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30. 任命式
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今日は、とてもおめでたい日である。
何故かというと、ヴァルフレードがボニートの跡を引き継いで国防軍長官に任命される日であるのだ。
ボニートは、これからは領地でゆっくりとし、国防軍栄誉元帥として、ごくたまに志気を上げに行く事となる。
「いってらっしゃいませ。」
「あぁ、行ってくる。」
黒い軍服に身を包んだヴァルフレードの姿を見たアルフォンシーナは、いつ見てもものすごくよく似合っていて毎回見惚れてしまうなと思う。毎日のこの見送りの時間がたまらなく好きだった。
「さぁ、申し訳ありませんがそろそろアルフォンシーナ様も準備いたしましょう。」
アルフォンシーナは、いつもヴァルフレードの姿が見えなくなるまで見送っている。しかし今日は少し小さく見えた頃に侍女がそう声を掛ける。
アルフォンシーナも、それが分かっている為一つ頷いて部屋へと進み出した。
今日の任命式に、アルフォンシーナは、出席して観覧するのだ。
淡い緑色の腰から下がふわりと広がったドレスに袖を通したアルフォンシーナは、馬車へと乗り込んだ。
☆★
王宮の会場に通されたアルフォンシーナは、ドキドキとしていた。
(私が任命される訳ではないのに、どうしてこんなに緊張するのかしら。)
会場は、舞踏会をしたあの広いホールで行う。正面の一段高くなった場所で国王のピエトロが座っている。国王の背中側の後方には王族である国王の妃と、その息子のプリーニオ王子とその妃ボーナがそれぞれ座っていた。隣国に滞在していた王子と王子妃は、つい最近帰ってきたのだ。
そのピエトロの正面で一段下がった、フロアと同じ高さでヴァルフレードが任命され、その後ろの両脇は、通路を囲うように観覧席となっている。
観覧、と言ってもほとんどが国防軍の何かしらの役職についている者がほとんどで、顔合わせの意味も兼ねている。
アルフォンシーナの席は、一番前の席で任命される場所が良く見えた。
音楽が鳴り響き、ヴァルフレードの名前が呼ばれると後方の扉の入り口から国防軍らしく足を高く上げて行進をしながら前へと進んでくる。それを見て、アルフォンシーナは、いつも見ているヴァルフレードとは全く違う人のように見えた。
赤茶の髪は、アルフォンシーナが朝いってらっしゃいと見送った時とは違い、短い髪をかっちりとワックスで止めてセットしていたし、腰にサーベルを下げ、一糸乱れぬ行進である。
(格好良い…!)
アルフォンシーナは、そう思いながらヴァルフレードが進んでくるのを見つめる。
やがて、ピエトロの前に来ると一礼し、地面に片膝をついて頭を下げた。
「楽にせよ。」
ピエトロがそう声を掛けると、ヴァルフレードは、ピエトロの方を向いて立ち上がった。
「此度、ヴァルフレード=アンドレイニは、国防軍の長官となった。ヴァルフレード、これからもよろしく頼む。
皆もヴァルフレードの事は知っているとは思うが、これからは長官となる。くれぐれもよろしく頼む。」
「はっ。ありがたいお言葉、身に余ります。この身に掛けて、職務を全うさせていただきます。」
ピエトロはうむ、と一つ頷くとまた高らかと声を出した。
「ヴァルフレード国防軍長官の誕生である!皆、心してこの時を迎えよ!」
その途端うぉーと叫ぶ国防軍の者達、拍手を惜しみなくする者達が座っている観客席から響いた。
(すごい…!歓声や拍手で、空気が揺れ動いているようだわ!
ピエトロ国王陛下も、いつかウディネのソルディーニ家にいらした時とは別人のようだわ。)
アルフォンシーナは、そう思いながらこの場の雰囲気に酔いしれていた。
ヴァルフレードが振り返り、観客席へと体を向けるとその音はピタリと鳴り止んだ。
「皆様、今日はお集まりいただきありがとうございます。私はこれから国防軍の長となります。まだまだ至らない部分はあるかとおもいますが、ついてきてくれるとありがたいです。」
そう話したヴァルフレードが一呼吸置くと、また拍手がパチパチと響く。
が、それを一つ頷くと、また話し出した。
「私はこれから国を守る長官となりますが、それと同じく妻も大切にしていきたいと思っています。
そんな考えは甘い、両立なんて出来やしないと思われる先輩方も多々いらっしゃると思います。けれども、愛する家族を守れなくて国を守れるとは思えません。
ですので、皆様のお力を借りつつ、皆様で共に国を守っていきたいと思っています。どうか、よろしくお願い致します。」
ヴァルフレードは偉ぶる事もなく、暗に妻が大切だから国の命令を絶対に聞くわけではないと宣言していた。公の前でそのように宣言する長官もなかなかいない。
国防軍長官とは、国を防衛する為に家族を顧みず仕事を優先して家へ帰らない者もいる。だが、前任のボニートはそこまでではないにしろ全て仕事優先にはしてこなかった。それを見てきたのもあり、また言葉通りヴァルフレードにはアルフォンシーナ以上に大切なものはないし、バジーリオとも約束した為にそのように発言したのだ。
その為、妻であるアルフォンシーナがこの場に座っている事を知る者はアルフォンシーナの方へと視線を向けた。
この場にいる事は知らない者も、ヴァルフレードのその言葉に反対する者はいなかった。なんせ、ソルディーニ家の末娘がヴァルフレードの妻であるのだから。
(そ、そんな事…!恥ずかしいわ!
こんな所で宣言して大丈夫なのかしら。)
アルフォンシーナは途端に顔を赤くして、それでもヴァルフレードへと視線を向けていた。
「だ、そうだぞ。確かにそうだな。家族を大切に出来ない者は、国を守る事も出来ないな。皆の者、長官の言葉を心して聞くがよい!」
ピエトロもそのように後押しする。そこで、ヴァルフレードはもう一度振り返りピエトロと王族の席へと一礼すると、今度は観客席へ向かって一礼する。
ヴァルフレードが、そこから通路を通って出口へと向かうのだ。観客席に座っている者達は、一斉に拍手をして退出を見送る。
一、二歩歩みを進めたヴァルフレードはアルフォンシーナの姿を捉えると、席の前まで行き、立ち止まって手を差し伸べた。
(え!?どうしたのかしら?こんな大勢の前で…。)
「アルフォンシーナ、おいで。」
ヴァルフレードにそう言われ、どうしようかと思ったアルフォンシーナに、隣の席の人達がうんうんと頷き、行きなさいと促した。
周りの者達は、親戚のおじさんのように微笑ましく見ているのだ。そして、任命式も概ね実施出来た為に、あとは好きにしなさいという事だ。
促されたアルフォンシーナはおずおずと立ち上がり、ヴァルフレードへと近づく。
ヴァルフレードがアルフォンシーナの手を掴み引き寄せると、自身の腕へと手を絡ませ、さながらヴァージンロードを歩くように出口へと進んで行く。
(…すごいたくさんの人達が見てくるわ…恥ずかしい…!)
アルフォンシーナは、何故自分までここを歩いているのかと、今日はヴァルフレードの任命式だったはずではとグルグルと考えていると、頭の上から声が聞こえた。
「アルフォンシーナ、今日のドレスも素敵だよ。あぁ、こんな大勢の前でアルフォンシーナを見せびらかすのはどうかと迷ったんだが、やはり俺の妻だという事を見せつけようと思ってね。こんなに可愛い妻なんだから、守るのは当たり前だろう?」
アルフォンシーナがヴァルフレードへと視線を動かし見上げると、そのように言われたので、顔がまた途端に赤くなる。
「え…」
「アルフォンシーナと一緒にいる時間に無理難題を言われないよう、部下に仕事を任せられるように育てないとな。もちろん、勤務時間中はきちんと任務をこなすけれどね!」
「まぁ…!」
アルフォンシーナが照れて笑うその顔を、ヴァルフレードもまた優しそうに見つめながら歩く。
その二人を、王宮や国防軍の人々は微笑ましく見つめながら拍手をして退出するのを見送った。
何故かというと、ヴァルフレードがボニートの跡を引き継いで国防軍長官に任命される日であるのだ。
ボニートは、これからは領地でゆっくりとし、国防軍栄誉元帥として、ごくたまに志気を上げに行く事となる。
「いってらっしゃいませ。」
「あぁ、行ってくる。」
黒い軍服に身を包んだヴァルフレードの姿を見たアルフォンシーナは、いつ見てもものすごくよく似合っていて毎回見惚れてしまうなと思う。毎日のこの見送りの時間がたまらなく好きだった。
「さぁ、申し訳ありませんがそろそろアルフォンシーナ様も準備いたしましょう。」
アルフォンシーナは、いつもヴァルフレードの姿が見えなくなるまで見送っている。しかし今日は少し小さく見えた頃に侍女がそう声を掛ける。
アルフォンシーナも、それが分かっている為一つ頷いて部屋へと進み出した。
今日の任命式に、アルフォンシーナは、出席して観覧するのだ。
淡い緑色の腰から下がふわりと広がったドレスに袖を通したアルフォンシーナは、馬車へと乗り込んだ。
☆★
王宮の会場に通されたアルフォンシーナは、ドキドキとしていた。
(私が任命される訳ではないのに、どうしてこんなに緊張するのかしら。)
会場は、舞踏会をしたあの広いホールで行う。正面の一段高くなった場所で国王のピエトロが座っている。国王の背中側の後方には王族である国王の妃と、その息子のプリーニオ王子とその妃ボーナがそれぞれ座っていた。隣国に滞在していた王子と王子妃は、つい最近帰ってきたのだ。
そのピエトロの正面で一段下がった、フロアと同じ高さでヴァルフレードが任命され、その後ろの両脇は、通路を囲うように観覧席となっている。
観覧、と言ってもほとんどが国防軍の何かしらの役職についている者がほとんどで、顔合わせの意味も兼ねている。
アルフォンシーナの席は、一番前の席で任命される場所が良く見えた。
音楽が鳴り響き、ヴァルフレードの名前が呼ばれると後方の扉の入り口から国防軍らしく足を高く上げて行進をしながら前へと進んでくる。それを見て、アルフォンシーナは、いつも見ているヴァルフレードとは全く違う人のように見えた。
赤茶の髪は、アルフォンシーナが朝いってらっしゃいと見送った時とは違い、短い髪をかっちりとワックスで止めてセットしていたし、腰にサーベルを下げ、一糸乱れぬ行進である。
(格好良い…!)
アルフォンシーナは、そう思いながらヴァルフレードが進んでくるのを見つめる。
やがて、ピエトロの前に来ると一礼し、地面に片膝をついて頭を下げた。
「楽にせよ。」
ピエトロがそう声を掛けると、ヴァルフレードは、ピエトロの方を向いて立ち上がった。
「此度、ヴァルフレード=アンドレイニは、国防軍の長官となった。ヴァルフレード、これからもよろしく頼む。
皆もヴァルフレードの事は知っているとは思うが、これからは長官となる。くれぐれもよろしく頼む。」
「はっ。ありがたいお言葉、身に余ります。この身に掛けて、職務を全うさせていただきます。」
ピエトロはうむ、と一つ頷くとまた高らかと声を出した。
「ヴァルフレード国防軍長官の誕生である!皆、心してこの時を迎えよ!」
その途端うぉーと叫ぶ国防軍の者達、拍手を惜しみなくする者達が座っている観客席から響いた。
(すごい…!歓声や拍手で、空気が揺れ動いているようだわ!
