【完結】お前とは結婚しない!そう言ったあなた。私はいいのですよ。むしろ感謝いたしますわ。

まりぃべる

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第二王子と第一王子

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 私は、王妃教育をしておりましたがはっきりお相手が誰、とは言われませんでした。
けれど、初めは漠然と、第一王子であるドラス王子と結婚するのだろうと思っておりました。

 が、ドラス王子はその…あまり勉強が好きではないようで、逃亡したり、投げ出しておりました。
私は、初めこそ会った時には『王族教育はやらないと将来の為になりませんから、逃げずにやりましょうよ。』と伝えたりしておりました。しかし、その度に反発されておりました。いつぞやは、突き飛ばされたりしました。

 それからは、私は、言わないようにしました。なぜなら国を思う人でしたら、自分で考えて国の為に勉強して欲しいのですのに…要は、彼には期待しないようにしたのです。
接点を持ちたく無かったのです。
女性に手を出すなんて…あり得ませんもの。

 そのくらいからでしょうか。お茶会には来られなくなりました。
私はそれで良かったのです。話したくない人と過ごす時間は、何よりも苦痛でしたから。

 しかし、休憩時間の庭園の散策は、エドワード様との語らいの時間でした。そちらの方がよっぽど楽しい時間を過ごせました。
時には笑い、時には政治的な話で議論をしたり。それでも友好的な仲だったと思います。

 私の結婚する相手が、エドワード様だったらといつからか思うようになりました。彼は知的で、何事にも一生懸命。時には私に愚痴を言う事もありましたが、それでも最後には『キャルルにかっこ悪い所を見せたくないからね。頑張ってみるよ。』と言われます。

 どうして、双子でもこんなに性格が違うのでしょうか。顔はとても似ていますのに、エドワード様はとても柔らかく優しい表情をされています。対して、ドラス王子は、眉間に皺を寄せたような、イラついた表情をされております。

 国を背負って立つには、エドワード様のがよろしいかと思いますけれども、私は口には出せませんからいつも口惜しいです。

 私は、正妃教育を三年受けてきました。そろそろ結婚か、と言う時のドラス王子のあの発言。国王陛下は、どう仰るのでしょうか。

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