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第17話 火炎の勇者
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僕達の目の前に現れたのは火炎の勇者と言われるアルスという男だった。
赤髪で真っ直ぐな瞳を持っている。見た目は若いように見えるが、思ってるほど若くはないのだろう。
アルスとの距離は離れているが、今までに感じたことない緊張が僕を襲う。
わかるのだ。火炎の勇者アルスは恐ろしく強いことが。
アルスは魔力も出さずに現れたが、魔力など出さなくてもわかってしまう強さ。別次元の強さが感じとれてしまう。
「勝手な真似をしてくれたなシララギ…そこの、転がっている貴様の愚物もな」
アルスはシララギを睨みながら言った。
「わ…悪かったな!だがこんな筈ではなかったのだ!私の計画通りいけば、勝利は確実だった!だが、予想外のことが起きてしまったんだ!」
シララギは手を大きく横にして必死に言い訳を言った。
「尊い命……兵をたくさん死なせたことは事実だ。今後勝手な行動をするなら許さんからな」
アゼンは鋭い目つきでシララギに言った。
「グ……」
シララギが何も言えなかった。
「さて」
その瞬間アルスは魔力を解放した。
とてつもない魔力だった。
「誰から相手するんだ?」
アルスは僕達を睨みながら言った。
「私が相手よ!」
そう言ってアルスの前に立ちはだかったのはネインだった。
「ネ…ネインダメだ!一旦逃げるぞ!」
僕はネインに言った。
間違いなく今は逃げるのが最善だろうと思った。
「デーモン様!全員は逃げれません。私が時間を稼ぐので皆んなは逃げてください!」
「バカなこと言うな!僕も戦うよ!」
僕はネインを置いて逃げるなんてできない。
「そうだよ!ネイン!誰が逃げるんだ?」
アルネネは肩を回しながら言った。
「全員でかかればなんとかなるかもしれません」
エネメシアが言った。
「全員でアイツを倒しましょう」
ヤマトは刀を抜いて言った。
「皆んな、ありがとう。でも相手は1人…まずは、私1人で戦うわ!」
ネインが剣を構えて言う。
「ほう…俺が1人だから貴様も1人戦うというのか…公平にするために。俺は全員でかかってきても構わんがな」
アルスは剣を抜いて言った。
僕は彼女の気持ちを尊重して今は手を出さないでおこう。だが、彼女が殺されそうになった時は、僕も参戦する。
「行くわよ!火炎の勇者!」
ネインは魔力を解放する。
「来い、魔人!」
アルスは剣を構えて言う。
両者は剣を振い合った。
どちらも速い剣捌きだった。両者の剣がぶつかり合う。
ネインが剣をアルスに振い続ける。
アルスはネインの剣を余裕を持って受け続ける。
「中々いい剣術だな」
アルスはネインの剣を受けながらそう言った。
「クッ!ハァーー!」
ネインの剣捌きが加速する。
が、アルスに、剣が届くことはない。全て受けられてしまっている。
両者の剣同士がぶつかり押し合いとなった。
「ハァーーーー!」
ネインが剣に力を込める。
が、アルスの剣の方が力は上だった。
ネインは剣の押し合いに負け後ろへと飛ばされた。
だが、倒れることはなく華麗に体制を立て直した。
両者に一定の間合いができた。
「そろそろ俺も本気を出そう」
そう言ったアルスの剣からたちまち炎が溢れ出した。
アルスの剣が燃えているのである。
いやアルスの剣から炎が燃えているのである。
「火炎の勇者…その名前の意味がわかったわ」
ネインは少し息を切らしながら言った。
「行くぞ」
アルスはそう言うと一瞬でネインの目の前へと移動した。目も止まらぬ速さで。アルスは剣を引いていた。
そしてそのまま剣をネインへと振るった。
「火炎斬り」
火炎に溢れ出した剣がネインを襲う。
ネインは剣でガードしようとしたが間に合わなかった。
アルスの剣が振るった先は火炎に包まれいた。
ネインの姿も火炎で見えない。
「ネイン!」
僕は叫んだ。
ネインが斬られたと思ったからだ。
僕はネインの方へと走った。
が……火炎の煙が晴れて見えたのは倒れるネインの前に紫色のシールドのようなものがあった。
その紫色のシールドのおかげでネインは斬られずにすんだのだ。
ネインは尻もちをついている。
「これは、防御魔法…しかも強力な」
アルスは紫色のシールドを見て言った。
「全く、勝手な行動ばかりしてくれるな」
僕らの背後の空からその声は聞こえた。
振り返ると大魔王ギザランの姿があった。
キャラクター紹介
火炎の勇者アルス
7人の勇者の中の1人。名のとうり火炎を剣に纏うことができ、火炎斬りや火斬などの剣術が可能。冷静沈着な性格であり、悪は絶対許さない。
