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5. 試しに
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あの後、サイモンにもらった籠に入った大量のロダトを持って、私は厨房に行った。
途中、お母様が『ねぇアイネル、かもみいるってなぁに?』とわくわくした顔つきで聞いてきたので、もしかしたら紅茶になるかもと伝えたら、『じゃあ早速試してみましょう。』と言ってくれたからだ。
厨房に行くと、私とお母様が来たことで使用人が驚いてしまった。
が、事情を話すと、『ロダトを洗うのと、お湯を持っていきますから、談話室にいらして下さい。』と言ってくれた。
私は、夢の中では一人で何でもこなしていたから自分でやると言いたかったが、本当に出来るかはわからない。夢は、現実味を帯びてはいたが所詮夢かもしれないのだ。
それに、使用人の仕事を取ってもいけないと思った。昼食の準備もあるだろうから、紅茶にする分だけを渡してお母様と談話室へと向かった。
談話室のソファに座るとお母様は、
「なんだか、アイネルといると楽しい事が増えそうね!」
と言ってくれた。
私の長い夢を、馬鹿にせず肯定して一緒に試そうとしてくれる事が素直に嬉しかった。
けれど、夢では美味しく感じたあの紅茶も、そうではなかったらどうしようと今さらながら思った為、
「お母様、そう言って下さって嬉しいです。でも、所詮夢なので…美味しくなかったらすみません…。」
と、伝えた。
「あらぁ。それはそれでいいじゃない?面白くて。」
と、お母様はコロコロと笑ってくれた。
コンコンコン
「失礼いたします。」
そう言って先ほどのお願いしていた、紅茶の準備が出来たようでワゴンを引いて一式準備して持ってきてくれた。
普段の茶葉の代わりに、ロダトの花びらと茎を湯の中に入れてもらい、あとは普段するように準備してもらった。
「いただきます。」
んー!!これよ、これ!
夢で飲んだものより、味が爽やかで、とても美味しく感じた。
けれど、この国で今まで飲んできた紅茶とは味が違うから、お母様はどう思うのかしら?と、お母様の顔を見て評価を待った。
「まぁ!普段飲む紅茶とはまた違うわね。でもこれはこれで美味しいわ!」
そうお母様は言って、すぐさまゴクゴクと飲んでいる。気に入ってくれたのかもしれない。
「そうですか!よかったです。これはハーブティーと言います。まぁ、ハーブとは、薬草とか香草という意味ですからこの他にもいろんな種類がありますけれど。私はこれを良く飲んでいました。眠れない夜に飲むと、良く眠れるのですよ。」
「まぁ!こんな小さな草花に、そんな効能があるの?捨てなくてよかったじゃない!忙しいからか、ヘンツはあまり眠れないらしいのよね。」
ヘンツとは、お父様の事でしたよね。
「そうでしたか…。では飲まれると良く眠れるかもしれませんね。あとは、お肌に付けると美肌になるのですよ。」
「まぁ…!そんな事も出来るの?……ねぇ、もしかしたら、うちのお庭に他にもそうやって使えるもの、あるかしら?」
「まだ、全部見ておりませんが、出来ると思いますよ。あ、ここから見えるあのバラは、これみたいに飲む事も出来ますし、バラの化粧水も出来ますよ。それも、香りがいいしもちろん美肌効果もありますから。」
「あら!そうなの?素晴らしいじゃないの!!それはいいかもしれないわ。ヘンツにも聞かせてあげましょう?」
途中、お母様が『ねぇアイネル、かもみいるってなぁに?』とわくわくした顔つきで聞いてきたので、もしかしたら紅茶になるかもと伝えたら、『じゃあ早速試してみましょう。』と言ってくれたからだ。
厨房に行くと、私とお母様が来たことで使用人が驚いてしまった。
が、事情を話すと、『ロダトを洗うのと、お湯を持っていきますから、談話室にいらして下さい。』と言ってくれた。
私は、夢の中では一人で何でもこなしていたから自分でやると言いたかったが、本当に出来るかはわからない。夢は、現実味を帯びてはいたが所詮夢かもしれないのだ。
それに、使用人の仕事を取ってもいけないと思った。昼食の準備もあるだろうから、紅茶にする分だけを渡してお母様と談話室へと向かった。
談話室のソファに座るとお母様は、
「なんだか、アイネルといると楽しい事が増えそうね!」
と言ってくれた。
私の長い夢を、馬鹿にせず肯定して一緒に試そうとしてくれる事が素直に嬉しかった。
けれど、夢では美味しく感じたあの紅茶も、そうではなかったらどうしようと今さらながら思った為、
「お母様、そう言って下さって嬉しいです。でも、所詮夢なので…美味しくなかったらすみません…。」
と、伝えた。
「あらぁ。それはそれでいいじゃない?面白くて。」
と、お母様はコロコロと笑ってくれた。
コンコンコン
「失礼いたします。」
そう言って先ほどのお願いしていた、紅茶の準備が出来たようでワゴンを引いて一式準備して持ってきてくれた。
普段の茶葉の代わりに、ロダトの花びらと茎を湯の中に入れてもらい、あとは普段するように準備してもらった。
「いただきます。」
んー!!これよ、これ!
夢で飲んだものより、味が爽やかで、とても美味しく感じた。
けれど、この国で今まで飲んできた紅茶とは味が違うから、お母様はどう思うのかしら?と、お母様の顔を見て評価を待った。
「まぁ!普段飲む紅茶とはまた違うわね。でもこれはこれで美味しいわ!」
そうお母様は言って、すぐさまゴクゴクと飲んでいる。気に入ってくれたのかもしれない。
「そうですか!よかったです。これはハーブティーと言います。まぁ、ハーブとは、薬草とか香草という意味ですからこの他にもいろんな種類がありますけれど。私はこれを良く飲んでいました。眠れない夜に飲むと、良く眠れるのですよ。」
「まぁ!こんな小さな草花に、そんな効能があるの?捨てなくてよかったじゃない!忙しいからか、ヘンツはあまり眠れないらしいのよね。」
ヘンツとは、お父様の事でしたよね。
「そうでしたか…。では飲まれると良く眠れるかもしれませんね。あとは、お肌に付けると美肌になるのですよ。」
「まぁ…!そんな事も出来るの?……ねぇ、もしかしたら、うちのお庭に他にもそうやって使えるもの、あるかしら?」
「まだ、全部見ておりませんが、出来ると思いますよ。あ、ここから見えるあのバラは、これみたいに飲む事も出来ますし、バラの化粧水も出来ますよ。それも、香りがいいしもちろん美肌効果もありますから。」
「あら!そうなの?素晴らしいじゃないの!!それはいいかもしれないわ。ヘンツにも聞かせてあげましょう?」
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