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第12話 暴君の訪問者
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「よう、デーモン」
「アゼン……」
急に入ってきたのはアゼンだった。
そのまま、僕の前へと立ちはだかった。
「な、何のようかな?」
「簡潔に言うぞ、これから人間のエリアに攻撃を仕掛ける。だからデーモン、お前も協力しろ」
「は?」
人間のエリアに攻撃?人間を殺すってこと?
だとしたら僕はできない。かつて人間だったものとして、人を殺せないし、殺させたくもない。
「悪いけど、僕は君には協力をしないよ」
「あ?いいから黙って俺に従え。殺すぞ?」
「無理だ、そんなことできない」
「テメェ!」
アゼンは僕の胸ぐらを掴む。
「勝手な真似はさせませんよ」
「殺すのはこっちだ!」
「デーモン様に触るな!」
「見過ごせません」
ネイン、アルネネ、エネメシア、ヤマトがアゼンに攻撃体制をとる。
ネイン、エネメシアは剣先をヤマトは日本刀を、アルネネは鋭い爪先をアゼンに向けた。
「来客様に対して態度が横柄じゃねーか?」
さあ言うとアゼンはすさまじい魔力を放った。
「勇者をぶっ殺す前にテメーらから殺すか?」
「あ、アゼンは…勇者に復讐したいってこと?」
「ああ、当たり前だろうが。ラコンを殺した勇者をぶっ殺すんだよ。そして人間もまとめてぶっ殺す」
アゼンはラコンを殺した勇者に復讐をしたいのだ。大切な人を殺されて復讐したいのは、わからなくもない。だけど、それでも、僕には人は殺せない。
「さあ?選べ!俺に協力するか?ここで死ぬか?」
「デーモン様!」
「下がっていろ!」
そうだ、ネイン達が挑んでも勝てないかもしれない。たがら余計なことはしない方がいいだろう。
「僕は…人を殺すぐらいだったら、死を選ぶ!」
「やっぱ死にてーんだな?」
「僕は君に協力はしない!」
「じゃあ死ね」
僕にアゼンの拳が振りがさされた時。
「暴れすぎです」
そう言って、アゼンの首に注射を差し込むのはフカシギだった。
「テ、テメー!」
アゼンは力の抜けたように倒れた。
「暴れん坊は少しお眠りが必要です」
フカシギが注射器を構えて言った。
どうやら助かったらしい。
「ありがとうな、フカシギ」
「いえいえ、ちょうど睡眠薬の魔人実験をしたかったところなので」
とりあえず目が覚めると危険なので、フカシギに協力してもらって強力な鎖で椅子に拘束しておいた。
「人間のエリアに、攻撃……」
「あなた様…」
「ん?何?」
「あなた様は人間の味方をするということですか?」
「人間の味方…いやそういうわけじゃ…」
「しかし、人間を殺せないとおっしゃいましたですよね?」
「そ、そうだけど…」
「人間の味方なんてする必要があんのかよ?」
アルネネが僕に問う。
「なあ、皆んな………君達は人間が嫌いか?」
「人間は私達魔人を滅亡へと追いやろうとしたのです」
「そ、そうなのか」
「私達は元々魔人達の村に平和に暮らしてました、しかし、そこ人間が来て村は襲われました。私達も殺されかけました。」
「襲われた…人間に…?」
「はい、今でも恐怖しています。私達を獣みたいに見て、剣を振るってくる。私達は、追い詰められ死を覚悟しました」
「しかし、そこに現れたのがあなた様なのです」
「…………」
デーモンがこの子達を人間から救ったのか。
「人間が憎い?」
「ええ、嫌いですね」
「そっか……」
人間の味方をすることはネイン達にとって良くないことだろう。でも、どうすれば……
「しかし、あなた様が、人間を殺さないのでしたら私はそれに従います」
「え?」
僕は驚いた。
「でも人間に殺されかけかけたし、憎いんだよね?」
「それはそうですが…今この命があるのはあなた様のおかげであり、この命はあなた様のためにあるのです。なので私はあなた様に従います」
