21 / 24
もうすぐ卒業
しおりを挟む
ラルフレッドさんと私はあれから、無事に婚約の運びとなりました。
けれど、私はよくわかりませんわ。
お父様とキンヴァリー侯爵様と、ラルフレッドさんが話を進めたみたいですの。
私は当事者でありますのに、呼ばれないってどういう事でしょうか?
まぁ、元々貴族の結婚というのは、両親が決めるのがほとんどですし、お父様やラルフレッドさんの事は信用しておりますから、酷い話にはならないでしょうからいいのですけれども。
けれど、婚約発表はキャスパー王子がしていない為、差し置いて私達が先にするのも…というのもあり、卒業を待って発表をする事になりましたわ。
発表はしないけれども、卒業したら婚約発表をし、ラルフレッドさんの将来の基盤が出来たら私が嫁ぐという事を両家で契約を交わしたみたいなので、他の人が婚約の申し込みに来てもどうにでも出来る、とラルフレッドさんが安堵されておりました。
最も、生活の基盤を早く安定させないと結婚出来ないからとラルフレッドさんは侯爵家の仕事も少しずつ任せてもらっているみたいですわ。私は『申し訳ないですわ』と言ったら『何を言っている?俺のワガママなのだからいいんだよ。早く一緒に暮らしたいだけなのだからね。楽しみに待っていてね。』と言って下さいました。お優しいですわ。
卒業と言えば、卒業式のあとに卒業披露会があります。石の魔力を使って、余興というか、出し物というか…とにかく、魔力を使ってなんでもいいのですけれど、何かを見せるのですわ。やりたく無い人はやらなくてもいいのですけれど、せっかくだからと私もやる事といたしました。学校で学んだ事の集大成ですわね。でも、何を見せましょうか。
そういえば、シュタリーさん。最近は落ち着いて来たのか話題を提供して下さらないの。
それで、ラリアーが『とうとう彼女も落ち着いたのかしら。とある筋からの噂では、キャスパー王子の逆鱗に触れ、コーデル男爵に話が言ってしまったとか。それで、次悪さをしたら適当な所に嫁いでもらうからと言われたとかなんとか…。ねぇ、サイメーラ知らない?』
と聞いた。サイメーラは珍しく『さぁ…私は知らないわ。』とだけしか答えなかった。いつもは、些細な情報でも言うし、知らなければ知らないでもっと食い掛かってくるでしょうに。私とラリアーは顔を見合わせたわ。
けれど、何となくですけれど、当たっているような気がしますわ。だってあのキャスパー王子のサイメーラへの愛!見ていられなかったものね。溺愛そのものでしたわ。それでよく学校で知らないふりが出来ましたわね。
…まぁ、ラルフレッドさんと私も似たようなものですけれどね。
けれど、私はよくわかりませんわ。
お父様とキンヴァリー侯爵様と、ラルフレッドさんが話を進めたみたいですの。
私は当事者でありますのに、呼ばれないってどういう事でしょうか?
まぁ、元々貴族の結婚というのは、両親が決めるのがほとんどですし、お父様やラルフレッドさんの事は信用しておりますから、酷い話にはならないでしょうからいいのですけれども。
けれど、婚約発表はキャスパー王子がしていない為、差し置いて私達が先にするのも…というのもあり、卒業を待って発表をする事になりましたわ。
発表はしないけれども、卒業したら婚約発表をし、ラルフレッドさんの将来の基盤が出来たら私が嫁ぐという事を両家で契約を交わしたみたいなので、他の人が婚約の申し込みに来てもどうにでも出来る、とラルフレッドさんが安堵されておりました。
最も、生活の基盤を早く安定させないと結婚出来ないからとラルフレッドさんは侯爵家の仕事も少しずつ任せてもらっているみたいですわ。私は『申し訳ないですわ』と言ったら『何を言っている?俺のワガママなのだからいいんだよ。早く一緒に暮らしたいだけなのだからね。楽しみに待っていてね。』と言って下さいました。お優しいですわ。
卒業と言えば、卒業式のあとに卒業披露会があります。石の魔力を使って、余興というか、出し物というか…とにかく、魔力を使ってなんでもいいのですけれど、何かを見せるのですわ。やりたく無い人はやらなくてもいいのですけれど、せっかくだからと私もやる事といたしました。学校で学んだ事の集大成ですわね。でも、何を見せましょうか。
そういえば、シュタリーさん。最近は落ち着いて来たのか話題を提供して下さらないの。
それで、ラリアーが『とうとう彼女も落ち着いたのかしら。とある筋からの噂では、キャスパー王子の逆鱗に触れ、コーデル男爵に話が言ってしまったとか。それで、次悪さをしたら適当な所に嫁いでもらうからと言われたとかなんとか…。ねぇ、サイメーラ知らない?』
と聞いた。サイメーラは珍しく『さぁ…私は知らないわ。』とだけしか答えなかった。いつもは、些細な情報でも言うし、知らなければ知らないでもっと食い掛かってくるでしょうに。私とラリアーは顔を見合わせたわ。
けれど、何となくですけれど、当たっているような気がしますわ。だってあのキャスパー王子のサイメーラへの愛!見ていられなかったものね。溺愛そのものでしたわ。それでよく学校で知らないふりが出来ましたわね。
…まぁ、ラルフレッドさんと私も似たようなものですけれどね。
34
お気に入りに追加
922
あなたにおすすめの小説

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。

通称偽聖女は便利屋を始めました ~ただし国家存亡の危機は謹んでお断りします~
フルーツパフェ
ファンタジー
エレスト神聖国の聖女、ミカディラが没した。
前聖女の転生者としてセシル=エレスティーノがその任を引き継ぐも、政治家達の陰謀により、偽聖女の濡れ衣を着せられて生前でありながら聖女の座を剥奪されてしまう。
死罪を免れたセシルは辺境の村で便利屋を開業することに。
先代より受け継がれた魔力と叡智を使って、治療から未来予知、技術指導まで何でこなす第二の人生が始まった。
弱い立場の人々を救いながらも、彼女は言う。
――基本は何でもしますが、国家存亡の危機だけはお断りします。それは後任(本物の聖女)に任せますから

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

学園首席の私は魔力を奪われて婚約破棄されたけど、借り物の魔力でいつまで調子に乗っているつもり?
今川幸乃
ファンタジー
下級貴族の生まれながら魔法の練習に励み、貴族の子女が集まるデルフィーラ学園に首席入学を果たしたレミリア。
しかし進級試験の際に彼女の実力を嫉妬したシルヴィアの呪いで魔力を奪われ、婚約者であったオルクには婚約破棄されてしまう。
が、そんな彼女を助けてくれたのはアルフというミステリアスなクラスメイトであった。
レミリアはアルフとともに呪いを解き、シルヴィアへの復讐を行うことを決意する。
レミリアの魔力を奪ったシルヴィアは調子に乗っていたが、全校生徒の前で魔法を披露する際に魔力を奪い返され、醜態を晒すことになってしまう。
※3/6~ プチ改稿中

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる