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報告…いや牽制? ヴァルト視点
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《少しだけ、時系列が戻ります》
「はぁー…」
俺は、何度目かのため息を吐いた。
「そんなに吐いたら、幸せは逃げてしまいますよ。」
ヴァルトの侍従である、カッレがやや後ろからそのように囁いた。
「これが吐かずにはいられんだろ、なんて面倒な事だ。出迎えに間に合わなくなった!」
「結婚したと告げたら、それで潔く諦めると思ったのですが、蛇のようにしつこく、絡み付いてくるのですね。」
「本当に面倒だ。だが、今後の為には仕方の無い事だが。」
「先触れを出しませんでしたが、果たしていらっしゃるでしょうか?」
「それとなくほのめかしておいてくれと言ったからな、首を長くして待っているだろう。」
ヴァルトは不機嫌な顔を隠す事なく、そのように言い、カッレに目の前の扉を叩くべく、促した。
ヴァルトは、リューリが結婚したと分かればもう、母サイラの元にしつこい奴は諦めて結婚の打診をしてこないと思った。だから、オークランス家のタウンハウスで留守を守る使用人に、伝えるようにとエリヤスに言付けたのだ。
もしもしつこい奴が懲りずにまたやって来たら、『リューリはもう結婚をしたのでそちらの息子とは結婚する事もない』と言ってくれ、と。
しかし、案の定エリヤスの居ない時間にやって来た夫人はいきなりわめきちらし、『そんなの信じられる訳がない、たかだか使用人の分際で、貴族である私に不利益な事を言うとは何事!?今度は息子も夫も一緒に連れてくるから覚悟しておきなさい!』と対応した使用人に手を上げんばかりの勢いだったそうだ。
万が一の事を考え、もし手に負えない状態になってしまった時には、『では、報告しておきます。後日お話に向かわせます。』と述べていいと伝えておいたが、本当にそうなるとは、と脱力したのだ。しかも、それを聞いたのはリューリが到着するという前日。どんなに馬を飛ばしても、馬を休憩させる事を考えると一日は掛かる王都へ行くのは気が重かった。
(はるばるやってくるのだから俺の妻となるエリヤスの妹を屋敷で出迎えようと思ったのだが、上手くいかないもんだな…)
学院時代にも長期休み明けに何をしていたかを友人同士で話せば、エリヤスは必ず『領地へ帰っていた。』と言葉少なに言っていた。面白味も無いと思いそれだけかと突けば、『それだけだ。妹に癒される為だけに帰っている。』と真面目な顔して返ってきた。この前は天使だなんだと言っていた。その妹が嫁いでくる。友人の妹をしつこい奴から守る為ではあったが、それでも自分にも利がある。国王陛下から『次は結婚し、跡継ぎも考えねばな。』と言われた事もあり、確かに相手を選ぶのに苦労すると思っていたのだ。友人同士で決めた話ではあったが、エリヤスの両親にはたいそう喜ばれたのだ。自分の妻になってくれるというからには大切にしようと意気込んでいた矢先の出来事。
正に、出鼻を挫かれたのだ。
しかも、内容は特に実にもならない話をしに来ている。ヴァルトは、不機嫌極まりなかった。
「失礼する。」
そういって、王都の中心街から外れた一角にある小さめなタウンハウスから出て来て対応した使用人にそう言うと、体を開いた扉へ滑り込ませたヴァルトとカッレは、後ろ手で玄関の扉を閉めた。使用人は、いきなりの身なりの整った貴族の訪問に対応を迷っている様子だ。
「いきなりの訪問だが失礼する。私は、ヴァルト=ノルドランデルだ。」
「ノルドランデル…へ、辺境伯様!?え、ええとどうなさいましたか?」
「どうしたもこうしたも、家族となったオークランス家の義母上が困り果てているという話を聞き、説明をしに参った次第だ。失礼するぞ。」
「お、お待ち下さい!で、ではとりあえず、こちらの応接室へ…」
「あーいい、気にするな。少し話してすぐ帰る。」
「いえ、しかし…」
小さな玄関ホールとも言えないその場所でそのようにやりとりしていると、聞こえたのだろう、近くの部屋から一人の男性が出て来て大声を出した。
「おい!何時だと思ってる!誰だ!食事の時間に先触れも無しに!
