを起こしたら面倒事が増えるだけで何のメリットも無い筈なのに。それを分かっててトラブルを起こすあの社長でも無いのに……何か嫌な予感しかしないな。後でSOPHIAに調べさせるか。自分が行ってもはぐらかされたり悪くて門前払いだろうし。
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