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第1弾 I am ■■■■■
1話
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──2020年5月16日
月日が経つのは早いというが、もう自分も既に20になるのだと思うとその感覚が身に染みて分かってくる。社長業もあったり新しく発明品の開発したりで忙しく充実していた。その中でも紗季と結婚の相談した時は、多分人生で1番疲れただろう。同時に出費も多かったと追記しておく。
去年マイノグーラが取材したせいで紗季との婚約関係が知れ渡ることになってしまい、隠しても無駄だと踏んだので事実は話した。おかげて大々的にニュースになるわ、見かける女性達からは何故か哀愁が漂ってたり……後でSOPHIAから自分のファンクラブがあると言われるまで何が何だか理解できなかったが。
そしてこの歳になるまで数々の支部が建設された。オランダ、ロシア、アフリカやオーストラリアにアルゼンチンなどなど。年収は相も変わらず10兆単位ほどの利益はあるし、SOPHIAとの協力で会社の改善点を見つけたりと。収入も多ければ支出も多いが、今のところ大きな問題点は見つかっていない。会社のデータ改ざんしようとすればSOPHIAが勝手に直してくれるし。流石SOPHIA、もう3京以上のアルゴリズム持ちAI。
というか、かれこれSOPHIAを作って14年にもなるのか。今でも情報集めをしているというが、その内変なものまで見つけたりしてないだろうかと心配になる。って、見つけたとしても自分には言わないか流石に。
唯一まだ解決してない問題といえば、アンノウンガスのことぐらいだろう。以前未発見の金属も発見したというので調べてもらったものの、それ単体では効果そのものが見られない特殊な金属であったと言っておく。
今のところ使えそうも無いので頭の隅に留めておくぐらいの認識ではある。SOPHIAがゆっくりと調べているので気にはしてない。色々とあったが、今日は両親が久々に海外旅行へと行く日であった。休みがちょうど重なったので2人とも張り切って準備していた。行くのはハワイらしいけど。
自分はまだまだ仕事もあったりして忙しくなった為、一緒には行けなくなった。でも父さんと母さんは今まで自分に色んなことをさせてくれたから、せめてバカンスの日は何にも邪魔されずにする方法を考えておいて良かった。そのため今自分は2人の見送りのために空港に居る。
「It was really good. I never thought that such a day would come.」
「Me too. But did you really want to come with us?」
「I still have work left. Mom knows what I said before, is medicine development that removes only cancer and tumors.」
「……Who is similar to work?」
「Don’t look at me. Well then you are nothing like that.」
「Tom, Daddy is getting bullied!」
「Dad, it's the lowest.」
「Is this bad for me?」
「「 I guess this is a joke. 」」
「Oh, it is a joke. I was aware.」
「「 It's boring. 」」
「Who was the one who told you to lie?」
最近こんな会話してたかな、全然してないや。殆どSOPHIAとの会話だったり、連絡ぐらいでしかやり取りをしてなかったな。今度はもっと直接会いに行こうかな、休みが取れたらの話しだけど。
「It's about time our flight. Well then we'll be going Thomas.」
「Please take a good rest. Because there are not many things to do if you only have work.」
「I will be careful. Dad, mom. Enjoy traveling in Hawaii.」
母さんとは頬への軽いキスを交わし、父さんとはハグを交わす。そして2人はハワイに向けて漸く出発することになった。まぁ今すぐって訳じゃないからあれだけど、こうやって2人だけで旅行に行く様を見送ってると変に心が沈んでくる。こればっかりはどうしようも無いけどさ。
今では出発する飛行機便が空港内のモニターで確認できるとはいえ、以前のように外へ出て出発を見送る方が良いと感じてしまうこの頃。確かに面倒だからこそ、時折無性に必要になってくる。こんな気付きが出来ることも、技術の発展は生み出してくれる。
なのでその場所へと向かって到着すると、自動販売機からコーヒーを買って空いている席に座る。5月とはいえども風が強いので少し肌寒く感じるものの、それに対する暖を取るためにホットを買ったので特に問題は無い。
プルタブのてこの原理で飲み口を開け、飲む。唇に触れる金属の冷たさと、口から喉奥へと流れ込んでいく苦味と暖かさが触覚、味覚、嗅覚に刺激を与える。もう良いだろうとコーヒー缶を口から離すと、全身に熱が回るような感覚も覚える。ホッとするというのは大体こんな感じか。態々言い回しが長いこと考えたな自分。
『Sir. Your friend is calling you.』
「Join me. Hi Bob.」
〔Hi Tomboy.〕
「I will hang up the phone seriously.」
〔It's a light joke, get used a little.〕
「Even if you are 25 years old you still have nothing. By the way, have you found a good woman?」
〔Don’t ask it. You know I'm not motivated.〕
「I think that perfection is completely self-sufficient.」
何故か自分と話す内容も最近はエロ本とかグラビアアイドルのことを話すようになったボブ、ムードメーカーとしては良いと思うけども大体言わなくて良いことを言うので意味が無い。そしてあの婚約が報道された直後は自分に薄情者と言ってたが、すぐにいつも通りに戻ったのを覚えている。
〔Hm? Are you at the airport now?〕
「Yeah. My father and mother are going on a trip to Hawaii, so I'm off to see that.」
〔You're as loving your parents and you as ever.〕
「Accept as a compliment. So, what is errands? You did not call me to tell people all the way, did not you?」
〔Oops, that's right. Recently I've been getting a lot of noise recently, because of the terrorist turmoil in Virginia.〕
「Oh, that one? In fact the college students were just making fuss.」
〔Yeah. But since then, something similar happens one after another.〕
「I don’t understand the translation.」
〔Well, this time it seems that the phone is calling on the military.〕
「To the military? It seems like you heard rumors about that talk.」
〔It is truly amazing. What did you understand?〕
「I can tell by listening. So, do you know what the other party on the phone said?」
〔Sure…… "Birds change to coffin."〕
……鳥は棺桶に変わる? なんの意味があるんだそれは。というより普通は鳥が棺桶に変わるなんて有り得る筈が無いんだが、何かを伝えているのか? それだと鳥の意味は……鳥、鳥。鳥と言えば空を飛んだり羽ばたいたりする……いや待て、何か引っかかった。
空を飛ぶ……鳥……空を飛ぶのは鳥だけじゃないとすればまさか……ッ!