お前もお前だ!執事の仕事を与えてやっているのだから仕事くらいしっかりやれ!!」
「あぁ、おはようございます、クレメラ伯爵。ちょっと話したい事がありましてね。」
「は!?オ、オークランス辺境伯!?……ど、どうされました?こんな朝早くから。すみませんが、先触れは無かったはずですが……。」
ここは、〝しつこい奴〟が住んでいる屋敷。ヨハンネス=クレメラ伯爵の妻エイニが、サイラへとしつこく息子の釣書をご丁寧に毎回持ってくるのだ。
「そうですね。義母上から聞きましてね、こちらのお宅は、先触れを出さずに毎回タウンハウスにやってくるのだと。しかも、大した用事でもないのに。ですから、私も普段どなたかの屋敷に訪問する際は先触れを必ず出しますが、こちらには出さずに参った次第です。」
「は?義母上…?」
「ええそうですよ。クレメラ伯爵、今、ご家族で朝食の時間でしたか?それはちょうど良い!エイニ夫人と、ご子息も一緒に話を聞いて頂きたい!」
「いえ…え?」
ヨハンネスも話が読めないので戸惑っている。しかし、ヴァルトは自分の息子ほどの若造であるが爵位が上であるから、どうしたものかと戸惑いながらもとりあえず応接室へと促し、すぐに自分達も向かうと言うしかなかった。
「ちょっと!まだ食事の途中だったのよ!?先触れも出さないなんて失礼よ!なんでそんな人の所へ私も行くのよ!?」
廊下から聞こえた怒鳴りつけるような金切り声に、応接室で座っていたヴァルトは後ろに控えていたカッレに目線を向けて顔を顰めていると、ややもして応接室へと入って来た。
「申し訳ありません、お待たせいたしました!」
「もう!何なのよ…」
「なんで僕まで…」
ヨハンネスは、ヴァルトに粗相の無いようにと頭を下げながら入って来たが、その後ろに続いたエイニ夫人と息子のイルモは不服そうに入って来た。
「あぁ。私は、ヴァルト=ノルドランデルだ。エイニ夫人、あなたは先触れを出さずに人の屋敷へと伺うと聞き及んでいる。だから私も同じ事をしたまでだが何か問題でも?」
ヴァルトは長い足を組み、横柄にも見える態度で口を開いた。
「ノルドランデル?…へ、辺境伯様!?なぜうちに…?え、同じ事!?」
「そうだ。先日、私はオークランス家のリューリと結婚をしたのだ」
「ええ!?」
「…今、私が話しているのだが?」
ヴァルトが話していると、驚きで声を発したエイニ。言葉を途中で遮った形である為ヨハンネスに睨まれ、焦りの色を滲ませた。
「義母上から、断っているのにいつも釣書を持ってこられて大変困っているという話を聞いたもので、わざわざ報告に上がった次第だ。…理解していただけたか?エイニ夫人。」
「理解って…え?理解できませんわ!!」
「…おい、エイニ。どういう事だ?」
「あなたは黙ってて!
ノルドランデル辺境伯様、サイラさんの娘と結婚したって、私サイラさんから何の話も伺ってないのだけれど、本当のお話ですの?」
「もちろん。私は忙しいのですよ?わざわざ嘘を言いにくる訳がない。何度も言うが、義母上が迷惑していると聞き、報告に上がったまで。
これ以上、オークランス家に関わるのなら、この辺境伯である私が容赦はしない!」
エイニに向かって睨みを効かしたヴァルト。エイニは震えながらも、口答えをする。ヨハンネスもまた震えながら、そんなエイニに視線を送っている。
「お、お言葉ですが私は聞いておりません!!」
「エイニ夫人、なぜあなたに言う必要が?」
「え?」
「義母上は、話が通じず困り果てていたと言っていた。つまり、そんな人に自分の近況など話すはずもない。最近は親しくもしていなかったと。なのに何度も勝手にタウンハウスに押し掛けてきて怖いと。
クレメラ殿、エイニ夫人の動向はご存じだったのか?」
ジロリと視線を送られたヨハンネスは首が取れそうなほど勢いよく横に振る。
「め、滅相もありません!非常識な振る舞い、大変申し訳ありませんでした!!
