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「今日も外のお天気を確認ですか?」
私付きとなった、侍女のヘレンが言った。
ヘレンは、私より5つ年上で、しっかりしているからお姉さんみたいな雰囲気を持っている。
「な、何を言ってるのよ。」
「あら、違いましたか?窓の外を見ては、何度もため息を付かれてますけど。」
やだわ。ため息付いてるって、メルサみたいじゃないの!
「もう!違うわ!」
「それは失礼致しました。さぁ、朝ご飯を食べましたら、庭師と水やりをされるのでしょう。お急ぎ下さいませ。」
「はい。ありがとう。」
私、そんなにため息付いてたかしら?
レクラスさんの事を考えていたのよね。レクラスさん、すぐ来るって言ったのにあれからもう一週間が経ってしまった。
…あら?私って、レクラスさんの事をいつの間にか待っていたのかしら。いえ、だって来るってあちらから言ったんだものね。でも、やっぱり王子様だから国を離れるのは無理なのかしら…。
☆★☆★☆★
庭師の人と、一緒に水やりをしていると、門の方から声がした。
「やぁ。やっと会いに来れたよ。」
と、後ろを振り返るとレクラスさんだった。
「レクラスさん!!」
「あれから父上も騎士団長も許可をくれて、義兄上にも話をしてすぐ来れたのにさ、ユリエルが意地悪するんだもんな-!」
「意地悪ではありませんよ、人手が足りなかったのは事実です。」
「早くフィリアちゃんに会いたいってうるさかったよな-。」
レクラスさんの後ろに、ユリエルとニックさんもいた。
「フィリア様。ヘレンから毎日外を見ては、ため息を付いていたと報告が上がってましたよ。良かったですね、やっと会えて。」
と、ユリエルおじさまにニヤニヤしながら言われた。
「ユリエルおじさま!止めてよ!ヘレン、そんな事まで言っていたの?」
「当たり前ですよ。些細な事も見逃せませんよ。」
「ちょっと待った!フィリア、君も俺に会いたかった?ねぇ?」
ユリエルおじさまに向かって話していると、レクラスさんが食い気味に私に近づいて来て言った。
「え!?もう!知らない!」
私は、水やりを思い出して、続きをしようとした。
「待って!ねぇ、俺はもっと早く会いたかったよ。でもごめん。この国に入った時に、ユリエルにラッセルブラウン国までの道をもう少し綺麗にして欲しいって頼まれてさ。フィリアに会うと離れたくなくなっちゃうから、先ににやってきたんだ。」
「え?そうだったの?」
「そうだよ。あれから、俺は父上と騎士団長に話して、次の日には王宮に帰って義兄上にも話してさ。ニックも一緒に来てくれるって言ったし、近くだから荷物もそれなりに持ってきたよ。また必要なものがあれば取りに行ってくるけど。だから、二日でここまで来たのにさ、ユリエルは人使い荒いよな-。」
え!じゃあ、ユリエルおじさまが…?
思わず私はユリエルおじさまを見て、言った。
「そうなの!?」
「まぁまぁ。どうでしたか?会えない時間が気持ちを育てるって言うでしょう?育ちましたかな?ま、道もずいぶん綺麗にもなりましたし良いことづくしではないですか。ハハハ!」
もう!ユリエルおじさまったら!
…でも確かに。会えない時間が気持ちを育てるか…。レクラスさんの事を考える時間が増えたのは事実ね。膨らんでいったわ。何で今日も来てくれなかったのって、寝る前にも考えていたわ。
「フィリア…。まだまだ君の気持ちが、俺と同じだとは思わないよ。でも、少しでも俺を想う時間が増えてくれると嬉しいな!」
そう言って笑ったレクラスさんは、とても眩しく見えたわ。
これが、好きって気持ちなのかしら。だったら私…。
「レクラスさん、私もあなたの事が好きよ!」
☆★☆★☆★☆★
これで、終わります。
今まで読んでくれた方、しおりを挟んでくれた方、お気に入り登録してくれた方、感想をくれた方本当にありがとうございました。
視点が変わって読みにくい箇所もあったかもしれませんが、読んでいただき本当にありがとうございました!
