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閑話 サウナ
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ノルトランデルに来た日の翌朝。
リューリは今までのように日が昇る朝前に目が覚めると、ベットから起き出して音を立てないように体を軽く動かすと、キョロキョロと周りを見渡す。
(どこでやろうかしら。…やっぱり、ベットの上かしらね。)
弾むようなベットの上では少々やりにくいが、かといって床に敷いてあるカーペットの上でやるのも気が引けた。自分だけでは気にしないが、ここはもうオークランス領ではないのだ。
体をゆっくりと時間をかけてほぐすと、体がポカポカとしてくる。その後はベットから降り、剣を持ったつもりで素振りをしだした。
(うん、良い感じ!剣が無いのは変な感じだけど、仕方ないわよね。)
リューリは、オークランス領では訓練場でやっていた事を変わらずやっているのだ。だが、そこではあった木剣がここにはない。だからと言って、持って来る事も出来なかったしここで準備してもらうにしてもまだ結婚相手と会っていないのでまだ先だと思っている。そもそも、それを許してくれるのかさえまだ分からないのだ。
木剣を持たずに素振りをするのは、初めてだ。ここまで来る道中では、宿屋に泊まった為あまり激しい事はせず、手足を伸ばしたり体を反らせたりだけをやっていたのだ。
木剣も持たせてもらえなかった幼い時には、外で程よい長さの枝を持ってやっていた。
しばらくするとへリュが部屋へと入って来た。
「リューリ様、おはようごさいます。鍛錬されてたのですね。」
「おはよう、へリュ。もう出発かしら?」
素振りしながら、へリュへと視線を向けて話すリューリはすでに汗が滲んでいた。
「いえ、まだ大丈夫ですよ。リューリ様、お風呂の準備をして参りましょうか。」
「んー、拭く事にするわ。桶に組んできてくれる?」
「よろしいのですか?」
「だってもう、オークランスとは違うもの。まだ、辺境伯様にお会いしてもいないのに朝早くからお風呂の準備をなんて、悪いわ。
あ、もちろん、オークランスではしてくれてたものね、今までありがとう、へリュ。」
「それは幼い頃からですからね、もう日常でしたから。
でもそうですね、いきなりでは準備が無いかもしれません。すみません、こちらの方々へ引き継ぎをせず…」
「いいのよ、そこまで伝える必要はないと言ったのは私だもの。」
「…では、桶に汲んで参ります。」
「ありがとう、お願いね!」
ーーー
ーー
ー
昨日はまだへリュがいたなと思いながら、次の日リューリは目が覚める。
そしてゆっくり伸びをしてから体を起こし、着替えてから体をほぐしていると控えめな扉を叩く音が聞こえた。
「はい。」
「!
お目覚めですか?私、マイサです。」
「どうぞ。」
柔軟していた手を止めると、マイサが入って来て声を掛けられた。すでに夜着から着替え、しかもうっすら額に汗をかいているリューリを見て驚く。
「リューリ様は朝がお早いのですね。…何かされていました?」
「ええ。朝の訓練をね。」
「訓練、ですか?」
「鍛錬、とでもいうのかしら?体が鈍らないように、体をほぐしたりして動かすの。」
「はぁ…それは素晴らしいですね。ですが…汗を流したいでしょうから、お風呂を準備しましょう。これから毎日されますか?」
「え、えっと…汗を拭くだけでもいいのよ。」
「リューリ様は思慮深いのですね。けれどいいのですよ、リューリ様のなさりたいようにして。…そうですね、リューリ様が良ければサウナに入られますか?」
「サウナ?」
「はい。ご存じですか?」
「いいえ。サウナって?」
リューリは初めて聞くその言葉に、首を傾げる。
「サウナとは、蒸気で熱く温めた部屋で汗を流す場所の事です。ここノルトランデルは寒さが厳しいので、サウナに入ります。そうすると体がしばらく温かいのです。汗を流したい時にもやりますし、寒い日に温まりたい時にも入ります。そこで世間話や、重要な会議もする場合もあるのですよ。なので、ここではいつでも入れるようになってます。
汗をかいた後は体が冷えますからね。そうならない為にもサウナに入る事も出来ますよ。」
「へー…お風呂とは違うのね?」
