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降臨
26話
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これは──って何これ、浮いてる。直径は目測で30cmの幅は約40cmぐらいの楕円形の物体が、ガラス張りのショーケースの中に入って浮いている。しかも見た感じ冷たさが視覚で感じられそうなぐらい表面が綺麗だ。でもその前に、どうやらこの隕石もとい外被殻はこの物体を保管するための部屋のようなものなんだろう。
ではこの物体は一体なんなのかという疑問点に行き着く訳で。中に入ってその物体を確認していくと両端の方に何やら小さな溝があるのを発見した。スイッチか? それとも……とにかく考えても仕方ないか、先ずはこのショーケースの中から取り出す方法をと。
試しにガラスを持って引っ張ってみるがビクともしない。台座の方に何かしら仕掛けがあるのかと確認してみるが特に反応は無し。赤外線スキャンで調べてみても反応無し。……壊すか? いやいや流石に駄目だ、壊したところで中の物体がどうなるか分からないし。
となるとすれば……ドリルで箱上部の隅を開けて振動型採取機でガラスを蓋を取るみたくすれば良いか。幸い楕円形なので隙間がある分何かしらの危険性は少ないだろう。にしてもこの中、何か地味にジメジメしてるような気がするんだが。
まぁともかく、ガラス箱の解体を始めるか。先にドリルで穴を開けて、次に線に沿って振動型採取機を当ててやる。それを後3回ほど繰り返したら……この穴に指をはめて上げてみると、うん取れた。
にしてもこれ不思議だな。物体が重力に反発して浮いてること自体有り得ないのに、これは宇宙特有の物質なんだろうか。となるとこれ1種の反物質の可能性もあるんだが。でも今のところ実害は見当たらないので、取り敢えず持っていくとしようか。
『Sir. What is this object?』
「I don't know. I want to know.」
『Is it OK without analyzing?』
「To investigate this I use a more professional machine. SOPHIA put together the data.」
『Roger.』
さて、これは流石に自分の方で検査しなきゃ不味いかな。そんなことを思って触れようとしてみるが、やはり何かに阻まれている感触を覚える。このままだと埒が明かないので、ガラスとの接触面を同じく振動型採取機で解体し横から掬いとるように回収する。
……回収出来たは良いが、まだ浮いているな。仕方ないこのまま慎重に運んでいくか。にしても不思議な感覚だなホント、こんなの初めてなんですけど。
特に何事もなく運べたところで、内蔵物を調べるためにCTスキャンとMRIでの検査を行う。その為の機械? 暇潰し程度に手鏡サイズに作れたから問題は無い。さてスキャン開始っと……あとはSOPHIAがリツウェッドに解析結果を映してくれるけども、あら早い。
どれどれ…………って、何これ。中身が全くわからん。というか解析すら出来ない。CTスキャンなんて放射能検査だぞ、それですら分からないのか。どうすれば良いもんかねぇ。
『Sir. This object is made up of plutonium.』
「Is it a radioisotope or stable isotope?」
『It is a stable isotope. Probably there is the possibility of Pu 244.』
まぁ不思議なことでは無いと思うな。プルトニウムも天然のヤツが、ガボン共和国の天然原子炉で比較的高濃度で発見されてるし。しかし気になるのは、この金属プルトニウムの中身だ。どうやっても触れられないし……無理やり挟み込んでみれば案外上手くいくかも。あれだ、同極の磁石を無理やり自分で合わせようとした感じで。
というわけで、補助スーツの出力82%のまま徐々に力を入れて挟もうとしてみる。すると徐々に両端に近付いていき、2分も経たない内にこの物体に触れることが出来た。どうやらある一定以上の圧力を掛けると同じように触れられるみたいだ。
にしてもどう開ければ良いんだろうか、押しボタンか? 何かそうとしか思えなくなってきた。少しだけ手を移動させて親指でおもいっきり押してみる。しかし押せない、というよりも押している感覚すら無いと錯覚しそうだ。
じゃあ何だ、回転式かまた。今度は押しつつ手のひらで回転させてみるか。左、右……おっと右回転で開いた感じがするな。というか金属プルトニウムが花みたく開いて中からキャップのついた変なパックが現れた。……ってか冷たっ!さっきまで冷たくなかったのに……まさかとは思うが、この金属プルトニウムが冷気を遮断してたってことか?でもそれは普通有り得ない、金属ならば冷気が伝達するのは当たり前。
じゃあ何が冷気の遮断をしていたのかのかが気になる。まさかとは思うが、このパックの中身か? 一応肉体の保護を掛けられているとはいえども、迂闊に触るのは不味い。防護手袋の着用をしとくか。
自室に戻って手袋を……手袋を…………そういえば無かったッ!こうなりゃもうこれで行くしかないか。そのまま異空間には出ずにこのパックに触れてみる。触れたところで特に問題なさそうだから、そのまま持ってみる。
ふむ、冷気はここからか。にしても入ってるのはなんだ? というか入ってるのかこれ。何にも無さそうだから思い切って振ってみるとっ!? 何かパック内で電気走ってた!
