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33. 日常 ノラ視点
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私はノラ=ゴゴンラ。
少し前までは、第二王子のオスカー様の侍女をしていたのに、人生どこでどうなるかわからないものね。
オスカー様が十三歳になってから、侍女になりあの手この手で懐柔させたのに水の泡だわ。
ま、ちょっと私の手に負えなくなってきてたから丁度良かったのかも知れないわね。
でも、ここの生活はとにかく辛いのよ…。か弱い私、過重労働でもう倒れそうよ。次から次へと仕事が湧いてくるのよ。
私の一日は、日の出前に始まる。
まだ夜が明けきらない暗い中で、目を覚まし支度する。
まずは食事ね。でもまだ私は食材は扱わせてもらえないから、火を作るため薪をくべる。
魔力石もあるけれど、薪が使える時は薪でやるのですって。節約なんだそう。意味わからないわ!あるなら使えば時間が短縮されるのに!
朝食作りが終わったら、片付けね。この寮、王宮の使用人棟と同じ位人数はいるんだけど、食べる量は倍以上多いのよ!だから、下準備は大変みたいね。
鍋や食器など、洗う物も多いわ。
それが終われば、洗濯。
洗濯は、使用人棟の時のように一カ所に出してもらうのだけれど、これまた量が多い!多分、練習で汚れたりするからよね。土汚れってなかなか落ちないのよ。
洗ったら、干す。天気がいい日はすぐに乾くからいいのだけれどね。
雨の日の次の日は、溜まって大変よ!
次は、寮の掃除。防衛軍の人達、土まみれだから、すぐに廊下が汚れるのよ…。モップ掛けって結構腰にくるのよね。
それから昼食に、夕食の支度と片付けもあるわ。
それに、夜は暗くなるから火を廊下や部屋に付けて回らないといけない。
お風呂もあるのよね。男性用と女性用と分かれてはいるけれど、準備する方は大変よ。広いお風呂で、入る分には気持ちいいのだけれどね。
休む暇もなく、仕事を押し付けられるのよ!
まぁでも私より、大変そうなのはオスカー様ね。あ、もうオスカーと呼ぶのでしたわ。
今まで、お世話する者がいたのに、全部一人でやらないといけないのだもの。それに、寮の四人部屋で集団生活。初め、他の三人に『おい、これをやってくれ』とか言ってたらしいわ。でも、同室の人達は笑いながら『自分で支度も何も出来ないって、赤ん坊かよ-!』って言われたのがよっぽと堪えたみたいで、それからは、自分でやるようになったみたい。
同室の人達も、聞かれたらそれなりに教えてくれたりはしているみたいだから良い人達ではあるのかしらね。
オスカーとは、あれから顔は見かけるけれど話す暇もないのよね。
首にあるネックレス、見ようによっては綺麗だけれど、本当に逃げたら絞まるのかしら。試したくはないから、逃げ出してはいないけれど。
でも、一度夜中に、初めは山犬の遠吠えかと思ったけれど、よくよく聞くとオスカーらしい声が聞こえたわ。『わー!!苦しい!止めろー!ゲホッゴホッ…』って。あれってもしかして…。
いつになったら、この生活が終わるのかしら…。斬首のが、こんな毎日朝から晩まで働かなくて済むから良かったのかもしれないわ…。
え?反省?んー、したわよ、したわ。ちょっと悪い事したなーって。
もう実家も無くなって帰る家もないのよね。父や、主だった経営陣も、どこかで労働させられてるって言ってたわ。
それに…殺しちゃった子には、ちょっとやり過ぎたかなって思ってはいるのよ。
だから、仕方ないから死ぬまでここにいるしかないのよね。
☆★☆★☆★
これで、終わりです。
ここまで読んでくださいまして、本当にありがとうございました。
少し前までは、第二王子のオスカー様の侍女をしていたのに、人生どこでどうなるかわからないものね。
オスカー様が十三歳になってから、侍女になりあの手この手で懐柔させたのに水の泡だわ。
ま、ちょっと私の手に負えなくなってきてたから丁度良かったのかも知れないわね。
でも、ここの生活はとにかく辛いのよ…。か弱い私、過重労働でもう倒れそうよ。次から次へと仕事が湧いてくるのよ。
私の一日は、日の出前に始まる。
まだ夜が明けきらない暗い中で、目を覚まし支度する。
まずは食事ね。でもまだ私は食材は扱わせてもらえないから、火を作るため薪をくべる。
魔力石もあるけれど、薪が使える時は薪でやるのですって。節約なんだそう。意味わからないわ!あるなら使えば時間が短縮されるのに!
朝食作りが終わったら、片付けね。この寮、王宮の使用人棟と同じ位人数はいるんだけど、食べる量は倍以上多いのよ!だから、下準備は大変みたいね。
鍋や食器など、洗う物も多いわ。
それが終われば、洗濯。
洗濯は、使用人棟の時のように一カ所に出してもらうのだけれど、これまた量が多い!多分、練習で汚れたりするからよね。土汚れってなかなか落ちないのよ。
洗ったら、干す。天気がいい日はすぐに乾くからいいのだけれどね。
雨の日の次の日は、溜まって大変よ!
次は、寮の掃除。防衛軍の人達、土まみれだから、すぐに廊下が汚れるのよ…。モップ掛けって結構腰にくるのよね。
それから昼食に、夕食の支度と片付けもあるわ。
それに、夜は暗くなるから火を廊下や部屋に付けて回らないといけない。
お風呂もあるのよね。男性用と女性用と分かれてはいるけれど、準備する方は大変よ。広いお風呂で、入る分には気持ちいいのだけれどね。
休む暇もなく、仕事を押し付けられるのよ!
まぁでも私より、大変そうなのはオスカー様ね。あ、もうオスカーと呼ぶのでしたわ。
今まで、お世話する者がいたのに、全部一人でやらないといけないのだもの。それに、寮の四人部屋で集団生活。初め、他の三人に『おい、これをやってくれ』とか言ってたらしいわ。でも、同室の人達は笑いながら『自分で支度も何も出来ないって、赤ん坊かよ-!』って言われたのがよっぽと堪えたみたいで、それからは、自分でやるようになったみたい。
同室の人達も、聞かれたらそれなりに教えてくれたりはしているみたいだから良い人達ではあるのかしらね。
オスカーとは、あれから顔は見かけるけれど話す暇もないのよね。
首にあるネックレス、見ようによっては綺麗だけれど、本当に逃げたら絞まるのかしら。試したくはないから、逃げ出してはいないけれど。
でも、一度夜中に、初めは山犬の遠吠えかと思ったけれど、よくよく聞くとオスカーらしい声が聞こえたわ。『わー!!苦しい!止めろー!ゲホッゴホッ…』って。あれってもしかして…。
いつになったら、この生活が終わるのかしら…。斬首のが、こんな毎日朝から晩まで働かなくて済むから良かったのかもしれないわ…。
え?反省?んー、したわよ、したわ。ちょっと悪い事したなーって。
もう実家も無くなって帰る家もないのよね。父や、主だった経営陣も、どこかで労働させられてるって言ってたわ。
それに…殺しちゃった子には、ちょっとやり過ぎたかなって思ってはいるのよ。
だから、仕方ないから死ぬまでここにいるしかないのよね。
☆★☆★☆★
これで、終わりです。
ここまで読んでくださいまして、本当にありがとうございました。
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