「Bob!」
〔Oh!? What 's going on out loudly.〕
「I hang up the phone!」
〔Hey, wai!〕
まさか……まさかとは思うが、それは不味い!既に電話中に他の便は出発したから無事だと思うが、今から出発するのは……!
「SOPHIA! Hacking all the cameras in the airplane of flight number 362 for Hawaii!」
『Roger. ……! Please get away from this place right now sir!』
「First of all, tell my father and mother! Run away from the!」
『Sir!』
SOPHIAの叫び声の直後、突如大爆発が巻き起こった。轟音と膨大な熱量と爆風が空港内にまで被害を及ばせ、こちらにも向かって来ている。すぐに【肉体の保護】を自分にかけて守り熱からは守られるが、爆風によって鉄柵諸共吹き飛ばされて地面に落ちてしまう。
咄嗟に呪文をかけたせいで落ちた時に痛みが走った。骨は折れてないだろうが、それでも痛い。しかしそれよりも……!あの爆発からして、発生源は……ッ!
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
そんな叫び声は、空港が燃える音にこだまするだけであって、今の自分は何も出来ない無力であることを、痛感した。
月日が経つのは早いというが、もう自分も既に20になるのだと思うとその感覚が身に染みて分かってくる。社長業もあったり新しく発明品の開発したりで忙しく充実していた。その中でも紗季と結婚の相談した時は、多分人生で1番疲れただろう。同時に出費も多かったと追記しておく。
去年マイノグーラが取材したせいで紗季との婚約関係が知れ渡ることになってしまい、隠しても無駄だと踏んだので事実は話した。おかげて大々的にニュースになるわ、見かける女性達からは何故か哀愁が漂ってたり……後でSOPHIAから自分のファンクラブがあると言われるまで何が何だか理解できなかったが。
そしてこの歳になるまで数々の支部が建設された。オランダ、ロシア、アフリカやオーストラリアにアルゼンチンなどなど。年収は相も変わらず10兆単位ほどの利益はあるし、SOPHIAとの協力で会社の改善点を見つけたりと。収入も多ければ支出も多いが、今のところ大きな問題点は見つかっていない。会社のデータ改ざんしようとすればSOPHIAが勝手に直してくれるし。流石SOPHIA、もう3京以上のアルゴリズム持ちAI。
というか、かれこれSOPHIAを作って14年にもなるのか。今でも情報集めをしているというが、その内変なものまで見つけたりしてないだろうかと心配になる。って、見つけたとしても自分には言わないか流石に。
唯一まだ解決してない問題といえば、アンノウンガスのことぐらいだろう。以前未発見の金属も発見したというので調べてもらったものの、それ単体では効果そのものが見られない特殊な金属であったと言っておく。
今のところ使えそうも無いので頭の隅に留めておくぐらいの認識ではある。SOPHIAがゆっくりと調べているので気にはしてない。色々とあったが、今日は両親が久々に海外旅行へと行く日であった。休みがちょうど重なったので2人とも張り切って準備していた。行くのはハワイらしいけど。
自分はまだまだ仕事もあったりして忙しくなった為、一緒には行けなくなった。でも父さんと母さんは今まで自分に色んなことをさせてくれたから、せめてバカンスの日は何にも邪魔されずにする方法を考えておいて良かった。そのため今自分は2人の見送りのために空港に居る。
「It was really good. I never thought that such a day would come.」
「Me too. But did you really want to come with us?」
「I still have work left. Mom knows what I said before, is medicine development that removes only cancer and tumors.」
「……Who is similar to work?」
「Don’t look at me. Well then you are nothing like that.」
「Tom, Daddy is getting bullied!」
「Dad, it's the lowest.」
「Is this bad for me?」
「「 I guess this is a joke. 」」
「Oh, it is a joke. I was aware.」
「「 It's boring. 」」
「Who was the one who told you to lie?」
最近こんな会話してたかな、全然してないや。殆どSOPHIAとの会話だったり、連絡ぐらいでしかやり取りをしてなかったな。今度はもっと直接会いに行こうかな、休みが取れたらの話しだけど。
「It's about time our flight. Well then we'll be going Thomas.」
「Please take a good rest. Because there are not many things to do if you only have work.」
「I will be careful. Dad, mom. Enjoy traveling in Hawaii.」
母さんとは頬への軽いキスを交わし、父さんとはハグを交わす。そして2人はハワイに向けて漸く出発することになった。まぁ今すぐって訳じゃないからあれだけど、こうやって2人だけで旅行に行く様を見送ってると変に心が沈んでくる。こればっかりはどうしようも無いけどさ。