「ええ、見た方が分かりやすいでしょうから体験してみますか?ここでは、お風呂も入りますがサウナを利用する事も多いです。国境警備隊の警備塔にも、サウナがあって隊員も普段から利用するのですよ。」
「そうなのね。やってみたいわ!」
「では早速行きましょう。」
☆★
そこは一階の渡り廊下を越えてすぐにあった。小屋というには大きな建物が経っており、中に入ると小部屋が幾つもあった。
その内の一つに入るとすぐにまた左右に二つ扉があり、男女に分かれている脱衣所となっていた。棚に脱いだ服を置けるようになっており、奥の引き戸を開けると湯気がうっすらと漂っていた。少しだけ熱気もあり、リューリは湯船も無いのにと不思議な気分だった。
あまり広くはない空間で、壁際には壁伝いに作られたベンチがありそこに座るよるにマイサが言った。真ん中に座ったが、隅に何かの葉っぱが枝から切られて置かれている。
ベンチの反対側には黒い大きめの石が積み上がっており、隣に水を張った桶もあった。
「さぁ、準備はいいですか?この水をこの石にかけると部屋が熱くなりますからね。」
「分かったわ。」
マイサがその通りにすると、ジュージューと激しい音がして途端にもくもくと部屋中が白く煙り、熱気が先ほどよりも温度が上がったようで体にへばりつくようだった。
「すごーい!!」
「失礼しますね。」
そういって、隅に置かれていた枝を水に少し付けてブンブンと振った。
「わぁ!」
少し爽やかな香りと共に熱い熱気が尚もリューリに襲いかかる。
「どうでしょう?」
「すごいわ!!素敵な香り…でもなんだか、クラクラしてきたわ…」
「まぁ!それはいけません!ではすぐに出ましょうか。」
そう言ってマイサはすぐ、リューリへと駆け寄り手を差し出す。
「ゆっくり立ち上がって下さいね、さぁ、部屋を出ますよ。」
「ええ、ありがとう。」
そう言って、脱衣所へ戻りそこにあった簡易のイスに座らされたリューリは、マイサに大判の布を体に掛けて貰うと、続いてその場に備え付けてある水差しからコップに注いだ水を手渡される。
「さぁ、お水です。」
「ありがとう。」
マイサは心配そうに、声を掛けた。
「申し訳ありません、のぼせてしまわれましたか。」
「うーん、そうなのかしら?でも気持ちは良かったのよ?確かに体がポカポカとするし。でもまだ、私には早かったのかしら…たまにでいいわ。」
「そうですか。ではまた入りたくなったらいつでも仰って下さいね。さぁ、少し良くなりましたら、服を着ましょうか。」
「ええ。」
リューリは、サウナというものを初めて知り、面白いと思った。だが、体がすぐに悲鳴を上げ、少し残念に思った。
「また来たいわ、マイサ。」
「もちろんです。いつでも来られますからまた入りましょう、リューリ様。」
少し休んでから二人は部屋へと戻った。
☆★
「リューリ、大丈夫だったのか?」
昨日と同じく小さめな部屋で朝食を摂る為、部屋に入ると、ヴァルトはすでに座っていて顔を合わせるとすぐに聞かれた。
「うん…お騒がせしました。」
あの後すぐにサウナ室を出て水を飲んだ為か、すぐにクラクラとしか感じは収まったのだ。歩く時にももう普通で、マイサに朝食は部屋で摂るかと聞かれたが首を横に振った。
恥ずかしそうに言うリューリに、目を細めたヴァルトは言葉を続ける。
「リューリ、サウナは王都にもあるしこの地域では生活の一部だ。だからといってリューリもそれに入るのが当たり前だなんて俺は思っていない。だから、入りたかったらいつでも入ればいいし、入りたくなければいいからな。」
「ええ、ありがとう。先ほどは、どんなものか知らなくて興味を持ったの。心配掛けてごめんなさい。」
「あぁ、謝らなくていい。リューリの体調が悪くないのならよかった。
それで、体験してみてどうだった?」
「ええ、不思議だったわ!石に水をかけてたのに、熱くなったもの。」
「お、よく見ていたな!そうだ。あの石は熱せられているんだ。だから、水を掛けると水蒸気が発生する。一気に熱くなって、リューリの体が温度変化に耐えられなかったのだろう。水を掛けず、その部屋に入っているだけでも体が温まる。」
「そうだったのね。じゃあ今度は、水を掛けない場合も体験したいわ。」
「お、そうか。じゃあそうしよう。リューリが良ければ一緒に入ろう。」
「え!!」
それを聞いたリューリは思わず声を上げ、恥ずかしそうに下を向いた。
それを見て、反射的に嫌なのかと聞いたヴァルトだったが、すぐに裸のまま入ったのかもしれないと言い直す。
「俺とは嫌か…?