おい、エイニ、きちんと謝罪しろ!!」
そう言って、エイニの頭を無理矢理下げさせた。
「痛っ!痛いわよ!」
「じゃあ自分で頭を下げるんだ!」
「もう!私は悪くないわ!サイラさんがおっしゃって下されば、私だって何度も行かなかったわ!私だって無駄足を踏まされたって事でしょう?ひどい話だわ!」
「これ、エイニ!!」
「ほう…?クレメラ殿、今、ご夫人は我が義母を侮辱したのだな?」
「いえ!申し訳ありません!!良く言って聞かせますから!!」
「……私も悪魔では無いからな。先ほども言ったが、金輪際オークランス家と我が妻に近寄ったりしないのなら大事にはしない事としよう。」
「か、寛大なお心感謝致します!!」
未だ不服な顔をしたエイニは、口を開く事はなく、隣で座っていた息子も他人事のようにその出来事をジッと見ていた。
「はぁー…」
俺は、何度目かのため息を吐いた。
「そんなに吐いたら、幸せは逃げてしまいますよ。」
ヴァルトの侍従である、カッレがやや後ろからそのように囁いた。
「これが吐かずにはいられんだろ、なんて面倒な事だ。出迎えに間に合わなくなった!」
「結婚したと告げたら、それで潔く諦めると思ったのですが、蛇のようにしつこく、絡み付いてくるのですね。」
「本当に面倒だ。だが、今後の為には仕方の無い事だが。」
「先触れを出しませんでしたが、果たしていらっしゃるでしょうか?」
「それとなくほのめかしておいてくれと言ったからな、首を長くして待っているだろう。」
ヴァルトは不機嫌な顔を隠す事なく、そのように言い、カッレに目の前の扉を叩くべく、促した。
ヴァルトは、リューリが結婚したと分かればもう、母サイラの元にしつこい奴は諦めて結婚の打診をしてこないと思った。だから、オークランス家のタウンハウスで留守を守る使用人に、伝えるようにとエリヤスに言付けたのだ。
もしもしつこい奴が懲りずにまたやって来たら、『リューリはもう結婚をしたのでそちらの息子とは結婚する事もない』と言ってくれ、と。
しかし、案の定エリヤスの居ない時間にやって来た夫人はいきなりわめきちらし、『そんなの信じられる訳がない、たかだか使用人の分際で、貴族である私に不利益な事を言うとは何事!?今度は息子も夫も一緒に連れてくるから覚悟しておきなさい!』と対応した使用人に手を上げんばかりの勢いだったそうだ。
万が一の事を考え、もし手に負えない状態になってしまった時には、『では、報告しておきます。後日お話に向かわせます。』と述べていいと伝えておいたが、本当にそうなるとは、と脱力したのだ。しかも、それを聞いたのはリューリが到着するという前日。どんなに馬を飛ばしても、馬を休憩させる事を考えると一日は掛かる王都へ行くのは気が重かった。
(はるばるやってくるのだから俺の妻となるエリヤスの妹を屋敷で出迎えようと思ったのだが、上手くいかないもんだな…)
学院時代にも長期休み明けに何をしていたかを友人同士で話せば、エリヤスは必ず『領地へ帰っていた。』と言葉少なに言っていた。面白味も無いと思いそれだけかと突けば、『それだけだ。妹に癒される為だけに帰っている。』と真面目な顔して返ってきた。この前は天使だなんだと言っていた。その妹が嫁いでくる。友人の妹をしつこい奴から守る為ではあったが、それでも自分にも利がある。国王陛下から『次は結婚し、跡継ぎも考えねばな。』と言われた事もあり、確かに相手を選ぶのに苦労すると思っていたのだ。友人同士で決めた話ではあったが、エリヤスの両親にはたいそう喜ばれたのだ。自分の妻になってくれるというからには大切にしようと意気込んでいた矢先の出来事。
正に、出鼻を挫かれたのだ。
しかも、内容は特に実にもならない話をしに来ている。ヴァルトは、不機嫌極まりなかった。
「失礼する。」
そういって、王都の中心街から外れた一角にある小さめなタウンハウスから出て来て対応した使用人にそう言うと、体を開いた扉へ滑り込ませたヴァルトとカッレは、後ろ手で玄関の扉を閉めた。使用人は、いきなりの身なりの整った貴族の訪問に対応を迷っている様子だ。
「いきなりの訪問だが失礼する。私は、ヴァルト=ノルドランデルだ。」
「ノルドランデル…へ、辺境伯様!?え、ええとどうなさいましたか?」
「どうしたもこうしたも、家族となったオークランス家の義母上が困り果てているという話を聞き、説明をしに参った次第だ。失礼するぞ。」
「お、お待ち下さい!で、ではとりあえず、こちらの応接室へ…」
「あーいい、気にするな。少し話してすぐ帰る。」
「いえ、しかし…」
小さな玄関ホールとも言えないその場所でそのようにやりとりしていると、聞こえたのだろう、近くの部屋から一人の男性が出て来て大声を出した。
「おい!何時だと思ってる!誰だ!食事の時間に先触れも無しに!
