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ブロウラック=ユーズラス侯爵視点

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僕は、ブロウラック=ユーズラス。侯爵領を治めている。僕が国立学校を卒業してすぐ、父親が早くも退いて侯爵の位を受け継いだ。

僕は侯爵でもあるし、顔もいいから、そこそこ女性受けはいいんだ。まぁ、フェミニストだからね。女性にはそれなりに、優しくするよ。だけどそうすると、たくさん寄ってくるよね。しつこい位に。

僕には、愛する人レインがいるんだ。貴族ではないけれど、領地にね。幼馴染みってやつさ。小さな頃から近所でよく遊んだもんさ。
だけど貴族って煩わしいよね。好きな人と結婚したいのに身分がない人とは簡単にはいかないのさ。

父親に相談したら、怒られたんだ。『侯爵家を潰すわけにはいかん!愛人にしなさい。正妻は貴族じゃなきゃいかん!』って。本当古くさいよね。

母親が、『貴族なんて面倒よね。でも、そのお陰で生活出来ているのも事実よ。上手く立ち回りなさい。』ってこっそり言ってくれたよ。確かにそうだ。でも、僕は、本当は一人しか愛したくないよ。

そんな愚痴を、学生時代留学生だった奴に話すと、『分かる…。』ってしみじみ言われた。
普通の貴族なら、『愛人も親公認で持てるなんてラッキーじゃん!』って感じなのに、奴は違ったんだ。
それから、立場は違えど近いものはあるとよく話すようになった。
卒業してからも手紙で情報交換したり、仕事と称して奴の国に会いに行ったりした。

いつだったか向こうからも愚痴を聞かされた。『自分も忘れられない好きな人がいる。でも、どうすればいいんだ…』って。奴の立場からすると相手は、僕よりも難しいみたいだ。

会った時に、彼の話を聞いていく内、僕は、素晴らしい案を思い付いたんだ。だから、奴に伝えてみた。初めは驚いていて、『いいのか?でも…』も僕に配慮をしてくれているみたいだった。
だけど僕にしても、願ってもない話だったよ。
奴は好きになった相手は誰だと調べたらしい。そして、その家族にも行き当たった。その事も詳しく教えてくれたからさ。まぁ、上手くいくビジョンしか見えなかったな。そんな欲望を持った女性なら、僕も非道になってもいいよね。




「やぁ。先触れが急ですまないね。今日も会いたくて来てしまったよ。今日は、伯爵も夫人も今後について一緒に話したいのだけどいいかな?」

さぁ、友人の為にもうひと肌脱いでやるか。
あ、仕事の貿易の方で少し、融通を利かせてもらえると助かるかな。そこんとこよろしく!
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