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最強でした。
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「「ティア!」」
「ごめんなさい!」
私は、とりあえず謝っておこうと思って声を上げ、頭を下げた。
「「ティア…」」
「それは後にしましょう。事後処理を先でもよろしいですか?」
エルが遮った。そうだったわ!思い直し頭を上げた。私兵団の皆さんもいるし、グリフォンもまだ、こちらを見ていた。
「そ、そうだな。おい、団長、あとはよろしく頼む。」
「え!は、はい。では、私達は詰め所へ戻ります。ミーティア様、いつも差し入れありがとうございます。怖がらせるといけないので、これで。」
と、団長らしい人は敬礼をして、みんなを引き連れて洞窟の出口へと向かう。あ!あの人担架に乗ってる。怪我してる…?治りますように。痛みがせめて、ひきますように。
「お、おい!止めてくれ!」
担架に乗った人がそう言うので、帰ろうとした私兵団の人達がざわざわとしだした。
「わ!どうした!?肋骨が折れて、足も折れてただろ。無理に喋るな。」
「いや…それが、痛みが引いたんだ。」
「なに!?」
「ちょっと下ろしてくれないか?」
「「ああ。」」
担架を持っていた2人が下ろして何やら確認している。治ったのかしら?私、いつの間にか、怪我も治せるようになったの?知らなかったわ…。まぁ、でも痛みが引いて何よりね。
「おい、俺も腕が痛かったのが、引いたようだ。」
「俺も。足の打撲が痛くない!」
「やべー!まさか、ミーティア様…?」
「「「ありがとうございます!!!」」」
び、びっくりした~!
「いいえ。いつも領地の為にありがとうございます。」
そう言って、びっくりした事を顔に出さないように、深々と礼をした。
「さぁ、行くぞ!」
そう言って、私兵団の団員達は今度こそ帰って行った。
「ティア、大丈夫か?」
エルが肩に手を置いて言った。
「ええ。エル、ありがとう。」
私は、エルが見守ってくれていた事に嬉しく感じ、微笑んだ。
「おい!エル!いつの間にそうなった!?僕は許していないぞ!」
お兄様が、エルに向かって行き、胸ぐらをつかんでいる。だ、大丈夫かしら…。
「お義兄様、これからもよろしくお願いします。」
エルがニッコリ笑ってお兄様に話した。
「止めろ!そんな風に呼ぶな!」
あらら、お兄様、顔が真っ赤ですよ。
「エルよ、いつの間にそうなったのだ?」
隣にいたお父様が今度はエルに話した。
「お義父上よ。よろしくお願いします。」
エルはお兄様に掴まれていた手を軽々と自分の手で外し、お父様には深々と礼をした。
「いやー、ついにそう呼ばれるのか!哀しいが仕方ないな!」
お父様は笑顔でニコニコとしているわ。
「父上!いいのですか!!」
もー誰か止めてよ!
グェー
グリフォンがたまりかねてまた鳴いた。
「ごめんなさい!」
私は、とりあえず謝っておこうと思って声を上げ、頭を下げた。
「「ティア…」」
「それは後にしましょう。事後処理を先でもよろしいですか?」
エルが遮った。そうだったわ!思い直し頭を上げた。私兵団の皆さんもいるし、グリフォンもまだ、こちらを見ていた。
「そ、そうだな。おい、団長、あとはよろしく頼む。」
「え!は、はい。では、私達は詰め所へ戻ります。ミーティア様、いつも差し入れありがとうございます。怖がらせるといけないので、これで。」
と、団長らしい人は敬礼をして、みんなを引き連れて洞窟の出口へと向かう。あ!あの人担架に乗ってる。怪我してる…?治りますように。痛みがせめて、ひきますように。
「お、おい!止めてくれ!」
担架に乗った人がそう言うので、帰ろうとした私兵団の人達がざわざわとしだした。
「わ!どうした!?肋骨が折れて、足も折れてただろ。無理に喋るな。」
「いや…それが、痛みが引いたんだ。」
「なに!?」
「ちょっと下ろしてくれないか?」
「「ああ。」」
担架を持っていた2人が下ろして何やら確認している。治ったのかしら?私、いつの間にか、怪我も治せるようになったの?知らなかったわ…。まぁ、でも痛みが引いて何よりね。
「おい、俺も腕が痛かったのが、引いたようだ。」
「俺も。足の打撲が痛くない!」
「やべー!まさか、ミーティア様…?」
「「「ありがとうございます!!!」」」
び、びっくりした~!
「いいえ。いつも領地の為にありがとうございます。」
そう言って、びっくりした事を顔に出さないように、深々と礼をした。
「さぁ、行くぞ!」
そう言って、私兵団の団員達は今度こそ帰って行った。
「ティア、大丈夫か?」
エルが肩に手を置いて言った。
「ええ。エル、ありがとう。」
私は、エルが見守ってくれていた事に嬉しく感じ、微笑んだ。
「おい!エル!いつの間にそうなった!?僕は許していないぞ!」
お兄様が、エルに向かって行き、胸ぐらをつかんでいる。だ、大丈夫かしら…。
「お義兄様、これからもよろしくお願いします。」
エルがニッコリ笑ってお兄様に話した。
「止めろ!そんな風に呼ぶな!」
あらら、お兄様、顔が真っ赤ですよ。
「エルよ、いつの間にそうなったのだ?」
隣にいたお父様が今度はエルに話した。
「お義父上よ。よろしくお願いします。」
エルはお兄様に掴まれていた手を軽々と自分の手で外し、お父様には深々と礼をした。
「いやー、ついにそう呼ばれるのか!哀しいが仕方ないな!」
お父様は笑顔でニコニコとしているわ。
「父上!いいのですか!!」
もー誰か止めてよ!
グェー
グリフォンがたまりかねてまた鳴いた。
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