お前もお前だ!執事の仕事を与えてやっているのだから仕事くらいしっかりやれ!!」
「あぁ、おはようございます、クレメラ伯爵。ちょっと話したい事がありましてね。」
「は!?オ、オークランス辺境伯!?……ど、どうされました?こんな朝早くから。すみませんが、先触れは無かったはずですが……。」
ここは、〝しつこい奴〟が住んでいる屋敷。ヨハンネス=クレメラ伯爵の妻エイニが、サイラへとしつこく息子の釣書をご丁寧に毎回持ってくるのだ。
「そうですね。義母上から聞きましてね、こちらのお宅は、先触れを出さずに毎回タウンハウスにやってくるのだと。しかも、大した用事でもないのに。ですから、私も普段どなたかの屋敷に訪問する際は先触れを必ず出しますが、こちらには出さずに参った次第です。」
「は?義母上…?」
「ええそうですよ。クレメラ伯爵、今、ご家族で朝食の時間でしたか?それはちょうど良い!エイニ夫人と、ご子息も一緒に話を聞いて頂きたい!」
「いえ…え?」
ヨハンネスも話が読めないので戸惑っている。しかし、ヴァルトは自分の息子ほどの若造であるが爵位が上であるから、どうしたものかと戸惑いながらもとりあえず応接室へと促し、すぐに自分達も向かうと言うしかなかった。
「ちょっと!まだ食事の途中だったのよ!?先触れも出さないなんて失礼よ!なんでそんな人の所へ私も行くのよ!?」
廊下から聞こえた怒鳴りつけるような金切り声に、応接室で座っていたヴァルトは後ろに控えていたカッレに目線を向けて顔を顰めていると、ややもして応接室へと入って来た。
「申し訳ありません、お待たせいたしました!」
「もう!何なのよ…」
「なんで僕まで…」
ヨハンネスは、ヴァルトに粗相の無いようにと頭を下げながら入って来たが、その後ろに続いたエイニ夫人と息子のイルモは不服そうに入って来た。
「あぁ。私は、ヴァルト=ノルドランデルだ。エイニ夫人、あなたは先触れを出さずに人の屋敷へと伺うと聞き及んでいる。だから私も同じ事をしたまでだが何か問題でも?」
ヴァルトは長い足を組み、横柄にも見える態度で口を開いた。
「ノルドランデル?…へ、辺境伯様!?なぜうちに…?え、同じ事!?」
「そうだ。先日、私はオークランス家のリューリと結婚をしたのだ」
「ええ!?」
「…今、私が話しているのだが?」
ヴァルトが話していると、驚きで声を発したエイニ。言葉を途中で遮った形である為ヨハンネスに睨まれ、焦りの色を滲ませた。
「義母上から、断っているのにいつも釣書を持ってこられて大変困っているという話を聞いたもので、わざわざ報告に上がった次第だ。…理解していただけたか?エイニ夫人。」
「理解って…え?理解できませんわ!!」
「…おい、エイニ。どういう事だ?」
「あなたは黙ってて!
ノルドランデル辺境伯様、サイラさんの娘と結婚したって、私サイラさんから何の話も伺ってないのだけれど、本当のお話ですの?」
「もちろん。私は忙しいのですよ?わざわざ嘘を言いにくる訳がない。何度も言うが、義母上が迷惑していると聞き、報告に上がったまで。
これ以上、オークランス家に関わるのなら、この辺境伯である私が容赦はしない!」
エイニに向かって睨みを効かしたヴァルト。エイニは震えながらも、口答えをする。ヨハンネスもまた震えながら、そんなエイニに視線を送っている。
「お、お言葉ですが私は聞いておりません!!」
「エイニ夫人、なぜあなたに言う必要が?」
「え?」
「義母上は、話が通じず困り果てていたと言っていた。つまり、そんな人に自分の近況など話すはずもない。最近は親しくもしていなかったと。なのに何度も勝手にタウンハウスに押し掛けてきて怖いと。
クレメラ殿、エイニ夫人の動向はご存じだったのか?」
ジロリと視線を送られたヨハンネスは首が取れそうなほど勢いよく横に振る。
「め、滅相もありません!非常識な振る舞い、大変申し訳ありませんでした!!
おい、エイニ、きちんと謝罪しろ!!」
そう言って、エイニの頭を無理矢理下げさせた。
「痛っ!痛いわよ!」
「じゃあ自分で頭を下げるんだ!」
「もう!私は悪くないわ!サイラさんがおっしゃって下されば、私だって何度も行かなかったわ!私だって無駄足を踏まされたって事でしょう?ひどい話だわ!」
「これ、エイニ!!」
「ほう…?クレメラ殿、今、ご夫人は我が義母を侮辱したのだな?」
「いえ!申し訳ありません!!良く言って聞かせますから!!」
「……私も悪魔では無いからな。先ほども言ったが、金輪際オークランス家と我が妻に近寄ったりしないのなら大事にはしない事としよう。」
「か、寛大なお心感謝致します!!」
未だ不服な顔をしたエイニは、口を開く事はなく、隣で座っていた息子も他人事のようにその出来事をジッと見ていた。
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