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8. 改良
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それから、三ヶ月。
まずはローズ化粧水と、カモミール化粧水の改良に明け暮れた。
ローズティーと、カモミールティーはすぐに出来そうだったから、難しそうなのから改良をして、いろいろと知恵を絞り、ようやく出来上がった。
次は、ローズティーとカモミールティーをお母様がお茶会で披露してくれた。
その時は、『素敵な味。また飲みたいわ。』と思わせるだけ。そう、種を蒔いてくれているのです。
そしてさらに三ヶ月。その間私はもちろん、お母様そしてお父様とお兄様にも化粧水を毎日使ってもらった。
すると、お父様とお母様は、やる前から綺麗だったけれど、益々若返って見えた。シワが伸ばされ、シミも薄くなったのだ。
そんなお母様に、お茶会では『なんだか最近益々綺麗よ。どうなされたの?』と聞く人が増えたそうだ。
その度に、『うちの領地で取れたもので作った化粧水を使っているのよ。』と言ってもらった。
どうしても欲しい、と言ってくる人がちらほらと出てきたみたいで、本格的に売買契約を結ぶ話も出て来ているみたいだ。
ハーブティーも、欲する人もちらほらと出てきたみたい。
お兄様と私は若いからそんなに実感は湧かなかったけれど、お兄様は『日に焼けてもこれをつけた所はヒリヒリとしなくなった。』と言った。
私も、日に焼けないよう気をつけないととは思ったが、毎日のように庭に出る為日傘や長いつばのついた帽子を被っていてもどうしてもカバーしきれない。だから、化粧水をジャバジャバ使っていた。すると、その割に肌は黒くならない気がした。
お母様と私は、これはイケる!とニンマリした。だけれど、欲しいと言ってくれる人に対して作るのが間に合わない。今までは、私とお母様と使用人数人でやっていた。が、販売するとなると人手がいる。
そんな時にお父様に呼び出された。
「アイネル。良くやったな!上々だよ。」
「ありがとうございます、お父様。けれど、欲しい人に対して作り手や材料が間に合いません。もう少し生産性が上がればいいのでしょうけれど。領地は、どうですか?今年、持ちそうですか?」
「ハハハ。なんだかアイネルは大人びたな。仕事仲間と話しているようだよ。まぁ、それだけ領地経営を立て直してくれているからありがたいよ。そうだね。金額でいえば大丈夫だよ。見込みもあるからね。ただね、食料がギリギリだな。今年は作物は近年と同じ位採れたからそれだけが救いだな。蓄えがあればいいんだがなぁ。あ、そうそう。サイモンと相談して、もう少し庭の奥地を開拓する事にしたよ。それから、ここから近い草原も少しな。そこで栽培すれば今よりもっと増えるな?」
「いえ、だからその人手が…。」
「なぁに!それは私に任せておきなさい。領民で、手が空いたものにお願いするとしよう。もちろん賃金はやるし、化粧水もつければ、大人気の就職先になるて。」
「まぁお父様!考えて下さっていたのね!本当にありがたいですわ!」
「いやなに。可愛いアイネルの為だ。それに私も、王宮に行くと今までそんなに話した事なかった貴族に話し掛けられてなぁ。肌の話をしつこく聞かれるのだ。もちろん、アイネルが言ったように『うちの領地の化粧水をつけている』と言ったよ。初めはみな、男が化粧水!?と思ったみたいだが、次第に私にその化粧水を都合をつけてくれと言ってくる者が増えてなぁ…。」
とニヤけている。良かったわ!それなら来年はもっと蓄えが増えるかしら?昨年はギリギリで大変だったと言っていたものね。
けれど、食料か…何かあるといいのですけれど。
まずはローズ化粧水と、カモミール化粧水の改良に明け暮れた。
ローズティーと、カモミールティーはすぐに出来そうだったから、難しそうなのから改良をして、いろいろと知恵を絞り、ようやく出来上がった。
次は、ローズティーとカモミールティーをお母様がお茶会で披露してくれた。
その時は、『素敵な味。また飲みたいわ。』と思わせるだけ。そう、種を蒔いてくれているのです。
そしてさらに三ヶ月。その間私はもちろん、お母様そしてお父様とお兄様にも化粧水を毎日使ってもらった。
すると、お父様とお母様は、やる前から綺麗だったけれど、益々若返って見えた。シワが伸ばされ、シミも薄くなったのだ。
そんなお母様に、お茶会では『なんだか最近益々綺麗よ。どうなされたの?』と聞く人が増えたそうだ。
その度に、『うちの領地で取れたもので作った化粧水を使っているのよ。』と言ってもらった。
どうしても欲しい、と言ってくる人がちらほらと出てきたみたいで、本格的に売買契約を結ぶ話も出て来ているみたいだ。
ハーブティーも、欲する人もちらほらと出てきたみたい。
お兄様と私は若いからそんなに実感は湧かなかったけれど、お兄様は『日に焼けてもこれをつけた所はヒリヒリとしなくなった。』と言った。
私も、日に焼けないよう気をつけないととは思ったが、毎日のように庭に出る為日傘や長いつばのついた帽子を被っていてもどうしてもカバーしきれない。だから、化粧水をジャバジャバ使っていた。すると、その割に肌は黒くならない気がした。
お母様と私は、これはイケる!とニンマリした。だけれど、欲しいと言ってくれる人に対して作るのが間に合わない。今までは、私とお母様と使用人数人でやっていた。が、販売するとなると人手がいる。
そんな時にお父様に呼び出された。
「アイネル。良くやったな!上々だよ。」
「ありがとうございます、お父様。けれど、欲しい人に対して作り手や材料が間に合いません。もう少し生産性が上がればいいのでしょうけれど。領地は、どうですか?今年、持ちそうですか?」
「ハハハ。なんだかアイネルは大人びたな。仕事仲間と話しているようだよ。まぁ、それだけ領地経営を立て直してくれているからありがたいよ。そうだね。金額でいえば大丈夫だよ。見込みもあるからね。ただね、食料がギリギリだな。今年は作物は近年と同じ位採れたからそれだけが救いだな。蓄えがあればいいんだがなぁ。あ、そうそう。サイモンと相談して、もう少し庭の奥地を開拓する事にしたよ。それから、ここから近い草原も少しな。そこで栽培すれば今よりもっと増えるな?」
「いえ、だからその人手が…。」
「なぁに!それは私に任せておきなさい。領民で、手が空いたものにお願いするとしよう。もちろん賃金はやるし、化粧水もつければ、大人気の就職先になるて。」
「まぁお父様!考えて下さっていたのね!本当にありがたいですわ!」
「いやなに。可愛いアイネルの為だ。それに私も、王宮に行くと今までそんなに話した事なかった貴族に話し掛けられてなぁ。肌の話をしつこく聞かれるのだ。もちろん、アイネルが言ったように『うちの領地の化粧水をつけている』と言ったよ。初めはみな、男が化粧水!?と思ったみたいだが、次第に私にその化粧水を都合をつけてくれと言ってくる者が増えてなぁ…。」
とニヤけている。良かったわ!それなら来年はもっと蓄えが増えるかしら?昨年はギリギリで大変だったと言っていたものね。
けれど、食料か…何かあるといいのですけれど。
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