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男爵様と会う日
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そして当日。
カーティス=ドルマン男爵様とお会いする日になった。
お母様は朝からずっとソワソワしていた。
サラに聞けば、ドレスも装飾品もギリギリまで悩んでいたみたい。
貴族は、同じドレスを何度も着ない。少し手直しして着る事はあっても、よっぽどの事が無い限り、譲ったり、売ってしまう。
だから、お母様は『もっと日にちがあれば、ドレスを新調出来たのに』とかブツブツ言っていた。
けれどお母様!そんなお金どこからかき集めるおつもりですか?ない袖は振れませんよ!!
お祖母様のドレス、サイズはそんなに直す所がなくて、サラも徹夜しなくて済んだみたい。本当によかったわ。
「到着されたぞー。」
ボーティーンが、玄関で大きな声を上げた。ボーティーンにしては、丁寧な言葉を使っているわね。彼も珍しく緊張しているのかしら。
お父様が直々に玄関で出迎えているわ。本当だったら、執事がやるんだけど、うちにはもういないものね。
お母様は、『あなたが主役なのだから、あなたは最後に、部屋に入りなさい。』って言われたのでそれに従う事にしました。
けれど、私が主役というけれど、お母様は真っ赤な、夜会に今すぐ行けるようなドレスを着ているわよ?お父様は落ち着いた黒色のスーツだもの。
一番目立っているのは間違いなく、お母様じゃないかしら?
まぁ、いいですけれどね。今の私はパステルカラーは自分では選ばないもの。どうしても経済状況を考えてしまって、そういう明るい、目立つような色は避けるようになっているわ。
あ、そろそろ向かいましょうか。
「失礼します。」
「おお、入りなさい。そちらに座りなさい。」
応接室は、今日の為に、昨日ボーティーンと清掃をしたわ。普段から多少はしていたけれど、何度も不手際がないか確認しながら。
部屋にはソファが4脚ある。奥と、手間に二人掛けの布製のソファ。間には横に長い、丸みを帯びたテーブル。両端には一人掛けの布製のソファがある。
お父様とお母様は手前に座っていた。その向かいの二人掛けのソファに男爵様が一人座っていた。
って、え!?
私はその男爵様と思われる、座っている男性を見て驚いた。
だって、パン屋や食堂にたまに来てくれる、あのお客様だったのだもの!
驚いて、少しの間呆けてしまったわ。
お父様が慌てて、
「マーガレット?どうした?こちらの席に座りなさい。」
と、私の方を振り返って、一人掛けのソファを指して言った。
「は、はい。」
カーティス=ドルマン男爵様とお会いする日になった。
お母様は朝からずっとソワソワしていた。
サラに聞けば、ドレスも装飾品もギリギリまで悩んでいたみたい。
貴族は、同じドレスを何度も着ない。少し手直しして着る事はあっても、よっぽどの事が無い限り、譲ったり、売ってしまう。
だから、お母様は『もっと日にちがあれば、ドレスを新調出来たのに』とかブツブツ言っていた。
けれどお母様!そんなお金どこからかき集めるおつもりですか?ない袖は振れませんよ!!
お祖母様のドレス、サイズはそんなに直す所がなくて、サラも徹夜しなくて済んだみたい。本当によかったわ。
「到着されたぞー。」
ボーティーンが、玄関で大きな声を上げた。ボーティーンにしては、丁寧な言葉を使っているわね。彼も珍しく緊張しているのかしら。
お父様が直々に玄関で出迎えているわ。本当だったら、執事がやるんだけど、うちにはもういないものね。
お母様は、『あなたが主役なのだから、あなたは最後に、部屋に入りなさい。』って言われたのでそれに従う事にしました。
けれど、私が主役というけれど、お母様は真っ赤な、夜会に今すぐ行けるようなドレスを着ているわよ?お父様は落ち着いた黒色のスーツだもの。
一番目立っているのは間違いなく、お母様じゃないかしら?
まぁ、いいですけれどね。今の私はパステルカラーは自分では選ばないもの。どうしても経済状況を考えてしまって、そういう明るい、目立つような色は避けるようになっているわ。
あ、そろそろ向かいましょうか。
「失礼します。」
「おお、入りなさい。そちらに座りなさい。」
応接室は、今日の為に、昨日ボーティーンと清掃をしたわ。普段から多少はしていたけれど、何度も不手際がないか確認しながら。
部屋にはソファが4脚ある。奥と、手間に二人掛けの布製のソファ。間には横に長い、丸みを帯びたテーブル。両端には一人掛けの布製のソファがある。
お父様とお母様は手前に座っていた。その向かいの二人掛けのソファに男爵様が一人座っていた。
って、え!?
私はその男爵様と思われる、座っている男性を見て驚いた。
だって、パン屋や食堂にたまに来てくれる、あのお客様だったのだもの!
驚いて、少しの間呆けてしまったわ。
お父様が慌てて、
「マーガレット?どうした?こちらの席に座りなさい。」
と、私の方を振り返って、一人掛けのソファを指して言った。
「は、はい。」
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