あ、他人と入る時に気になるならタオルを巻いて入ってもいいんだ。もちろん、一人の時にも巻いていい。巻かずに入る奴もいるがな。」
「そ、そうなのね。それなら、もう少し慣れたら一緒に…お願いします。」
リューリは、夫婦だからいつかは一緒にとは思ったが、まだまだ慣れないし先ほどみたいにクラクラしても迷惑を掛けるだけだと思った。それに、タオルを巻いて一緒に入るとしても服を着ているのとは違う為なんだか勇気がいると思い、それを考えると緊張した為、今はまだサウナは一人で入りたいと思った。
(いつかは…一緒に入れるかしら?でもまずはサウナに慣れないと。お風呂とはちょっと違うから…何度も入れば慣れるのかしら?)
リューリは初めての体験で面白いとは思ったが、自分の体がついていかなかった為悔しくて、その内慣れたらいいなと思った。
リューリは今までのように日が昇る朝前に目が覚めると、ベットから起き出して音を立てないように体を軽く動かすと、キョロキョロと周りを見渡す。
(どこでやろうかしら。…やっぱり、ベットの上かしらね。)
弾むようなベットの上では少々やりにくいが、かといって床に敷いてあるカーペットの上でやるのも気が引けた。自分だけでは気にしないが、ここはもうオークランス領ではないのだ。
体をゆっくりと時間をかけてほぐすと、体がポカポカとしてくる。その後はベットから降り、剣を持ったつもりで素振りをしだした。
(うん、良い感じ!剣が無いのは変な感じだけど、仕方ないわよね。)
リューリは、オークランス領では訓練場でやっていた事を変わらずやっているのだ。だが、そこではあった木剣がここにはない。だからと言って、持って来る事も出来なかったしここで準備してもらうにしてもまだ結婚相手と会っていないのでまだ先だと思っている。そもそも、それを許してくれるのかさえまだ分からないのだ。
木剣を持たずに素振りをするのは、初めてだ。ここまで来る道中では、宿屋に泊まった為あまり激しい事はせず、手足を伸ばしたり体を反らせたりだけをやっていたのだ。
木剣も持たせてもらえなかった幼い時には、外で程よい長さの枝を持ってやっていた。
しばらくするとへリュが部屋へと入って来た。
「リューリ様、おはようごさいます。鍛錬されてたのですね。」
「おはよう、へリュ。もう出発かしら?」
素振りしながら、へリュへと視線を向けて話すリューリはすでに汗が滲んでいた。
「いえ、まだ大丈夫ですよ。リューリ様、お風呂の準備をして参りましょうか。」
「んー、拭く事にするわ。桶に組んできてくれる?」
「よろしいのですか?」
「だってもう、オークランスとは違うもの。まだ、辺境伯様にお会いしてもいないのに朝早くからお風呂の準備をなんて、悪いわ。
あ、もちろん、オークランスではしてくれてたものね、今までありがとう、へリュ。」
「それは幼い頃からですからね、もう日常でしたから。
でもそうですね、いきなりでは準備が無いかもしれません。すみません、こちらの方々へ引き継ぎをせず…」
「いいのよ、そこまで伝える必要はないと言ったのは私だもの。」
「…では、桶に汲んで参ります。」
「ありがとう、お願いね!」
ーーー
ーー
ー
昨日はまだへリュがいたなと思いながら、次の日リューリは目が覚める。
そしてゆっくり伸びをしてから体を起こし、着替えてから体をほぐしていると控えめな扉を叩く音が聞こえた。
「はい。」
「!
お目覚めですか?私、マイサです。」
「どうぞ。」
柔軟していた手を止めると、マイサが入って来て声を掛けられた。すでに夜着から着替え、しかもうっすら額に汗をかいているリューリを見て驚く。
「リューリ様は朝がお早いのですね。…何かされていました?」
「ええ。朝の訓練をね。」
「訓練、ですか?」
「鍛錬、とでもいうのかしら?体が鈍らないように、体をほぐしたりして動かすの。」
「はぁ…それは素晴らしいですね。ですが…汗を流したいでしょうから、お風呂を準備しましょう。これから毎日されますか?」
「え、えっと…汗を拭くだけでもいいのよ。」
「リューリ様は思慮深いのですね。けれどいいのですよ、リューリ様のなさりたいようにして。…そうですね、リューリ様が良ければサウナに入られますか?」
「サウナ?」
「はい。ご存じですか?」
「いいえ。サウナって?」
リューリは初めて聞くその言葉に、首を傾げる。
「サウナとは、蒸気で熱く温めた部屋で汗を流す場所の事です。ここノルトランデルは寒さが厳しいので、サウナに入ります。そうすると体がしばらく温かいのです。汗を流したい時にもやりますし、寒い日に温まりたい時にも入ります。そこで世間話や、重要な会議もする場合もあるのですよ。なので、ここではいつでも入れるようになってます。
汗をかいた後は体が冷えますからね。そうならない為にもサウナに入る事も出来ますよ。」
「へー…お風呂とは違うのね?」
「ええ、見た方が分かりやすいでしょうから体験してみますか?ここでは、お風呂も入りますがサウナを利用する事も多いです。国境警備隊の警備塔にも、サウナがあって隊員も普段から利用するのですよ。」
「そうなのね。やってみたいわ!」
「では早速行きましょう。」
☆★
そこは一階の渡り廊下を越えてすぐにあった。小屋というには大きな建物が経っており、中に入ると小部屋が幾つもあった。
その内の一つに入るとすぐにまた左右に二つ扉があり、男女に分かれている脱衣所となっていた。棚に脱いだ服を置けるようになっており、奥の引き戸を開けると湯気がうっすらと漂っていた。少しだけ熱気もあり、リューリは湯船も無いのにと不思議な気分だった。
あまり広くはない空間で、壁際には壁伝いに作られたベンチがありそこに座るよるにマイサが言った。真ん中に座ったが、隅に何かの葉っぱが枝から切られて置かれている。
ベンチの反対側には黒い大きめの石が積み上がっており、隣に水を張った桶もあった。
「さぁ、準備はいいですか?この水をこの石にかけると部屋が熱くなりますからね。」
「分かったわ。」
マイサがその通りにすると、ジュージューと激しい音がして途端にもくもくと部屋中が白く煙り、熱気が先ほどよりも温度が上がったようで体にへばりつくようだった。
「すごーい!!」
「失礼しますね。」
そういって、隅に置かれていた枝を水に少し付けてブンブンと振った。
「わぁ!」
少し爽やかな香りと共に熱い熱気が尚もリューリに襲いかかる。
「どうでしょう?」
「すごいわ!!素敵な香り…でもなんだか、クラクラしてきたわ…」
「まぁ!それはいけません!ではすぐに出ましょうか。」
そう言ってマイサはすぐ、リューリへと駆け寄り手を差し出す。
「ゆっくり立ち上がって下さいね、さぁ、部屋を出ますよ。」
「ええ、ありがとう。」
そう言って、脱衣所へ戻りそこにあった簡易のイスに座らされたリューリは、マイサに大判の布を体に掛けて貰うと、続いてその場に備え付けてある水差しからコップに注いだ水を手渡される。