話終歌
炎のような人生。
燃え盛ってやがては灰になる。
アルス
赤髪で真っ直ぐな瞳を持っている。見た目は若いように見えるが、思ってるほど若くはないのだろう。
アルスとの距離は離れているが、今までに感じたことない緊張が僕を襲う。
わかるのだ。火炎の勇者アルスは恐ろしく強いことが。
アルスは魔力も出さずに現れたが、魔力など出さなくてもわかってしまう強さ。別次元の強さが感じとれてしまう。
「勝手な真似をしてくれたなシララギ…そこの、転がっている貴様の愚物もな」
アルスはシララギを睨みながら言った。
「わ…悪かったな!だがこんな筈ではなかったのだ!私の計画通りいけば、勝利は確実だった!だが、予想外のことが起きてしまったんだ!」
シララギは手を大きく横にして必死に言い訳を言った。
「尊い命……兵をたくさん死なせたことは事実だ。今後勝手な行動をするなら許さんからな」
アゼンは鋭い目つきでシララギに言った。
「グ……」
シララギが何も言えなかった。
「さて」
その瞬間アルスは魔力を解放した。
とてつもない魔力だった。
「誰から相手するんだ?」
アルスは僕達を睨みながら言った。
「私が相手よ!」
そう言ってアルスの前に立ちはだかったのはネインだった。
「ネ…ネインダメだ!一旦逃げるぞ!」
僕はネインに言った。
間違いなく今は逃げるのが最善だろうと思った。
「デーモン様!全員は逃げれません。私が時間を稼ぐので皆んなは逃げてください!」
「バカなこと言うな!僕も戦うよ!」
僕はネインを置いて逃げるなんてできない。
「そうだよ!ネイン!誰が逃げるんだ?」
アルネネは肩を回しながら言った。
「全員でかかればなんとかなるかもしれません」
エネメシアが言った。
「全員でアイツを倒しましょう」
ヤマトは刀を抜いて言った。
「皆んな、ありがとう。でも相手は1人…まずは、私1人で戦うわ!」
ネインが剣を構えて言う。
「ほう…俺が1人だから貴様も1人戦うというのか…公平にするために。俺は全員でかかってきても構わんがな」
アルスは剣を抜いて言った。
僕は彼女の気持ちを尊重して今は手を出さないでおこう。だが、彼女が殺されそうになった時は、僕も参戦する。
「行くわよ!火炎の勇者!」
ネインは魔力を解放する。
「来い、魔人!」
アルスは剣を構えて言う。
両者は剣を振い合った。
どちらも速い剣捌きだった。両者の剣がぶつかり合う。
ネインが剣をアルスに振い続ける。
アルスはネインの剣を余裕を持って受け続ける。
「中々いい剣術だな」
アルスはネインの剣を受けながらそう言った。
「クッ!ハァーー!」
ネインの剣捌きが加速する。
が、アルスに、剣が届くことはない。全て受けられてしまっている。
両者の剣同士がぶつかり押し合いとなった。
「ハァーーーー!」
ネインが剣に力を込める。
が、アルスの剣の方が力は上だった。
ネインは剣の押し合いに負け後ろへと飛ばされた。
だが、倒れることはなく華麗に体制を立て直した。
両者に一定の間合いができた。
「そろそろ俺も本気を出そう」
そう言ったアルスの剣からたちまち炎が溢れ出した。
アルスの剣が燃えているのである。
いやアルスの剣から炎が燃えているのである。
「火炎の勇者…その名前の意味がわかったわ」
ネインは少し息を切らしながら言った。
「行くぞ」
アルスはそう言うと一瞬でネインの目の前へと移動した。目も止まらぬ速さで。アルスは剣を引いていた。
そしてそのまま剣をネインへと振るった。
「火炎斬り」
火炎に溢れ出した剣がネインを襲う。
ネインは剣でガードしようとしたが間に合わなかった。
アルスの剣が振るった先は火炎に包まれいた。
ネインの姿も火炎で見えない。
「ネイン!」
僕は叫んだ。
ネインが斬られたと思ったからだ。
僕はネインの方へと走った。
が……火炎の煙が晴れて見えたのは倒れるネインの前に紫色のシールドのようなものがあった。
その紫色のシールドのおかげでネインは斬られずにすんだのだ。
ネインは尻もちをついている。
「これは、防御魔法…しかも強力な」
アルスは紫色のシールドを見て言った。
「全く、勝手な行動ばかりしてくれるな」
僕らの背後の空からその声は聞こえた。
振り返ると大魔王ギザランの姿があった。
キャラクター紹介
火炎の勇者アルス
7人の勇者の中の1人。名のとうり火炎を剣に纏うことができ、火炎斬りや火斬などの剣術が可能。冷静沈着な性格であり、悪は絶対許さない。
話終歌
炎のような人生。
燃え盛ってやがては灰になる。
アルス
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