とても励みになりました。
私付きとなった、侍女のヘレンが言った。
ヘレンは、私より5つ年上で、しっかりしているからお姉さんみたいな雰囲気を持っている。
「な、何を言ってるのよ。」
「あら、違いましたか?窓の外を見ては、何度もため息を付かれてますけど。」
やだわ。ため息付いてるって、メルサみたいじゃないの!
「もう!違うわ!」
「それは失礼致しました。さぁ、朝ご飯を食べましたら、庭師と水やりをされるのでしょう。お急ぎ下さいませ。」
「はい。ありがとう。」
私、そんなにため息付いてたかしら?
レクラスさんの事を考えていたのよね。レクラスさん、すぐ来るって言ったのにあれからもう一週間が経ってしまった。
…あら?私って、レクラスさんの事をいつの間にか待っていたのかしら。いえ、だって来るってあちらから言ったんだものね。でも、やっぱり王子様だから国を離れるのは無理なのかしら…。
☆★☆★☆★
庭師の人と、一緒に水やりをしていると、門の方から声がした。
「やぁ。やっと会いに来れたよ。」
と、後ろを振り返るとレクラスさんだった。
「レクラスさん!!」
「あれから父上も騎士団長も許可をくれて、義兄上にも話をしてすぐ来れたのにさ、ユリエルが意地悪するんだもんな-!」
「意地悪ではありませんよ、人手が足りなかったのは事実です。」
「早くフィリアちゃんに会いたいってうるさかったよな-。」
レクラスさんの後ろに、ユリエルとニックさんもいた。
「フィリア様。ヘレンから毎日外を見ては、ため息を付いていたと報告が上がってましたよ。良かったですね、やっと会えて。」
と、ユリエルおじさまにニヤニヤしながら言われた。
「ユリエルおじさま!止めてよ!ヘレン、そんな事まで言っていたの?」
「当たり前ですよ。些細な事も見逃せませんよ。」
「ちょっと待った!フィリア、君も俺に会いたかった?ねぇ?」
ユリエルおじさまに向かって話していると、レクラスさんが食い気味に私に近づいて来て言った。
「え!?もう!知らない!」
私は、水やりを思い出して、続きをしようとした。
「待って!ねぇ、俺はもっと早く会いたかったよ。でもごめん。この国に入った時に、ユリエルにラッセルブラウン国までの道をもう少し綺麗にして欲しいって頼まれてさ。フィリアに会うと離れたくなくなっちゃうから、先ににやってきたんだ。」
「え?そうだったの?」
「そうだよ。あれから、俺は父上と騎士団長に話して、次の日には王宮に帰って義兄上にも話してさ。ニックも一緒に来てくれるって言ったし、近くだから荷物もそれなりに持ってきたよ。また必要なものがあれば取りに行ってくるけど。だから、二日でここまで来たのにさ、ユリエルは人使い荒いよな-。」
え!じゃあ、ユリエルおじさまが…?
思わず私はユリエルおじさまを見て、言った。
「そうなの!?」
「まぁまぁ。どうでしたか?会えない時間が気持ちを育てるって言うでしょう?育ちましたかな?ま、道もずいぶん綺麗にもなりましたし良いことづくしではないですか。ハハハ!」
もう!ユリエルおじさまったら!
…でも確かに。会えない時間が気持ちを育てるか…。レクラスさんの事を考える時間が増えたのは事実ね。膨らんでいったわ。何で今日も来てくれなかったのって、寝る前にも考えていたわ。
「フィリア…。まだまだ君の気持ちが、俺と同じだとは思わないよ。でも、少しでも俺を想う時間が増えてくれると嬉しいな!」
そう言って笑ったレクラスさんは、とても眩しく見えたわ。
これが、好きって気持ちなのかしら。だったら私…。
「レクラスさん、私もあなたの事が好きよ!」
☆★☆★☆★☆★
これで、終わります。
今まで読んでくれた方、しおりを挟んでくれた方、お気に入り登録してくれた方、感想をくれた方本当にありがとうございました。
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