「それでいいのか?お前達」
「まあ、決定権はデーモン様にあるからな!」
アルネネは頭の後ろに手を組みながら言った。
「僕もデーモンに従うよ」
ポケットに手を突っ込みながらレーンが言った。
「私もデーモン様に従います」
エネメシアが真っ直ぐ僕を見つめながら言った。
「わ、わ、…私も皆んなと同じようにする……」
コロンが言葉を詰まらせながら言った。
「どうするシロ?」
「どくするクロ?」
「私はどっちでもいい」
「私もどっちでもいい」
「従う?」
「従う?」
「うん、従おう」
「うん、従おう」
クロシロは互いに話し合って言った。
「私も当然デーモン様に従うッスよ!」
大きな声でキララが言った。
「あなた様が望むならばこの私ラヴァが命をかけて仕えさせていただきます」
ラヴァが胸に手を当てて言った。
「デーモン様が実験に手伝ってくれるんでしたら、従いますよ」
フカシギが注射器を見せながら言った。
「いくら憎いからって殺すのは良くないやんね!」
コメコが元気よく言った。
「私も賛成です」
ヤマトが言った。
「皆んな……」
「私達は、魔族の味方でも人間の味方でもありません。デーモン様の味方でごさいます」
ネインがニッコリしながら言ってくれた。
僕は感動した。これが絆か。やっぱり持つべきは信用できる下部達だ。いや下部ではないな、仲間だ。
「僕達で、魔族と人間が争わない、平和な世界をつくろう。そのためには君達の力が必要だ」
「争いのない平和な世界…素敵です」
ネインが賛同するように言った。
僕の新たなる目標ができた。
それは人間も魔族も争わない、争いない平和な世界……。それを目指す。
キャラクター紹介
魔王アゼン
魔王であるアゼン。人のいうことを全く聞かない暴君として知られる。かなりキレやすく、一度キレたらめんどくさいことになる。
話終歌
殺されたから殺す。
文句あるか?
奪われたから奪う。
異論あるか?
俺達だけ奪われてたまるかよ。
アゼン
「アゼン……」
急に入ってきたのはアゼンだった。
そのまま、僕の前へと立ちはだかった。
「な、何のようかな?」
「簡潔に言うぞ、これから人間のエリアに攻撃を仕掛ける。だからデーモン、お前も協力しろ」
「は?」
人間のエリアに攻撃?人間を殺すってこと?
だとしたら僕はできない。かつて人間だったものとして、人を殺せないし、殺させたくもない。
「悪いけど、僕は君には協力をしないよ」
「あ?いいから黙って俺に従え。殺すぞ?」
「無理だ、そんなことできない」
「テメェ!」
アゼンは僕の胸ぐらを掴む。
「勝手な真似はさせませんよ」
「殺すのはこっちだ!」
「デーモン様に触るな!」
「見過ごせません」
ネイン、アルネネ、エネメシア、ヤマトがアゼンに攻撃体制をとる。
ネイン、エネメシアは剣先をヤマトは日本刀を、アルネネは鋭い爪先をアゼンに向けた。
「来客様に対して態度が横柄じゃねーか?」
さあ言うとアゼンはすさまじい魔力を放った。
「勇者をぶっ殺す前にテメーらから殺すか?」
「あ、アゼンは…勇者に復讐したいってこと?」
「ああ、当たり前だろうが。ラコンを殺した勇者をぶっ殺すんだよ。そして人間もまとめてぶっ殺す」
アゼンはラコンを殺した勇者に復讐をしたいのだ。大切な人を殺されて復讐したいのは、わからなくもない。だけど、それでも、僕には人は殺せない。
「さあ?選べ!俺に協力するか?ここで死ぬか?」
「デーモン様!」
「下がっていろ!」
そうだ、ネイン達が挑んでも勝てないかもしれない。たがら余計なことはしない方がいいだろう。
「僕は…人を殺すぐらいだったら、死を選ぶ!」
「やっぱ死にてーんだな?」
「僕は君に協力はしない!」
「じゃあ死ね」
僕にアゼンの拳が振りがさされた時。
「暴れすぎです」
そう言って、アゼンの首に注射を差し込むのはフカシギだった。
