3 / 48
降臨
2話
しおりを挟む
月日が経過し、2004年3月6日。現在の時刻は午前9時23分54秒。ふむ、誤差は0.003秒程ね……流石Dad。ホント良い仕事してるよ。
あのニャルラトホテプから前世の名前を言われたけれども、忘れているのでここでの『トーマス』という名前が自分だ。まぁ既に両親は居るし、今の生活に不満はないので名前云々はどうでも良いのだが。
しかし出生がアメリカか。前世は日本人だったが、4歳になるまで前世の記憶なんぞ思い出さなかった分、言語に戸惑いなく順応したのだろうな。おかげでバイリンガルになった。
ニャルラトホテプが異世界といっていたと思うが、そこまで現実と大差ない世界だというのは確かだ。……強いて現実離れしているといえば、自分の両親や環境だろう。
父親のフェデルは神経インターフェースと神経の接続による義手や義足の製作をした発明家であり会社の社長で、さらには神経工学の権威とも呼べる人だ。元々それなりに資産はあったが、その発明品で世界が知る資産家にもなった。因みにその義手は伝達速度の誤差が僅か0.041秒という高性能。
母親のメツェルは有名外科医として名を馳せている。その腕は神の技とも呼べるほど上手く、癌の施術に失敗したことは1度たりともない。観察眼も素晴らしいもので、僅かな異変にも気付くほどだ。
そんな規格外両親の間に生まれたのが自分、『トーマス・コール』だ。まぁ2人の影響に感化されているのかといえば……完璧感化されてます。
1歳の10ヶ月の頃に3語文を使用し、2歳と11ヶ月には普通の人と大差なく話すことが出来た。3歳になってからは父親の自室にある本を読んで内容は覚えた。3歳のこれはニャルラトホテプの細工なのだろうな。
そんな自分だが、産まれた時から乳母さんの『シエラ・R・クラリス』の世話になっている。今でもお世話になっているけれども。そして今、この外出の準備にも手伝ってもらってる。
「Thomas,are you ready?」
「I’m ready dad.」
「OK.We’ll leave a bit.」
「Hey there it is.」
今から父さんの行くマサチューセッツ工科大学について行くんだ。ちょうど今日は父さんが大学で講義の予定が入っていたから、ついでに自分は図書館で本を読み漁って知識を集めるだけ。
父さんが運転するロールスロイスドーンに乗って出発する。マサチューセッツ州の街並みを走りながら────自分は回路基盤の本を読む。
AIを作りたいなと考えているからだ。幾らなんでも乳母さんにも手伝ってもらうのは気が引けるし、そもそも必ず独り立ちはしなきゃならないのに頼りっきりなのは自分が抵抗感を感じる。だってそのぐらいまで前世は生きていたのだから。
まぁ今から1人、というのも些か無理な話な訳で。だったら人の代わりとしてAIのサポートシステムを開発したら良いんじゃないのかなと、そんな訳の分からない安直な考えで父さんについて行くんだけどね。
まぁ、その買ってもらった回路基盤の本を読み漁っているんだけどね。良い知識は学び舎にあるってね。
「Thomas.You are reading the book so hard, #are you interested in computer《コンピューターに興味があるのか》?」
おっと答えにくい質問が来たな。この世界じゃAI関連の研究は最先端とはいえ発展はほんの些細なものだ。それを作ろうとしてるって正直に言うと、どんな反応されるか分からない。
そもそも異世界とはいえ前世と殆ど変わらない世界なんだ。発展が進んでいない物を作ると他人に言っても“何を馬鹿なことを”と一蹴されるから……。
「……Well.I’m thinking about it.」
「I see.」
「But……」
「Hmm?」
「I would like to contribute to the developmet of science technology.」
本を読みながらそう言った。……ってか4歳の子供が何を言ってんだろ。まぁ既に父さんの書物を読み漁ってる時点でおかしいだろうけど、今の発言はおかしいと指摘するでしょうに。
「It’s good thoughts.I will support you.」
「…………Thank.」
どうやら、文化の違いは国民性の違いにも繋がるみたいだ。まぁ両親も自分の行動を見て一喜一憂してたぐらいだし、そこら辺は……まぁ折り合いは付けようか。
◇◇◇◇◇◇◇◇
さて、ただいま父さんは講義中だから……本を読み漁るとしますか。といっても持てる本の量にも4歳では限界があるので、1冊取ってその場で速読して内容を覚えなければ。幸い時間はたっぷりあるんだし、詰め込む時に詰め込まなきゃ。
なるべく自分の手伝いをしてもらいたいから……情報収集を自動的にさせるか。少し面倒くさくなるけど、自分が速読して全部記憶領域に詰め込むのも非合理的だし。