今では出発する飛行機便が空港内のモニターで確認できるとはいえ、以前のように外へ出て出発を見送る方が良いと感じてしまうこの頃。確かに面倒だからこそ、時折無性に必要になってくる。こんな気付きが出来ることも、技術の発展は生み出してくれる。
なのでその場所へと向かって到着すると、自動販売機からコーヒーを買って空いている席に座る。5月とはいえども風が強いので少し肌寒く感じるものの、それに対する暖を取るためにホットを買ったので特に問題は無い。
プルタブのてこの原理で飲み口を開け、飲む。唇に触れる金属の冷たさと、口から喉奥へと流れ込んでいく苦味と暖かさが触覚、味覚、嗅覚に刺激を与える。もう良いだろうとコーヒー缶を口から離すと、全身に熱が回るような感覚も覚える。ホッとするというのは大体こんな感じか。態々言い回しが長いこと考えたな自分。
『Sir. Your friend is calling you.』
「Join me. Hi Bob.」
〔Hi Tomboy.〕
「I will hang up the phone seriously.」
〔It's a light joke, get used a little.〕
「Even if you are 25 years old you still have nothing. By the way, have you found a good woman?」
〔Don’t ask it. You know I'm not motivated.〕
「I think that perfection is completely self-sufficient.」
何故か自分と話す内容も最近はエロ本とかグラビアアイドルのことを話すようになったボブ、ムードメーカーとしては良いと思うけども大体言わなくて良いことを言うので意味が無い。そしてあの婚約が報道された直後は自分に薄情者と言ってたが、すぐにいつも通りに戻ったのを覚えている。
〔Hm? Are you at the airport now?〕
「Yeah. My father and mother are going on a trip to Hawaii, so I'm off to see that.」
〔You're as loving your parents and you as ever.〕
「Accept as a compliment. So, what is errands? You did not call me to tell people all the way, did not you?」
〔Oops, that's right. Recently I've been getting a lot of noise recently, because of the terrorist turmoil in Virginia.〕
「Oh, that one? In fact the college students were just making fuss.」
〔Yeah. But since then, something similar happens one after another.〕
「I don’t understand the translation.」
〔Well, this time it seems that the phone is calling on the military.〕
「To the military? It seems like you heard rumors about that talk.」
〔It is truly amazing. What did you understand?〕
「I can tell by listening. So, do you know what the other party on the phone said?」
〔Sure…… "Birds change to coffin."〕
……鳥は棺桶に変わる? なんの意味があるんだそれは。というより普通は鳥が棺桶に変わるなんて有り得る筈が無いんだが、何かを伝えているのか? それだと鳥の意味は……鳥、鳥。鳥と言えば空を飛んだり羽ばたいたりする……いや待て、何か引っかかった。
空を飛ぶ……鳥……空を飛ぶのは鳥だけじゃないとすればまさか……ッ!
「Bob!」
〔Oh!? What 's going on out loudly.〕
「I hang up the phone!」
〔Hey, wai!〕
まさか……まさかとは思うが、それは不味い!既に電話中に他の便は出発したから無事だと思うが、今から出発するのは……!
「SOPHIA! Hacking all the cameras in the airplane of flight number 362 for Hawaii!」
『Roger. ……! Please get away from this place right now sir!』
「First of all, tell my father and mother! Run away from the!」
『Sir!』
SOPHIAの叫び声の直後、突如大爆発が巻き起こった。轟音と膨大な熱量と爆風が空港内にまで被害を及ばせ、こちらにも向かって来ている。すぐに【肉体の保護】を自分にかけて守り熱からは守られるが、爆風によって鉄柵諸共吹き飛ばされて地面に落ちてしまう。
咄嗟に呪文をかけたせいで落ちた時に痛みが走った。骨は折れてないだろうが、それでも痛い。しかしそれよりも……!あの爆発からして、発生源は……ッ!
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
そんな叫び声は、空港が燃える音にこだまするだけであって、今の自分は何も出来ない無力であることを、痛感した。
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