「テ、テメー!」
アゼンは力の抜けたように倒れた。
「暴れん坊は少しお眠りが必要です」
フカシギが注射器を構えて言った。
どうやら助かったらしい。
「ありがとうな、フカシギ」
「いえいえ、ちょうど睡眠薬の魔人実験をしたかったところなので」
とりあえず目が覚めると危険なので、フカシギに協力してもらって強力な鎖で椅子に拘束しておいた。
「人間のエリアに、攻撃……」
「あなた様…」
「ん?何?」
「あなた様は人間の味方をするということですか?」
「人間の味方…いやそういうわけじゃ…」
「しかし、人間を殺せないとおっしゃいましたですよね?」
「そ、そうだけど…」
「人間の味方なんてする必要があんのかよ?」
アルネネが僕に問う。
「なあ、皆んな………君達は人間が嫌いか?」
「人間は私達魔人を滅亡へと追いやろうとしたのです」
「そ、そうなのか」
「私達は元々魔人達の村に平和に暮らしてました、しかし、そこ人間が来て村は襲われました。私達も殺されかけました。」
「襲われた…人間に…?」
「はい、今でも恐怖しています。私達を獣みたいに見て、剣を振るってくる。私達は、追い詰められ死を覚悟しました」
「しかし、そこに現れたのがあなた様なのです」
「…………」
デーモンがこの子達を人間から救ったのか。
「人間が憎い?」
「ええ、嫌いですね」
「そっか……」
人間の味方をすることはネイン達にとって良くないことだろう。でも、どうすれば……
「しかし、あなた様が、人間を殺さないのでしたら私はそれに従います」
「え?」
僕は驚いた。
「でも人間に殺されかけかけたし、憎いんだよね?」
「それはそうですが…今この命があるのはあなた様のおかげであり、この命はあなた様のためにあるのです。なので私はあなた様に従います」
「それでいいのか?お前達」
「まあ、決定権はデーモン様にあるからな!」
アルネネは頭の後ろに手を組みながら言った。
「僕もデーモンに従うよ」
ポケットに手を突っ込みながらレーンが言った。
「私もデーモン様に従います」
エネメシアが真っ直ぐ僕を見つめながら言った。
「わ、わ、…私も皆んなと同じようにする……」
コロンが言葉を詰まらせながら言った。
「どうするシロ?」
「どくするクロ?」
「私はどっちでもいい」
「私もどっちでもいい」
「従う?」
「従う?」
「うん、従おう」
「うん、従おう」
クロシロは互いに話し合って言った。
「私も当然デーモン様に従うッスよ!」
大きな声でキララが言った。
「あなた様が望むならばこの私ラヴァが命をかけて仕えさせていただきます」
ラヴァが胸に手を当てて言った。
「デーモン様が実験に手伝ってくれるんでしたら、従いますよ」
フカシギが注射器を見せながら言った。
「いくら憎いからって殺すのは良くないやんね!」
コメコが元気よく言った。
「私も賛成です」
ヤマトが言った。
「皆んな……」
「私達は、魔族の味方でも人間の味方でもありません。デーモン様の味方でごさいます」
ネインがニッコリしながら言ってくれた。
僕は感動した。これが絆か。やっぱり持つべきは信用できる下部達だ。いや下部ではないな、仲間だ。
「僕達で、魔族と人間が争わない、平和な世界をつくろう。そのためには君達の力が必要だ」
「争いのない平和な世界…素敵です」
ネインが賛同するように言った。
僕の新たなる目標ができた。
それは人間も魔族も争わない、争いない平和な世界……。それを目指す。
キャラクター紹介
魔王アゼン
魔王であるアゼン。人のいうことを全く聞かない暴君として知られる。かなりキレやすく、一度キレたらめんどくさいことになる。
話終歌
殺されたから殺す。
文句あるか?
奪われたから奪う。
異論あるか?
俺達だけ奪われてたまるかよ。
アゼン
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