あ、どうせなら放射能対策とか毒素とか研究したいな。解毒作用のある物質、エネルギーetcとかの開発や放射能消滅とか。出来るかどうかは置いといて。
……まぁでも、完成するまでは結局地頭使わなきゃいけないけどさぁ。
それから6時間ほど経ちまして────
「Thomas.Wake up.」
「……I’m awake all the time.I was thinking a little.」
「Will you bother to take your arm pillow?」
「Yes.」
「Hmm……OK.Let’s go home.」
「All r-ight.」
地頭がオーバーヒートしてたから一旦整理していた途中に起こされた。あともうちょっと時間が欲しいけども……まぁ起きてても出来るか。無駄な情報を入れないために腕枕で寝て視界を遮っただけだし。
幾らニャルラトホテプの細工やらで記憶能力や何やらが優れていても、結局は単なる子どもだ。当然キャパシティの問題でオーバーヒートするのも当たり前だろう。……この図書室にある回路基盤の本の殆どを読み尽くしておいて何を言ってるのかと、自分自身にツッコミたくなるが。
他にも放射線物質や毒の一覧、作用、発表されている理論に、今日思い付いた空間ディスプレイに使えそうな知識をあらかた集めた。ただ詰め込みすぎて眠い。今にも寝そうな予感……。
……眠気覚ましのヤツ、何か無いかな?
って思ってたら頭が冴えた。あ、眠気も無いや。…………うん?
「What's wrong?」
「Ahー……Nothing.」
いかんいかん、あまり悟られたくはないな。──さて、今自分は何をしたのか思い出してみよう。眠気覚ましのことを考えていたら眠気が覚めた…………何を言ってるんだ自分は?
だが急に目が覚めるなんてのは普通ではない。まぁ自分は普通じゃないけども。思いつく辺り、ニャルラトホテプの権能の1つ……なのか?あとでニャルラトホテプを調べてみるか。
父さんの車に乗って、いざ帰宅。父さんの運転するドーンの窓からボストンの街並みが映像のように流れていく風景を眺めつつ、自分は風景そっちのけでコンピューター欲しいなと思考していた。どうせなら自作するか。スネかじりになるけど。
最新のPC部品とか調べなきゃな。値段もそこそこ掛かりそうだけど、市販よりかはマシかも。
◇◇◇◇◇◇◇◇
あ、家が見えてきた。もうここまで来たんだ、速いなやっぱり。そして……目の前の86階建て白いタワーマンション、このマンションの最上階の1室が家だ。あと他にも5室ぐらい部屋があって、父さんの実験部屋が1つと倉庫代わりの部屋。
といっても倉庫にあるのは父さんの作った義手や義足の失敗作達。あ、部品ならいっぱいあったわ。PCは無理だろうけど、何かしら作れそうだし。
……義手義足、ねぇ。発展すれば補助系のスーツとか開発しても良いかもしんない。人工筋肉と伝達指令系のインターフェース組み込ませて、筋肉の発する筋電信号に反応させて補助するとか────父さんに言って試してみよう。
「I’m home.」
「Welcome at home.」
シエラ乳母さん──もう完璧メイドみたいな立ち位置だけどね。それとシエラさんって呼んだ方が良いかも……って思ってたけど違和感があるから止めよ。
シエラ乳母さんがいつもの通りに出迎えてくれて、自分は先に洗面所に向かって清潔にさせておく。そんでもって終わったあとは……善は急げ、かな?
「Dad.I'd like to talk a bit now ....OK?」
「Hmm? Suddenly what?」
話しやすいように自分の目線に合わせてくれる父さん。そんな父さんに、多分これから色んな我儘を言うから少し罪悪感があるけど……今は我儘を言わなきゃ始まらないか。
「I want a computer.My own.」
「Your own?Isn’t it on the market?」
「I don't have to disturb dad's research.」
「Hmm……」
「Please!」
嘘ついても何の得にもならないから、ある程度誤魔化して話したけど……確かに父さんの研究の支障になりそうなのは理解してたから、ちょうどいいのかもしれないけど。
ただ自分の精神年齢がこの行動に対して、少し気持ち悪いなと思ってしまった。うん、誰も好き好んでやる以外子どもの真似なんてやろうともしないよね。自分の場合は欲しい物があるから、そうせざるを得ないんだけどね。
「…………OK.It's just what I was thinking about.」
「Is it true?」
「Yes!」
「Thanks dad!」
一々オーバーリアクションだって?親がOKしてくれたのに喜ばないってのも、どうかしてると思うけどな!けどこれで制作に取り掛れる!