ピエトロ国王陛下も、いつかウディネのソルディーニ家にいらした時とは別人のようだわ。)
アルフォンシーナは、そう思いながらこの場の雰囲気に酔いしれていた。
ヴァルフレードが振り返り、観客席へと体を向けるとその音はピタリと鳴り止んだ。
「皆様、今日はお集まりいただきありがとうございます。私はこれから国防軍の長となります。まだまだ至らない部分はあるかとおもいますが、ついてきてくれるとありがたいです。」
そう話したヴァルフレードが一呼吸置くと、また拍手がパチパチと響く。
が、それを一つ頷くと、また話し出した。
「私はこれから国を守る長官となりますが、それと同じく妻も大切にしていきたいと思っています。
そんな考えは甘い、両立なんて出来やしないと思われる先輩方も多々いらっしゃると思います。けれども、愛する家族を守れなくて国を守れるとは思えません。
ですので、皆様のお力を借りつつ、皆様で共に国を守っていきたいと思っています。どうか、よろしくお願い致します。」
ヴァルフレードは偉ぶる事もなく、暗に妻が大切だから国の命令を絶対に聞くわけではないと宣言していた。公の前でそのように宣言する長官もなかなかいない。
国防軍長官とは、国を防衛する為に家族を顧みず仕事を優先して家へ帰らない者もいる。だが、前任のボニートはそこまでではないにしろ全て仕事優先にはしてこなかった。それを見てきたのもあり、また言葉通りヴァルフレードにはアルフォンシーナ以上に大切なものはないし、バジーリオとも約束した為にそのように発言したのだ。
その為、妻であるアルフォンシーナがこの場に座っている事を知る者はアルフォンシーナの方へと視線を向けた。
この場にいる事は知らない者も、ヴァルフレードのその言葉に反対する者はいなかった。なんせ、ソルディーニ家の末娘がヴァルフレードの妻であるのだから。
(そ、そんな事…!恥ずかしいわ!
こんな所で宣言して大丈夫なのかしら。)
アルフォンシーナは途端に顔を赤くして、それでもヴァルフレードへと視線を向けていた。
「だ、そうだぞ。確かにそうだな。家族を大切に出来ない者は、国を守る事も出来ないな。皆の者、長官の言葉を心して聞くがよい!」
ピエトロもそのように後押しする。そこで、ヴァルフレードはもう一度振り返りピエトロと王族の席へと一礼すると、今度は観客席へ向かって一礼する。
ヴァルフレードが、そこから通路を通って出口へと向かうのだ。観客席に座っている者達は、一斉に拍手をして退出を見送る。
一、二歩歩みを進めたヴァルフレードはアルフォンシーナの姿を捉えると、席の前まで行き、立ち止まって手を差し伸べた。
(え!?どうしたのかしら?こんな大勢の前で…。)
「アルフォンシーナ、おいで。」
ヴァルフレードにそう言われ、どうしようかと思ったアルフォンシーナに、隣の席の人達がうんうんと頷き、行きなさいと促した。
周りの者達は、親戚のおじさんのように微笑ましく見ているのだ。そして、任命式も概ね実施出来た為に、あとは好きにしなさいという事だ。
促されたアルフォンシーナはおずおずと立ち上がり、ヴァルフレードへと近づく。
ヴァルフレードがアルフォンシーナの手を掴み引き寄せると、自身の腕へと手を絡ませ、さながらヴァージンロードを歩くように出口へと進んで行く。
(…すごいたくさんの人達が見てくるわ…恥ずかしい…!)
アルフォンシーナは、何故自分までここを歩いているのかと、今日はヴァルフレードの任命式だったはずではとグルグルと考えていると、頭の上から声が聞こえた。
「アルフォンシーナ、今日のドレスも素敵だよ。あぁ、こんな大勢の前でアルフォンシーナを見せびらかすのはどうかと迷ったんだが、やはり俺の妻だという事を見せつけようと思ってね。こんなに可愛い妻なんだから、守るのは当たり前だろう?」
アルフォンシーナがヴァルフレードへと視線を動かし見上げると、そのように言われたので、顔がまた途端に赤くなる。
「え…」
「アルフォンシーナと一緒にいる時間に無理難題を言われないよう、部下に仕事を任せられるように育てないとな。もちろん、勤務時間中はきちんと任務をこなすけれどね!」
「まぁ…!」
アルフォンシーナが照れて笑うその顔を、ヴァルフレードもまた優しそうに見つめながら歩く。
その二人を、王宮や国防軍の人々は微笑ましく見つめながら拍手をして退出するのを見送った。
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