「さぁ、お水です。」
「ありがとう。」
マイサは心配そうに、声を掛けた。
「申し訳ありません、のぼせてしまわれましたか。」
「うーん、そうなのかしら?でも気持ちは良かったのよ?確かに体がポカポカとするし。でもまだ、私には早かったのかしら…たまにでいいわ。」
「そうですか。ではまた入りたくなったらいつでも仰って下さいね。さぁ、少し良くなりましたら、服を着ましょうか。」
「ええ。」
リューリは、サウナというものを初めて知り、面白いと思った。だが、体がすぐに悲鳴を上げ、少し残念に思った。
「また来たいわ、マイサ。」
「もちろんです。いつでも来られますからまた入りましょう、リューリ様。」
少し休んでから二人は部屋へと戻った。
☆★
「リューリ、大丈夫だったのか?」
昨日と同じく小さめな部屋で朝食を摂る為、部屋に入ると、ヴァルトはすでに座っていて顔を合わせるとすぐに聞かれた。
「うん…お騒がせしました。」
あの後すぐにサウナ室を出て水を飲んだ為か、すぐにクラクラとしか感じは収まったのだ。歩く時にももう普通で、マイサに朝食は部屋で摂るかと聞かれたが首を横に振った。
恥ずかしそうに言うリューリに、目を細めたヴァルトは言葉を続ける。
「リューリ、サウナは王都にもあるしこの地域では生活の一部だ。だからといってリューリもそれに入るのが当たり前だなんて俺は思っていない。だから、入りたかったらいつでも入ればいいし、入りたくなければいいからな。」
「ええ、ありがとう。先ほどは、どんなものか知らなくて興味を持ったの。心配掛けてごめんなさい。」
「あぁ、謝らなくていい。リューリの体調が悪くないのならよかった。
それで、体験してみてどうだった?」
「ええ、不思議だったわ!石に水をかけてたのに、熱くなったもの。」
「お、よく見ていたな!そうだ。あの石は熱せられているんだ。だから、水を掛けると水蒸気が発生する。一気に熱くなって、リューリの体が温度変化に耐えられなかったのだろう。水を掛けず、その部屋に入っているだけでも体が温まる。」
「そうだったのね。じゃあ今度は、水を掛けない場合も体験したいわ。」
「お、そうか。じゃあそうしよう。リューリが良ければ一緒に入ろう。」
「え!!」
それを聞いたリューリは思わず声を上げ、恥ずかしそうに下を向いた。
それを見て、反射的に嫌なのかと聞いたヴァルトだったが、すぐに裸のまま入ったのかもしれないと言い直す。
「俺とは嫌か…?
あ、他人と入る時に気になるならタオルを巻いて入ってもいいんだ。もちろん、一人の時にも巻いていい。巻かずに入る奴もいるがな。」
「そ、そうなのね。それなら、もう少し慣れたら一緒に…お願いします。」
リューリは、夫婦だからいつかは一緒にとは思ったが、まだまだ慣れないし先ほどみたいにクラクラしても迷惑を掛けるだけだと思った。それに、タオルを巻いて一緒に入るとしても服を着ているのとは違う為なんだか勇気がいると思い、それを考えると緊張した為、今はまだサウナは一人で入りたいと思った。
(いつかは…一緒に入れるかしら?でもまずはサウナに慣れないと。お風呂とはちょっと違うから…何度も入れば慣れるのかしら?)
リューリは初めての体験で面白いとは思ったが、自分の体がついていかなかった為悔しくて、その内慣れたらいいなと思った。
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