中は入ってるが、目には見えない。そして振ると電気が走った……気体か?だとしても電気が走るというのが分からない。となれば……プラズマか?いやいや、もしそうなら冷気を発生させるのは有り得ない。
気体……ガスか、プラズマか。これをキチンと調べなきゃならないな。
「SOPHIA. Please check if this is gas or plasma.」
『Roger.』
さて、状態検査をするのは良いもののその機械をどうするか。これを出すこと自体かなり危険性が高いのに……検査専用の物体に魔力で保護かけるか。くっそ、今日は魔力多めに使う日だなオイ。あんまり使わないから疲弊してくる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
もう疲れた! もうやりたくない! 魔力使いすぎて体がダルい!何なんもー。検査開始になったらプラズマが終始発生するし、機械の保護だけでエグい魔力使った挙句こっちにもプラズマが来てたし! 先に保護呪文掛けておいて良かったけど、あれ普通の人間なら死ぬからね!
まぁおかげで、このガスが現存する物理法則から逸脱してる物質であることが分かった。このガスは、これそのものに一定以上の刺激を与えるとプラズマと凍結作用を発生させる危険な代物でありながら、発生しても全くそのガス自体は減らない。正しく無限資源ともいえるもの。
使用魔力の殆どを機械保護と人体保護に使い疲弊しているところに、後片付け作業に追われて……追われて…………って、別に異空間だから処分すれば良いだけの話じゃん。まぁここで作業しなきゃいけないからなぁ、家建てて別に研究開発室作るか。
だがプラズマと凍結作用を有しているのにも関わらず、ガスの量が減らないというのは良い。扱い方さえ分かれば無限に使用できるという利点がある……あるんだが、これをそのまま使ったとしても逆に使用する機械が耐えられなくなるというのはヤバい。
『Sir. There was a point to worry a little, so I will report.』
「What is the point of concern?」
『When that gas had reacted a while ago, some hydrogen in that space was freezing.』
「Freezing hydrogen? Was there also freezing of oxygen?」
『For some reason other than hydrogen was not freezing. I don’t yet understand clearly that gas is such a nature or another reason.』
水素のみの氷結……そんな作用見たことも聞いたことも無いぞ。宇宙特有の物質として見ればこの様なことも有り得るのだろうと決め付けれるが、そういう訳でも無いと思う。例えば他に地球と似た惑星の資源で、似たような大気組成から類似している又は同じものを結合させる作用を持っているのか。
そもそもイリジウム自体地球には存在しない金属だ。しかし宇宙由来の性質を持ち合わせておらず、地球大気内でも何の変化も無い。ならばこのガスも似たようなものなのではないのだろうかと考えてしまう。勿論このガス特有の性質はあるのだろうが、少なくとも地球大気でこの作用が起きたのだから宇宙でも同じ作用は起きるだろう。
ふーむ、これ案外使えたりするんじゃないだろうか。取り扱い注意は当然として上手く使えばリニアモーターの原理、言うなれば電機消費を実質±0にさせ機械を動かすことが出来る。
……うーん、革命。まぁ今ある分しかないから迂闊にポンポンと使える物でも無ければ世間に出せる物でも無いしな。これは何時かの時の為に取っておくとしてと。
異空間から機材云々を全て出して、それぞれ置いてた部屋に戻す。それらが1通り終わったあと、この異空間内の隕石擬きの中にあのガスが入っていたプルトニウム製の容器に戻して保管する。ここなら誰にも見つけられないし、もし見つけられるのならば多分神ぐらいのモンだろう。
にしても……一々あのガスとかって呼び方が面倒だな。何かしら名前でも付けて呼びやすくすれば良いんだけどねぇ……ガスではあったが刺激を与えればプラズマと凍結機能を発生し、そのくせ無限に存在し続ける矛盾するもの。
「……Unknown.」
『Did you say something?』
「I was wondering what to do with that gas name. The word that came up at once came out.」
『……【Unknown gas】. I think that it would be better to name it so.』
アンノウンガス……確かに。未だに不明過ぎる要素があるのだから、名前にそう付けても良いのか。とまぁ、SOPHIAの提案により【unknown gas】と名付けることに決定しました。
『Sir. I will ask for an explanation about the previous space.』
「I thought you were forgetting.」
ではこの物体は一体なんなのかという疑問点に行き着く訳で。中に入ってその物体を確認していくと両端の方に何やら小さな溝があるのを発見した。スイッチか? それとも……とにかく考えても仕方ないか、先ずはこのショーケースの中から取り出す方法をと。
試しにガラスを持って引っ張ってみるがビクともしない。台座の方に何かしら仕掛けがあるのかと確認してみるが特に反応は無し。赤外線スキャンで調べてみても反応無し。……壊すか? いやいや流石に駄目だ、壊したところで中の物体がどうなるか分からないし。
となるとすれば……ドリルで箱上部の隅を開けて振動型採取機でガラスを蓋を取るみたくすれば良いか。幸い楕円形なので隙間がある分何かしらの危険性は少ないだろう。にしてもこの中、何か地味にジメジメしてるような気がするんだが。
まぁともかく、ガラス箱の解体を始めるか。先にドリルで穴を開けて、次に線に沿って振動型採取機を当ててやる。それを後3回ほど繰り返したら……この穴に指をはめて上げてみると、うん取れた。
にしてもこれ不思議だな。物体が重力に反発して浮いてること自体有り得ないのに、これは宇宙特有の物質なんだろうか。となるとこれ1種の反物質の可能性もあるんだが。でも今のところ実害は見当たらないので、取り敢えず持っていくとしようか。
『Sir. What is this object?』
「I don't know. I want to know.」
『Is it OK without analyzing?』
「To investigate this I use a more professional machine. SOPHIA put together the data.」
『Roger.』
さて、これは流石に自分の方で検査しなきゃ不味いかな。そんなことを思って触れようとしてみるが、やはり何かに阻まれている感触を覚える。このままだと埒が明かないので、ガラスとの接触面を同じく振動型採取機で解体し横から掬いとるように回収する。
……回収出来たは良いが、まだ浮いているな。仕方ないこのまま慎重に運んでいくか。にしても不思議な感覚だなホント、こんなの初めてなんですけど。
特に何事もなく運べたところで、内蔵物を調べるためにCTスキャンとMRIでの検査を行う。その為の機械? 暇潰し程度に手鏡サイズに作れたから問題は無い。さてスキャン開始っと……あとはSOPHIAがリツウェッドに解析結果を映してくれるけども、あら早い。
どれどれ…………って、何これ。中身が全くわからん。というか解析すら出来ない。CTスキャンなんて放射能検査だぞ、それですら分からないのか。どうすれば良いもんかねぇ。
『Sir. This object is made up of plutonium.』
「Is it a radioisotope or stable isotope?」
『It is a stable isotope. Probably there is the possibility of Pu 244.』
まぁ不思議なことでは無いと思うな。プルトニウムも天然のヤツが、ガボン共和国の天然原子炉で比較的高濃度で発見されてるし。しかし気になるのは、この金属プルトニウムの中身だ。どうやっても触れられないし……無理やり挟み込んでみれば案外上手くいくかも。あれだ、同極の磁石を無理やり自分で合わせようとした感じで。
というわけで、補助スーツの出力82%のまま徐々に力を入れて挟もうとしてみる。すると徐々に両端に近付いていき、2分も経たない内にこの物体に触れることが出来た。どうやらある一定以上の圧力を掛けると同じように触れられるみたいだ。
にしてもどう開ければ良いんだろうか、押しボタンか? 何かそうとしか思えなくなってきた。少しだけ手を移動させて親指でおもいっきり押してみる。しかし押せない、というよりも押している感覚すら無いと錯覚しそうだ。
じゃあ何だ、回転式かまた。今度は押しつつ手のひらで回転させてみるか。左、右……おっと右回転で開いた感じがするな。というか金属プルトニウムが花みたく開いて中からキャップのついた変なパックが現れた。……ってか冷たっ!さっきまで冷たくなかったのに……まさかとは思うが、この金属プルトニウムが冷気を遮断してたってことか?でもそれは普通有り得ない、金属ならば冷気が伝達するのは当たり前。
じゃあ何が冷気の遮断をしていたのかのかが気になる。まさかとは思うが、このパックの中身か? 一応肉体の保護を掛けられているとはいえども、迂闊に触るのは不味い。防護手袋の着用をしとくか。
自室に戻って手袋を……手袋を…………そういえば無かったッ!こうなりゃもうこれで行くしかないか。そのまま異空間には出ずにこのパックに触れてみる。触れたところで特に問題なさそうだから、そのまま持ってみる。
ふむ、冷気はここからか。にしても入ってるのはなんだ? というか入ってるのかこれ。何にも無さそうだから思い切って振ってみるとっ!? 何かパック内で電気走ってた!
中は入ってるが、目には見えない。そして振ると電気が走った……気体か?だとしても電気が走るというのが分からない。となれば……プラズマか?いやいや、もしそうなら冷気を発生させるのは有り得ない。
気体……ガスか、プラズマか。これをキチンと調べなきゃならないな。
「SOPHIA. Please check if this is gas or plasma.」
『Roger.』
さて、状態検査をするのは良いもののその機械をどうするか。これを出すこと自体かなり危険性が高いのに……検査専用の物体に魔力で保護かけるか。くっそ、今日は魔力多めに使う日だなオイ。あんまり使わないから疲弊してくる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
もう疲れた! もうやりたくない! 魔力使いすぎて体がダルい!何なんもー。検査開始になったらプラズマが終始発生するし、機械の保護だけでエグい魔力使った挙句こっちにもプラズマが来てたし! 先に保護呪文掛けておいて良かったけど、あれ普通の人間なら死ぬからね!
まぁおかげで、このガスが現存する物理法則から逸脱してる物質であることが分かった。このガスは、これそのものに一定以上の刺激を与えるとプラズマと凍結作用を発生させる危険な代物でありながら、発生しても全くそのガス自体は減らない。正しく無限資源ともいえるもの。
使用魔力の殆どを機械保護と人体保護に使い疲弊しているところに、後片付け作業に追われて……追われて…………って、別に異空間だから処分すれば良いだけの話じゃん。まぁここで作業しなきゃいけないからなぁ、家建てて別に研究開発室作るか。
だがプラズマと凍結作用を有しているのにも関わらず、ガスの量が減らないというのは良い。扱い方さえ分かれば無限に使用できるという利点がある……あるんだが、これをそのまま使ったとしても逆に使用する機械が耐えられなくなるというのはヤバい。
『Sir. There was a point to worry a little, so I will report.』
「What is the point of concern?」
『When that gas had reacted a while ago, some hydrogen in that space was freezing.』
「Freezing hydrogen? Was there also freezing of oxygen?」
『For some reason other than hydrogen was not freezing. I don’t yet understand clearly that gas is such a nature or another reason.』
水素のみの氷結……そんな作用見たことも聞いたことも無いぞ。宇宙特有の物質として見ればこの様なことも有り得るのだろうと決め付けれるが、そういう訳でも無いと思う。例えば他に地球と似た惑星の資源で、似たような大気組成から類似している又は同じものを結合させる作用を持っているのか。
そもそもイリジウム自体地球には存在しない金属だ。しかし宇宙由来の性質を持ち合わせておらず、地球大気内でも何の変化も無い。ならばこのガスも似たようなものなのではないのだろうかと考えてしまう。勿論このガス特有の性質はあるのだろうが、少なくとも地球大気でこの作用が起きたのだから宇宙でも同じ作用は起きるだろう。
ふーむ、これ案外使えたりするんじゃないだろうか。取り扱い注意は当然として上手く使えばリニアモーターの原理、言うなれば電機消費を実質±0にさせ機械を動かすことが出来る。
……うーん、革命。まぁ今ある分しかないから迂闊にポンポンと使える物でも無ければ世間に出せる物でも無いしな。これは何時かの時の為に取っておくとしてと。
異空間から機材云々を全て出して、それぞれ置いてた部屋に戻す。それらが1通り終わったあと、この異空間内の隕石擬きの中にあのガスが入っていたプルトニウム製の容器に戻して保管する。ここなら誰にも見つけられないし、もし見つけられるのならば多分神ぐらいのモンだろう。
にしても……一々あのガスとかって呼び方が面倒だな。何かしら名前でも付けて呼びやすくすれば良いんだけどねぇ……ガスではあったが刺激を与えればプラズマと凍結機能を発生し、そのくせ無限に存在し続ける矛盾するもの。
「……Unknown.」
『Did you say something?』
「I was wondering what to do with that gas name. The word that came up at once came out.」
『……【Unknown gas】. I think that it would be better to name it so.』
アンノウンガス……確かに。未だに不明過ぎる要素があるのだから、名前にそう付けても良いのか。とまぁ、SOPHIAの提案により【unknown gas】と名付けることに決定しました。
『Sir. I will ask for an explanation about the previous space.』
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