「But,let's buy it from tomorrow.We are having dinner soon.」
……今からやりたかったんだけどなぁ。
あのニャルラトホテプから前世の名前を言われたけれども、忘れているのでここでの『トーマス』という名前が自分だ。まぁ既に両親は居るし、今の生活に不満はないので名前云々はどうでも良いのだが。
しかし出生がアメリカか。前世は日本人だったが、4歳になるまで前世の記憶なんぞ思い出さなかった分、言語に戸惑いなく順応したのだろうな。おかげでバイリンガルになった。
ニャルラトホテプが異世界といっていたと思うが、そこまで現実と大差ない世界だというのは確かだ。……強いて現実離れしているといえば、自分の両親や環境だろう。
父親のフェデルは神経インターフェースと神経の接続による義手や義足の製作をした発明家であり会社の社長で、さらには神経工学の権威とも呼べる人だ。元々それなりに資産はあったが、その発明品で世界が知る資産家にもなった。因みにその義手は伝達速度の誤差が僅か0.041秒という高性能。
母親のメツェルは有名外科医として名を馳せている。その腕は神の技とも呼べるほど上手く、癌の施術に失敗したことは1度たりともない。観察眼も素晴らしいもので、僅かな異変にも気付くほどだ。
そんな規格外両親の間に生まれたのが自分、『トーマス・コール』だ。まぁ2人の影響に感化されているのかといえば……完璧感化されてます。
1歳の10ヶ月の頃に3語文を使用し、2歳と11ヶ月には普通の人と大差なく話すことが出来た。3歳になってからは父親の自室にある本を読んで内容は覚えた。3歳のこれはニャルラトホテプの細工なのだろうな。
そんな自分だが、産まれた時から乳母さんの『シエラ・R・クラリス』の世話になっている。今でもお世話になっているけれども。そして今、この外出の準備にも手伝ってもらってる。
「Thomas,are you ready?」
「I’m ready dad.」
「OK.We’ll leave a bit.」
「Hey there it is.」
今から父さんの行くマサチューセッツ工科大学について行くんだ。ちょうど今日は父さんが大学で講義の予定が入っていたから、ついでに自分は図書館で本を読み漁って知識を集めるだけ。
父さんが運転するロールスロイスドーンに乗って出発する。マサチューセッツ州の街並みを走りながら────自分は回路基盤の本を読む。
AIを作りたいなと考えているからだ。幾らなんでも乳母さんにも手伝ってもらうのは気が引けるし、そもそも必ず独り立ちはしなきゃならないのに頼りっきりなのは自分が抵抗感を感じる。だってそのぐらいまで前世は生きていたのだから。
まぁ今から1人、というのも些か無理な話な訳で。だったら人の代わりとしてAIのサポートシステムを開発したら良いんじゃないのかなと、そんな訳の分からない安直な考えで父さんについて行くんだけどね。
まぁ、その買ってもらった回路基盤の本を読み漁っているんだけどね。良い知識は学び舎にあるってね。
「Thomas.You are reading the book so hard, #are you interested in computer《コンピューターに興味があるのか》?」
おっと答えにくい質問が来たな。この世界じゃAI関連の研究は最先端とはいえ発展はほんの些細なものだ。それを作ろうとしてるって正直に言うと、どんな反応されるか分からない。
そもそも異世界とはいえ前世と殆ど変わらない世界なんだ。発展が進んでいない物を作ると他人に言っても“何を馬鹿なことを”と一蹴されるから……。
「……Well.I’m thinking about it.」
「I see.」
「But……」
「Hmm?」
「I would like to contribute to the developmet of science technology.」
本を読みながらそう言った。……ってか4歳の子供が何を言ってんだろ。まぁ既に父さんの書物を読み漁ってる時点でおかしいだろうけど、今の発言はおかしいと指摘するでしょうに。
「It’s good thoughts.I will support you.」
「…………Thank.」
どうやら、文化の違いは国民性の違いにも繋がるみたいだ。まぁ両親も自分の行動を見て一喜一憂してたぐらいだし、そこら辺は……まぁ折り合いは付けようか。
◇◇◇◇◇◇◇◇
さて、ただいま父さんは講義中だから……本を読み漁るとしますか。といっても持てる本の量にも4歳では限界があるので、1冊取ってその場で速読して内容を覚えなければ。幸い時間はたっぷりあるんだし、詰め込む時に詰め込まなきゃ。
なるべく自分の手伝いをしてもらいたいから……情報収集を自動的にさせるか。少し面倒くさくなるけど、自分が速読して全部記憶領域に詰め込むのも非合理的だし。
あ、どうせなら放射能対策とか毒素とか研究したいな。解毒作用のある物質、エネルギーetcとかの開発や放射能消滅とか。出来るかどうかは置いといて。
……まぁでも、完成するまでは結局地頭使わなきゃいけないけどさぁ。
それから6時間ほど経ちまして────
「Thomas.Wake up.」
「……I’m awake all the time.I was thinking a little.」
「Will you bother to take your arm pillow?」
「Yes.」
「Hmm……OK.Let’s go home.」
「All r-ight.」
地頭がオーバーヒートしてたから一旦整理していた途中に起こされた。あともうちょっと時間が欲しいけども……まぁ起きてても出来るか。無駄な情報を入れないために腕枕で寝て視界を遮っただけだし。
幾らニャルラトホテプの細工やらで記憶能力や何やらが優れていても、結局は単なる子どもだ。当然キャパシティの問題でオーバーヒートするのも当たり前だろう。……この図書室にある回路基盤の本の殆どを読み尽くしておいて何を言ってるのかと、自分自身にツッコミたくなるが。
他にも放射線物質や毒の一覧、作用、発表されている理論に、今日思い付いた空間ディスプレイに使えそうな知識をあらかた集めた。ただ詰め込みすぎて眠い。今にも寝そうな予感……。
……眠気覚ましのヤツ、何か無いかな?
って思ってたら頭が冴えた。あ、眠気も無いや。…………うん?
「What's wrong?」
「Ahー……Nothing.」
いかんいかん、あまり悟られたくはないな。──さて、今自分は何をしたのか思い出してみよう。眠気覚ましのことを考えていたら眠気が覚めた…………何を言ってるんだ自分は?
だが急に目が覚めるなんてのは普通ではない。まぁ自分は普通じゃないけども。思いつく辺り、ニャルラトホテプの権能の1つ……なのか?あとでニャルラトホテプを調べてみるか。
父さんの車に乗って、いざ帰宅。父さんの運転するドーンの窓からボストンの街並みが映像のように流れていく風景を眺めつつ、自分は風景そっちのけでコンピューター欲しいなと思考していた。どうせなら自作するか。スネかじりになるけど。
最新のPC部品とか調べなきゃな。値段もそこそこ掛かりそうだけど、市販よりかはマシかも。
◇◇◇◇◇◇◇◇
あ、家が見えてきた。もうここまで来たんだ、速いなやっぱり。そして……目の前の86階建て白いタワーマンション、このマンションの最上階の1室が家だ。あと他にも5室ぐらい部屋があって、父さんの実験部屋が1つと倉庫代わりの部屋。
といっても倉庫にあるのは父さんの作った義手や義足の失敗作達。あ、部品ならいっぱいあったわ。PCは無理だろうけど、何かしら作れそうだし。
……義手義足、ねぇ。発展すれば補助系のスーツとか開発しても良いかもしんない。人工筋肉と伝達指令系のインターフェース組み込ませて、筋肉の発する筋電信号に反応させて補助するとか────父さんに言って試してみよう。
「I’m home.」
「Welcome at home.」
シエラ乳母さん──もう完璧メイドみたいな立ち位置だけどね。それとシエラさんって呼んだ方が良いかも……って思ってたけど違和感があるから止めよ。
シエラ乳母さんがいつもの通りに出迎えてくれて、自分は先に洗面所に向かって清潔にさせておく。そんでもって終わったあとは……善は急げ、かな?
「Dad.I'd like to talk a bit now ....OK?」
「Hmm? Suddenly what?」
話しやすいように自分の目線に合わせてくれる父さん。そんな父さんに、多分これから色んな我儘を言うから少し罪悪感があるけど……今は我儘を言わなきゃ始まらないか。
「I want a computer.My own.」
「Your own?Isn’t it on the market?」
「I don't have to disturb dad's research.」
「Hmm……」
「Please!」
嘘ついても何の得にもならないから、ある程度誤魔化して話したけど……確かに父さんの研究の支障になりそうなのは理解してたから、ちょうどいいのかもしれないけど。
ただ自分の精神年齢がこの行動に対して、少し気持ち悪いなと思ってしまった。うん、誰も好き好んでやる以外子どもの真似なんてやろうともしないよね。自分の場合は欲しい物があるから、そうせざるを得ないんだけどね。
「…………OK.It's just what I was thinking about.」
「Is it true?」
「Yes!」
「Thanks dad!」
一々オーバーリアクションだって?親がOKしてくれたのに喜ばないってのも、どうかしてると思うけどな!けどこれで制作に取り掛れる!
「But,let's buy it from tomorrow.We are having dinner soon.」
……今からやりたかったんだけどなぁ。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第三部 『暗黒大陸』
橋本 直
SF
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる